そして次回、古代都市編最終回です。
そして前回の会議から一か月がたち、ついに
時は雲一つなき静かな夜。大体20時頃。場所は国の南側、南正門の前。そこに武琉達は陣取るのだった...。
「いよいよですね...。」
「あぁ...。妖怪が攻めてきたら中央で合図を送るらしい。それが開戦の合図だ。」
そこにはかつての仲間で特に優秀であった勝馬以外の四人がいた。武琉は振り返ると、
「いいか!全員生きて月に行け!」
と、周囲に聞こえる大きい声で言うのだった。すると、
「ん...、あれは...、」
武琉「妖怪だな。しかも情報通り大軍で来ているな。だが、まだ攻める時ではない。合図が来てからでないと陣形が変に崩壊する危険がある。」
そういって、少しの間見つめていると、
パシューーーーン! ボーン!
という爆発音が聞こえる。おそらく合図だろう。だから武琉は部下たちに、
「皆、出陣だー!生きて帰れー!」
「オーーーーー!」
と言う掛け声と共に防衛線が開始したのだった。
カキン! チャキン! バーン! ごらぁ!! ドカッ!
兵士たちの掛け声や叫び、鉄砲の音、刀などの金属がぶつかる音が鳴り響き、それまで静寂を保っていた一帯は一気にうるさくなった。
「どりゃー!」バーン
武琉も、永琳たちや軍の技術部が開発した新型兵器を手にして戦う。因みに、現代でいうショットガンの事だ。
武琉「永琳たちが開発したという新武器はやっぱり強いなぁ!敵が一撃で吹き飛ぶね!」バーン
実際、引き金を引くと、妖怪たちが声を上げる暇もなく吹き飛んでいく。武琉は後方で支援するだけではなく、前衛で兵士たちと一緒に戦いを繰り広げていた。
「はっ!」ズバッ!
「ぐわーーっ!」
「グギャー!」
「うわーっ!」
と、一人の兵士が妖怪の鋭い爪で攻撃されそうになるが、
チャキン!
「早く後退してください!」
「ありがとうございます!」
男鹿が素早く割り込んで、爪を刀で受け止める。兵士が後退するのを確認して、爪をはじき、とどめを刺す。
「キシシ...!」
裏を取ろうとしていた妖怪がいたが、
「おっと、裏からは進ませませんよ。」バーン!
「キャーー」
裏を取ろうとしていた妖怪の眉間に綺麗に弾丸が的中し、その妖怪は倒れる。
「ギャー!」
「ギュー」
「ブギャーッ!」
妖怪たちが一気に薙ぎ払われている。その中心には、
「ハッハッハ!妖怪たちも大したことないなぁ?一斉に吹っ飛んでいきやがる。」
と、大剣を振り回す山本の姿があったのだった。
その後ろに、とある妖怪の姿が見える。その妖怪は鎌を振りかざそうとすると、
「しまっ...」
山本は気づくが、すでに遅かったと思われたが、
「させませんよ。」ブスッ!
その妖怪は華田の槍で貫かれ、振りかざそうとした鎌もダランと垂れる。
「戦場では常に慢心をしない。これはいつも武琉様が言っていることじゃないですか。」
「すまん...完全に見くびっていた。助太刀ありがとな...。」
そうこう戦っていると、放送が流れる。
『民間人と護衛隊の避難90%完了。南側以外の部隊は速やかに撤退を開始してください。南側の部隊はもう少しの間辛抱してください。繰り返します。民間人とー・・・』
という放送が流れると、武琉は、みんなに聞こえる大きな声で、
「聞いたか!皆あともう少しの辛抱だ!耐えて絶対に皆で月に行くぞ!」
「オーーーー!」
と、言うのだった。皆も家族や友人など、守りたいものがあるから戦うのだ。そして武琉の一言で部隊の士気は上昇する。すると、
「くらえ!」
と、奇襲攻撃を仕掛けてくるが、
「甘い!」バーン
至近距離でショットガンをぶっ放すのだった。そして、妖怪の上半身は木っ端みじんとなる。そのようなことが数分続くと、
「こちら西側。避難完了しました。」
「東側避難完了しました。」
「北側撤退完了であります。」
という声がトランシーバー越しに聞こえる。すると、
「他の門の避難完了。南側も大至急撤退を開始してください。」
「皆!門に向かって走れ!」
その声で一斉に部隊が撤退を開始する。武琉は近くにいる華田に、
「全員の撤退が完了したら合図をしてくれ。そうしたら私が撤退するから門に入り次第すぐに閉めろ。」
「隊長はその間どうするのですか!」
「なに、少しの間時間稼ぎをするだけだ!すぐに戻る!」
と、言い残して駆けていく。妖怪たちは逃げていく兵士達を追いかけようとするが、
「くたばれぇ!」バーンバーン
そう言いながらショットガンを妖怪たちに乱射する。妖怪たちは奇声を発して武琉に攻撃しようとするが、
「これでも喰らえ!【拡散ガトリングバレット】」
バラララララララララララララララララララ!
そういうと、自分の能力でタレットを設置し、一斉掃射する。勿論、巻き込まれた妖怪たちはハチの巣状態になって地に伏せている。そうして時間稼ぎをしていると、合図の信号弾が打ちあがる。すると、武琉は周りの妖怪達を振り払って、手の上にお手製のフラッシュグレネードを出して足元に落とす。そして武琉が走り出すと同時に、
パシューン!
周囲にフラッシュが起こる。妖怪たちは視界を奪われてその場で眩しそうにしている。そうして、武琉は門までたどり着き、門が完全に閉まる。
「大丈夫か華田!」
「全員大丈夫です!」
と返してくる。武琉は全員無事でよかったと思う。
兵隊長お疲れ様です!」
と、兵達は敬礼をしてくる。
「さ、感動の再開は後回しだ。ロケットに向かうぞ!」
「はい!」
その一声で全員は大急ぎでロケットに向かう。
「武琉...遅いわね...無事だといいのだけど...。」
永琳は武琉が来るまで待っていた。すると、無数の走ってくる音が聞こえてくるのだった。その方向を見ると、
「あれは南側の部隊...という事は武琉も...!」
南側の部隊がこちらに向かって走ってくる。そして永琳は一人の男を注目する。その男は...
「武琉...!」
そう。武琉だった。これには永琳も、
「やっぱり武琉はいつになっても変わらないわね...♪」
そうして南側の兵士たちもロケットに入っていく。
「誘導お疲れ様。永琳。」
そういいながら永琳とロケットに入る。
「貴方こそ♪お疲れ様♪」
扉を閉めようとしたその時、門が壊されて妖怪たちが入ってくる。
「おいおいまじかよ...。」
武琉は急いで扉を閉めようとするが、遅かった。見るからに重たそうな妖怪たちがロケットにたどり着こうとしていたのだった。勿論、ロケットにしがみつかれたら重量オーバーで飛ばないだろうというのは確実だった。そのため、
(仕方ない約束は破るけど背に腹は代えられん...!)
この時、自分は決心した。友を、この国の仲間を守るため、
「永琳すまん。皆によろしくと伝えてくれ。」
「...え?」
閉めようとした扉を開け、外に降りる。そして扉を閉め、開閉スイッチを破壊する。そう。武琉は自分を犠牲にしてこの国の仲間を守ろうとしたのである。そして閉まった扉をたたく音が聞こえ、
「ちょっと~!武琉~!開けなさ~い!」
そう。永琳がドアを叩いているのだ。
「悪いな。永琳。俺は元々この大地の神様であり、やっぱり月に行くわけにはいかないんだよ。だからお前らだけで行け!これは宿命だ!」
永琳「ふざけないで!そんなの嫌よ!それが宿命でも何でも、そんなのは関係ないわ!」」
「すまないな。永琳。」
少し間を開けて、
「またいつか会う時があれば、その時は一緒に酒を飲もうじゃないか!」
最後の別れになるのなら、せめて笑顔で送ろうと考えたのであった。
「嫌よ!ここを開けなさい!」
だが、ロケットは発射準備を終え、飛び立とうとしていた。そして、カウントダウンの声が聞こえだす。
5...4...3...2...1...0
永琳「嫌~!武琉~~~~~~!!!」
と、永琳の大きな悲痛の叫びと共にロケットは飛び立つのだった。それを見送ろうとすると、妖怪がロケットにしがみつこうとするが、
武琉「させるか!」バーン
形見なのか分からないが、先ほどのショットガンを撃つ。
その妖怪はロケットに届くことは無く、弾き飛ばされて地に伏せたまま動かなくなる。
そして、ここから武琉の孤独な戦いが始まるのだった。一方、永琳は、
「ぐす...」
永琳は泣いていた。最愛の友を失ったことがただ悲しかったのである。
「武琉...今までありがとうね...」
と、遠くなっていく地球に向かって武琉にお礼を呟くのだった...。
そしてこの日、永琳は、出会いがあるから別れがあることを知ったのである。
「どうも。ユレイドスです!...ってあれ?」
「また一人ですか...」
「ごめんごめん。遅れてしまった。どうもいか天です。」
「やっとご主人様が戻ってくるのですね!もう楽しみですよ!」
「まぁ今まで何年も離れ離れだったわけだもんね。」
「そうですよ!戻ってきたら感想を聞きたいですね!」
「ハハハ...お前らしいや...!」
「それでは皆さんさようなら~!」