とはいえ前回を見てる人は分かると思うけどね(ほぼ全員)
武志達は迷いの竹林方面から妖怪の山方面へと向かう。妖怪の山はここ幻想郷で一番高い山であるためたどり着くのは容易だった。距離は遠かったけど。
「ここが妖怪の山ですか?」
「そうだな。この山には天狗や河童、その他色々な妖怪のテリトリーとなっている。見つかったが最後数の暴力で打ちのめされるだろうな。」
まぁ天狗の里にはかつて来たことがあり、今回はその周辺を避けるように進むため大丈夫だとは思うが。
武志達は麓から進んでいく。
「緑が豊かですね。」
「狙撃がやりやすそうだ」
「きれいだね〜」
各自が各々の感想を述べる。久しぶりに来たがここの自然は綺麗だと思う。
「それで?どこまで行くの?」
「裏手の方に偽天棚という高地があるらしい。そこに向かおうかなと。」
「裏手って…また辺鄙なとこね?」
「そうか?少なくとも迷いの竹林で迷うよりはマシだと思うけどな。」
「それもそうね。」
迷いの竹林はほんとに酷かった。もう二度と入りたくない場所ランキング1位だと思う。
「まぁ裏手にする理由というのが、まず景色が綺麗。」
「それはどこも一緒では」
「確かに」
まぁそう言わずに見て欲しい。また違った一面があるから。
「それに天狗達の目をかわせるのがいいからな。」
「そうなんですか?」
「あぁ。天狗達は独自の排他的社会を築いているから見つかろうものなら全面戦争が開幕する。」
「そんなに?」
「そんなだ。」
逢えては言わなかったが、私の顔を知っている天魔に見つかろうものなら更に話がめんどくさくなるからな。
「しかしなぜそんなに姿を隠したいんだ?ボス。」
「…あぁ。正直な話あまりここの住民達と関わりたくないからかな。地下にいる理都やあのめんどくさい紫BBA、古くからの仲である隠岐奈やほかの神々達に会わないようにしたいからな。」
「…なぜだ?」
「居心地が悪くなるからさ。隣に世界作りましたって奴が現れてみろ、凄い空気になるだろ。」
「…確かにそうですね。」
ラダヴィーニャは色々な意味で呆れていたが。
「それに、どうせ来るなら派手に登場しないとな。」
「マスターはああ見えて目立ちたがり屋だから何言っても無駄だよ?」
「…そうみたいですね。」
「こらこら。」
そんなこんなで麓から玄武の沢、九天の滝を通り過ぎ、偽天棚の近くに辿り着く。
「この急な坂を登れば目的地だ。」
「中々に遠かったですね…。」
「道無き道を進んだからな…。また神社作る時は道も整備しよう。」
「その方がいいだろうな。ボス。」
中々に急な坂を登る。登るとそこには草花が咲き誇る神秘的な高原が姿を表すのであった。
「ここが偽天棚。妖怪の山の裏手にある高台だ。」
「すご〜い!きれい!」
「いい景色ですね。」
「これは…駒草ね。綺麗だわ。」
「いい所を見つけたな。ボス。」
「だろ?」
「…素敵だ。」
各自感想を述べると本題に入る。
「こことさっきの迷いの竹林。どっちに拠点を作りたいか?」
「私は断然こっちですね。マスターは龍にもなれると聞いたのでこっちの方が似合うんじゃないですか?」
「確かに龍にはなれるが早々なる気は無いぞ?」
「私もこっちがいいわ。向こうはじめじめして不快だったし。」
「俺もこっちに1票だ。」
「…なら決まりだな。こっちに拠点を作るからすこし待ってろ。」
武志は良さげな所を探すとそこにかなり大きな神社を建てる。まるで伏見稲荷大社や八坂神社のような赤と白の佇まいに、出雲大社程ではないがかなり大きな注連縄がついている。
「…仕事が早いわね。」
「私も慣れたつもりでしたがさすがに驚きました。」
「ここが私達の幻想郷での拠点、【洩矢大社】だ。」
「…意外と安直ですね?」
「…そういうものじゃないのか?」
「…まぁいい。本殿裏手は普通の生活スペースだが、この部屋の中にテレポーターが仕込んであってね、ここから自由に創武殿と行き来できるようになっている。」
「私の能力やマスターの諏訪洩矢郷限定ワープは使えないんですか?」
「ラダヴィーニャの能力は使えるがお前がいない時に使えないし、私のワープも幻想郷だと使えなくてな…。前は使えたんだが紫が細工でも施したのか行けなくなってるんだよな。」
ただもう1つの細工としてテレポーター1台分の接続が出来るようにした事は見つからず、今こうして使えるようになった訳である。
「おっと、こんな所に神社なんてあったかな?」
「???!」
見知らぬ人物がやって来る。敵対するようなら排除せねばならないが…?
「すまないが貴方は?」
「私は山如。皆からは駒草太夫と呼ばれているがね。お前さん達は?」
「私は洩矢武志だ。先程こっちに来たばかりだ。」
「あぁ。新入りと言う奴か?」
「そうだ。敵対するようなら貴方を倒さねばならないが…?」
話を遮って山如は話し始める。
「敵対なんてしないさ。ここは天狗の里じゃない。だからお前さんたちを排除するつもりはない。後ろの建物もお前さんたちのものだろう?だったらご近所同士仲良くしようじゃないか。」
「あぁ。よろしく。ところでご近所さんと言ったがどこに住んでいるんだ?」
「あぁ。私はこの近く…とはいえ少し離れているが、そこで天狗や河童相手に博打を開いている。お前さんたちも興味があれば来ていいぞ。」
この時武志は(やっちまった)という感情があったが今更遅いのでどうにかするとしよう。
「ところで後ろにいるのはお前さんの仲間だよな?」
「はい。ラダヴィーニャ・ハルトマンと申します。よろしくお願いいたします。」
「金河吉美で〜す。よろしくね!」
「オタワよ。」
「望月バンディだ。よろしく頼む。」
「…白魔大無と申す。よろしく。」
「あぁ。よろしくな。先程の自己紹介を聞いていたと思うが駒草山如だ。皆からは駒草太夫と呼ばれているがね。」
「あぁ。こちら共々よろしく頼む。…そうだ、私たちの事は暫く秘密にしてくれないか?」
「何か事情があるんだな。良いだろう。ほれ。」
山如が手を差し出す。
「…あぁそういう…。いくらだ?」
「まぁ20万で手を打とう。」
「高いな…。まぁ仕方が無いか。ほら、受け取れ。」
「武志は口止め料を支払う。」
「確かに受け取ったぞ…。それでは今後ともよろしく頼む。」
「そちらこそよろしくな。決してバラすなよ。」
「流石にそんな事はしないさ。それにバラすと報復が怖そうだからな。」山如はそう言いながら帰って行く。
「…さて、私達も戻ろうか。」
「そうですね。」
武志達も創武殿へ戻る。
「…疲れたな。」
「そうですね…。」
「今後はどうするのかしら?」
「そうだな…、常に行き来できるし途中まで道も整備したから好きなように行けばいいんじゃないかな。私も神界からくる書類を自動で終わらせる様にしておこう。」
「分かったわ。」
こうして、翌日武志は課題を自動で終わらせる事が出来るよう分身を1人設置し、幻想郷という新たな地を楽しむのであった。
「こんにちは。水矢と、」
「ユレイドスです!」
「遂に幻想入りして幻想郷に拠点を作りましたね。」
「そうだね。やっと話がスタートラインに立った気がするよ。」
「まぁ今まで幻想郷要素少なかった上に暫く東方小説という名のオリジナルが続いていましたからね。」
「今後は東方要素が沢山出てくるので楽しみにしてください!」
「それでは皆さんさようなら〜!!」