銀鳳の副団長   作:マジックテープ財布

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大西域戦争編_前章
67話


 魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)職人の朝は早い。

 日の出の前に起きた職人は、部屋に置かれている簡素な寝台から身を起こした後に入念な身体のチェックを始める。

 

「これがないと朝は始まりませんね」

 

 職人は笑いながら言うと、今度は昨日出来たばかりの魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)を丁寧に箱に詰めてからオルヴェシウス砦の工房に持っていく。道中に合流した不寝番と共にまだ炉の火を入れていない寒々とした工房の中を歩き、資材置き場となっている場所の近くに箱を置いておく。

 

「こんなものですかね」

 

 達成感を露わにしている彼に『仕事は辛くないか』と聞いてみると、急に彼の表情が怒りに染まって『じゃあお前も手伝えよ愚兄』と騒ぎ立てる。やはり、この仕事は気苦労も──。

 

「ちょ、やめ……やめろぉぉ!」

 

 ノリノリでドキュメンタリー風に喋っていたエルの手から小学生の図画工作レベルで仕立て上げられたマイクを取り上げたアルは遠くへ投擲する。そんな、ここ最近の毎朝やっている一連の流れを手伝っていた不寝番改め、エドガーはため息をつきながら2人を仲裁してそのまま見回りに戻っていった。

 

「マギウスジェットスラスタはあんまり改善しなかったなぁ」

 

 エルも『寒い』と言いながら部屋に戻り、工房内で1人になったアルは資材置き場の方を見ながら魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)の出来について自己評価を始めた。──というのも、この魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)の量産が原因で元々年内作製完了予定だった騎士団長機が年始めまで延びたのである。

 

 スラスタ系の部品を実際に使用した経験があるエルとアル、それとディートリヒが意見をすり合わせた結果、魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)魔法術式(スクリプト)は多少改善された。それにより燃費は小指の先ほど良くなったが、防塵対策として覆いを付けたので改善と言われたら首を捻る出来になってしまった。

 それでも『燃費が悪くなるよりはよっぽどまし』というエルの言葉に従い、アルは騎士団長機の年内開発を目指してひたすら魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)を作り続ける一種の苦行を行い続けた。

 

 当初は『ダルい』と言いながら1人で製作していたアルだったが、割かし暇になったキッドやアディが仲間に加わり、さらに魔力転換炉(エーテルリアクタ)の作成が終わったエルも作業に合流し始めたので、なんとか1か月ほど掛かって騎士団長機が使用する魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)の量産が完了する。

 しかし、ここで作業速度を鑑みたエルがとある提案をしたことで騎士団長機の製作は大幅に遅れることになった。

 

「んー、不具合とか慣らし運転で壊れることを考えると交換部品が欲しいですね」

 

 これには普段温厚なアルもキレた。だが、エルは『交換部品は必要になるので作っておいて損はない』などあの手この手で何とかエル自身も手伝うことを条件に交換部品の作成をするように説得し、その間にダーヴィドには魔力転換炉(エーテルリアクタ)を積み込み以外の作業を全て終わらせてもらうように指示を出した。

 

 その結果、『自分の機体がいつまでたっても直らず、ひたすら部品のみ作っている』というモチベーションが一向に上がらない環境に身を置かれたアルは、時折床で寝転びながら『チーズ蒸しパンになりたい』と落ち込むこともあったが、本日ようやく魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)の納品が終わったので、騎士団長機もいよいよ完成間近といった高揚感がアルを駆け巡る。

 

「お、銀色小僧。はええな」

 

「あ、親方。おはようございます」

 

 入り口の方から声をかけられたアルが振り返るとダーヴィドがノシノシと工房に入ってきた。そのまま消えていた炉にダーヴィドが火を着け、火から炎に変わる炉にダーヴィドは燃料である木材や空気を慣れた手つきで投入していき、やがて納得のいく炎になったのかダーヴィドは轟々と炎が猛る炉から離れた。

 朝の日課が終わり、首を鳴らしたダーヴィドは視界に入った蒼い外装が取り付けられた鎧武者を思わせる出で立ちの幻晶騎士(シルエットナイト)に視線を向けると、アルの目を見ずに申し訳なさそうな声色で話しはじめる。

 

「すまねぇな、おめぇのシルエットナイトの修理を後回しにして。銀色坊主のオーダー抜きにしても年内には間に合わなかったわ」

 

「おとっつぁん それは言わない約束でしょ」

 

 アルのボケに『おめぇの親父さん。教官だろ?』と素でツッコむダーヴィドは一度息をつくと改めて蒼い幻晶騎士(シルエットナイト)を見つめた。

 化け物級の魔力転換炉(エーテルリアクタ)を2基に複数の魔導演算機(マギウスエンジン)を連動させ、さらに『エルネスティ』という生体演算装置を組み込むことではじめて成り立つ機体。考え方次第では『四肢を切断して機体と一体化』したり、『精神まで機体と一体化』と同じようなコンセプトに、そのコンセプトを聞いた当時のアルは思わず頬をひくつかせたものである。

 

「あとはエーテルリアクタの組み込みだけだ。ようやくだぜ」

 

 そう言いながらダーヴィドは工房内を見回るために余所へ向かうが、アルは機体の塗装具合に『なんか印象薄いな』という印象を受けた。何が足りないのかしばらく思案したアルだったが、ふと『パーソナルマークが足りない』と言う結論に至り、資材置き場で絵筆などを拝借する。

 そのまま部屋へと戻ったアルは間仕切りをノックし、持ってきた荷物に驚くエルに『パーソナルマーク決め忘れてますよ』と絵筆を並べながら口早に伝えた。

 

 パーソナルマークとはパイロット、この場合エルの個性を現すマークである。文字や絵、記号などといった様々なバリエーションがあり、プラモ製作で結構神経を使う部分でもあるので、決めないという選択肢はプラモを数多く制作してきたエルやアルにはなかった。

 

「あー、忘れてると思ったらマークでしたか! マギウスジェットスラスタに夢中で忘れてました」

 

 思い出せなかった重要な案件を思い出したエルは、さっそく紙に各魔力転換炉(エーテルリアクタ)を象徴する絵を描きながらエルは己の力で作り上げた魔力転換炉(エーテルリアクタ)に名付けを始めた。

 

「ベヘモスの触媒結晶を使った物は『ベヘモスハート』にしましょう。クィーンシェルケースの方は『クイーンズコロネット』で」

 

「このマークなんです?」

 

「クィーンシェルケースの全体像です。かなり大きかったですよ」

 

 エルの回答に、クィーンシェルケースの姿を見ていないアルが『へぇ~』と言いながらエルのマーク作りを見守る。そうして出来た2枚の紙、まずはベヘモスの顔をあしらったマークを大型魔力転換炉(エーテルリアクタ)皇之心臓(ベヘモスハート)』に貼り付け、次にクィーンズシェルケースの全体像をあしらったマークを一般的な魔力転換炉(エーテルリアクタ)とベヘモスハートの中間の大きさの魔力転換炉(エーテルリアクタ)である『女皇之冠(クイーンズコロネット)』へと張り付けたエルは一旦絵筆を洗い、乾かしている間に黒い絵の具を薄める。

 

「機体名も書こうかと思ってます。……本当は習字みたいに墨で書きたいんですがね」

 

「習字ですか。僕は墨汁は容器に入れてるのを使う派でした」

 

 アルの言葉にエルも『僕もですよ』と笑いながら穂が円錐形になっている絵筆を取る。椅子に深く腰掛けて姿勢を正し、筆を黒い絵の具に浸して紙にゆっくりと文字を書き始め、その文字を見たアルは少し動揺した。それはこの世界の文字ではなく、エルやアルが前世や幼少時によく使っていた『日本で使われている形態の漢字』だったのだ。

 

「あ”! ……失敗」

 

「久々の漢字ですからね。なんて書くんですか?」

 

 『斑』の次の書き出しを失敗したエルがやけくそ気味に紙を丸めて放り投げる。出だしの漢字から何を書くのか分からなかったアルが尋ねるが、その声も聞こえていないぐらい集中しているのか、エルは黙々と文字を書いては丸めた紙を量産していく。

 刻一刻と時が流れ、やがて各隊のミーティングが終わったのか砦内が騒がしくなり始めた頃合い。ようやく紙から顔を離してエルが、書き上げた文字をアルの前に突き出した。

 勢いのある筆運びや止め、跳ねといった線の1本ごとに魂を込めたような文字をアルはまじまじと見た。

 

斑鳩

 

「この機体の名前は『イカルガ』です」

 

「……やばい。元ネタが多すぎてわからないです」

 

 キャラの名前やらゲームの名前やら動物の名前やらが出て来るが、エルがこの名前を決めた理由がさっぱり分からないアルは首を傾げる。すると、エルが『生まれ故郷です』と告げるとそのことを知らなかったアルは『出身地かぁ!』と合点がいったように手を叩いた。

 

「それに、ゲームとかありますし? 漢字単体で見てもかっこいいじゃないですか」

 

「画数多い文字はかっこいい理論ですね。僕もこの際パッチワークを『饂飩』とか地名に……「やめなさい」」

 

 とんでもない改名をしようとしたアルをエルが止める。ちょうどその時、パッチワークの頭部がひとりでにぼろりと取れて地面に落ちて騎操鍛冶師(ナイトスミス)一同が大騒ぎしたのだが、それは何を意味するのか誰にも分からなかった。

 

 その後も次々と妙な命名をしようとしたアルを宥めつつ、エルはあらかじめ隣の部屋に置いていた大きな木箱を持ってきてその中に皇之心臓(ベヘモスハート)女皇之冠(クイーンズコロネット)を丁寧に入れて梱包すると、間仕切りと部屋のカギを厳重にかけてから絵筆や紙を持ったアルを伴って工房へ足を運んだ。

 

「数日ぶりだな。銀色坊主」

 

「ええ、やっと思った通りの物が出来たんで。アルは皆を集めておいてください」

 

 エルの言葉にピクリと耳を動かしたダーヴィドがエルを資材置き場まで連れていく。誰もいないことを確認したダーヴィドの『出来たのか?』という言葉に、エルは絵筆を片付けながら頷いて返答する。その返答に内心『マジでやりやがったか』と感嘆の声を上げたダーヴィドは、再び誰もいないことを確認してから今後の予定を共有する。

 

「で、いつ積み込む?」

 

「明日の早朝に移動させて積み込み作業をお願いします。今日は別の作業をお願いしに来ました」

 

 遠くの方で『今日は外装の色塗りをお願いします』と宣言したアルが、イカルガの各魔力転換炉(エーテルリアクタ)を納める腹部や背部の外装に近づいては先ほどエルが描いたマークが描かれた紙を止め具で留めていく。作業を終えてイカルガの背部から飛び降りたアルにダーヴィドと共にやってきたエルが『お疲れ様です』と言うと、団員を招集してから元気良く口を開いた。

 

「はい、お待たせしました。いよいよこの機体の正式名称を発表いたします」

 

「お、やっとか。ずっと騎士団長機って呼んでたからな」

 

「俺達は新型と言ってたぞ」

 

 好き勝手呼ばれていることを気にせずにエルは目の前の蒼い機体に『イカルガ』と呼びかける。それを聞いたアディが何やら指を顎に当てて少し考えると、唐突にいい考えが閃いたかのように手を上げた。

 だが、それと同時にこれまで銀鳳騎士団が作ってきた物に対してアディが行ってきたことを思い出したキッドとアルが一斉にアディ目掛けて走る。

 

「エル君! エル君! イカルガだからイカtムグッ!」

 

「はーい、アディは良い子だから愛称は止めましょうね!」

 

 キッドがアディの口元を抑えながら取り押さえ、その前でアルは手をバタバタさせる。一見暴漢が女子に襲い掛かるような行いだが、騎士団長機に愛称はどう考えてもまずい。それにこれはエルの魂ともいえる大事な物なので、愛称をつけたが最後──嫌われることは火を見るより明らかである。

 アル達のインターセプトを少しだけ冷ややかな表情で見ていたエルだが、今度はキラキラした目に表情を一瞬で変えると先ほど二つ折りした紙をダーヴィド達に見せた。

 

「親方! これを胸部装甲にマーキングしてください!」

 

「なんだこれ。模様?」

 

「いや、文字か? ……誰か塗装が一番綺麗な奴!」

 

 エルの不可解な行動は今に始まったことではないと、フレメヴィーラで馴染みのない模様を見たダーヴィドは何の疑問も持たずに即座にイカルガにマーキングを行う人員を選出していく。そんなダーヴィドの態度に『ああ、また団長のアレかぁ』とエルに対しては歴戦の猛者に昇格した騎操鍛冶師(ナイトスミス)達も気にせずに作業を続けた。

 

「ああ、親方。僕も今日はこちらで作業を行います。実験しながらやりたいことがあるので」

 

「分かった。だが、無茶するなよ」

 

 ダーヴィドの心配に本当に分かってるのか分からないような返事を返したエルが工房にある自分の巣に引きこもる。扉が閉じると『空気圧』や『酸素』といった奇妙な単語を響かせながら何やら作業をしている様子に、アルは魔力転換炉(エーテルリアクタ)を見張るために部屋へ帰って行った。しかし、割かし暇になったアルがパッチワークの仕様について考え始めて半日、いや、熱中し過ぎて4分の3日ほど経過してもエルは帰ってくる気配がなかった。

 迫る魔力転換炉(エーテルリアクタ)の搬入時間にアルは心配して工房へ向かうとエルが完成した魔法術式(スクリプト)を前に大いびきをかいていたので、搬入のために工房に残って待機していたダーヴィドと雷を落としたのは言うまでもなかった。

 

***

 

 魔力転換炉(エーテルリアクタ)が搬入されたという情報を聞いた騎操鍛冶師(ナイトスミス)隊の動きは早かった。即座に魔力転換炉(エーテルリアクタ)の現物を確認したダーヴィドは、心の中で『末恐ろしいぜ』と呟きながらイカルガの腹部と背部に開けた空間のサイズを確認する。その間に他の騎操鍛冶師(ナイトスミス)魔力転換炉(エーテルリアクタ)を慎重にクレーンで釣り上げたり、魔力転換炉(エーテルリアクタ)が魔力を生み出すために必要不可欠な吸気機構を取り付ける準備を始めたりとまるで戦場のような慌ただしさで工房内を駆け回っている。

 

「取り付け始めるぞ!」

 

「うっす!」

 

 イカルガのぽっかり開いた穴に魔力転換炉(エーテルリアクタ)が収まり、各部品の取り付け作業が始められる。魔力転換炉(エーテルリアクタ)は吸気を開始すると魔力の伝達が始まってしまうので、この作業だけはダーヴィドをはじめとした精鋭達が手早く行わなければならない。その精鋭の中にバトソンも居るのは、多分そういうことなのだろう。

 

「よーし、外装被せろ! ……よし、班長は担当部位のクリスタルプレートに魔力が貯蓄されてるか確認しろ!」

 

 外装を被せ終えて一安心している騎操鍛冶師(ナイトスミス)達にダーヴィドはさらに指示を行うと、各班長が自らが割り当てられた部位に飛びついて道具で魔力を測定する。胴体に張り付いた班長はさらに操縦席の近くに配置されている計器を見て、魔力貯蓄量(マナ・プール)が順調に溜まっていることを確認するとダーヴィドに報告した。

 

「おし、これですべて終わった! お疲れさん!」

 

 ダーヴィドの宣言に騎操鍛冶師(ナイトスミス)達は歓喜の声を上げる。そんな工房内が沸き立っているタイミングで扉からバトソン以外のエルと愉快な仲間達が姿を現した。エルの手には起動試験用の仕様書が握られており、アルとキッドの手には酒のボトルが数本ほど収まっていた。

 

「お、気が利くじゃねぇか」

 

「頑張った人には報いなければ良い組織は育ちませんからね。備蓄がこれだけしかありませんが、どうぞ」

 

 アルの許可をもらった騎操鍛冶師(ナイトスミス)達がカップを自分の荷物から取り出すとボトルを各自のコップに回しいれ始める。その中には当然ダーヴィドの姿もあり、ボトルを持った数人が笑いながらダーヴィドのカップに少量ずつ酒を入れ始めた。

 

「お、おい。おめぇら」

 

「一番頑張ったのは親方ですよ! 俺達からの労いの酒です」

 

 笑いながら騒ぎ始める騎操鍛冶師(ナイトスミス)達を前に、ダーヴィドはニヤリと笑いながら一息にカップを傾ける。酒に使われているハーブやら麦やらフレーバーやらがごちゃまぜになった味は正直言ってかなりキツイものがあったが、酒精と共にダーヴィドの喉を通り過ぎていく『ナニカ』を感じた。それは達成感なのか、それとも目の前で馬鹿騒ぎをする仲間達からの信頼なのかは定かではないが、ダーヴィドは途中で噴き出すことなくカップを空にすると、先ほどの仕返しのように騎操鍛冶師(ナイトスミス)達に絡み始めた。

 

「決めました! 僕は今日ここで寝ます!」

 

「身体バッキバキになっても知りませんよー」

 

 作業場の次は幻晶騎士(シルエットナイト)に引きこもるエルに周囲は『筋金入りだ』と呆れる。そんな中、エドガーやディートリヒは冷静にイカルガの周囲を歩いて従来の幻晶騎士(シルエットナイト)とは異なった部分や装備を観察するが、困ったことに『異なる部分だらけ』という結論に至った。

 

「トイボックス以上に様々な物を詰め込んでいるな」

 

「……これはちゃんと動くのかい?」

 

 ディートリヒの疑問に酒が入ったせいで少しだけ顔の赤いダーヴィドが『欠陥品だ』と答える。

 規格外の心臓のおかげで形は保てているが、これが通常の炉だとあっという間に自壊するほどのバランスに、エルのフルコントロールを介さなければまともに歩行すらも難しいテレスターレ以上のじゃじゃ馬。これを欠陥品と評さずに何を欠陥品というのかと疑問が上がるほどにたった1人のために作られた機体。

 それがイカルガである。

 

「でも、ちょっと怖いかも」

 

「そうですか? 僕は綺麗だと思いますよ」

 

 アディがイカルガのバイザーを見ながらつぶやいた一言にアルは『綺麗』という言葉返した。

 

──アルは知っている。

 この世界にロボットがあることを知ったエルが、どれだけの修練を重ねてきたのかを。

 

──アルは見てきた。

 異なる壁に何度阻まれようが、夢を諦めずに『それでも』と足掻き続けるその姿を。

 

──そして、これはアルも経験した。

 失敗と成功が入り混じった山の中で使える物を集束し、鍛え、練り上げ、幻晶騎士(シルエットナイト)という一つの形に昇華させることの難しさと成し遂げる偉大さを。

 

「すっごく綺麗です」

 

 万感の思いを込めてはなった言葉は周囲に染み込むように伝わっていき、やがて全員は静かにイカルガを見上げた。いよいよ明日、様々な想いを乗せたこの機体が産声を上げることを感じ取った騎操鍛冶師(ナイトスミス)は自らの意思で静かにカップを降ろすと、これ以上の飲酒をやめて帰り支度を始める。

 

 アルもこの日は久しぶりにエチェバルリア邸に帰り、仕事が終わったことの報告を行った。そのことに喜んだセレスティナとキッド達の母親であるイルマタルは主賓が絶賛幻晶騎士(シルエットナイト)に引き籠っているが、内々的なお祝いも込めた少しだけ豪華な夕食を子供達に振る舞い、それを堪能したアルは早々にベッドの上の住人となった。

 

***

 

 翌日、久方ぶりにゆったりとした睡眠をとったアルは迎えに来たキッドやアディと共にオルヴェシウス砦へ出勤する。出勤の道中は特に何事もなく無事にたどり着いたアル達の前に、荷馬車(キャリッジ)で運ばれるイカルガの姿とそれを見守る騎操鍛冶師(ナイトスミス)達の姿が見えた。

 

「親方ー、いよいよですか?」

 

「おう、銀色小僧。銀色坊主からマナ・プールが一杯になったって言われてな」

 

 簡単な挨拶をしながら簡単な状況説明をするダーヴィドは『もう全員集まってるぞ』と演習場に居る人だかりに親指を向けた。それを見たキッドとアディは工房にツェンドリンブルを置くと急いでエルを引っ張りながら演習場へ走る。

 

「おはようございます。絶好のシルエットナイト日和ですね」

 

 上機嫌にクルクル回るエルに、『いつも幻晶騎士(シルエットナイト)日和だろ』とアルは心の中で悪態をつきながら目の前の鎧武者のような頭部をしているイカルガを見上げる。

 

 ようやく、ようやくだ。

 約半年ぐらいの年月をかけて作られたこの機体が本日ようやく産声を上げることにアルはチラリと工房を見た。

 

「すみません。ちょっと中座します。……っと、その前に」

 

「え? ちょっと、何するんですか!」

 

 アルは突然エルの上着に手をかけ、上着のいつもの部分に仕舞っているトイボックスを動かす短剣を取り出した。イカルガが完成したことに加えていきなりのことで反応できなかったエルはその銀の煌めきに短剣が取られたことを怒るが、それより先にアルは工房にすっ飛んで行った。

 

「んー、こうなることがありますし……イカルガにはパスワード必要ですかね」

 

「銀色坊主、一先ず動作確認してからにしろ」

 

 新たな機構を思いついたのか顎に指を当てながら考え込むエルにダーヴィドは早くしろと言わんばかりに急かす。ダーヴィドの後ろには銀鳳騎士団に所属する全ての団員がイカルガ、『銀鳳騎士団の象徴である旗機』の誕生を今か今かと待ちわびている。

 

 そんな視線を一心に受け止めたエルがイカルガの方へ歩いていくが、途端に振り返るとお辞儀をしながら今までの協力とこれからも自分への助力を願い出た。これにはダーヴィドをはじめ、ディートリヒやエドガーも笑顔を浮かべながら自らの拳を心臓に置くという騎士の礼を行う。

 

「それでは、動作試験を開始します」

 

 エルがそう宣誓してイカルガの操縦席へ乗り込み、機外と機内を隔てるように装甲を閉めた。操縦席という己と機体が一心同体になる環境でエルは一度操縦桿を握りながら深く息を吐き、精神を集中させる。

 

「いざっ!」

 

 数秒にも満たない精神統一の末、エルはトイボックスを動かすための銀の短剣とは逆の方向に縫い付けてある銀の短剣を操縦席に差し込んでから操縦席の左右に存在する引き出し式のキーボードを叩く。キーボードから入力される魔法術式(スクリプト)の1つ1つが銀線神経(シルバーナーヴ)を通って皇之心臓(ベヘモスハート)女皇之冠(クイーンズコロネット)に届く。

 その魔法術式(スクリプト)を受け取った2基の魔力転換炉(エーテルリアクタ)は、それぞれが魔力をより生み出そうと魔力転換炉(エーテルリアクタ)に取り付けられた吸気用の弁を開いて大気を吸い込み始めた。

 

「主動力をベヘモスハートに移譲、魔力流入の増大を確認。各部位の強化魔法、特にハードスキンのパラメータ……正常値。各マギウスエンジンへの入力と応答……良好」

 

 魔獣の唸り声のような吸気音を撒き散らしながらエルは左右のキーボードと操縦桿に収納してあった小型のキーボードを引き出すと、絶え間なく魔法術式(スクリプト)を打ち込み続けていく。幻晶騎士(シルエットナイト)数百機分の魔力が全身のクリスタルティシューに行き渡ると、ついに蒼き鎧が目覚めた。

 

「思えば、アディの一言から始まったんですよね」

 

 伝声管のスイッチを切ろうとエルが手元を確認した時、真剣な表情でイカルガを見つめているアディの姿が見えた。エルやアルが自分の機体を作ろうとした原典、それは間違いなくアディの一言だった。

 この世界で初めて出来た親友、弟子と様々な呼び方がある幼馴染を見ながらエルはぽつりと『これからもよろしくお願いします』と照れ臭そうに呟くと同時に操縦桿を動かす。

 

 イカルガが歩く振動を全身に感じながらエルは今まで必死に抑え込んでいた気持ちを抑えきれずに笑いによって発露させた。初めてロボットに乗った時の高揚感に近い気持ちがエルを駆け巡るが、あれは借り物の機体で自分の物ではなかった。

 しかし、イカルガは違う。まさしく『自分が動かすために考え、自分に都合がよいように設計した、自分だけの機体』である。あの時の高揚感よりもグレードが上がった昂ぶりは、もはや理性という名のエルの制御を易々と外した。

 

「お誕生日おめでとうございます。僕のロボット! そしてこれからよろしくお願いしますね! 僕の相棒!」

 

──イカルガ!!

 

 気が狂ったかのような馬鹿笑いの後にそう叫んだエルは、団員達と十分距離が離れたことを確認して魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)の準備を始める。大気を取り込んだ筒は炎の尾を曳きながらイカルガを空中に押し上げるが、突如オルヴェシウス砦の工房の中から凄まじい勢いで何かがイカルガに追従するように飛んできた。

 

「兄さん、今までの相棒にもイカルガを見せないのは薄情ってもんですよ」

 

「ははっ! 相変わらずアルはサプライズが好きですね!」

 

 エルは隣で飛んでいる何か──大きな板状結晶筋肉(クリスタルプレート)を両手に握りこんだトイボックスに向けて声を張り上げると、トイボックスからアルの声が聞こえる。

 何もおかしいことはない。魔導大気推進器(マギウスエアスラスタ)の訓練などを通してアルもスラスタ系統の使い方は熟知している。少しおぼつかない挙動をしながらもトイボックスがイカルガに食らいつく様に追従するが、やがてトイボックスは上昇を止める。

 

「やっぱり化け物のような機体ですね。トイボックスもお疲れ様でした」

 

 魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)を下方に勢いよく噴射させながらさらに高く飛翔するイカルガとは対照的に、トイボックスは細かに噴出させながら落下の速度を殺していく。その光景を見たダーヴィドはどこか神聖な雰囲気を醸し出す代替わりの儀式のように感じた。

 やがて、トイボックスが地面に着地すると中から汗だくのアルが転がり出てきた。激しく胸を上下させながら天に上るイカルガを見つめ、一言『まだまだ追いつけないか』と零した。

 

 こうしてこの日を持ってイカルガは完成し、それを祝しての宴会やアディが提案した『遊び』に行ったりと忙しなく日時は進んでいき、イカルガが完成した日から半月程が経過した。

 

「よく来たな。アルフォンス」

 

「騎士団長は連れてこなくて良かったのでしょうか?」

 

 城のに存在する王族の居住区。アンブロシウスがクヌートを時折呼び出しては雑談に興じている部屋では、アルがぽかんとした表情で彼を呼び出した本人であるアンブロシウスに問いかけた。しかし、アンブロシウスは首を左右に振りながら『最近のエルネスティは騎士団長機の虜じゃろ?』と聞き返した。

 

「申し訳ありません」

 

「なに、やつの酔狂具合は分かっておる。それに用件を伝えるならエルネスティよりおぬしの方が適任じゃ」

 

 アルの謝罪にアンブロシウスは『仕方ない』といった表情でアルをフォローする。エルの言うことを真に受けるとするならば『イカルガに乗る系の仕事で忙しい』らしく、一度イカルガに乗ったエルは業務終了時間までイカルガから降りることはまずない。周辺の魔獣を一人で殲滅に行ったり頼まれる前から商人の護衛を買って出るといった銀鳳騎士団の実働部隊と共に騎士としての職務を全うする傍らで愛しのロボットとの逢瀬を堪能している。

 

 ただ、それによって被害が出るのはアルだ。騎士団長と副団長がやる仕事を一手に引き受け、手紙のやり取りや報告書の制作といった賠償金を払いながらひたすら鳩時計を作る昔のドイツのような忙しさを送り、たまに『ストレスでハゲる!』と叫んだアルはそのたびにアディと結託し、アルは『イワト作戦』、アディは『エル君を社会復帰させよう大作戦』という別の名前だが目的は同じ作戦を発令した。

 

 しかし、厄介な魔獣の巣を教えて修理のためにエルが機外から出たところを確保するという『第1次作戦』はまさかの無傷で戻ってくるという結果で終わり、騎士団長を1日好きに出来る権利を勝手に競りに出して怒ったエルが飛び出してきたところを取り押さえるという『第2次作戦』は、予想外に高額になってきたので怖くなったアルが急きょ中止にするという散々な結果に終わった。中止になったことを知った某A氏と某騎士団の一部女性陣のわずかな舌打ちは聞こえない。聞こえないったら聞こえない。

 

 本日もアディが『遊びに行こう』と行ったら『イカルガから離れたくありません』という返答があり、それを聞いたアルが中隊長達に『とりあえず模擬戦でイカルガをボコってください』と指示をだしたりしたのだが、当然エドガー達から『まだ死にたくない』と命令を拒否。かなりどうしようもない事態に陥っていた。

 

閑話休題

 アンブロシウスの話す要件について何事かとアルが首を傾げると、アンブロシウスは近くに来るように合図を送る。

 

「実はな。ジャロウデク王国が隣接国であるロカール諸国連合へ宣戦布告を行った」

 

「それは……」

 

 宣戦布告。これの指す意図は1つしかない。アンブロシウスの言葉にアルは『ついに来たか』と目を吊り上げながら今回の戦の先を想像する。

 技術は同等で兵の数だけを見れば大国であるジャロウデク王国がロカール諸国連合を落とす確率は高い。だが、戦というものは単純な物量戦でも出血は避けられないものである。その隙に隣接地になったクシェペルカなどに攻められれば、占領後の措置や負傷兵などでボロボロのジャロウデク王国はあっけなく瓦解するであろう。

 三国志やそこらへんでもそういった『漁夫の利』で勝利をもぎ取った戦史を少しばかり知っているアルは『まさか』と呟いた。

 

「ロカール諸国連合とその周辺国をまとめて相手にする……出来ると思って?」

 

「やはりそう思うか。出来ると思っておる理由は定かではないが、最悪クシェペルカだけではなくこちら側への侵攻も十分にありえる。ジャロウデクに紛れ込ませた密偵曰く、偉大なる国だった世界の父を再興させるため。らしいぞ?」

 

「は? ……失礼」

 

 あまりにもバカげている話にアルは言葉遣いが素に戻った。謝罪したアルにアンブロシウスは『わしも思った』と笑いながら話を続ける。

 

 世界の父(ファダーアバーデン)。はるか昔に滅んだ──いや、分裂した西方統一国の名前である。

 オービニエ山脈西側の魔獣を駆逐し、更なる領土を求めて魔獣が蔓延る東側に遠征したかの国。橋頭堡であるカンカネンを中心に領土を順調に拡大していったが、ボキュース大森海への森伐遠征軍の失敗が足を引っ張って西方に撤退。その後はアルや教官も詳しくはどうなったか分からず、なんやかんやあって独立した国家群へと分裂したらしい。

 

 『分裂した国が成り代わろうとするな』や、『再興って正当なる継承者ですか?』とイチャモンをつけれる部分がかなりあったが、戦争という物は『大義名分』が必要なので『それぐらい大きな旗をつけなければ兵は納得しない』とアンブロシウスはアルに説明する。

 

「そんなものなんですかね」

 

「そんなものじゃぞ。……で、じゃ。このまま侵攻すると仮定すればちとまずいことになる」

 

 アンブロシウスの言葉にアルは無言で肯定する。ジャロウデク王国の目的が本当に西方の統一ならまず目指すのは同等の大国であるクシェペルカ王国だ。そこを占領されるとフレメヴィーラへの橋頭保にもなり、占領によって兵を増大させたジャロウデク王国が『西方統一の軍』と『世界の父(ファダーアバーデン)再興を拒否するフレメヴィーラ制圧の軍』を分けることも十分にあり得る話だ。

 

「どうしてこの話を私に?」

 

「わしは戦争に行くという決意は固まったかという確認じゃな。後は……」

 

「これより先は私が」

 

 アンブロシウスの言葉をさえぎってリオタムスが後ろから姿を見せた。膝を折って挨拶をしようとしたアルを手で制し、近くのソファに座るように促す。ふわりとした上質なソファにアルが座ると、対面に座ったリオタムスが『銀鳳騎士団に命じる』と重苦しい口調で前口上を告げた。

 

「エムリスの力になってほしい」

 

「申し訳ありません。もう少し具体的にお願いします。私は納得しますが、団員が納得する大義名分をお聞かせ願いたい」

 

 リオタムスの言葉にアルは聞き返した。『力になってほしい』とはどういった行動なのか、エムリスの性格を考えれば間違いなくクシェペルカを守るために突っ走るだろう。そうなると、これまた間違いなく国同士の戦いに首を突っ込む形になってしまう。

 『国を守るために騎士を国外の戦いに向かわせるという大義名分をよこせ』と言うアルに、リオタムスはアンブロシウスに疑惑の目を向けるが、アンブロシウスは笑いを堪えていた。

 

「アルフォンス、もう父上の言うことを真に受けるな。そもそも銀鳳騎士団は王族が所有する騎士団。命令を遂行するのが役目だが……そうだな。大義は友好国の救援としておこう。そして具体的にはエムリスの供回りが妥当か? 当然戦闘に参加する可能性も高く、銀鳳騎士団の危険も大きい。だが、今後のことを考えると最重要な案件だ。出来るか?」

 

「御意」

 

 本当のことを言えばもう少し突っ込んだ話を聞かせてもらいたかったが、これ以上はこちらの要求に折れてくれたリオタムスに対して失礼なのでアルは素早く返答する。その後、『近衛騎士団の工房のいくつかを貸与する』と伝えられたアルは『団員に話して準備に入ります』と退室しようとするが、突如アンブロシウスから待ったがかけられた。

 

「ああ、そうじゃ。アルフォンス、そのブラックスケイルレザーは外して行け。フレメヴィーラはジャロウデク王国と戦争状態ではなかろう? そのような魔獣の皮を用いた防具を用いればどこから来たかすぐに分かってしまうではないか」

 

 それは暗に『フレメヴィーラとして首を突っ込むな』というオーダーだった。内心『あれ、これ捕まったら捕虜交換されなくね?』と不安になったアルだったが、とりあえずその不安を振り払いながら『承知しました』と黒鱗獣革鎧(ブラックスケイルレザー)をアンブロシウスに手渡しながら退室していった。

 

***

 

「副団長君、なんてお話だったの?」

 

「とりあえずジャロウデク王国って国が宣戦布告したらしいです」

 

「ちょっと待って! 何言ってるのか全然分かんない!」

 

 オルヴェシウス砦に帰るツェンドリンブルの操縦席内でキャリーの問いかけにアルは何気なく答えた。『どうせ砦に帰れば聞くことになる』と割とさらっと言った特大の爆弾に危うくツェンドリンブルを横転しかけるといった事件はあったが、その後のキャリーの精神的疲労を犠牲にしてなんとかアルはオルヴェシウス砦にたどり着いた。

 

「あ、ディーさんが吹き飛ばされた」

 

 ちょうどその時、地面に着地する瞬間を狙ったグゥエラリンデが演習場の壁に轟音とともに叩きつけられた。どうやら着地すると見せかけてグゥエラリンデに体当たりを仕掛けたらしく、壁に叩きつけられたグゥエラリンデはディートリヒが気絶したのかピクリとも動かなかった。

 

「皆さん、とりあえず集まってください。兄さんも! これは陛下からの御命令なので聞かないとまずいですよ」

 

「はーい」

 

 流石に陛下の言葉は無視するわけにはいかないのかエルがすんなり出て来る。皆が集まったことを確認したアルは、先ほどキャリーに言った大まかな説明ではなく、しっかり噛み砕いた説明をした上でこれからの団員が行う準備や引継ぎなどと言った予定を話そうとしたが──。

 

「は? 戦争?」

 

「はい、西方ですが地理的にもうちの近くですね」

 

「で、なぜクシェペルカに?」

 

「殿下のお力になるべく……うーん、多分ですが防衛戦に参加する形とかになるんですかね? とりあえず準備をお願いします」

 

「そんなふわっとした命令で準備できるか!」

 

 ──と言った具合にかなり説明に手間取られ、事情を全部呑み込んだ銀鳳騎士団全員の『はぁ!?』という盛大な聞き返し、ダーヴィド達は『無茶言いやがるぜ』と派兵に必要そうな準備の選定を騎操鍛冶師(ナイトスミス)達と共に動き始めた。

 

 そんな派兵という未知の出来事に困惑していた銀鳳騎士団が、なんとか準備を進めようとツェンドリンブルの調整や武器の調達に苦心していた頃、アンブロシウスからジャロウデク王国がロカール諸国連合への宣戦布告を聞かされてからちょうど1週間ほどたったある日。

 伝令に来た藍鷹騎士団員の口からロカール諸国連合が墜ち、ジャロウデク王国は動きを止めることなくクシェペルカの領土を侵犯する勢いで突き進んでいるという報告がエル達に伝えられた。




マティアスが乱入してイカルガのマーキングの調整~とかやりたかったですが、話的に首を傾げたのでお蔵入りになりました。

あと、『出身地』と勝手に言ってますが原作様で記載があった場合は変更する可能性があります。

最後に、有志の方にパッチワーク2世の絵を送っていただいたのでご紹介を

【挿絵表示】


自分の想像とほぼ同じですが。改めて考えると核撃ちそうな見た目でミントが生えました。
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