ホームレス拾いますか?《YES/NO》   作:御伽辰巳

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お姉ちゃんのヒロイン力を上げて、弟の主人公力を上げてみた。
結果こうなったorz


最終章突入ですっ^^


ホームレス慮りますか?《YES/NO》

-22-

 

 

 僕の人生は、至って普通で、極めて平凡で、山も無ければ谷もない、苦もなければ楽もない――平々凡々といっていい人生だった。

 友達も決して多いわけではないが、今はそれなりに楽しく学校生活を送っているし、普通すぎる。

 

 学校の成績は五段階評価中オール三。

 苦手な教科は二だったり、得意な教科は四だったりして、平均三みたいな人は結構いるけど、僕の場合は全部が三。

 国語も数学も理科も社会も英語の、美術も技術も体育も家庭科も。

 何をやっても平均値。

 

 体育の成績もオール三だった事から、運動神経さえも平均値。

 走っても跳んでも投げても蹴っても泳いでも、マニュアル通りの面白味のない運動神経。

 

 そんな僕が、数少ない他人よりも勝っている事と言えば、カードゲーム――そしてサイコロ投擲術(とうてきじゅつ)ぐらいだ。

 決して驕っている訳ではないが、『デュエルモンスターズ』だけは同年代の人間よりかは強いと自負している。

 そして、サイコロ投擲術も。小学生時代を無駄に過ごしただけの事はある。

 

 父親はゲーマー。母親は美人。兄は天才ゲームクリエイター。姉は生物学者志願者。

 

 そして、僕は、プロ決闘者(デュエリスト)志願者。

 

 それはきっと、高い志を持った優れた兄と姉を持ったが故に、二人に感じた劣等感を埋める為に、二人にはない技術を手にいれたかったが故の――プロ決闘者(デュエリスト)志願だと思う。

 

 そう、つまり僕は、平凡を抜け出しかたかったんだ。

 優秀な兄と姉に追いつきたかった。だから、平凡な僕は決闘者(デュエリスト)を目指した。

 

 だから、僕は非日常に足を突っ込みたかった。

 だが、故に――

 

「どうなって……いるんだ?」

 

 ――僕が非日常に足を突っ込みたがった故に……

 

 その結果――その結果――その結果――その結果――僕の家庭は崩壊した。

 

 僕が、平凡を嫌ったから。

 僕が、日常を恨んだから。

 僕が、普通を捨てたかったから。

 僕が、シャレイを拾ったから。

 

 結果――この家は――壊された。

 

 シャレイが、この家に来て一ヶ月が経った。

 いつもと同じ、なんの変哲もない一日の終わり、学校からの帰宅。

 だが、その時には、家は、崩壊していた。

 

「なんで……なんで……だ……!?」

 

 家が、滅茶苦茶になっていた。めちゃめちゃのぐちゃぐちゃになっていた。

 家の家具がひっくり返り、人間同士が争ったように部屋が汚れている。

 台風でも通過したのか? 犬と猫がケンカしたのか? 泥棒に入られたのか?

 

 分からない、分からないけど……僕の家は、文字通り、そのまんまの意味で、滅茶苦茶に荒らされていた。

 

 そう、今日は姉が大学の講義がないと言って休みだと言っていた。

 

「ネェちゃん!? ネェちゃんいる!?」

 

 僕は、土足のまま家に上がり、姉を探す。

 でも、姉は何処にもいない。今日は一日中家にいると言っていたはずだ。

 なのに……何処にもいない。

 一体誰がこんな事をしたんだ?

 

 シャレイは……今日はアルバイトに出ていって家にいない。でも、そろそろ帰ってくるはずだ。

 シャレイ……シャレイ……シャレイ……シャレイ……いや!? 僕は馬鹿かっ!?

 

 僕は愚かな事に、シャレイがやったという仮定を、ほんの僅かだが感じてしまった。

 そんなはずが無い。そんな訳がない。違うに決まっている。僕がシャレイを疑ってどうする?

 

 駄目だ。いきなりの出来事に、僕の頭はパニック状態だった。

 

 家に帰ったら台風でも来たように滅茶苦茶になっていた僕の家。

 家にいるはずなのに何故かいない姉。

 

「そんな所で何をしている?」

 

「シャレイ!?」

 

 突如、後ろから声がした。

 そこには、身長百八十を超えた巨体に、白髪のオールバック、そして、爬虫類のような鋭い目付き。

 そう、シャレイだった。

 

「シャレイ!? 大変だっ!? 家が!? ネェちゃんがっ!?」

 

 僕は、かなり焦っていたが、時間をかけて、この状況をシャレイになんとか説明した。

 

「ふむ……一体、誰がこんな事を……?」

 

 そんな時、僕の携帯が、鳴った。

 滅多に使わない、家族との連絡ぐらいにしか使用しない、今の今まで、通学鞄に入れていた事すら忘れていた、僕の携帯電話が鳴った。

 僕は、携帯を取り出す。電話の相手は……姉だった。

 

 僕は一切の迷いなく通話ボタンを押した。

 

「もしもしネェちゃん!? 今何処にいるの!?」

 

『…………』

 

「え……!? ね、ネェちゃん……?」

 

『…………』

 

 しかし、通話口から、声は聞こえない。

 通話は繋がっているのに、電話の向こうにいる姉は――否――姉だと思っていた電話相手は、何も喋らなかった。

 

『クックック……カハハ』

 

 暫くして、通話口から聞こえてくる、男の笑い声。

 寝ぼけていても分かる。この声は、姉の声ではない。

 

「お前は……誰だ?」

 

『クックック……カハハ』

 

 姉の携帯電話を使った電話相手は、未だ、笑ったままだ。

 

「おいっ!? 笑ってないで質問に答えろっ!? お前は誰だっ!?」

 

 家が、滅茶苦茶になっていた。

 姉が、いなくなっていた。

 

 その二つの事実に、僕の思考はぐちゃぐちゃに乱れて、冷静な判断が一切出来ない状態だった。

 ただ、感情をぶつけるだけしか出来ない。

 

『クックック……そんなに怒るなよ。心配しなくても、お前のネェちゃんは無事だぜぇ』

 

「やはりあんたがネェちゃんを!?」

 

『そうだぜ。ああ、そうだ。そうだとも。俺が、俺達が、お前の家に侵入し、お前のお前のネェちゃんを拘束しようとし、お前のネェちゃんが抵抗するから、力ずくで、多少家の中が散らかったが、無理やりネェちゃんを誘拐させてもらったぜ』

 

 声からすると、結構歳がいった、三十から四十歳ぐらいの男性の声。

 聞いてるだけで不愉快になってくる、イラ付く声。

 

『ネェちゃんを返して欲しいか? 欲しいよな? そうだよなぁ……カハハ』

 

「…………」

 

『ネェちゃんを返して欲しくば、俺が要求する物を、俺が指定場所まで持って来い』

 

「……何が、欲しいんだ?」

 

 金……か?

 

『いやいや、別に金とか、お前の命を取ろうとしているとかじゃあ、ないんだぜ? そう、ある人間からすれば、それはただの紙クズでしかない。だが、また別の人間からすれば、それは物凄い価値のある宝になる』

 

「まさか……それって……?」

 

『その通り。エクゾディアシリーズ。全五枚。持ってるんだろ? それ、よこせ』

 

 電話先の男は、カハハと笑った。

 

 そう、僕の日常は、壊れていた。

 平凡は、なくなっていた。

 いつから?

 

 そう、

 

 僕がシャレイを見つけたから。

 僕がシャレイを助けたかえら。

 僕がシャレイを家族としたから。

 僕がシャレイの為に家族を巻き込んだから。

 

 僕の平凡で普通でなんの変哲もない日常は――終わりを告げた。

 

 

 僕は、

 

 正義感でシャレイを助けた訳じゃない。

 可哀想だという偽善者精神ですらない。

 

 ただ、

 

 面白そうだったからという、

 

 くだらない、

 

 馬鹿みたいな、

 

 子供じみた理由で、

 

 シャレイを拾った。

 

 

 そのツケがこれだ。

 僕の家庭は日常は夢は目標は――ここで全て崩れ去った。




>展開の速さが無理矢理すぎじゃない?
>遊戯王にはよくあることでしょ?
>ど、何処まで原作をリスペクトするんだこの作者……!!





はい、すいません。土下座します許してください。
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