RIDER TIME 電光超人GRIDMAN 作:バース・デイ
オーマの日と呼ばれる日に、もう一人の私こと白ウォズの齎したウォッチの力で、『ジオウトリニティ』へと進化した常磐ソウゴ。
そこで彼は、未来の自分であるオーマジオウから全てのレジェンドの力を継承するように告げられる。
そして、彼が次に出会うレジェンドは、『コンピューターワールド』と呼ばれる世界で戦う、仮面ライダーの力とはまた別の力を持つ『ハイパーエージェント』で……、
おっと。
少々、先まで読みすぎました。
RIDER TIME 電光超人GRIDMAN
2019:ハイパーエージェント
クジゴジ堂 昼
常磐ソウゴはお腹を空かせていた。
いつもなら昼食に大叔父の順一郎が全員分の食事を用意してくれるのだが、いつも通りの時間になっても食事が出てこない。
テーブルの上で空腹でダレている彼の背中を、隣に座る明光院ゲイツが叩く。
「しゃきっとしろ!!全く……。」
「だって~……お腹空いてうごけないんだも~ん……。」
「もう少し待ちたまえ、我が魔王。ご主人だって暇ではないのだ。」
「こうもお腹が減ってると……なんだか無性に、ガッツリ!行きたい気分になるよね……。」
「確かに遅いわね……順一郎さん、何かあったんですかー?」
呆れるウォズが首を振ると、ツクヨミが奥の方でこの店の主人である常磐順一郎を呼んだ。
すると順一郎が困った顔で炊飯器を持って台所から現れた。
「ごめんね皆、どうにも炊飯器の調子がおかしくてね……なんか爆発?したみたいで、すぐには直せないんだよ…。」
「えぇぇぇ!!?じゃあご飯どうするの!!?」
「うーん……あ、じゃあ折角だし、皆で何か食べに行こうか?ほら、ゲイツくんもツクヨミちゃんもウォズくんも、ここに来てから皆で外食なんて行った事無かったでしょ?」
「そうですね……順一郎さんのご飯が美味しいので、あまり気にした事ありませんでした。」
「嬉しい事言ってくれるねぇ…!ほら、何食べに行きたい!?何でも好きな物言って良いよ!」
「いや、連れて行ってもらえる俺達が行き先まで決めるのは……、」
「餃子!!餃子食べに行きたい!!ねぇねぇ餃子行こうよ餃子!!」
「……お前は少しは遠慮をしろ!!!」
餃子餃子五月蠅いソウゴに、ゲイツが怒ってしまった。
呆れてモノが言えないツクヨミとウォズを見て苦笑した順一郎だったが、『そうだ!』と何かを閃くと、本棚からこの街のグルメガイドを取り出した。
「ちょっと遠いけど、桜が丘町って言うところに美味しい餃子屋さんがあるんだって。そこ行こうか。」
「やったー!早速行こう!ほらほら立ってよゲイツ!ツクヨミもウォズも早く支度して!」
「腹が減って動けないんじゃ無かったのか……全く調子のいいヤツめ…。」
「これにばかりは同意するよゲイツくん。」
念のためにジクウドライバーとライドウォッチを手にして仕度をするソウゴ達。
順一郎が店に『臨時休業』の看板を下げると、5人は桜が丘町を目指して歩き出した。
~~
桜が丘町
「うんまい!!」
「美味しい……こんな美味しい餃子、2068年にも無かったわ…!」
「え?2068……?」
「なんでもないよご主人。ゲイツくん、タレを取ってくれ。あとタレにはラー油を入れてくれ。それとお冷と……あぁ、おしぼりの新しい物を頼んではくれないかな?」
「だから俺はお前の召使いか!!!」
桜が丘町の餃子屋にやってきたソウゴ達は、美味な餃子に舌鼓を打っていた。
それを見ながら店長はニヤニヤと笑い、厨房のすぐ前に座っていた客から鼻で笑われる。
「あのお客さんたち面白いなぁ。」
「自分の店の客を見ながらニタつくのは感心しないな。」
「別にいいだろう、変な意味じゃないんだし。昔のお前みたいに陰険な笑いしてないんだし。」
「昔の話は忘れてくれ……。さて、そろそろ行くよ。」
「えー、もうかよ。さっき来たばっかりじゃねーか。」
「仕事なんだ。」
「サイバーポリスか。すげぇよなぁ、昔は魔王の手下だったヤツが、今じゃ日本のネット社会の秩序と平和を守ってるなんて。」
「僕だけの力じゃないさ。それに、頼りになるパートナーもいるからね。」
そう言うと客は店長に右腕のリストバンドに似たアクセサリーを見せた。
店長は自分の左腕を右手で撫でると、懐かしそうに微笑む。
「アイツは、元気でやってんのかなぁ。」
「……さて、それじゃあお会計をお願いするよ。」
「あいよ。えーっと、特製餃子一皿と………ん?」
店長が会計をする為にレジを触る。
しかし、レジが反応をしない。
しばらくすると、レジが突然煙を吹き、火花を上げた。
それだけではない。
客に見せる為のテレビや、店に設置していた電話機、炊飯器や調理用の家電、電気を使うありとあらゆる物が突然発火や爆発を起こし始めた。
当然それにはソウゴ達も驚き、順一郎はあっ!と声を上げる。
「そ、それ!うちの炊飯器もおんなじように爆発しちゃったんですよぉ!いやぁ、怖いですねぇ最近の電化製品って!」
「コレは明らかに異常だ……。」
「確かに、コレはおかしい……まさか、」
「アナザーライダーか。」
「次元犯罪者の仕業か。」
「「え?」」
「なにやってんのウォズ!!外見て外!!」
ソウゴに背中を押されて餃子屋の外に出て行くウォズ。
外に出ると、街中のあらゆる電化製品が暴走を起こし、それ以外にもスマホやパソコンなどのネットワーク機器も異常を起こしていた。
「何コレ……?きゃあ!!」
バス亭でスマホを弄りながらバスを待っていた女子校生のスマホが突如光を放つと、そこからバグスターウイルスの様な結晶が出現。
それは人間ほどの大きさと形に収まると、歪な電子音声が流れた。
『GRIDMAN……!』
『ウゥゥゥ……!ウォオオオオオオ!!!!』
血のように赤いボディに錆びついた銀色のアーマー。
むき出しの牙と焦点の合っていない濁った色の瞳を持つ怪人。
タイムジャッカーが新たな王を生み出す為に作りだす、仮面ライダーの力を歪めて生まれた存在『アナザーライダー』
クウガ~ビルドまでのどのライダーとも異なる姿を持ったアナザーライダーは生まれると、彼が出て来たスマホを持った女子校生に向かって振り返る。
じわじわと手を伸ばしながら、その女子校生に歩み寄る。
『あ……あ、か………アカ……ネ……!』
「誰……?なんで私の名前を……!?」
「その子から離れろ!!!」
次の瞬間、アナザーグリッドマンを飛び蹴りで蹴り飛ばしたゲイツ。
そこにソウゴとウォズも駆け寄り、ソウゴとゲイツはジクウドライバー、ウォズはビヨンドライバーを腰に巻きつける。
『ジオウ!』
『ゲイツ!』
『ウォズ!!アクション!』
ライドウォッチを起動し、ドライバーに挿入する3人。
彼等の背中にそれぞれ異なる時計型の変身エフェクトが現れ、叫んだ。
「「「変身!!」」」
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!!』
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!!』
『投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!!ウォズ!!!』
常磐ソウゴは仮面ライダイージオウに。
明光院ゲイツは仮面ライダーゲイツに。
そしてウォズは仮面ライダーウォズに変身完了。
『ジカンギレード!ケン!!』
『ジカンザックス!You Me!!』
『ジカンデスピア!!ヤリスギ!!』
それぞれ武器を構えると、アナザーライダーへと向かっていく。
アナザーライダーは空中にモニターの様な物を出現させると、そこに『ACCESS CODE』と記された欄に『BARRIER SHIELD』と入力。
するとアナザーライダーの手元に禍々しいシールドが出現し、それでジオウ達の攻撃を防いだ。
さらにシールドの柄から剣を抜き取ると、それでゲイツとウォズを斬り伏せる。
「剣と盾か、厄介な奴だ……!」
「ねぇウォズ、アイツなんのアナザーライダーなの?」
「わからない……あのようなライダー、この本にも記されてはいない…。」
「まさかまた未来のライダー……?」
「いや、白ウォズが消えた以上、新たなライダーをこの時代に連れてくる事は不可能なはずだ。」
「我が魔王、ジオウIIならばどんなアナザーライダーであろうと関係無い。」
「わかった!」
「ならば俺も行こう。」
『『ジオウ!II!!』』
『ゲイツリバイブ!剛烈!!』
『あ………カネェ……!!』
ジオウとゲイツが強化変身をしようとした瞬間、アナザーライダーはシールドと剣を合体させ、巨大な大剣を作りだした。
それを振り回し、ジオウとゲイツが変身する前にウォッチを叩き落とす。
地面を転がったジオウとゲイツは変身が解除されてしまい、ソウゴと変身前のゲイツの姿に戻ってしまった。
「! 我が魔王!ゲイツくん!!」
『アカネェ……!!アァァカァァネェェエエエ!!!』
大剣を振り回し、ウォズと交戦し始めるアナザーライダー。
その戦いを眺めていた女子校生は、そのアナザーライダーに刻まれていた名前と年代を発見し、目を見開いた。
アナザーライダーの生まれた年代は『2018』
そして、刻まれていた名前は、
「『GRIDMAN』……グリッドマン……?」
『フューチャリングキカイ!!キカイ!!!』
「これでとどめだ。」
『ビヨンド ザ タイム!!フルメタルブレイク!!』
「!! やめて!!!」
「なにっ!?」
フューチャリングキカイへとフューチャータイムしたウォズがアナザーライダー……アナザーグリッドマンにとどめを刺そうとした瞬間、女子校生が叫んだ。
思わずウォズはその声に止り、その隙にアナザーグリッドマンは彼らの前から逃亡。
近くにあったパソコンに手をかざすと、その中へと入って行ってしまった。
「えぇぇ!?パソコンの中に入っちゃったよ!?」
「しまった!これでは奴を追えん!!」
「アイツはきっと、コンピューターワールドに逃げ込んだんだろう。」
「「……誰?」」
ソウゴ達に話しかけて来たのは、さきほど餃子屋にいた店長と顔見知りらしき客。
彼はメガネをクイッとあげながらパソコンの前に立った。
するとアナザーグリッドマンに壊れたはずのパソコンが急に立ち上がり、その画面をソウゴ達に見せつけてくる。
「コンピュータの中に……街だと……!?」
映し出された光景は、SFチックな風景の街。
全体的に緑色のラインの入った建物らしき物体が多く、その中にアナザーグリッドマンは出現した。
コンピュータの中で暴れはじめたアナザーグリッドマン、驚くソウゴとゲイツ。
眼鏡の客は『ふむ』と自分の顎を撫でた。
そこへウォズと先ほどの女子校生がソウゴ達の所まで戻ってきた。
客は女子校生を見ると、胸元の手帳を取りだし、彼女と手帳を交互に見る。
「君は、新条アカネさんだね?」
「どうして私の名前を……?」
「古い友人に君の事を気に掛けるように頼まれていてね。」
「………………。」
「信じられないかい?なら、コレを見てもらおうか。」
「! それ……!」
女子校生……新条アカネに男が見せたのは、自分の右腕に装着しているリストバンドの様な機械。
『アクセプター』だ。
アカネはこの機械に見覚えがあった。
ある少年が左腕に付けていた物と、形状は違うが間違いない。
『ハイパーエージェント』となるための機械……アクセプターだ。
半分蚊帳の外になっていたソウゴは首をかしげると、男に尋ねる。
「ねぇ、ところでアンタ誰?この女の子と知り合い……には、見えないんだけど……。」
「僕は藤堂武史。地球の、『ハイパーエージェント』さ。」
そう言うと男……藤堂武史は右腕をつきだす。
するとパソコンの画面が変わり、そこにアナザーグリッドマンとよく似た青い姿のヒーローが姿を現した。
『行くぞ、武史!』
「あぁ、行こう、シグマ。」
「え?行くって……?」
「アクセース!フラーッシュ!!」
右腕のアクセプターを左手で押した途端、彼の服装がコート姿から全身タイツのスーツ姿となり、パソコンの中に吸い込まれていく。
それに驚くソウゴ達……アカネだけはその姿を見て、どこか懐かしさを感じていた。
やがてパソコンの中に武史の姿が現れると、青いヒーローと武史の姿と重なり、合体。
合体を完了した青いヒーローはアナザーグリッドマンの下へと向かったが……、
「!? ちょっ、アイツ大きすぎるよ!!」
「パソコンの中では巨大化するアナザーライダーか……。」
アナザーグリッドマンの大きさは、青いヒーローの何十倍も大きかった。
どうやらこの世界に来るとアナザーグリッドマンは巨大化する能力を持っているらしい。
しかし、青いヒーローはうろたえない。
アクセプターが変化した右腕のグラン・アクセプターに力を溜めると、それを自分の胸元に押し当てる。
そして、
『オ……オォ……!?』
『はぁぁあ!!!』
なんと、青いヒーローはアナザーグリッドマンと同じ大きさまで巨大化。
この世界……コンピューターワールドに、今、ハイパーエージェントが再び降り立った。
『俺はハイパーエージェント、グリッドマンシグマ!グリッドマンに代わり、この世界を危機から救う者だ!!』
青いヒーロー……グリッドマンシグマと合体した武史は、アナザーグリッドマンと交戦開始。
グリッドマンシグマがパンチやキックで戦うのに対し、アナザーグリッドマンは先ほど使っていた大剣を使用。
アナザーグリッドマンの大剣を白刃取りし、アナザーグリッドマンの脇腹を蹴り飛ばす。
さらにジャンプしたグリッドマンシグマはグラン・アクセプターから光の刃を出現させる。
『シグマスラッシュ!!』
『グアァァ!!!ウゥ……アカネェ……!!』
シグマスラッシュが命中し、アナザーグリッドマンに大ダメージを与えた。
アナザーグリッドマンは、先ほどグリッドマンシグマの言っていたグリッドマンと呼ばれる者のアナザーライダー。
だが、ジオウやディケイドが他のライダーの力と同じ力を使えばアナザーライダーやライドウォッチにダメージを与えられるのと同じように、グリッドマンと同じ力を持つグリッドマンシグマならばアナザーグリッドマンにダメージを与える事が出来る。
「ねぇ、アカネって君の事だよね?あのアナザーライダー、どうして君の事を?」
「……………。」
「新条アカネ、君はさきほど、私があのアナザーライダーにとどめを刺そうとしたとき、私を止めたね?君は『グリッドマン』という存在に何か深い関わりがある……違うかい?」
「グリッドマンとはそもそも何者だ?仮面ライダーでは無いようだが……。」
「……グリッドマンは………私の………あ…。」
『シグマァァァァ…………!!ビィイイイイイイイイム!!!!』
一方その頃、ついにグリッドマンシグマはアナザーグリッドマンにとどめを刺そうとしていた。
グラン・アクセプターに溜めたエネルギーを一点集中、必殺の『グリッドシグマビーム』をアナザーグリッドマンへと放つ。
だがアナザーグリッドマンは間一髪でそれを回避し、グリッドマンシグマが現れた場所に向かって飛び上がった。
すると、パソコンの中からアナザーグリッドマンの上半身が出現し、彼はそのままソウゴとアカネの腕を掴む。
「え?うわぁああああああ!!!?」
「あ……、」
「ジオウ!!!」
「我が魔王!!!」
そして、アナザーグリッドマンに引きずられ、ソウゴとアカネはコンピューターワールドの中に引きずられて行ってしまった。
しかし先ほどの場所には二人は出現をせず、グリッドマンシグマも周りを見渡し茫然。
置いてけぼりを喰らっていた順一郎は泡を吹いて倒れ、一同はその場で固まるしかなかった。
~~
その頃 タイムジャッカー
「あのアナザーライダーはなんなのさスウォルツ。あんなライダー、どの時代にもいなかった。」
「どーせ、アレを作ったのもアンタなんでしょ?」
ウールとオーラ、二人から問われるタイムジャッカーのリーダーであるスウォルツ。
だが彼は首を横に振り、二人に背を向けた。
「あのアナザーライダーは、アナザーライダーであってアナザーライダーではない。むろん、私が作った物でも無い。」
「どういう事?アナザーライダーだけど、アナザーライダーじゃないって……。」
「まさかアレ、仮面ライダーじゃない……って事?」
「この世界には、オーマジオウ以前にも『魔王』と呼ばれる者がいた。その魔王はあらゆる次元を破壊し尽くし、この世界にある『もう一つの世界』を通じ、この世界を侵略しようとしていた。」
「何の話……?質問に答えなよ。」
「お前の意見は求めん。」
そう言い残し、スウォルツは姿を消した。
オーマジオウ以前に存在した『魔王』……それに、自然発生したアナザーライダー。
アナザーキカイの時と同じか、それとも別の何かがあるのか。
何もわからないまま、ウールとオーラはその場に立ち尽くした。
~~
とある高校
「~~♪」
休み時間……屋上で『トマト人生』というトマトジュースを飲む一人の少女。
『Believe』の鼻歌を歌いながら、友人たちが来るのを待っていた。
以前まではそうでも無かったが、最近は空を見上げる度に街の平和に感謝するようになった彼女は、いつも通り空を見上げた。
すると、昼間だと言うのに空から流れ星の様なものが落ちてくるのが見えた。
「流れ星……?」
流れ星は途中で3つに分かれると、3つの光はそれぞれ別々の場所へと飛んでいく。
「割れた……。」
「おーい!六花~!」
「いやぁ、悪い悪い遅くなった。」
「……も~、遅いじゃん二人ともー。」
「おや、六花さんまたそんな六花さんに似つかわしくない物飲んでんの?」
「うっさい、なみこ。」
「どうしよう……このままじゃ進学危ういかもって……。」
「えー、やばいじゃんはっす……。あ、じゃあ内海くんに勉強教えてもらえばいいじゃん意外と頭良いし。」
「……六花最近あの二人と仲良いの隠さなくなってんよね。なんで?」
「別に隠してたつもりとか無いんだけど……別にいいでしょ、私が誰と仲良くやってても。ほら、早くお昼食べないと休み時間終っちゃうって。」
「「へーい。」」
~~
その頃、アナザーグリッドマンによってコンピュータの中に引きずり込まれたソウゴ。
しばらく気を失っていた後目を覚ますと、彼は見知らぬ街の中にいた。
「いててて……え……どこ、ここ……?」
コンピュータの中とは思えないその街の光景に、ソウゴは呆然とした。