創造神が行く幻想の世界   作:しぐれ水天丸

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この章の実質的最終回です。

次回は幕間回です。


PART.69 大団円

武志は戦いを終え須佐之男とラダヴィーニャ達の元へと戻る……。

 

「全く、はた迷惑な奴らだったぜ。」

 

オタワを担ぎながら向かうため、戦闘後の疲労も相まりとても疲弊する。ワープで戻ればいいじゃんとも思うが市街地の被害確認の意味もあるためわざわざ飛んで戻る。

 

「しかし荒れたなー。ここら辺とか中心地でいい感じの街並みだったぜ?」

 

武志の作る町並みは都会的で洗練されているが息苦しさを全く感じない街並みである。

 

「……さてそろそろか。戦闘後で疲れているのもあるが重すぎだろ。」

 

……決して人に向かってはいけない愚痴を零した後、目的地の空港が見える。

 

「さて、こいつどうしようかな。」

 

そんな事を思いながら空港内へ侵入する。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「お待たせ~。戻ったぞ。」

 

「あっ、マスターおかえりなさい!」

 

「おかえり、マスター。」

 

「戻ったか。ところでその女は……?」

 

須佐之男がお姫様抱っこの要領で抱えているオタワについて質問してくる。因みに肩への負荷が凄いので途中でお姫様抱っこの形に抱えなおした。

 

「あぁ、こいつが今回の騒動の首謀者さ。まぁ最初に顔合わせくらいはしたから覚えているとは思うが。」

 

「まぁ俺らは初対面だからいいんじゃないか?復習的な意味でも。」

 

「……だな。」

 

「とりあえずどうするんですか?」

 

「どうするって言ってもなぁ……。とりあえず拘束して意識が戻るまで放置するかな……。」

 

武志は完全物質(フェムトマテリアル)製の鎖と枷を用意し、オタワの四肢を拘束する。

 

「……手際が良いですね?」

 

「……そりゃ動かないから同然だろう。とりあえず、この枷には力を封じる効果もあるから目覚めるまで待とうか。その時に判断しよう。」

 

「了解です。」

 

その時、須佐之男がこちらに話しかけてくる。

 

「……なぁ、俺はもうそろそろ帰ってもいいか?兵士たちは結局役に立たなかったし俺も忙しいからな。」

 

「構わない。処分の結果は後で送るよ。」

 

「おう。頼んだぞ。」

 

返事してから思ったが、確かに兵士たちは何もしてなかったなと。まぁ部下たちが逃げ出さないようにするという意味ではいい抑止力にはなったかもだが。

 

須佐之男率いる黄泉軍たちはまた天へと帰っていくのであった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~30分後~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「……う~ん?」

 

「やっと起きたか。」

 

「……!何よこの枷!外しなさいよ!」ガチャガチャ

 

オタワは鎖を引っ張るがびくともしない。それもそのはず完全物質で出来た鎖はこれくらいではびくともしないし破壊的な魔術を用いた高威力の攻撃でしか壊れないようになっているため今のオタワに枷を外す手段はない。

 

「まぁまぁ。焦らなくてもいい。いくつか質問をするから答えてくれよ。」

 

「……まぁいいわ。どうせこの枷も外れそうにないし。」

 

呑み込みが早い。実力者故限界を感じ取ったのかな。

 

「まぁいいや。一つ目の質問だけど、何を目的としてここに来たのか?確か最初に宝をよこせと言っていたが。」

 

「宝の詳細ね……。いいわ。一つ目は聖徳太子の作った未来の面という能楽の面よ。」

 

「未来の面……か。」

 

未来の面とは、聖徳太子……もとい豊聡耳神子が仙人になるため仮死状態になったときに武志に送られたお面である。因みにどう見ても絵が下手な人が描いた布都と屠自古の面である。因みに遂になる物として河勝に送られた希望の面があるが、あれも絵が下手な人が描いた豊聡耳神子である。

 

「他にはないんですか?」

 

「そうね……。あとはそのチェルベッロの板とかかしら。」

 

「これか……。」

 

チェルベッロの板は説明不要だと思うが、武志の倉庫兼便利ツールの役割を担うタブレットである。

 

「これだけか?」

 

「そうよ。あとは単純に貴方と戦ってみたいだけよ。日ノ本の国の最高神としての実力を見たかっただけ。」

 

「そうか……。」

 

意外とあっさりした理由だった。でも確かに二つともとても価値がある物だろう。

 

「まあいいや。次の質問だ。この世界にどうやって干渉してきた?一応この世界は自身が認めるものじゃない限りは神界の高天ヶ原にあるテレポーターからでしか来れないはずなんだが。」

 

「それは簡単よ。その高天ヶ原のテレポーターから入ってきたわ。メルヒェンの虚無魔法を私がさらに強化して誰にも見つからずに入ってきたわ。」

 

「マジかよ……。」

 

一応高天ヶ原って上位の神様……それこそ龍神である千古や三貴神レベルの神様、そして黄泉軍から選抜された警備隊が警護しているはずなんだが。

 

「マスター大分驚いてますけどそんなに凄い事なんですか?」

 

「あぁ高天ヶ原って千古や須佐之男たち三貴神が最低二人はいるはずだし、警備隊も黄泉軍から選抜された凄い奴らが警備している。多分大無でも気づかれるんじゃないか?」

 

「……そんなにか。」

 

「へぇ……。龍神っぽい神様もいたけど私達には気づかなかったわね。」

 

「何やってんだ……。母さん……。」

 

こればっかりは脱帽だ。あとで警備の見直しについて提案せねば。

 

「そしてこれが最後の質問だが、貴方は私達についていきたいか……?」

 

「えっ、マスターそれって……?」

 

「あんなに怒ってたのに仲間にしちゃうの?」

 

「別にいいだろ。実力はあるし真面目に正面から戦ってたからな。それに決着がついた瞬間から仲間に引き入れようと決めていたさ。」

 

「まぁボスがそういうならいいんじゃないか?別に危害を加えないなら何でもいいだろ。」

 

「そういう事だ。因みに仲間にならないなら今回の騒動の真犯人として四肢を全て切り裂いた後神界に引き渡して龍神様からの審判を受けてもらう。因みにこれだけのことをしたんだ。軽くても磔刑だろうな。」

 

「いやいやいや!軽くても磔刑って何?もう極刑じゃない!」

 

因みに磔刑とは十字架に磔にされる刑罰である。どんなのかは教会に行けばおそらく見ることが出来るだろう。

 

「まぁいい好敵手だったから口添えはするが期待はするな。それにもう貴方の仲間たちは全員死んでいる。ここから逃げ出しても孤独の道を歩むだけだぞ。」

 

オタワは少し考えた表情をする。

 

「ねぇ、私からも一つ質問をいいかしら?」

 

「いいよ。」

 

「貴方達についていって暇はしないかしら?」

 

「どうだろうな。少なくとも磔刑よりは暇しないんじゃないか?それにこっちには素敵な仲間たちもいる。絶対に暇しないとおもうぞ。」

 

「そう……。じゃあこれは契約よ。貴方達の仲間になるわ。その代わりにこれから私のことをよろしく頼むわ。」

 

「悪魔との契約か。なんか裏はないだろうな?」

 

「いや……。これは純粋な取引よ。破ったからって特に何も起こらないわ。」

 

「そうか。ならその取引に乗った。これからもよろしく頼むぞ。オタワ。」

 

「えぇ。これからもよろしくね。武志。」

 

二人は固い握手をする。

 

「とりあえず恒例の自己紹介と行きますか。私は洩矢武志。もう知っていると思うがここ諏訪洩矢郷の管理人で創造神をやっている者だ。これからもよろしく頼むよ。」

 

「私はラダヴィーニャ・ハルトマンです。武志様の秘書をやっております。よろしくお願いします。」

 

「私は金河吉美だよ!吉美ちゃんと呼んでね!よろしく。」

 

「俺は望月バンディ。スナイパーだ。一応あんたと同じ元敵兵として色々やってたが今ではボスに忠誠を尽くしている。よろしくな。」

 

「……白魔大無だ。よろしく。」

 

「私はオタワ・ヴィヴァレッティよ。由緒正しきヴィヴァレットデビルでもあるわ。この一件の事は水に流してこれからもよろしく頼むわ。」

 

一通りの自己紹介が終わったところでそろそろ日が傾いていることに気づく。

 

「とりあえず復興とかそういうのは明日するとして今日はどこか空いている建物で歓迎会でもするか!」

 

「いいね~!」

 

「賛成だ。」

 

「よし!じゃあ桜田の建物は一通り生きていると思うからそっちに向かうぞ。」

 

「は~い!」

 

こうして武志たちはオタワという新しい仲間と共に桜田にあるとあるホテルで歓迎会をして一夜を過ごすのだった……。




「どうも。水矢と、」

「ユレイドスです!」

「と言う訳で新しくオタワが仲間になりましたね。」

「ね。少々意外な感じでしたがまぁ分かる気もします。」

「そうなの?」

「武志様ってああ見えて戦闘狂みたいなところがありますからね。自分が気に入った奴は敵でも仲間に引き入れますよ?」

「え、そうなんだ。」

「実際、それでいくつかの敵戦闘員が仲間になりましたし、最近だと月面戦争の時のスカウトもそんな感じかな?」

「あぁそういう。確かに分かる気がする。」

「と言う訳で今回はここまでです!それでは皆さんさようなら~!」
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