閃乱ジード   作:BREAKERZ

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痺れるぜ、エレキング

ーゼロsideー

 

「それで爺さん。わざわざこっちに来たのは、孫娘とあの少年の様子見だけじゃねぇだろ? 霧夜も聞いているから言ってみろよ」

 

「ウム。傀儡に襲撃されたようじゃな?」

 

「(っ、やはり、半蔵様のお耳に入っておりましたか?)」

 

「爺さんの耳にも入っていたんだな?」

 

ゼロが霧夜先生の言葉を半蔵に伝える。

 

「霧夜も気づいておる筈じゃろうが、それが何を意味するか・・・・」

 

「(・・・・・・・・)」

 

「すでに“奴ら”は動き出しておる。それにどうやら、邪な異星人も“奴ら”と手を組んでいるようじゃしな」

 

「AIBにいる“鷹丸達”にも、応援を頼むか?って、霧夜は言ってるが?」

 

「バカを言うでない。このような事で“閃忍”のアヤツらが出てきては、飛鳥達の成長の妨げになる。第一に、鷹丸達も、暁月理巧くんも、まだお互いの“秘密”を話す心構えができておらん」

 

「だが、何か起こってからじゃ遅いぜ?」

 

半蔵は上空に目をやった。

 

「・・・・イヤ、もうすでに起こるようじゃ」

 

「あん?」

 

霧夜(ゼロ)先生も上空を見ると、空の一部が小さく光り、その光りは徐々に大きくなると、光りは巨大な生物へと変貌し、自分達の目の前に現れた。

 

黄色か白地に黒模様の体色、口は横一文字に伸びて光り、眼がある部分には回転する三日月形の角がクルクルと回り、体長よりも長いしっぽをした怪獣。

『宇宙怪獣 エレキング』。

 

『ピギィィィィィっ!!』

 

「エレキングだとっ!!?」

 

「ゼロよ霧夜と代われ、飛鳥達を避難させるのじゃ。・・・・暁月理巧くんが変身しやすいようにするのじゃぞ」

 

「分かった。霧夜頼む(デュゥゥン)・・・・すぐに避難させます」

 

 

ー理巧sideー

 

「うわぁあああっ!! ま、また怪獣なのっ!?」

 

「このところ頻繁過ぎだろうが!」

 

「皆さん! すぐに避難しましょう!」

 

飛鳥と葛城と斑鳩が驚き、カエルが入ったケースを持って、避難しようとするが。

 

「ど、どうしよう理巧くん?」

 

「今変身すれば飛鳥達どころか、先生達にもバレてしまうな?」

 

「・・・・機を見て皆から離れるしかないな」

 

同じくケースを持った雲雀と柳生と理巧も、この状況をどうするべきかと悩んでいると、エレキングがズンズンと地響きを響かせながらこちらに向かってきた。

 

ボワンッ!!

 

すると、理巧達の周囲が煙に覆われた。

 

『っ!?』

 

「全員、この煙に紛れて逃げろっ! 合流場所はメールで知らせる!!」

 

全員が突然の煙に驚くが、霧夜先生の声が響いて飛鳥達がこの場を離れた事を理巧は気配で察した。

 

「飛鳥さん達の気配が遠退いた」

 

「やった! 霧夜先生ナイスだよ!」

 

「理巧。オレ達も離れる。怪獣は任せたぞ」

 

「ああ」

 

柳生と雲雀が退いたのを確認した理巧は、エレキングを睨み、エレキングに向かった。

 

 

 

ー飛鳥sideー

 

「先生! じっちゃん!」

 

エレキングから離れたビルの屋上にたどり着いた飛鳥、斑鳩、葛城の目の前に、すでに避難していた半蔵と霧夜先生がいた。

 

「飛鳥、ずいぶん遅かったの?」

 

「柳生と雲雀も間もなく来ます」

 

霧夜先生がそう言うと、柳生と雲雀もやって来た。

 

「柳生ちゃん! 雲雀ちゃん!・・・・あ、あれ? 理巧くんは?」

 

「ああ、途中ではぐれてしまってな・・・・」

 

「えぇえっ! りっくん!!」

 

飛鳥が理巧を探しに行こうとするが、半蔵が飛鳥の肩を掴んで止めた。

 

「大丈夫じゃ飛鳥。暁月くんなら無事じゃ」

 

「でもじっちゃん!」

 

「儂を信じなさい。大丈夫じゃ」

 

優しく諭すように言う祖父に、飛鳥も一瞬不安そうに顔を俯かせるが、大人しくなった。

 

「さて、そろそろ来るかのぉ?」

 

半蔵は遠く離れた場所でこちらに向かって来るエレキングを見据えると、エレキングの足元が光り輝いたのを見た。

 

「(じっくり見させてもらうぞ。ウルトラマンジード)」

 

 

 

 

ー理巧sideー

 

「・・・・ジーッとしてても、ドーにもならない!」

 

飛鳥達から離れた理巧は、エレキングを見据え、カプセルホルダーから『ウルトラマン』のカプセルを取り出し、スイッチを押して起動させる。

 

「融合!」

 

シャアッ!

 

「アイ・ゴー!」

 

ヌェアッ!

 

『初代ウルトラマンカプセル』と『ウルトラマンベリアルカプセル』を装填ナックルに装填し、ジードライザーのスイッチを押して起動させた。

 

「ヒア・ウィー・ゴー!!」

 

装填したナックルを取り外し、ジードライザーにスキャンさせる。

 

ドクンッ! ドクンッ!

 

ジードライザーの中央のカプセルに、青と紫の光が交差するように交わる。

 

『フュージョンライズ!』

 

「決めるぜ、覚悟!! ハァアアアっ!」

 

理巧はジードライザーを掲げて胸の前でスイッチを押した。

 

「ハァッ! ジイィーーーーード!!」

 

ライザーのカプセルが回転し赤く輝き、理巧の身体が青く輝く!

 

『ウルトラマン! ウルトラマンベリアル! ウルトラマンジード!! プリミティブ!!』

 

光と闇の螺旋の中から『ウルトラマンジード プリミティブ』となって飛び出す。

 

『シャアッ!!』

 

降り立ったジードはエレキングに向けて構える。

 

『ピギィィ!』

 

エレキングはジードを見据えると、両手を上げてジードに迫る。

 

 

ー飛鳥sideー

 

「ウルトラマンジード!!」

 

「やっぱり現れましたか」

 

「良いタイミングで現れるよなぁ」

 

半蔵、霧夜先生、柳生、雲雀はジードの正体を知っているから何も言わずに見据えるが、飛鳥、斑鳩、葛城はジードを訝しそうに見つめていた。

 

 

 

 

ー理巧sideー

 

『ショワッ!!』

 

『ピギィィィィィ!!』

 

ジードはエレキングと取っ組み合いを始め、エレキングの両手を無理矢理上げさせると、エレキングの腹部に両手の掌底打ちを叩き込んだ。

 

『ピギィッ!』

 

エレキングは口から三日月状のエネルギー弾、『放電光線』を連続で放った。

 

『ふっ! はっ!』

 

ジードはアクロバティックな動きで『放電光線』を回避するが、回避した『放電光線』がビルやアスファルトに当たり、爆発が起こった。

 

『アッ・・・・!』

 

ジードは破壊されたビルやらを見ると、その向こうに飛鳥達がいるのを確認した。

 

『ピギィィィ!』

 

エレキングがさらに放った『放電光線』を回避するか、光線の1つが飛鳥達の方に飛んでいく。

 

『「っ! ちぃっ!!」』

 

理巧はインナースペースで舌打ちすると、飛鳥達の前に即座に移動すると、『放電光線』を真っ向から受け止めた。

 

『ぐぁあっ!!』

 

『放電光線』で怯んだジードに、エレキングはしっぽを大きく振り抜いて、ジードの身体に巻き付かせた。

 

『ぬぅ!』

 

『ピギィィィィィ!!』

 

バリバリバリバリバリバリバリバリ・・・・!!

 

『ぐぅああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!』

 

巻き付かせたしっぽが放電し、電流をジードに流し込んだ。

 

 

ー飛鳥sideー

 

「ああっ! ジードがっ!」

 

「おいおい、何で攻撃に当たってんだよ!?」

 

「分からんかの?」

 

「半蔵様?」

 

ジードが『放電光線』をわざと当たりに行った事に、飛鳥達は分からなかったが、三人以外の人達は分かっていた。

 

「先ほどの怪獣の攻撃、もしもジードが庇ってくれなければ、儂らの所に届いておったのじゃ」

 

「「「えっ!」」」

 

半蔵の言葉に、飛鳥と斑鳩も葛城は半蔵を見る。

 

「ジードはな、儂らを守ってくれたのじゃ」

 

半蔵にそう言われ、改めて飛鳥達はジードを見つめる、

 

 

ー理巧sideー

 

『「くっ、このままじゃ・・・・っ!」』

 

理巧は電流を浴びながら、頭の記憶の中から、ある少女の名前が浮かんだ。

 

『「・・・・もしかして、あの子・・・・“あーちゃん”・・・・ぐぁあっ!!」』

 

理巧は記憶に浮かんだ名前を呟くが、電流の刺激で現実に戻ると、記憶からエレキングとウルトラセブンの戦闘記録を思い返した。

 

『「っ、そうだ・・・・!」』

 

理巧は痺れる身体を動かして、『セブンカプセル』を起動させる。

 

『(融合!)』

 

ダーッ! 

 

するとカプセルの中から水色の光の線が現れ、『ウルトラセブン』が出現して、『セブンカプセル』を装填する。

 

『(アイ・ゴー!)』

 

次に『ウルトラマンレオ』のカプセルを起動させると、カプセルから赤い光の線が溢れ、『ウルトラマンレオ』が現れる。

 

ィヤーッ!

 

『レオカプセル』を装填ナックルに装填した。 

 

『(ヒア・ウィー・ゴー!!)』

 

ジードライザーのスイッチを押した理巧は、装填ナックルを取り外し、ジードライザーで読み込む。

 

ドクンッ! ドクンッ!

 

鼓動のような起動音がすると、ジードライザーの中央カプセルに、水色と赤色が混じりあった。

 

『フュージョンライズ!』

 

『(燃やすぜ! 勇気!! はぁあ!! はぁっ!)』

 

ジードライザーを掲げて胸の前でスイッチを押すと、中央カプセルが金色に輝く!

 

「ジイィーーーーード!!!」

 

『ウルトラセブン! ウルトラマンレオ! ウルトラマンジード!! ソリッドバーニング!!』

 

セブンとレオの姿が重なり合い、赤い鎧を纏ったような姿へと変身した。

 

『デュワッ!!』

 

鋼の戦士・『ウルトラマンジード ソリッドバーニング』へと変身した。

 

『ピギィィィィィッッ!!?』

 

『ジュアッ!!』

 

炎を纏ったソリッドバーニングの炎は弾け飛び、エレキングは巻き付けたしっぽに炎が点いてしまい、慌ててしっぽをほどこうとした瞬間、ソリッドバーニングは上空に飛んでしっぽから逃れると、エレキングの顔面にパンチを叩きつけた。

 

『ピギュィィィィィッ!!』

 

ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!

 

倒れたエレキングを見ながら、ソリッドバーニングは蒸気を噴射させて、プロテクターのアーマーが駆動し終えて収まった。 

 

『ジャッ! ハァァァァァ・・・・!』

 

『ピギュィィィィィッ!!』

 

起き上がったエレキングは『放電光線』を放つが、ソリッドバーニングはその強固な守備力で『放電光線』を真正面から受けながら前進し、エレキングに向かった。

 

 

ー半蔵sideー

 

「ほお! あれが新たなジードの姿か! 中々男心をくすぐるのぉ!」

 

「えぇ、実に見事なメカぶりです」

 

≪なんだよメカぶりって・・・・≫

 

大人達を尻目に、雲雀と柳生も笑みを浮かべ、飛鳥達は静かにソリッドバーニングを見据える。

 

 

 

ー理巧sideー

 

『『エメリウムブーストビーム』!!』

 

『ピギィィィィィィィィィィィィィッッ!!』

 

額から放たれた光線がエレキングの回転する角を破壊し、エレキングはしっぽを振り回して悶える。

 

 

 

ーゼロsideー

 

「(デュゥゥゥン)なるほどな」

 

「霧夜先生?」

 

突然前に出て、若々しい声になった霧夜先生に飛鳥達は訝しそうに見るが、霧夜先生、イヤ、ゼロは気にせず続ける。

 

「エレキングの角はセンサーの役目を持っている。あの角を失えばエレキングは目と耳を封じられたような物だ。上手くやったな」

 

 

 

ー理巧sideー

 

『デャッ!!』

 

ソリッドバーニングはエレキングのしっぽを掴むと、上空に向けて大きく振り上げた。

 

『ピギィィィィィ!!』

 

落下するエレキングに向けて、展開した右腕を突き立て、必殺技を繰り出す。

 

『フンッ! 『ストライクブースト』ォォォォ!!』

 

『ピギィィィィィィィィィィィィィィィィッ!!』

 

背中から落下するエレキングに紅蓮の炎が包み込み、再び上空に上昇したエレキングはそのまま爆散した。

 

 

 

ー飛鳥sideー

 

「やったぁ!」

 

「やったやった!」

 

「ああ」

 

「「・・・・・・・・」」

 

飛鳥と雲雀と柳生はジードの勝利を喜ぶが、斑鳩と葛城はジードを半信半疑なのか何とも言えない顔で見ていた。

半蔵はうむうむと満足そうに頷き、霧夜先生(ゼロ)はジードを真っ直ぐに見据える。

 

 

ー理巧sideー

 

『・・・・・・・・・・・・ジュワッ!』

 

ソリッドバーニングは飛鳥達を一瞥すると、空高く飛んで去っていった。

 

 

 

ー伏井出sideー

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

伏井出ケイは、煙を上げる『エレキングの怪獣カプセル』を拾い、フッと笑みを浮かべる。

 

「さて、これからの展開でどれ程の愉快なものが見れるかな?」

 

そう言って、伏井出ケイはその場を離れた。

 

 

ー???sideー

 

雷雲渦巻く城の一室。

そこに飛鳥に接触し、傀儡を斑鳩達に差し向け、理巧は捕縛しようとした焔と春花、そして仲間の三人が、目に不気味な光を輝かせた鎧武者の人物に、頭を垂れていた。

 

『接触してみての感触は?』

 

鎧武者は、その不気味な風貌から声を発すると、焔と春花が報告する。

 

「はっ! 『伝説の忍』の血を引く飛鳥と言う娘と『捕縛対象』である暁月理巧と言う男、特にと思い、私が直接ちかづいてみましたが、娘の方は兎も角、男の方はかなりの手練れと見受けました・・・・」

 

「他の娘達も、私の傀儡の相手で精一杯って感じで・・・・」

 

『男の方以外は恐るに足らぬと?』

 

「御意」

 

『たかが一度の接触で甘く見てはならない。油断は即、“死”、になる。これが“忍の極意”です』

 

「「御意」」

 

鎧武者がそう言うと、焔と春花はさらに頭を垂らす。

 

『その娘達がいずれ貴女達の障害になるは必然。だが焦る必要もありません。忍の矜持を持って、深く静かに、殲滅しなさい。ですが、男の方は必ず捕縛しなさい。これは決定事項です』

 

「「「「「御意」」」」」

 

焔達が了解を示すと、鎧武者は青緑と白のドレスを着た少女に目を向ける。

 

『詠。次は貴女です。いざとなれば、『人形』も使いなさい』

 

「承知いたしましたわ。ウフッ、ウフフフフフフ」

 

詠と呼ばれた少女は、『コピークリスタル』と『平たい五角形の身体をした怪獣のカプセル』を持って、不気味に微笑んだ。

 

 

 

ー理巧sideー

 

皆と合流した理巧はそのまま忍教室に戻り、理巧と斑鳩以外は水着に着替え、飛鳥はカエルがいっぱい入ったビニールプールに足を突っ込もうとしていたが・・・・。

 

「うわぁぁぁ~!」

 

「頑張って飛鳥ちゃん!」

 

「何をどうがんばれば良いんだろう~!」

 

「大丈夫だって、カエルは噛みつかないんだからさ♪」

 

「笑い事じゃないですよぉ~!」

 

飛鳥が足を水面に近づけると、ガマガエルが跳ねて、飛鳥の足にピトッと着地した。

 

「ひぃっっ!!!!」

 

「蛇に睨まれたカエルみたいだな」

 

青ざめた飛鳥を見て、柳生が呆れたように見て呟いた。

 

 

ーゼロsideー

 

ゼロと霧夜先生と半蔵は、別室で話し合いをしていた。

 

「『蛇女子学園』。それが・・・・」

 

「うむ。ようやく判明した。“奴ら”の悪忍養成機関じゃ」

 

「やはり、悪忍の仕業でしたか。最近犯罪宇宙人達と結託している地球人に、悪忍の影があると、鷹丸達から聞いてはいましたが・・・・」

 

「修行中とは言え、飛鳥達もまた忍。向こうが仕掛けた以上、命の駆け引きも覚悟せねばならん」

 

「っ・・・・」

 

生徒達を危険に合わせたくない霧夜先生は渋面を作るが、半蔵は話を続ける。

 

「彼奴等が犯罪宇宙人達と結託した訳は分からんが、一連の怪獣騒動も兼ねて、降りかかる火の粉は払わねばならん」

 

霧夜先生の脳裏に、一人の少女の影が浮かんだが、霧夜先生はすぐに頭を垂れる。

 

「はっ。・・・・それで半蔵様は、理巧を、ウルトラマンジードをどう見ましたか?」

 

「・・・・少なくとも“悪”ではない。だが“善”と言う訳でもない。今はその狭間で惑っていると言うところかの」

 

「(ギュォンッ)惑っている、か?」

 

ゼロに代わった霧夜先生に半蔵は頷く。

 

「ウム。今はまだ静観で良いじゃろう。彼のこれからを見てからでも遅くはあるまい。それに、鷹丸達がいる間は、彼が地球の敵になることはないからのぅ」

 

 

ー理巧sideー

 

その頃の理巧達は。

 

「やっぱり駄目ぇ~! うわっ!」

 

飛鳥が片足をプールの水面につけたまま逃げようとしたが、支えにしていた足が濡れた床に、ツルッと滑り、プールに飛び込むように倒れるように入ってしまった。

そんな中、飛鳥が入った時に辺りに飛び散ったカエルの一匹が、飛鳥の後ろの椅子に座っていた斑鳩のスカートの中に入り込んだ。

 

「ふぁああああああああああっ!!」

 

「おお斑鳩! 飛鳥にお手本を見せているのか?」

 

「そうじゃありません!!///////」

 

「ほら飛鳥ちゃん。斑鳩さんみたいに楽しそうにすれば良いんだよ」

 

「楽しそうかな?」

 

「そうは見えないがな・・・・」

 

さらにカエル達が斑鳩の服の中に入り、斑鳩は素肌に感じるヌルヌルとした感触に身悶える。

 

「取って下さい! 取って下さい! 取って下さ~い!!」

 

「はぁ、仕方ない」

 

カエルが服の中で暴れて、それで悶える斑鳩を見かねた理巧が、斑鳩の服の中に手を突っ込んだ。

 

「あ、暁月さんっ!!?」

 

「大人しくしてください。変な所に触っちゃいますよ」

 

それから理巧はいつもの無表情で斑鳩の服の中からカエルを取りだそうと、手を動かす。

 

「イヤンッ! はぅっ! ぁあん! はぁっ! あ、暁月、さん! そんな! んん! そんな所に! あぅん! 手を! 手を、入れないで、下さ、んあ~!////////」

 

理巧がカエルを取り出そうと斑鳩の服の中で手を動かすが、カエルがその手から逃げて這いずり、それを理巧が追って手を動かすと言う悪循環で、斑鳩はその何とも言えない感触に悶える。

 

「うわわわわわわわ////////」

 

「ほぉ、これはこれでエロいな」

 

「理巧くんって、結構そう言う事に無頓着な所あるよね?」

 

「下心が無い分、質が悪いがな」

 

 

飛鳥は顔を赤らめて両手で覆うが、指の隙間からバッチリ見つめ。

葛城は思わぬエロ場面にご満悦となり。

雲雀と柳生は理巧の行動に下心が無い事を知っているので静かに眺める。

 

「よし。これで全部ですね」

 

「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・・/////////」

 

理巧はカエルを全部ケースに戻すが、後ろでは斑鳩は顔を赤くし制服も呼吸も乱れて、横になっていた。

 

「うわ~! 斑鳩さんが凄い事に・・・・/////////」

 

「フッ。まぁ年下の美少年に振り回されて玩具にされるのは、女の夢って一般説があるからな♪」

 

「そうなの?」

 

「違うだろ」

 

飛鳥と葛城は斑鳩のあられない姿に見て呟き、雲雀と柳生は葛城の一般説に呆れ、斑鳩のフォローに回った。

 

 

 

 

理巧と飛鳥と斑鳩は半蔵の歓迎パーティーをする事になり、買い物に来ていた。理巧は人助けとは言え、婦女子の服の中に手を突っ込んだ罰として荷物持ちとなった(葛城が理巧のお尻にセクハラしようとしたが雲雀と柳生に阻まれた)。

 

「飛鳥さん?」

 

「じっちゃんは『伝説の忍』って呼ばれるほど凄い人なのに、私・・・・」

 

「焦ることはないと言ったでしょう?」

 

「でも、皆に面倒ばかりかけてしまって・・・・」

 

「貴女はいつも頑張っています。皆それを知っていますよ。そして、いつかその頑張りが報われる事も」

 

「斑鳩さん・・・・!」

 

「ただ・・・・さっきのは私も参りましたけど、主に暁月さんのせいで・・・・」

 

「ん?」

 

斑鳩がジト目で理巧を見ると、理巧は首を傾げる。

 

「い、良いですか暁月さん。女性の服に手を突っ込むなど、いくら人助けとは言え駄目なんですよ!」

 

「・・・・・・・・それもそうですね。ごめんなさい」

 

理巧は斑鳩の言い分に顎に手を当てて考えると、素直を頭を下げて謝意を述べた。

 

「・・・・以外と、素直に謝罪できるんですね?」

 

「相手に悪い事をしたら謝るのが礼儀だって、教わりましたから」

 

「そうですか・・・・」

 

問題児と思っていた理巧の以外な一面を見て、斑鳩は少し驚いた。

 

「ところで、飛鳥さんに聞きたい事があるんですが・・・・」

 

「えっ、何?」

 

理巧に話しかけられ、飛鳥は首を傾げる。

 

「もしかして君って、あーーーーー」

 

「もやしがお高いですわ・・・・」

 

「「「ん?」」」

 

突然の呟きに、目を向ける三人の目線の先には、青緑と白のドレスに、金色の長髪をした少女が、もやしが盛られた場所に立っていた。

 

「そう思いませんこと?」

 

「は、はぁ・・・・」

 

飛鳥は小さく首肯するが、斑鳩が飛鳥と理巧の手を取りその場を離れようとした。

 

「斑鳩さん?」

 

「外部の者との接触は厳禁だと」

 

バシュンッ! バシッ!

 

斑鳩の顔の横を何かが通過しようとしたが、理巧がそれを掴んで止めると、その手には、小さな矢が握られていた。

 

「っ、暁月さん・・・・!?」

 

「・・・・・・・・」

 

理巧は斑鳩に目を向けず、矢を放った相手、今会った少女を静かに見据える。

 

「もやしなんて庶民の食べ物、貴女には興味もこざいませんものね。これだからお嬢様育ちは、嫌いなのですわ」

 

その少女の右手には、ボウガンを装備し、冷徹に目を細めてこちらを睨んでいた。




飛鳥と接近させたかったけど、いつの間にか葛城と斑鳩とのフラグを立ててしまいました。



ー次回予告ー

現れた謎の忍が襲撃してきた。本当に一体何なんだ?
そして、斑鳩さんの家族関係を知ることになった。斑鳩さんって、僕と同じだったんだな・・・・。
そんな時、鳥やら、ロボやら、虫やらの怪獣が出まくった。まったく面倒極まりない事だよ。
葛城さん、斑鳩さん、二人の光を使わせてもらいますよ。


次回、『閃乱ジード』

【家族の形】

見せるぜ! 衝撃!
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