大洗動乱編   作:聖グロリアーナ騎兵隊

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倉庫での絡み

「で、どうですか?」

「まぁ使えそうだよ。ただ素人が弄ったみたいで直すのに時間がかかりそう」

「そ、そうですか」

「君のお姉さんって不器用なんだ」

「な、なんでばれた」

「まぁ二回戦までには、間に合うようにするさ」

「え?そんなに早く出来るんですか?」

「あれ、少し傷ついちゃうんだけど」

「昔は、整備班でもお手上げだったのに」

「そ、そうなんだ」


第二章 全国大会開幕
騎士団長ヤイカ上


 大洗対ボンプルの試合は市街地戦になった。とある無人島を丸々市街地とした特設の会場は、多くの観戦客で賑わっていた。両校の学園艦の住人や、物好きにも程がある特別船に乗ってきた客等々だ。やはり屋台も多く並んでいる。よし軽く買ってから行くかな。

 

 

 

「ねぇ、お兄ちゃん何を食べているの?」

 

「ソースカツ丼とゆで卵だな。ボンプルの名物として有名なんだって」

 

「ふーん。そうなんだ。ちょっと頂戴」

 

 愛里寿に奪われたそれは、全て食べられてしまった。愛里寿のちょっとは全てという意味らしい。まぁいいさ。それくらいなら、また買えばいいし。んん?視線が凄い。

 

「私にも下さいな」

 

 あの、華さん?僕そんなに美味しくないですよ?ね?買ってきますから迫ってこないで下さいお願いします。桂里奈も食べたい?砲弾積んでる間に買ってくるからね?このあと、華さんと、桂里奈の二人前だけ買ってきたら怒られた。解せぬ。だけど、緊張してるより、いいかな。初めての作戦会議を思い出す。

 

 

「早速だが、第一回ボンプル高校の対策会を開催する」

 

「チェンジで」

 

「何だと貴様この河嶋桃に文句があるのか!」

 

「すいません。口が滑りました」

 

 愛里寿がボコの録画を忘れて家に行ってる間に始まった謎の会議。間が悪い時があるんだよな愛里寿って。受講生全員が集められたのは、空教室だった。この学校妙に空教室が多いんだよなぁ。少子化の影響かな。まぁそんなことより、桃ちゃん先輩の中では、作戦も対策も同じらしい。

 

「ボンプルに関して調べてみたが、何のことも無い。我が校の前では無力だ。秋山に偵察させているが、余裕で勝てるはずだ」

 

 

 うん。一回で終了だろう。なんてたって余裕なんて言葉がでてくるからだ。姉か愛里寿に聞けばまた良くわかるはずだが、さっぱり分からないのだ。ただ、あの桃ちゃん先輩が余裕とかいう時は何かしら逆の要素というか落とし穴がありそうで怖く感じる。

 

「これが新聞の切り抜きだ。散発的な攻撃しかできない。もう勝ったも同然だ」

 

 ボンプル高校の昨年の成績は、2回戦敗退。だが、相手が10連覇を成し遂げた黒森峰であることを考えると運が悪かったとえる。何故なら、その試合こそが年間のベストバウトに選ばれたのだから。試合序盤は黒森峰のペースだった。隊長車を撃破し試合終了も時間の問題と思われたが、当時副隊長であったヤイカが指揮を執ると中盤はボンプルが有利になった。

 

 黒森峰包囲網を正面から突破し逆包囲の体制を敷く振りをして逃亡した。そしてゲリラ戦を繰り広げてあと一歩のところまで追い詰めた高校であり、今大会も上位確実と言われている。

 

「充分やっべー奴じゃないかよー」

 

 




紅茶名について

お金持ちの遊戯である戦車道では、一般庶民の参入を好ましくないという印象を与えている(リボンの武者1巻)。聖グロに入学できる基準は分からないが一般庶民側の成金娘と、由緒正しきお嬢様の2種類がいると思われる。ポットでの輩に隊長やらの要職を与えるのはお嬢様達にとっても許しがたいことであり、対立が激しくなったのだろう。そこで、融和策としてのネーム制なのではないか?という話。対立が無く纏まったBC自由みたいな成功例なのだろうと思っている。


明けまして…。
 年明け早々毛が指に生える夢を見るわ歯が抜ける夢を見るわで少し凹んでいたら、愛用のパソコンが壊れました。痛い出費となりまして、スマホでもやる気が出ずといった状態でした。では、次回一か月以内に更新します。

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