ニンジャスレイヤー第一部RTA ネオサイタマの夜明けルート≪参考記録≫   作:暴力・砂場・エネルギー無視

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ザンキョウ=サンはオリチャーしかもたないのか?と思われる読者の皆様も多いと思われますが、これ(実質初見プレイ)はマルノウチスゴイタカイビルが燃え盛るまでのことですので……。

モリエちゃんのキャラデッザーについてですが、様々な意見が交わされた結果、濁った灰色の瞳、アシンメトリーな前髪とツインテール(何を見て決めたのかバレバレじゃん……)、ややツリ目、背は164センチほどとなりました。シヨンユカノに近いオーソドックスなニンジャ装束の上から、やや短いケープのついた銀のメンポをかけています。


#3 サプライズド・ヨロシサン! ①

 

 

 

 

 ネオサイタマには、今日もまた重金属酸性雨が降り続いている。

 「おマミ」「高い世界」「ウェルカムトゥジンクスショップ」などと書かれたネオンがスパークし、カラー傘を持つサラリマンたちは足早に改札を抜ける。その中においても、暗黒メガコーポに連なる超高層ビルは、堅固に市民たちを見下ろしていた。

 

 トコロザワ・ピラー三十五階に存在する高級料亭、『ササズシ』。その最奥部において、六人のニンジャたちが一同に介していた……彼らは、ソウカイ・シックスゲイツにおける有力ニンジャであり、時たまササズシに集ってはスシを食べ、情報交換をしていた。

 

 「で、ニュービーどもにキラ星はいるかい?」トロを口に含みながら、フロストバイトはスカウトの元締めたるソニックブームに訊ねた。

 「筋がいいといや、ノーティアーがいるが……」

 「あのレズの」「モータルの女をファックしたとかいう」

 

 「そのノーティアーだ。……しかし、どこまで行っても二流止まりではあるだろうな。妙に生き急いでやがる。あの手合いは最終的に負けるだろうよ。

 たとえば、ドミナント=サンが経験を積んだなら、簡単にあの女のカラテを飛び越すだろうさ……実際だらしないラビットが眠ったところを堅実なタートルに越されるってわけだ」ポエット!アイソーポスの寓話の引用だ。

 

 ところで、とソニックブームは話を変えた。

 「ダイダロス=サンよ、スキャッターっつうアンダーカードは電算室所属だったよな?」「そうですね。あ、タマゴ取ってもらえますか?」

 オーガニック超高級タマゴをバンディットが皿ごと投げ、ダイダロスは華麗にそれをキャッチし、口に運ぶ。「彼がどうかしましたか?」

 

 「あの男、なぜか最近ドージョーでカラテ・トレーニングばかりしてるンだよ」「ほう。彼、そういうタチではなかったように思いますが……」

 「だろ?どうもノーティアーのケツを追っかけているようだ。ホレてるんだと思うんだが……ダイダロス=サンはどう思うね?」

 

 無言でダイダロスはタマゴを吹き出した。「汚えぞダイダロス=サン!」あわやタマゴまみれになるところであったコッカトリスは、飛来した米粒を右手で全て掴み取った。ニンジャの身体能力ならではのワザマエだ。

 

 「ちょっといいですか」ビホルダーが立ち上がり、周囲を睨む。サイバーサングラスが不敵に光った。

 「我々にはアンダーカードの色恋沙汰よりも気にかけるべきことがあるのではないでしょうか?例えば、ザイバツの襲撃である、とか……」

 

 ニンジャたちの放つアトモスフィアが、急激にサツバツとしたものに変わる。「掴んだのか」フロストバイトが呟く。その目には、キンボシ・オオキイを掴まんとする欲望が燃えていた。「腕が鳴るな……」コッカトリスもまた、アナコンダめいた獰猛な笑みを見せた。

 

 「キョート潜伏組が情報を獲得しました」ビホルダーは、至極冷静に言葉を繋げる。彼もまた、この機会にザイバツのニンジャどもを血祭りにあげ、さらにのし上がる事を望んでいたのだ。

 「場所は、マルノウチ・スゴイタカイビル。日時は、12月24日……」

 

 

 

 

【#3 サプライズド・ヨロシサン!】

 

 

 

 

 『ビョウキ、トシヨリ、ヨロシサン』

 『ビョウキ、トシヨリ、ヨロシサン』

 ノーティアーは、ヨロシ・バイオサイバネティカ社ビル・ネオサイタマ支部のエントランスで、ぼんやりとヨロシサンのCMを聴いていた。黒スーツを着た姿は、就職試験を受けに来た学生のようにも見える。しかし、スーツのネクタイに刺繍されたクロスカタナの紋章は、彼女がソウカイヤのエージェントであることを如実に示していた。

 

 (((わざわざここに来たのは理由があります。私の入念な調査の結果、この日には確定的にキュア=サンがこの社屋にいるのです。ヨロシサンから斡旋されたクエストをクリアして、彼女に顔を売りましょう。将来的にうまテイストです。間違っても治験とかに参加してはいけません(五敗)。最低でもヨロシDNAをブチ込まれるのは確定的に明らかですからね。無論手持ちニンジャが異形変貌するのに蚊柱を立てる人なら好きにやればいいと思いますが)))

 

 「ドーモ、ノーティアー=サン。ナカタです。クエストを受けていただける事、誠に感謝しています」奥からやってきた白衣の研究員が、丁寧にアイサツをした。

 「ドーモ、ナカタ=サン。ノーティアーです。それで、そのクエストとはどのようなものでしょうか?」

 

 「ハイ。バイオニンジャ試作品と戦って頂きたいのです。実際にニンジャと戦った際のデータを元にして、我が人生における傑作……ロブスターはさらなる改善を得るのです……!」「アッハイ」

 

 (((良かった!今回は想像以上のベイビー・サブミッションですよ!良かったねモリエちゃん!)))

 ニューロンの隣人が喜びの電子音を発した次の瞬間!

 KA-TOOOOOOOMMM!!!!!

 (((あぁーっ、ナンデナンデナンデ!?こんなの試走段階では一度もなかったぞ!ふざけんなやめろバカ!!!!!おタイムこわれちゃ↑ーう!)))

 

 なんということか!ビルの上層において、爆発が発生したのだ!「アイエエエ!?」鳴り響くビープ音!一瞬のうちに大混乱に陥る社内!その中にあって、ノーティアーはナカタの襟をしっかりと掴んでいた。

 「申し訳ないですがキャンセルします」「そんな……!待ってくれノーティアー=サン!せめてデータ回収はしたい!その護衛だけでも!」

 

 ノーティアーは一瞬考えた。

 (((せっかくだからここでモータル度を回収しましょう……というかアレですよ、まだキュア様にも会えていないのにドアノブ負け*1なんてあぁん恥ずかしい……ここでオリチャーを発動!)))

 「報酬は二倍よ」「ヨロコンデー!」

 

 

 

 スーツを脱ぎ捨て、メンポとニンジャ装束を纏ったノーティアーは、ナカタ研究員を脇に抱えながら階段を駆け上る!

 「何階ですか?」「25階です!」

 「イヤーッ!」ノーティアーは、華麗なジャンプで瓦礫を回避!

 「イヤーッ!」ノーティアーは、華麗なキックで窓を蹴破る!

 「アイエエエ!?」「イヤーッ!」ノーティアーは、叫ぶナカタ研究員をよそにビルの外装を無理やりに進む!ニンジャならではのショートカットだ!「イヤーッ!」決断的に25階にエントリー!

 

 「バカな……行き止まりとは……!」ノーティアーが足を踏み入れたのは、タタミ敷きの四角い小部屋であった。それはシュギ・ジキと呼ばれるパターンで、十二枚のタタミから構成されている。四方は壁であり、それぞれにはライオン、バタフライ、ゲイシャ、ロブスターの見事な墨絵が描かれていた。

 

 (((アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーッッッッッ!!!!!あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーーーーッッッッッ!!!!!!!!!!)))

 (うるさい)

 

 「これはですね、私が作った集中用のシュギ・ジキですよ。ここで瞑想すると素晴らしいアイデアが生まれるんです」

 (((だからロブスター(犬の餌)が生まれたんですね!ふざけんな!(迫真)ニンジャに物理的に振り回されたのになんかピンピンしてるし……)))

 ナカタ研究員は、ザゼンし「ヨロシサン!」と叫ぶ。するとロブスターが描かれた壁が後ろ向きに倒れ、白いテラリウムの道が出現した。「もう少しだと思います」「ご安全に!」

 

 

 

 「ナカタ!待っていたぞ!」

 「ロブスター!生きていたか!さすが私の最高傑作だ!」

 ゴウランガ!エビじみた見た目と腕のバイオニンジャは、ナカタ研究員と深くハグをした!造物主と被造物の関係性……ニンジャとモータルのユウジョウ……そういったもの……。

 

 「ナカタ=サン、早くデータを回収してください」

 「アッハイ」その言葉とともに、ロブスター培養槽の周りのUNIXから、ナカタ研究員はデータを引き出し始めた。

 「あっ……ドーモ、ロブスター=サン。ノーティアーです。先ほどの爆発の原因はわかりますか?」

 「ドーモ、ノーティアー=サン。ロブスターです。爆発の原因か。さっぱりわからぬ」アイサツ忘れはかなりシツレイだが、ロブスターはしめやかにそれを流した。オトコ・マエ!

 

 そのときである!

 上層階で爆発!それとともに、何か大きなものが落ちてきたのだ!

 それは二メートルほどの大きさの、ボロボロになった装束を纏った、バラバラになったニンジャ!そして、乳めいた白い長い髪、エルフめいて尖った耳、喪服めいたドレスを着た小柄な少女の……ニンジャ!

 

 (((キュアたま〜……あれ?なんか怪我して……おう、おう???)))

 困惑するザンキョウとは裏腹に、少女ニンジャの顔は憤怒と焦りに満ちている!その右足の膝から下は切り取られ、どくどくと血を流しており、激しいイクサが行われていた事を示唆していた!

 

 「オノレーッ!ジャスティスホリック=サン!なぜ貴様は死なんのじゃあーッ!!」

 「バカメー!貴様ら基底次元のニンジャとはなぁ!ニンジャソウルの使い方が違うんだよォーッ!死ね、キュア=サン!ヨロシサン!死ねーッ!」バラバラのニンジャは、オチムシャめいた乱れ髪を振り乱しながらアゴの力のみでジャンプし、キュアに襲いかかる!

 

 恐るべき牙がキュアの違法かつ冒涜的な手法で維持された柔肌を貪らんとしたまさにその時!二枚のスリケンが首だけのニンジャの額に突き刺さった!

 「グワーッ!?」

 

 「ドーモ、ノーティアーです」「ドーモ、ロブスターです」アンブッシュを決めた二忍はアイサツ!たとえどのようなニンジャであれ、アイサツされたからにはアイサツを返さねばならぬ!

 「ド、ドーモ、ノーティアー=サン、ロブスター=サン。ジャスティスホリックです」

 「ドーモ、ノーティアー=サン、ロブスター=サン。キュアです……オヌシらは何者だ!?」

 

 「ソウカイヤのニンジャです」「ヨロシサンのバイオニンジャです」

 「バカな!?ヨロシサンにこのようなふざけた……安直なデザインのバイオニンジャがいただと!?」

 NRSにも匹敵するようなショックを受けるロブスター、ナカタ研究員をよそに、ノーティアーはキュアに訊ねる。

 「あのニンジャらは何なのですか?」「知らぬわ!とにかくワシを助けるのじゃ、直ぐにでも二人目が……」

 

 おお、何ということか!最奥部の影から、何かが近づいてくるではないか!キュアの青ざめた顔を見て、ミヤモト・マサシならば『影が噂を刺しに来た』と言い放つだろう!

 

 「おうおう、全く見苦しい有様だな、ジャスティスホリック=サンよ?」青白がパッチワークになった、シルクハットに燕尾服という英国紳士めいた装束のニンジャは、なめらかにオジギをした!

 「ドーモ、我らの次元の破滅の元となったヨロシサンの皆さん。キャロルザパッチです……A.D.4643に繋がる禍根の一つ、ここで断つ!さぁ、皆死ね、全員死ね!」

 

 サプライズド・ヨロシサン!① おわり ②に続く

*1
ドアノブを開けるなどのシナリオエントリー判定に失敗し、調子が悪いなどとのたまいながらすごすごと帰ること。稀によくある。

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