閃乱ジード   作:BREAKERZ

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ジーッとしてても、ドーにもならない!

すっかり日が落ちて夜になり、街から離れた郊外にある広場に来た理巧は、『ダークゾーン』にいるペガに話しかける。

 

「ペガ、いるか?」

 

『うん。おじさん達と連絡はついたのかい?』

 

「ああ。ここから浅草まで結構距離あるし、怪獣が歩き回っているせいで交通状態も電車線もガタガタになっちゃったしね。とりあえず近くで野宿するって伝えたよ」

 

『理巧の足なら浅草まですぐに付くのに』

 

「片道20分もかかる浅草まで、夜の町を人目を忍んで全力疾走してたら危ないし、ダルいし、それにまだ怪獣が彷徨いているかも知れないだろう?」

 

『それもそうだけどねぇ・・・・』

 

「それに、案外と野宿も悪くないよ」

 

『どうだかねぇ・・・・』

 

などと駄弁っていると、広場にある古い建物に付いた。

そこには古びて、閉鎖された天文台があり、周りには人の目が無かったため、ペガは理巧の影から出てくる。

 

『よいしょ・・・・。天文台だ、星を見るところだ。確か理巧が子供の頃に、ここで修行してたんだよね?』

 

「あぁ。スバル師匠とここでよく鍛練と組手をしていたな。修行の後はこの天文台で、プラネタリウムを見るのが楽しみだった。ま、その天文台も潰れちゃったけどね・・・・」

 

理巧の顔は年齢よりも大人びた雰囲気になっていた。

 

『君の“本当のお父さんとお母さん”って、どんな人だったのかな?』

 

「・・・・知らない」 

 

ペガがずっと疑問に思ったことを口にすると、理巧はそう答え、天文台の近くのベンチに座り、ペガは理巧の隣に座る。

その二人の様子を『赤く発光しながら浮遊する球体』が見ていた。

 

『知らないって・・・・両親のこと、知りたくないの?』

 

「知りたくない訳じゃないんだ・・・・。でも、何て言うか、怖いんだ・・・・」

 

『怖い?』

 

「うん。赤ん坊の頃の記憶が少しだけあるんだけど、その記憶で、赤ん坊の僕は、真っ暗で、凄く冷たくて、凄く恐いって感情が、沸き上がってくるんだ・・・・!」

 

理巧はいつの間にか呼吸が荒くなり、震える身体を押さえるように腕を交差させ、二の腕を掴み、身体を少し俯かせる。

 

『理巧・・・・!』

 

「大丈夫・・・・大丈夫だ・・・・」

 

ペガが心配そうに声をかけると、理巧は呼吸を整え、身体を少し擦りながら気持ちを落ち着かせた。

リュックから野宿の道具を取りだし、まだ春半ばでも肌寒い夜。理巧はキャンプ用のコンロと手鍋でミルクを温め、自分とペガの分のカップに容れて、ペガに渡した。

 

「ペガ」

 

『ありがとう』

 

すると、携帯ラジオから怪獣関連の情報が報道された。

 

《出現した巨大生物は、明日未明にも、“浅草”に達する模様ーーーー》

 

「っ・・・・なに、“浅草”だと? 鷹丸さん達が入るところだ!?」

 

理巧はカップを置いて、急いでスマホを取り出して連絡を取ろうとするが、電話線が混雑していて通じなかった。

 

「クソッ!」

 

『理巧。ペガ達にできる事なんて、何もないよ・・・・』

 

「・・・・っ、そうかもしれない・・・・。でもな。他の人達がどうなろうが知ったことじゃないが、鷹丸さん達は、あの人達は僕にとって、地球よりも大切な人達なんだよ! あの人達に何かあったら・・・・僕は、僕は・・・・!!」

 

『理巧・・・・』

 

ベンチに座り、どうすれば良いのか悩む理巧の目の前に突然、『赤く発光する浮遊する球体』が近寄ってきた。

 

「なんだこれは?」

 

『理巧。これ、地球の技術で作ったものじゃないよ』

 

機械いじりが得意のペガは、この球体が地球の物ではないと見抜いた。

 

「って事は・・・・宇宙人の物なのか?」

 

理巧は訝しそうに、目の前を飛ぶ球体に恐る恐ると、人差し指で触って見る。

 

バチィッ!

 

触れた瞬間、弾ける音と火花が散り、理巧は慌てて指を引っ込める。

 

「いっつ! 刺したぞこれ?」

 

『『Bの因子』、確認』

 

「『Bの因子』・・・・?」

 

『基地をスリープモードから通常モードへと以降します』

 

『うわっ!?』

 

球体が突然喋りだし、目の前にエレベーターのようなものが出現し、ペガが驚きの声を上げた。

 

『権限が上書きされました。マスター、エレベーターにお乗りください』

 

理巧とペガは顔を見合わせて首を傾げる。

 

「聞こえるのは僕だけ、って事は無いよなペガ?」

 

『うんうん! ペガも聞こえる!』

 

『お乗りください』

 

『理巧、どうしよう?』

 

「・・・・・・・・」

 

ペガが少し怖がり、理巧は警戒してエレベーターを見る。

 

『こちらに敵対する意思はございません』

 

浮遊する球体が敵対意思がないと言うが、理巧は警戒を解かなかった。

袖口から、師匠達に護身用にと貰ったクナイを取り出す。

 

「・・・・信用できないな。『Bの因子』とか、『マスター』とか、一体お前は何者だ?」

 

『お乗りになれば分かります。ソコに、今マスターが欲しいと思う『力』も、置いてあります』

 

「なんだと?」

 

『その『力』を手にすれば、マスターが助けたい人達を、助ける事ができます』

 

「・・・・・・」

 

『理巧・・・・』

 

「・・・・嘘だった場合は、お前をスクラップの屑鉄にしてやるが、それでも良いか?」

 

『はい』

 

とりあえず理巧はクナイを仕舞いペガと共に、言われた通りエレベーターへと乗り込み、エレベーターは地下を目指して進み、青く光るエレベーター内部を見ていた。

 

『到着まで、残り30秒』

 

「ところで、お前は何者だ?」

 

『報告管理システム、声だけの存在です』

「この下にはなにがある?」

 

『基地です』

 

「基地だと?」

 

 

ー???sideー

 

場所は変わり、けたたましく警報が鳴り響き、ビルのテレビに映るテレビアナウンサーの避難勧告が響く夜のビル街の屋上を、どこかの学校の制服を着た女の子が走り、別のビルの屋上に、跳び移っていた。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・」

 

少女はビルの屋上から街を闊歩する怪獣を見据える。

 

「あんな大きな生物がいるだなんて。何とかしないと・・・・っ!」

 

少女はその場を飛び退くと、少女のいた地点に大量のクナイと手裏剣が突き刺さり、少女を取り囲むように身体ラインが丸見えのピッチリしたインナースーツ着た女性達が、少女に向けて小太刀を構える。

 

「もう、こんなところまで!」

 

少女は、“大きな胸元に挟んだ巻物”を守るべく、その場を跳び去りながら、女性達と交戦した。

 

 

ー???sideー

 

そしてここは、地上から怪獣を双眼鏡で眺める六人の男女がいた。

 

「あっ、『鷹丸』! 怪獣よ!」

 

桃色の髪の女性がそう言うと、怪獣は目映く光って、消えた。

 

「あぁ、消えた」

 

「“本部”に連絡するか」

 

青みがかった黒髪の女性が“本部”に連絡し、背広を着た仏頂面の男性が“口を動かしていないのに声が響いた”。

 

「終わった気がしない。コイツは、何かあるな?」

 

すると今度は、白髪の中年男性が、もう一人の男性に話しかける。

 

「済まないな『鷹丸』。せっかく来てくれたのに」

 

「気にしないでくれ『霧夜』さん。これも俺達の仕事だからな」

 

「・・・・“あの子”は、大丈夫でしょうか?」

 

「大丈夫だ『ハルカ』。アイツなら今頃、野宿を楽しんでいるだろうさ」

 

亜麻色の髪の女性『ハルカ』の肩に『鷹丸』は手を乗せる。

六人はそのままワゴン車に乗り込み、“本部”へと戻っていった。

 

 

ー理巧sideー

 

『ねえ理巧・・・・っ!』

 

「ここは・・・・?」

 

扉が開くとそこには、それなりに大きな部屋があった。

 

『ここは天文台の地下500メートルに位置する中央司令室です』

 

理巧とペガを案内してきた球体は、部屋の中央に設置された黄色い球体のようなものの近くに浮遊する。

 

『この基地はマスター、貴方に譲渡されました』

 

理巧とペガは顔を見合せる。

 

「僕の事を、誰かと勘違いしてるんじゃないか?」

 

『さあ?』

 

『誤認ではありません』

 

肩をすくませる二人に、球体は答える。

 

『既に血液の採取を行いDNA検査を終了させています』

 

「・・・・あの時か」

 

球体に触れた瞬間の火花と痛みが、検査であると理巧は推察した。

 

『お渡しするものがあります』

 

球体がそう言うと、中央のテーブルに『四つのアイテム』を出現させた。

 

『フュージョンライズ用のマシン、『ライザー』です』

 

1つは赤いナックルのようで、中央にカプセルがある。

もう1つは黒いナックルのような形でカプセルを装填する穴があった。

もう1つは四つのカプセルが入るカプセルケースのようだ。

そして最後に、『カプセル』が置かれていた。

 

「・・・・・・・・」

 

『理巧っ!』

 

ライザーに近づく理巧に、ペガは止めようと声を上げた。

 

「なぜこれを僕にくれるんだ? 答えてくれ」

 

理巧の質問に、球体はテーブルの上に降りると、中央テーブルの奥にぶら下げられた大きめの球体が黄色く発光し、赤い球体と同じ声が響く。

 

『これはあなたの“運命”です』

 

「・・・・・・・・」

 

いまいち信用できないが、これで鷹丸達を助ける事ができるならと考えた理巧は、ライザーを手に取る。

 

『ライザーを使用することで、貴方は“本来の姿”に戻れる。力を行使する事が出来るでしょう』

 

「“本来の姿”、だと?」

 

『あなたは、“この星の住人ではありません”』

 

「っ・・・・」

 

その球体の言葉に、つまり、“自分は異星人だった事”に、理巧は衝撃を受けて一瞬驚愕したが、直ぐに気持ちを落ち着かせようとした。

幼い頃から異常とも言える身体能力とかに、理巧本人も少し疑惑があり、以前ペガにも、「君は地球人じゃない、そう思い込んでるんだ」と指摘を受けたことがあったため、わりかし納得する事ができた。

 

『理巧・・・・』

 

「大丈夫だ。今大事なのは、『力』の事だ。“本来の姿”に戻れば、『空を飛んだり』できるのか?」

 

『可能です』

 

「『ダンプカーを持ち上げる事』とかは?」

 

『可能です』

 

「・・・・『怪獣と戦う事』、はどうだ?」

 

『えっ・・・・?』

 

『可能です』

 

「良しわかった。このライザーの使い方を教えてくれ」

 

『なにする気!?』

 

「怪獣を止める。このままでは鷹丸さん達がいる浅草に到達する。鷹丸さん達に危険が及ぶんだ」

 

『無理だよ!』

 

鷹丸達以外は正直どうでも良いが、鷹丸達が危ないなら戦おうとする理巧に、ペガは引き留めようとした。

黄色い発光体、管理システムが進言した。

 

『可能です』

 

『嘘だ!!』

 

即座に否定するペガに、管理システムはさらに続ける。

 

『嘘ではありません。何故ならマスターは、『ウルトラマンの遺伝子』を受け継いでいますから』

 

「・・・・・・・・」

 

『え・・・・・・・』

 

ペガは唖然と理巧を見ると、理巧はテーブルに置かれたカプセルの1つを手に取った。

そのカプセルには、銀の身体に赤いラインが入り、胸元に水色の発光体を付けた超人、都市伝説と言われた光の巨人、『初代ウルトラマン』の姿が描かれていた。

 

 

 

ー???sideー

 

とある場所で、黒い服を着込んだ1人の男性が、理巧が渡された物と同じ『ライザー』を手に持っていた。

男性は『ウルトラカプセル』と酷似した『怪獣カプセル』、『古代怪獣 ゴモラ』と『どくろ怪獣 レッドキング』、2体の怪獣のカプセルを眺めた。

 

「冷却完了。次の行動に移らせてもらおう」

 

男性は一度目を閉じると、身体から黒い靄のようなオーラを放ち、目を開くと赤く不気味に発光した。

 

「おおおあっ!!」

 

キシァアアアアアアッ!!

 

男性は『ゴモラカプセル』を起動させると、ゴモラの雄叫びが響き、『ゴモラカプセル』を黒い装填ナックルにカプセルを装填した。

 

ピギャグゥゥゥゥゥッ!!

 

今度は『レッドキングカプセル』を起動させて、同じくナックルに装填した。

そして、専用の装填ナックルへ装填し、ライザーの握り手のスイッチを押すと、ライザーでナックルをスキャンする。

 

ドクンッ! ドクンッ!

 

ライザーから鼓動音?のような物が鳴り、ライザー中央のカプセルが黄色と赤に発光し、音声が流れる!

 

『フュージョンライズ! ゴモラ! レッドキング! ウルトラマンベリアル! スカルゴモラ!』

 

 

ー理巧sideー

 

場所を戻し、理巧達はというと。

 

『マスター、怪獣が出現しました。『球体型偵察機 ユートム』からの映像を表示します』

 

「なに?」

 

『えぇ!?』

 

球体にそんなことを言われて理巧とペガは驚きの声をあげ、モニターを出現させるとそこには確かに怪獣が街を破壊しながら歩いている光景や怪獣の全体像、街の地図、地盤状況等が映し出されていた。

理巧はライザーと装填ナックルとカプセルケースをベルトに付けた。

 

「なぁ、この怪獣のデータとかあるのか?」

 

『ありません。しかし、この怪獣を解析してみたところ、この怪獣からは2体の怪獣が融合したようです』

 

「・・・・詳しく言ってくれ」

 

『この怪獣は、『古代怪獣 ゴモラ』と、『どくろ怪獣 レッドキング』の細胞が融合したことで生まれたようです』

 

街で暴れる怪獣のモニターの映像の近くに、頭が三日月の怪獣、『古代怪獣 ゴモラ』と、頭は小さいが身体や腕が太い怪獣、『どくろ怪獣 レッドキング』のデータが表示された。

 

『この怪獣を詳細に分析してみたところ、2体の怪獣の遺伝子が融合しているようです』

 

「なるほどな。あんな歪な姿なのは、融合した事で変異したって訳か」

 

『名称を付けるならば、“どくろ”と“ゴモラ”で、『どくろゴモラ』にしましょうか?』

 

「なんかダサい。『スカルゴモラ』とでも呼ぼう」

 

『了解しました。怪獣名称『スカルゴモラ』にします。マスター、現場までエレベーターで向かいますか?』

 

「行けるのか?」

 

『座標を設定できます。通信には先ほどのライザーを使ってください。触れていれば会話は可能です』

 

『なにする気?! まさか、あの怪獣と戦うつもりなの!?』 

 

それを聞いたペガは引き留めようとするが・・・・。

 

「このままじゃ鷹丸さん達が危ないかもしれないんだ。僕なら、ウルトラマンなら、『怪獣を倒す事』だってできるんだろ?」

 

『可能です』

 

理巧の質問に対し、管理システムは肯定するように答えた。

 

「なら、僕が行くしかない」

 

『でも理巧・・・・自衛隊とかが怪獣を倒すかもしれないよ・・・・』

 

「自衛隊を待ってる時間なんてないし、自衛隊にどうにかできるものでも無さそうだ。ペガはここで待っててくれ」

 

『理巧・・・・』

 

「ジーっとしててもさ、何も解決できない・・・・」

 

心配するペガに、理巧は淡々と話した。

 

「中学時代、僕はジーっとしていた。ただ髪の色と目の色が他の人達と違うって“だけ”で、下らない虐めにあった」

 

『・・・・・・・・』

 

その当時を知るペガは静かに聞いていた。

 

「僕を引き取ってくれて、“家族”にしてくれて、“人間”として扱ってくれた鷹丸さん達に、僕は迷惑をかけたくなかった。だから、虐めにあっても、ジーっと耐えていれば、その内に同級生や上級生も飽きるだろう、その内教員達も諦めるだろう、そう思って耐えていた。でも、結局僕は、“何もしなかっただけだったんだ”・・・・」

 

どこか悲痛な顔になる理巧。

 

「そのせいで僕は・・・・鷹丸さん達を、大切な人達を悲しませた。でも、だから分かったんだ。ジーっとしていても、状況は何も変わらない。だったら、動くしかない。ジーっとしてても、ドーにもならないっ!」

 

その時の理巧の顔は、いつもの無気力が無くなり、強い意思と覚悟を持った、男の顔になっていた。

理巧はそう言って、現れたエレベーターへと乗り込む。

 

『理巧・・・・』

 

「心配しないで、ペガ。頼む、『レム』」

 

『レムとは私のことですか?』

 

『レム』と呼ばれた管理システムが尋ねる。

 

「あぁ、名前がないと不便だからな」

 

『レポート、マネージメントのイニシャルですね?』

 

「まぁ、そんなところだな。という訳で頼むぞレム。後、僕のことも『理巧』って呼んでくれ」

 

『分かりました、『理巧』』 

 

球体改め、『レム』は理巧に承諾の返事をする。

 

『転送を開始します』

 

エレベーターの扉を閉じて転送を開始し、『スカルゴモラ』のいる場所にまで理巧を転送した。

 

 

 

 

理巧は、エレベーターに乗って転送された場所へと到着し、エレベーターから出る。腰につけている装填ナックルに触れてレムと通信する。

 

《聞こえていますか理巧?》

 

「ああ、大丈夫だ」

 

《現在は浅草から500メートル離れた地点。スカルゴモラが進路を変更しました。進行方向に、まだ避難している人々がいます》

 

 

 

ー???sideー

 

「うわっうわっ! 逃げないと!!」

 

避難している人達の中に、『桃色の髪に花柄の瞳をした女の子』が、荷物を持って避難しようとしていた。

 

『グゥゥゥ・・・・!』

 

スカルゴモラは、その少女を見ると、スカルゴモラの目には、その少女の身体が光り輝いているように見えた。

 

 

ー理巧sideー

 

「不味いな。ここで食い止めないと、浅草に行ってしまうぞ・・・・(しかし、何で進路を変更したんだ?)」

 

《やり方、覚えていますね?》

 

レムの言葉に、理巧は思考を切り替え、基地にいるときに教えて貰ったやり方を思い出す。

 

「問題無い」

 

《『フュージョンライズ』後の名称を決めてください》

 

「・・・・ジード、『ウルトラマンジード』。そしてこのライザーは、『ジードライザー』だ」

 

理巧はフュージョンライズ後の名称を『ジード』に決め、ライザーも新たに『ジードライザー』と名付けて取り出す。

 

「ジーッとしてても、ドーにもならない!」

 

理巧はそう言い放つと、腰のカプセルホルダーの始まりの巨人『初代ウルトラマン』のカプセルを取り出し、スイッチを押して起動させる。

 

「融合!」

 

シャアッ!

 

カプセルから青い光の線が幾つもの放たれ、『初代ウルトラマン』となった。

 

「アイ、ゴー!」

 

ウルトラマンのカプセルをナックルに装填させた後、さらにそれとは別に、『最凶最悪のウルトラマン』と呼ばれた『ウルトラマンベリアル』のカプセルを取り出し起動させると、今度は紫の光の線が現れそこから、『ウルトラマンベリアル』が出現した。

 

ウエッ!

 

同じく『ベリアルカプセル』をナックルに装填し、ジードライザーのスイッチを押して起動させた。

 

「ヒア、ウィー、ゴー!!」

 

装填したナックルを取りだし、ライザーにスキャンさせる。

 

ドクンッ! ドクンッ!

 

ジードライザーのカプセルに、青と紫の光が交差するように交わる。

 

『フュージョンライズ!』

 

「決めるぜ、覚悟!! ハァアアアっ!」

 

そして理巧は、ジードライザーを掲げて胸の前でスイッチを押した。

 

「ハァッ! ジイィーーーーード!!」

 

すると、ライザーのカプセルが回転し赤く輝き、理巧の身体が青く輝く!

それと同時に、理巧の髪の毛がさらに赤く・・・・否。“緋色に光る”!

 

『ウルトラマン! ウルトラマンベリアル! ウルトラマンジード!! プリミティブ!!』

 

ウルトラマンとベリアルの姿が重なり合い、理巧は2人のウルトラマンの姿を合わさり、その姿を変えた!

 

『シャァッ!!』

 

その名を、『ウルトラマンジード プリミティブ』!

 

 

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