『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』外伝 作:ドラゴンネスト
ディノミーゴとピーたんを連れてEXタイラント デスボーンを倒しに向かおうとした時、
「狼狽えるな!」
光輝の声が響く。行動の出だしを潰されてしまった京矢とハジメの二人が白けた目で其方を見てみると、光輝が町の冒険者達やクラスメイト達に向けて演説をしていた。
「あんな物は虚仮威しだ! 唯の大きいだけの死体だ! 勇者であるオレの敵じゃない!」
虚仮威しと言っているが、あの大きさはそれだけで十分すぎるほどの兵器だ。
まあ、その後の演説は予想通り、オレがデスボーンを倒すから、その為の力を貸してくれ、との事だ。
「確かに恐ろしい敵かもしれない、だけど、俺がみんな事は守る! だから、皆んなの力を俺に貸してくれ!」
既に少しずつ逃げようとしている意外と機を見る目がある小悪党達と懐疑的な目で見ているクラスメイト達(龍太郎除く)以外の冒険者達から雄叫びが上がる。勇者の名は大きいと言う事だろうか?
まあ、ウルトラマンタロウの世界の住人達ならば、怪獣に生身で立ち向かえる上に勝てる様な人間の域を超えた連中もいるにはいるが、デスボーン相手には流石に無理としか言えないレベルだ。
光輝の作戦は限界突破を使った自分が全力の攻撃を放つから、その間みんなで時間を稼いでくれとの事らしい。
クラスメイト達からは怪獣相手に立ち向かえるかよ、と言う視線を向けられているが、冒険者達はやる気になっている。
まあ、問題のデスボーンは何故か戸惑った様子で動き出す様子がないのが気になるが?
「なあ、南雲」
「どうした?」
「もしかして、あの連中……如何にも自分達が操ってますって態度で演説してたけど……」
「けど?」
ハジメだけでなくユエ達にエンタープライズ達、雫と香織も京矢の言葉に耳を傾けている。
そんな中で今最も危険な推測を京矢は口に出す。
「アイツら、もしかしたら、最初から制御なんてしてないんじゃ無いか?」
『え?』
京矢の言葉に我が耳を疑う一同。
デスボーンが最初から制御していないのなら、最初から奴らの狙いは一つだ。何らかの方法で誘導して行けば良い。そうすれば誘導されたデスボーンが勝手に歩き回って村や町を踏み潰してくれる。
そして、それをやるのに最も簡単な方法は一つ存在している。
攻撃を通じて怒らせれば良い。そうすればデスボーンは怒って追いかけていく。しかも、攻撃まですれば側から見れば操っている様に見えるだろう。
しかも、黙って潰されるわけがなく、当然迎撃に動くだろう。そうすれば勝手に反撃する。
急いで光輝を止めようとした雫だが、すでにそこに光輝の姿は無かった。
「
町の外にいるデスボーンに対して、一番高い櫓の上に立ち、限界突破で力を上乗せし、神威の詠唱に入っている光輝の姿にこの先の未来が想像できた。
「神威!!!」
光輝の放った光の奔流が、何かを探す様にキョロキョロとしていたデスボーンの巨体に当たる。
多分、何処かのマルチバースの中で光の巨人と戦っていた所を急に呼び出されたのだろう。このデスボーンと戦っていたウルトラマンも驚いているはずだ。
そんな中、光輝の放った神威がデスボーンの体に無防備に直撃する。
「良し、入った!」
あの巨大だ、効きはしても一撃では無理だろう。だが、完全に倒し切るまで何度でも放つと言う決意を見せる光輝だが、
「……(ポリポリ)」
当たった所が痒かったのか器用に鎌のような腕で掻いている。
「……せめて急所狙う程度はしろよな……」
そんなデスボーンの様子に京矢は呆れたように呟く。一応属性的には効いたのだろうが、巨大な象を相手に針を武器に戦いを挑む様なものだ。
「指揮官から見てどうなんだ?」
「アバン流の技を扱ってみてよく分かる。ありゃ、半ば魔力を垂れ流しにしている様なモンだな」
エンタープライズからの問いに先程の光輝の技について問われると京矢はそう返す。
無策にあの巨体に打ち込む上に、撃ち込む場所は急所ですら無い。
ってか、大きさが違いすぎて当のデスボーンには攻撃されたと認識されてもいない様子だ。
同じ勇者の技でもアバン流の技に比べたら雲泥の差である。
「それはそれで運が良かったのかしら……」
安堵が籠った声で呟く雫。確かに、デスボーンは光輝を無視してくれていて、暴れないのは助かっている。
だが、光輝のその一撃は予想外の効果をもたらした。
「……(ポリポリ……グサッ)グワァァァァァォア!!!」
力加減を間違えて掻いていた自分の鎌で体を傷つけてしまった。
その事に怒り狂い元凶であった光輝を見つけ足早に襲いかかってくるデスボーン。
巨大なモンスターのゾンビが襲い掛かる姿に、勇者からの激で己を奮い立たせていた冒険者達に恐怖が走る。
心の支えであった光輝の、勇者の一撃が痒み程度で終わったのだ。
光輝の立った櫓を、ハンマーの様になった腕で粉砕したデスボーンと、吹き飛ばされながらも一応は高いスペックで、急いで櫓から飛び降りることで、逃げる事には成功してハンマーの直撃は免れて気絶程度で済んだ光輝。
そんな勇者の姿を見て逃げ出そうとする冒険者達を掻き分け、京矢とハジメが前に出る。
流石にこの怪獣を放置して街が壊滅してしまっては色々と面倒な上に、デスボーン自体が放置しておく事事態拙い事この上無い怪物だ。
「ディノミーゴ! コブラーゴ! ディメボルケーノ! プテラードン!」
京矢の宣言によって現れた五体の騎士竜達の巨体の体当たりによって町から引き離されるデスボーン。
新たに現れた本来の大きさに戻った5体の騎士竜の姿に町の冒険者達が呆然とする中、二人の元に仲間達が合流する。
「行くぜ、南雲!」
「ああ」
「騎士竜合体!」
「騎士竜変形!」
二人の宣言と共に、翼竜から人型に姿を変えるプテラードンと、人型へと姿を変えながらディメボルケーノを含めた四体で合体するディノミーゴ達。
「嘘だろ……」
目の前で変形する巨大な姿に光輝を助けようとしていた龍太郎が唖然と呟き、地球組が空いた口が塞がらないという様子で見上げていた。
ディノミーゴ側に京矢達が、プテラードン側にハジメ達が乗り込むと、頭部に変形したリュウソウルが装着され、変形と合体を終える。
「「完成!」」
「キシリュウジン、ディメボルケーノ!」
「ヨクリュウオー!」
両肩にキャノン砲を備え、両手に焔を宿した武器のナイトメラメラソードとナイトファンを装備したキシリュウジンディメボルケーノと青い翼を持つヨクリュウオーの二体が並び立つ。
二体の巨大ロボを前にしてもデスボーンは僅かに大きいが、それでも不利な差では無い。
「何なのじゃこれはぁ!!!」
ヨクリュウオーのコックピットの中で初めて巨大ロボに遭遇した驚きで目を回しているティオの叫びが響いた。なお、ミュウはミュウで驚きで言葉を失っている。
トータスの巨大ロボ初エンカウント組としてはこんな感じであった。
「きょ、巨人だぁ!!!」
「あ、あれって、帝国が探してるていう巨人に似てないか?」
「羽が生えた青い巨人もいるぞ……」
「巨翼人?」
町の人々は突如現れた超巨大な魔物と二体の巨人の姿に既に大混乱に陥っている。
そして、
「巨大ロボォオオオオオオオオ!?」
「うおおおおおおおおおお! マジか!? 凄え!!! 本物の巨大ロボだぞ、あれ!?」
最早叫ぶのが精一杯という様子の地球組であった。
特撮ヒーローの次は巨大怪獣、トドメとばかりに巨大ロボを呼び出したクラスメイト二人。内心、驚き半分オレ達も乗ってみたいという気持ち半分の男子と驚き100%の女子達だが、最早自分達は本当に現実の中に居るのか疑問に思ってるレベルだ。
立て続けに起こった異世界召喚など問題にもならない超常現象の最たる物が目の前に3体も存在しているのだから当然だろう。
「……変身ヒーローのアイテムとか、巨大ロボとか南雲が作ったとか?」
「錬成師だし、できるんじゃ無いのか? ……多分」
「チートだしな」
「錬成師って一番ヤバくねえか?」
そして、クラスメイト達から明後日の方向に向かって誤解されているハジメだった。
なお、櫓から飛び降りた時にデスボーンの攻撃の余波に吹き飛ばされた光輝は頭から樽に突っ込んで気絶していたが、龍太郎以外誰も気にしていなかった。
勇者よりも2体の巨人の方がインパクトが強かったのだろう。
各々の武器を構えてEXタイラント デスボーンに向かっていくキシリュウジンディメボルケーノとヨクリュウオーの動きで、トータスを揺るがす不死の巨獣と鋼の巨人の戦いの火蓋が切って落とされた。
……あんな巨大な化け物を操っていると言う魔人族への物凄い誤解という名の恐怖と共に。
まあ、これに比べたら今後生身の相手には、必死に怪獣を呼び出される前に特攻する者も多々出るだろう。
???side
彼女、『中村恵里』は目の前に現れたEXタイラント デスボーンを前に恐怖は感じていなかった。……その時までは、
降霊術師の自分ならば、巨大とは言え動いているとは言え、死体であるデスボーンを操る事も出来るはずだと考えていた。魔人族が兵器と呼んでいる巨大な怪獣を操れれば、と思っている。
そう思って見上げた彼女はデスボーンと目が合った。
「っ!?」
目が合った瞬間、恐怖に縛られる。巨大な大渦の様な怨念の嵐。怨念と言う嵐の憎悪と怒りの大海。
一つではない。数え切れないほどの怨念の集合体の様な物を見た瞬間、恵里の意識が消えてしまいそうになるのを必死に抑える。此処で意識を失ってしまったら、この嵐の中に呑まれて消えてしまう。
「何が……何でこんな化け物が……」
巨大な怪物達の怨念が咆哮を上げて一つに混ざり合っている様な化け物を一瞬でも操ろうと思った事を後悔する。
自分の中にあった降霊術師としての力に心から後悔する。なんでこんな力を持ってしまったのだ、と己の不運を呪う。
こんな思いをするくらいならチートなんて要らなかった。才能なんて要らなかった。無能だった方がマシだった!
目の前に立つのは人々の希望を背負った様な光の巨人。その巨人の放つ光線に全身を焼かれる痛みを覚える。時には切り裂かれ、粉砕され、打ち砕かれる。
理解した。理解してしまった。……それはこの怨念達の憎悪の象徴なのだと。
少しだけの救いが有るとすれば、四体の怪人達と光の巨人に似た黒い奴との記憶だけだ。
「……助けて、光輝くん……」
光は救ってはくれない。ただ敵として怪獣達の記憶と共に自分を傷つける。
其処でふと疑問に思う。
(……何で、僕、光輝くんの事すきになったんだろう?)
剣道をしている姿が似ていたと思ったからだ。幼い日に助けてくれた青年と。
……違う。改めて思い出すと全然似ていない。この記憶の荒波の中でやっとそれを理解できた。間違っていたのだ、光輝と自分を助けてくれた青年が似ていたと言うのは。
車に轢かれそうになった自分を助けてくれた青年。今の自分達と同年代くらいの木刀を持った赤い髪の青年だった。
弟なのか自分と同じ歳くらいの少年に剣道を教えている姿を声を掛けれずに見ていることしか出来なかった。そして、お礼を言う前に彼は姿を消した。
彼女、恵里にとっての初恋の相手は間違いなくその青年だった。
(……そうだ)
今の京矢に彼の姿は被る。……似ているのだ、彼女が出会った『蓬莱寺京一』と京矢は。
それは間違いなく正しい。彼女を助けたのは京矢が一時的に呼び出した蓬莱寺京一なのだから。
だから、幼い日の思い出故の間違いか、怨念の嵐の中に力尽き、憎悪の海に溶けそうになる意識の中で、諦めそうになる。
己の間違いに気付いてしまった。何であんなものを欲しがったのだろうか? 本来は出すべき相手は別にいたと言うのに。
もっと早く間違いに気づいていればもっと違うと思ったのに。
「……たすけて……おかあさん……おとうさん……」
手を伸ばすが余りにも周りの憎悪と怨念は強すぎる。無限にも等しい怨念が愚かにも自分を操ろうとした少女の意識を飲み込もうとする。
「たすけて……きょうやくん……」
間違わなければ欲していたであろう相手の名を呼ぶ。助けてくれるわけがない。迷宮で自分を助けてくれたのはただの序でだ。
間違わなければ自分の人生は変わっていただろうと思う。もう遅い。後悔を抱えながら、こんな所で意識は消えていくしかない。
自分を噛み砕こうとする巨大な怨念が、
彼女の前で砕け散ると、その意識は現実に戻る。
「大丈夫じゃなさそうだな、中村」
倒れそうになる恵理の体を支えながら駆け寄ってきた鈴に彼女を預ける。
全身から真夏の様に汗を流しているのに、体はガタガタと真冬に薄着で立っている様に震えている。立っている力もない。支えを失えば倒れてしまうだけだろう。
降霊術師の力で操れると思ってしまった結果、デスボーンの怨念の欠片を引き寄せてしまったと推測し、とっさに霊剣の応用で彼女を飲み込もうとしていた怨念を砕いたが、間に合った様だ。
そうして京矢はデスボーンへと向かって行く。
(あは……あははは……そうだったんだ、僕の王子様は……本当は)
手を伸ばしたくても力が入らないが、初めて自覚した。
(京矢くんだったんだ……)
彼女はそう確信を持って心の中でそう呟いた。
なお、このEXタイラント デスボーンのいたマルチバースではその世界のウルトラマンゼロがこの事態をのちに調査し始めたりする未来があったり。
エヒトの所業を知った光の巨人達の反応は如何に(笑)
ハジメに巨大戦力を渡すとしたら?
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倒したのを頑張って修復キングジョー
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京矢からのレンタル、ヨクリューオー
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グランドライナー
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ダイボウケン