ニンジャスレイヤー第一部RTA ネオサイタマの夜明けルート≪参考記録≫   作:暴力・砂場・エネルギー無視

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これらの数値の上昇によりスシがドネートされ、しあわせがひろがります。投稿速度も上がると思います。今後もよろしくお願いします。

本RTAの理論上最速は、ヒカリ・ニンジャのディセンションにより得たコウ・リン・ジツを用いてネオサイタマを丸っと吹き飛ばす手法ですが、ヒカリ・ニンジャは6周目以降限定ソウルであり、第一部時間軸におけるサツガイとの接触も非常に難しい(不可能とは言っていない)上にガチャリセを繰り返す羽目になるので、バグ無しレギュの場合地道にカラテを鍛えるのが一番良いんですね。“全ての道はカラテに通じる”“ローマは一日では完成しない”……ミヤモト・マサシのお言葉よ。


#2 アンエクスペクテッド・エンカウント・ウィズ・ザ・ウーマン ①

 「……起きろ」

 その声を受けて、ノーティアーの意識は闇から引き戻された。目の前にいるのは……新手のニンジャ。その胸にはクロスカタナのエンブレム。彼女のニンジャ第六感は、彼が手練れであると警告していた。

 

 「ドーモはじめまして、ノーティアーです」

 「ドーモ、ノーティアー=サン。バンディットです」

 アイサツをすると、ノーティアーは即座にドゲザした。乾いた血が顔に貼りつく。ドゲザは、母親を目の前でファックされるが如き侮辱ともされる……しかし、彼女はとうの昔にその程度の恥の概念は捨てていた。

 「ホントウニスミマセンデシタ。ジツの使い方がわからず、キリングフィールド・ジツでスプラッシャー=サンを殺してしまいました。ケジメはつけます……どうかお許しを」

 

 これを聞いたバンディットは、フンと鼻を鳴らした。「コロスニンジャ・クランか。ソウルはゲニンのようだが……まぁいい」そして、スリケンを構える。「ケジメは……今はいい。今はな。ノーティアー=サン、お前はソウカイヤに忠誠を誓うか?」もし仕えないならば殺す、そういう意志が彼の目には宿っていた。

 

 「ハイヨロコンデ!」即答であった。

 (((計画通り、チャート通り。ネオサイタマでニンジャをやるならソウカイヤに入って損はないです。訓練環境がよく実力主義のためよほどのヘタクソ世渡りをしない限り放逐されることはありません。ビーハイヴ=サンみたいなとんでもないのもいたしね。ローリスクハイリターンな)))

 

 

 

 

 

【アンエクスペクテッド・エンカウント・ウィズ・ザ・ウーマン】

 

 

 

 

 

 「ムハハハハ!その女がコロスニンジャ・クランのソウル憑依者か!」

 数十分後。ノーティアーはありあわせのニンジャ装束に着替えさせられた上で、トコロザワ・ピラーの最上階で平伏していた。目の前に座し、四人の高級オイランを侍らせ、最高級オーガニック・トロ・スシを二つ同時に食べるその男……ラオモト・カンは、黄金のメンポを煌めかせながら呵呵大笑した。

 

 「コロスニンジャ・クランと云えば……どこぞのヤクザクランのオヤブンがいたか。しかし、我がソウカイヤにおいてはツチノコめいて珍しいものよな!」ラオモトは何となしにノーティアーを指さす。それだけで、彼女はスネークに睨まれたフロッグの気持ちになった。圧倒的な重圧……何年修行を重ね、カラテを高めたところで、これには勝てない……そう思わせるだけの気迫を、ラオモトは有していた。

 

 「ノーティアー=サン」

 「ハイ」震える声。

 「ワシのためにカラテを磨け。”黄金(ホンモノ)だと思ったがピンチベック(マガイモノ)だった”……そうやってワシを失望させたニュービーは何人もいたからな……ムッハハハハハハ!」平安時代の哲人、ミヤモト・マサシのコトワザを引きながら、ラオモトは再び笑った。

 

 

 

 (あれを殺せと?)(((そうです)))

 同日……草木も眠るウシミツ・アワー。ソウカイヤからあてがわれた部屋で、フートンにくるまりながら、ノーティアーはニューロンの同居者と脳内会話を交わしていた。

 

 (カラテを鍛えればいける。本当に?)(((大丈夫だってヘーキヘーキ!安心しろよぉ!作戦だって色々あるからさ、いざという時のオリチャー発動の準備は万全ですからね)))オリジナル・チャートを発動しないよう、あらかじめ入念なチャート製作をするのが良い走者である。言うまでもないことだが。

 

 (((そのためにも、明日からはソウカイヤのドージョーで頑張って……カラテを鍛えてもらいます。ノーカラテ・ノーニンジャな)))曲がりなりにもニンジャのイクサを経験したノーティアーは、カラテの重要性を身に染みて理解しはじめていた。全てはカラテから始まるのだ。

 

 (ところで)ノーティアーの意識が移ろう。(アナタ、名前は?よくよく考えてみると、しっかりとしたアイサツを行っていないのでは?)ブッダミット!これはスゴイ・シツレイだ!現実にこのようなことをした日にはムラハチが確定し、社会生活において人間扱いされることはほぼなくなるだろう。その位、アイサツは大事なのだ。

 

 (((オットット!)))しかしこの合成音声のオバケは、酔いの口での失態のようにそれを誤魔化した。(((ゴ・メ・ン・ナ・サ・イ・ネ、ノーティアー=サン。…………ザンキョウです)))(ザンキョウ?変わった名前……改めて、ザンキョウ=サン、ノーティアーです)

 しめやかなアイサツが行なわれ、それから暫くして、ノーティアーは眠りについた。先のものよりは幾分か穏やかなものであった。

 

 

 

 次の日から、ノーティアーはソウカイ・シックスゲイツが一人、ソニックブームの元でカラテ・トレーニングを始めた。

 ツキ千回、ケリ千回のニンジャにしか出来ぬ過酷なトレーニングの数々。木人拳やルームランニング、電流の流れるバーベルの持ち上げ、クローンヤクザらとの模擬戦闘……。

 

 そして二週間が経過した。

 ノーティアーは……おお、おぉ!トコロザワ・ピラーのドージョーではなく、ネオサイタマ市街を歩いていた!

 (((視聴者の諸君はサボりだと思うだろう!否!正当な外出でありソニックブーム=サンの許可も取り付けた上での外出だ!またモリエちゃんのモータル度ならびに善良性の維持のためでもある!論理的!庶子!!)))

 実際、彼女は外出の前日に、通常の二倍の負荷でトレーニングを行なっていたのだ。

 

 「外に出たいってのはわかるがよ、テメェのその行いはイディオットだぜ?ただ体を苛めればカラテが極まるとでも思ってんのか?」そう言いながらも、ソニックブームは外出許可ハンコを押した。「アリガトゴザイマス!」それに対し、ノーティアーは礼で答える。「……ま、この程度の外出で潰れるようなら態々ドージョーに置く理由もねぇしな。勝手にしろ」

 

 そういう訳で、ノーティアーは……モリエは今、マルノウチ・ハイ・ストリートを歩いているのだ。季節に見合った厚手の革コートを着、ウェーブしたブラックロングヘアーを片方の前髪だけ持ち上げ、残りはツインテールにしたややヤンクな格好の彼女は、チェーン・ハンバーガーショップ『セツゲツカ』に入店した。

 

 (((こういった余暇の過ごし方は、ヘイキンテキを取り戻させ、ニンジャソウルのもたらす闇や人生につきもののきょむのあんこくを打ち砕きます。ニンジャとて半分人。休息は大事……ついでに言うとニ01010101010101ー誕生まではどーせ待たなければならないのでロスにもなりません。だから、破茶滅茶に修行をする必要もないです。モリエちゃんがカラテマシーンになるまでにほんへが終わっちゃうしね)))

 

(その01ノイズは一体?)

 

(((コグニティブ・ロック・ジツです。これによって致命的な未来予知が漏れ出て、バタフライエフェクトが発生しシーライフが破壊される……ラッコチャンとかの危機……それを防ぐことができるんですね)))コグニティブ・ロック・ジツの創案者はアルカディアという名のニンジャであったと古事記には記されている。

 

 「イラッシャイドスエ」合成マイコ音声を聴きながら、モリエはアボガド・バーガーを購入した。実は、彼女はかつてこの店に来たことがあった……家族4人で。その時にも、彼女はアボガド・バーガーを購入した。つまらぬ感傷だと彼女にもわかっていたが、それでも、またアボガド・バーガーが食べたかった。オイランの時には、そのためにチマチマと貯蓄までしていた。

 

 外の風景が見られるカウンター席に座り、その到来を待つ。それが今や、フラッと出歩いて簡単に買えるようになった。彼女がソウカイ・ニンジャだからだ。「……」やがて出されたアボガド・バーガーを口にしたモリエは、露骨に渋い顔をした。「……これが……」確かに味は変わっていない、と彼女のニンジャ味覚は結論づける。ならば、変わったのは彼女の方だろう。

 

 家族がいないからか?違う、彼女は知っているからだ。より良いもの……オーガニック・スシ、ヤバイ級イカ、ホーリーソバ、そのほかトコロザワ・ピラーで給される最高級クラスの食事群。ノーティアーのようなサンシタには大したものは与えられないが、しかしオイランであったころのカスのような食事に比べれば、ムーンとタートルほどの差がある。家族が豊かだった頃と比べても、その差は歴然としている。

 

 そして、アボガド・バーガーは……いわば、大人に与えられた玩具であった。同じものが子供に与えられれば、子供は必ずや喜ぶだろう。宝物とまでも言うかもしれない。

 だが、それは大人にとっては、とるに足らないガラクタでしかない。当たり前のことを、モリエは再確認した。そもそも、あの日々に価値を見出さなかったのは他ならぬ自分ではないか。

 

 (((ちょっと待ってサップーケイに呑まれてるんですけお!?!?!?!?アイエエエテストに出ないぞこんなの!あーもうめちゃくちゃだよ……ドウスッペ……)))

 

 厭な気分になっていた彼女の横に、一人の女性が座った。ブラックヘアー・ストリートのオーエルである。女性サラリマン用スーツを着た彼女からは、ニー・ヅマのアトモスフィアが漂っていた。

 

 「ドーモ」「ドーモ」軽い会釈。当然ながら、その女性はモータルである。「あの……先程、とても悲しそうな顔をされていましたが……」チーズバーガー・セットを置いて、伏し目がちに彼女は聞いた。隣人の不調を見逃さず、しかし過度に踏み込むこともない、実際奥ゆかしい態度だ。

 

 「いえ、大したことではありません。昔を思い出して、センチメンタルな気分になっていただけですよ」モリエは、無理に笑顔を作って答えた。

 「……何があったのかは、私には分かりかねますが」女性は、慎重に言葉を続ける。「嫌なことから目を逸らす、逃げてしまうというのも、一つの対応だと私は思いますよ。いつもそれに目を向けて立ち向かえる、意識を割けるというのはスゴイですけど、そんな事ばかりしていたら疲れてしまうから……」過去のことにケリをつけるのはとても難しいですが、と付け加える。

 

 「……どうやって」

 「そうですね……思いっきり笑ってみたり、泣いてみたりする、とか……少しは気も晴れますよ、私もやったことがありますから」恥ずかしげに女性は笑った。

 

 モリエは、自嘲するかのように僅かに唇を歪ませた。しかし、その笑みはすぐに、穏やかなものに変わった。女性の言葉が、本心からモリエを気遣ったものであったからだ。このような感情を向けてもらえた事自体が、彼女にとっては嬉しかった。

 

 不意に、モリエのIRC端末が鳴る。ソウカイヤからの着信……何かが起きたのだ。ここで遊んでいる場合ではなくなってしまった。

 「ビズがあるので、私はこれで。アリガトゴザイマシタ。……ええと、あの、お名前は」

 女性は微笑む。

 「フジキド・フユコです。あなたは?」

 「ホシナ・モリエです。フユコ=サン、オタッシャデー!」

 「モリエ=サン、オタッシャデー!」

 

 幾分か穏やかな気持ちで、モリエは店を出た。しめやかにバッグから銀色のケープ付きメンポを被り……ノーティアーは、色付きの風となってパルクール移動!目的地へと向かっていく。脳裏に潜むザンキョウの(((アイエエエ…)))という情けない声を聞きながら……。

 

アンエクスペクテッド・エンカウント・ウィズ・ザ・ウーマン ① おわり ②に続く。




フユコ=サンのデザインはキルズ準拠です。

ザザのはなしは#2の終わりに付きます。
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