調子乗って法則性付けるといつもこうなります(笑)
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風呂から上がった男性は、僕が用意した新しい衣服に着替え、再びダイニングのテーブルに向かい合うように僕と座っていた。
湯上りの為、体の汚れは落ちて随分と綺麗なものだった。
長く無造作に伸びた
癖でこういう髪型にしたみたいで、記憶を失う前はいつもこんな感じにセットしていたのだろう。
伸びきっていたヒゲも、父親の剃刀を勝手に貸して剃ってもらった。綺麗になったホームレスは思った以上にイケメンでびっくりした。目が怖いけれども。
そして、綺麗になった記憶喪失のホームレスは、石の様ににピクリと動かず、ただ、僕の言葉を待っているかのように、二つの目を僕に向けていた。
「えっと……」
「なんだ」
「とりあえず、聞きたい事があるのですが……あなたの着ていたやつから出てきたのですが、これ」
と僕は、さっき見つけた『デュエルモンスターズ』のデッキを取り出す。
超レアカード、エクゾディアが入っていたデッキだ。
「このカードは、何処で手に入れたんですか?」
「覚えてない――」
と、先ほどの質問ラッシュと同じように答える男性、しかし、今回は若干違った。
「――うっ……なんだ、これは……!?」
急に頭痛が襲ってきたのか、男性は手を頭にあて、苦しそうな顔をする。
まるで、失った記憶が戻ってきたときの衝撃みたいだ。実際に見たことないけど、ほら、アニメでもあるじゃん、記憶が戻るときに頭痛が来るシーン。
「痛い……!」
「だ、大丈夫ですかっ!?」
僕が心配そうに駆け寄ると、男性は「大丈夫だ」と短く答えるが、やはり顔は辛そうだ。
暫くこの状態が続き、頭痛と意識との闘いが終わったのか、男性は辛そうな顔を元に戻した。
しかし、さっき風呂に入ったばっかなのにもう顔に汗が浮き出ている。
「えっと……もしかして、何か思い出しましたか?」
「いや、なにも、思い出せない。ただ……何か感じた」
「はぁ……」
どうやら記憶は戻ってこなかったみたいだ。
でも、このカードゲームはこの人の記憶に深く関係していると、そう思った。
何を聞いても反応しなかったのに、『デュエルモンスターズ』にはこの人が反応した。
だからきっとこの人の記憶を元に戻すには『デュエルモンスターズ』が鍵になってくるのかもしれない。
そして、僕は、興味が湧いた。
この人が一体何者なのか知りたい。この人は何故記憶が失ったのか知りたい。
ただの興味本位だ。
でも、この湧き出る好奇心を抑えることが出来なかった。
いままで、面倒事を避けて生きてきたのに、僕の大好きなカードゲーム『デュエルモンスターズ』が関わると、無性に首を突っ込みたくなってきた。
「あの、よければ、記憶が戻るまで……うちにいてもいいですよ?」
「…………いいのか?」
「ええ」
僕は答えた。
そう、これは、平凡な人生を歩んできた僕が珍しく非日常に巻き込まれた、中学三年生。受験生の夏の物語である。
「ありがとう」
男性はそう答えた。
やはり、そういうマナーが出来る人だから、きっといい人なのだろう。
ほら、悪の組織に襲われて記憶を消された、みたいな?
ホームレスと会話しているだけの小説…………。
いや、次回から物語りは動きます。むしろこっから本番です!
遊戯王の二次って多少文章崩れてる方が読みやすい気がします。
ガッチガチなのは読んでて疲れますもの……。