『転生特典はガチャ~最高で最強のチームを作る~』外伝   作:ドラゴンネスト

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溶解液のプールを飛び越えた先にある部屋、その部屋は長方形型の奥行きがある大きな部屋だった。

壁の両サイドには無数の窪みがあり騎士甲冑を纏い大剣と盾を装備した身長二メートルほどの像が並び立っている。部屋の一番奥には大きな階段があり、その先には祭壇のような場所と奥の壁に荘厳な扉があった。祭壇の上には菱形の黄色い水晶のようなものが設置されている。

 

雰囲気は何処かオルクスの迷宮でヒュドラ及び複製RXと戦った部屋に似ている。

 

ハジメは周囲を見渡しながら微妙に顔をしかめた。

 

「いかにもな扉だな。ミレディの住処に到着か? それなら万々歳なんだが……この周りの騎士甲冑に嫌な予感がするのは俺だけか?」

 

「この状況で何も無いって考えられる方が変だろ」

 

「……大丈夫、お約束は守られる」

 

「それって襲われるってことですよね? 全然大丈夫じゃないですよ?」

 

「いえ、予想出来ている、と言う点が大丈夫なのでは無いでしょうか?」

 

「確かに。予想出来ていれば対応もし易い、と言う事か」

 

そんなことを話しながら京矢達が警戒しながら部屋の中央まで進んだとき、確かにお約束は守られた。

 

『ガコン!』と言う毎度お馴染みのあの音である。

 

ピタリと立ち止まる京矢達。

内心で「やっぱりなぁ~」と思いつつ周囲を見ると、騎士達の兜の隙間から見えている眼の部分がギンッと光り輝いた。

そして、ガシャガシャと金属の擦れ合う音を立てながら窪みから騎士達が抜け出てきた。その数、総勢五十体。

 

「ははっ、ホントにお約束だな。動く前に壊しておけばよかったか。まぁ、今更の話か……ユエ、シア、やるぞ?」

 

「んっ」

 

「か、数多くないですか? いや、やりますけども……」

 

「まっ、精々これ迄のストレス解消のために暴れようぜ、エンタープライズ、ベルファスト」

 

「ええ、私も少々頭に来て居ますから」

 

「これくらいで足りるかは疑問だがな」

 

互いにベルトを取り出し装着する京矢とハジメ。

ハジメの場合、数には機関砲のメツェライが有効だが、この部屋にどれだけのトラップが仕掛けられているかわからない。無差別にバラまいた弾丸がそれらを尽く作動させてしまっては目も当てられない。従って、今回は貰ったばかりの特撮ヒーローの力を使う。

 

「残らずぶっ潰してやる」

 

左手に持ったプログライズキーを小指から順に握りしめ人差し指でボタンを押し、プログライズキーを無理やりこじ開ける。こじ開けたキーをショットライザーに装填するハジメ。

 

内心、無理やりこじ開けなくても大丈夫だとも思いながらも自身もジクウドライバーを装着し、バールクスライドウォッチを起動させる。

 

『バレット!』

『バールクス!』

 

《AUTHORIZE……KAMEN RIDER KAMEN RIDER KAMEN RIDER KAMEN RIDER》

 

「「変身!」」

 

こじ開けたキーをショットライザーに装填し前方に向けて弾丸を発射するハジメと、ジクウドライバーにバールクスライドウォッチを装着し回転させる京矢。

 

《SHOT RIZE!》

 

騎士達を貫きながら自身へと向かってくる弾丸を正拳突きで拳を叩きつける事で弾丸が展開、バルカンのスーツを展開する。

 

その間に終えていたバールクスへの変身も、ライダーの四文字が騎士達を吹き飛ばしながら仮面に刻まれると赤く輝き変身シークエンスを終える。

 

 

『The elevation increases as the bullet is fired.』

『ライダータイム! 仮面ライダー、バールクス!』

 

 

バールクスとバルカンへの同時変身を終えた二人はこの時だけはミレディへの怒りも忘れてこの状況での同時変身、悪く無いな、などと考えていたりする。

 

特にハジメはギャレンに続く2つ目の特撮ヒーローへの変身に対する高揚感、特に敵を目の前にした変身という特撮ヒーロー其の物な状況に完全に内心で感動していた。

 

「シア」

 

「は、はいぃ! な、何でしょう、ハジメさん」

 

緊張に声が裏返って腰が引け気味のシアに、ハジメは声をかける。

それは、どことなく普段より柔らかい声音だった……シアの気のせいかもしれないが。

 

「お前は強い。俺達が保証してやる。こんなゴーレム如きに負けはしないさ。だから、下手なこと考えず好きに暴れな。ヤバイ時は必ず助けてやる」

 

「……ん、弟子の面倒は見る」

 

シアは、ハジメとユエの言葉に思わず涙目になった。

単純に嬉しかったのだ。色々と扱いが雑だったので、ひょっとして付いて来た事も迷惑に思っているんじゃと、ちょっぴり不安になったりもしたのだが……杞憂だったようだ。

ならば、未熟者は未熟者なりに出来ることを精一杯やらねばならない。シアは、全身に身体強化を施し、力強く地面を踏みしめた。

 

「ふふ、ハジメさんが少しデレてくれました。やる気が湧いてきましたよ! ユエさん、下克上する日も近いかもしれません」

 

「「……調子に乗るな」」

 

ハジメとユエの両方に呆れた眼差しを向けられるも、テンションの上がってきたシアは聞いていない。真っ直ぐ前に顔を向けて騎士達を睨みつける。

 

「かかってこいやぁ! ですぅ!」

 

「いや、だから、何でそのネタ知ってんだよ……あっ、つっこんじまった」

 

「こっちにも似たネタが有るんじゃねえのか?」

 

「……だぁ~」

 

「……つっこまないぞ。絶対つっこまないからな」

 

「へんに我慢するくらいなら、素直にツッコミ入れれば良いんじゃないのか?」

 

五十体のゴーレム騎士を前に、戦う前から何処か疲れた表情をするハジメ。

そんなハジメの状態を知ってか知らずか……ゴーレム騎士達は一斉に侵入者達を切り裂かんと襲いかかった。

 

そんなゴーレム騎士達を一瞥し、気を取り直すと、

 

「へへへ……まあ、こいつを試す良い機会でもあるんだよな」

 

「そう言う事だぜ、あいては単なるゴーレム。存分にぶっ壊してやろうじゃねえか」

 

「ああ。こんな時だけど、実はちょっと楽しみなんだよな」

 

初めて使うバルカンの力。ギャレンの時は無我夢中だったが、今回は落ち着いて力を使える。

実際に特撮ヒーローに変身して戦うなんて言う経験など異世界に呼ばれた時にも出来るとは思えなかった。それが現実になり、しかも、二種のヒーローに変身できた。

この状況に高揚しないわけがない。

 

「フォローは引き受けてやるから、存分に戦えよ」

 

「では、私とエンタープライズ様でお二人のフォローをいたしましょう」

 

この場で一番未熟なシアと、この迷宮で一番火力不足のユエのフォローを買って出るのはベルファストとエンタープライズだ。

 

「ってな訳だ。存分に試してみろよ、その力をな」

 

「ああ!」

 

狼の仮面の奥で獰猛ともいえる笑みを浮かべながら、ベルトからエイムズショットライザーを手に取る。

 

彼らに向かうゴーレム騎士達の動きは、その巨体に似合わず俊敏だった。

ガシャンガシャンと騒音を立てながら急速に迫るその姿は、装備している武器や眼光と相まって凄まじい迫力である。まるで四方八方から壁が迫って来たと錯覚すらしそうだ。

 

だが、自分の元にある力の前にはその程度の壁など薄紙に等しい。

ゴーレム騎士達に先手を打ったのはハジメだ。引き抜いたエイムズショットライザーの引き金を引くと、その威力を遺憾なく発揮してゴーレム騎士達数体の頭を撃ち抜く。

 

「流石は特撮ヒーローの武器、こんなゴーレム相手じゃ簡単に圧倒できるか」

 

「ああ、悪くないな、こっちも」

 

手に持った剣で纏めてゴーレム騎士達を切り刻みながら掛けられたバールクスからの軽口に答えるハジメ。

ギャレンとは違う武器だが生身でも銃として使えて便利だと思う反面、まだまだ自分の錬成魔法では遠く及ばない物しか作らないのは悔しく思う。

 

右腕で無造作に殴り付けると、殴り飛ばされたゴーレム騎士が後方にいた味方を巻き込んで吹き飛んでいき、振り下ろされた剣を右腕で防げば逆に敵の剣が砕け散る。超硬鋼「ZIA209-03」によって作られた装甲はファンタジーの世界でさえ強力な武具になるという事だ。

 

同時にそのスペックはカタログ上では腕力と走力は主役ライダーであるゼロワンよりも高い。トン単位のパワーが敵にとって脅威でないはずがない。

 

「最ッ高だな、これは!?」

 

仲間の体や盾でハジメの銃撃を防ごうとするも、ショットライザーの銃弾はそんな防御など容易く撃ち抜いていく。

 

「おい、あんまり前に出過ぎるなよ、南雲!」

 

周囲を取り囲むゴーレム騎士をまとめて切り捨てながらハジメと合流するバールクス。互いに背中を守るように立ちながら、

 

「悪いな、鳳凰寺。でもな、散々調子乗ってくれたミレディに一泡吹かせてやれるんじゃないかと思うとな」

 

「確かに。ちょっと調子に乗りたくなるな、そいつは」

 

赤城(アズールレーン)はどちらのヒロインに

  • 京矢
  • ハジメ
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