創造神が行く幻想の世界   作:しぐれ水天丸

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6面後半です。


そして春雪異変編ラストとなります。

次回は萃夢想編か日常編で迷い中。萃夢想どう足掻いても絡めないからね。仕方ないね。


PART.85 vs西行妖 ~伐採も神様のお仕事です~

〜Side 霊夢達〜

 

…困ったわね。異変の黒幕の幽々子を倒したら、西行妖の封印が溶けて攻撃し始めたわ。

 

「…攻撃が激しいわ。何とかならないの?霊夢。」

 

「何とかなる方法が知りたいわよ。」

 

霊夢達はとりあえず攻撃を躱しつつ、西行妖に攻撃を仕掛けるが全く聞く気配がない。

 

「…ここまで手応えがないのも気味悪いわね。」

 

「そもそも大木だから効いてないんじゃないか?」

 

「一理ありそうで怖いわね。」

 

その時、背後からなにかの気配を感じる。

 

「…魔理沙、後ろ!」

 

「…え?」

 

 

 

〜Side 吉美&オタワ〜

 

「…マスターは封印すると言ったけど別に破壊しても構わないよね?」

 

「…物騒だけど良いんじゃない?破壊する気概で行かないと多分攻撃入らないわよ?あの様子だと。」

 

「OK。じゃあ遠慮なく行くね♪【兵器「パンジャンドラム制御不能」】」

 

すると多数のパンジャンドラムが生成され、西行妖目掛けて転がっていく。ただ、転がっていくだけのものに制御なんて物はなく、いくつかあらぬ方向に転がっていき、

 

ドガァァァァァン

 

大爆発を起こす。

 

「beautiful!」

 

「…なんか巻き込まれてなかった?」

 

「まあ大丈夫じゃない?ほら。」

 

見ると結界を貼って防いだように見える。

 

「…まだ残党がいたのかしら?」

 

「ヒェッ」

 

「…厄介な奴がいたようね。」

 

いきなり後ろからナイフを突き立てられる。

 

「ええ。厄介な奴ですわ。貴方達も西行妖を復活させたいのかしら?」

 

「いいえ。私達は西行妖の再封印に来たのよ。ところで西行妖の方はいいのかしら?怒った奴がこっちに攻撃を仕掛けてくるわよ。」

 

「…!」

 

急いで3人とも避ける。…あのメイドさん、さっきもそうだけど瞬間移動してない?

 

「…アイツ、霊夢らと会話してるわね。これで誤解が解けると良いんだけど。」

 

「…来るよ!」

 

「分かったわ!【黒魔術「暴君の魔法陣」】」

 

「援護するよ!【古代兵器「エンチャントアロー」】」

 

禍々しい魔法陣が生成され、そこから大量の弾幕が流れ込む。更に、火矢も大量に降ってくる。

 

「...負けてられないわね!【霊符「夢想封印・集」】」

 

「そうだな!【魔符「スターダストレヴァリエ」】」

 

「...私達もいきますわ。【幻符「殺人ドール」】」

 

更にいくつもの大きい弾に、多数の星の形をした弾幕と大量のナイフが降り注ぐ。が、

 

「...嘘だろ?」

 

「...全く効いていないようね。」

 

「...火力が足りないのかな~?」

 

「...それはないと思うわ。」

 

見るからにピンピンしている。やっぱり封印を待たないと意味がないのか。

 

「...とりあえずもう少しやってみよう。危ないから下がっててね?【爆符「ミサイルの雨は地に降り注ぐ」】」

 

前にマスターの技から着想を得たスペルを撃つ。多数のミサイルが西行妖めがけて降り注ぐ。

 

「Oh...。」

 

「ほぼ効いてないじゃないの!」

 

「ありゃ一筋縄ではいかないってことか~?」

 

すると西行妖も大量の蝶の弾幕を放ってくる。【反魂蝶 -八分咲-】

 

「綺麗だね...。」

 

「バッカ、見とれてる場合じゃないわよ!」

 

「あぁ、迎撃しないとまずそうだな!」

 

そう言いつつ霊夢や魔理沙、咲夜は回避していく。オタワと吉美も続けて避けるが、霊夢達ほどスタイリッシュではない。

 

「やっぱ避けるのは性に合わないや。【オペレーション・G】」

 

すると戦車や装甲車、更には飛行機までもが出現し、一斉に西行妖に向かって攻撃を仕掛ける。...が、

 

「...飛行機墜ちてない?」

 

「...。」

 

どうやら蝶が多すぎて撃墜された様子。これがバードストライクならぬバタフライストライクか。

 

「ま、まぁ、弾幕は打ち消せたからセーフじゃない?」

 

しかし打ち消せているとはいえ物量が間に合わないようで、また密度が増えてくる。

 

「仕方ないわね...。私も一撃入れてあげるわ。」

 

「...いや、いい。」

 

不意に後ろから声が聞こえる。

 

「...マスター!」

 

「封印は出来上がった。後は私に任せておけ。」

 

「...分かった。」

 

武志は黒金刃を構えて【破壊神式防御結界】を唱え、すべての弾幕を消して、西行妖に単騎で突っ込む。

 

「西行妖、私が相手だ!」

 

「...またなんか増えたぜ!」

 

「...おそらくあのお二方の仲間でしょう。ですが、相手が西行妖なら無視して問題ないのでは?」

 

「そうね。それにあれだけの弾幕を一瞬で消す力も持ち合わせている。あれはかなりの実力者よ。」

 

武志は一気に距離を詰め、黒金刃で攻撃をする。元々がチェーンソーのため、大木相手には効率が良い。

 

流石に西行妖も枝や根っこで応戦するが、黒金刃の前には無力。あっという間に剪定されている。

 

「これで終わりだ!西行妖!【対西行妖用特殊封印結界】」

 

武志は後ろに回り込み、特製の封印術付きの刀を思いっきり刺し込む。一応破壊神パワーも少しだけ込めているので割と深く刺さる。

 

すると西行妖は瞬く間に落ち着き、八分咲きだった花もすぐに散ってしまった。

 

「儚いってものだな。桜も、野望も。」

 

「...マスター!」

 

「お疲れ様。マスター。」

 

「...おっ、お疲れ。」

 

二人も戻ってくる。さ、目的も達成したので帰ろうか。

 

「...待ちなさい。」

 

「お~、怖いね。」

 

霊夢が凄い形相で私たちの事を呼び止める。

 

「あんた達は何者かしら?」

 

「西行妖を止めに来た慈善団体の会長だ。」

 

「そう。」

 

次はメイドの人が後ろから詰め寄ってくる。

 

「貴方と似たような人が私たちの館に殴り込みに来たのですが心当たりはありませんか?」

 

紅霧異変の時の奴かと振り返りつつ、むしろそこまで分かるのかと少し感心するが、しらを切りとおす。

 

「知らないね。そもそも紅魔館を知らない。」

 

「...私達の館の名前が紅魔館だとは一言も言ってません。やっぱり貴方達でしたか。」

 

「ははは、一杯食わされたね。」

 

別に隠し通すつもりもないしいいやとは思う。

 

「...あんた達の目的は何よ。」

 

「目的ねぇ...。そんなものはないかな。強いて言えばとある方の依頼って事かな。」

 

ここら辺はもう正直に言う。隠したところで何もないし。

 

「そのとある方って誰だ?」

 

いきなり魔理沙がグイグイ来る。

 

「私の口からは言えないが、私の旧友とだけ言っておくよ。」

 

霊夢達との間で沈黙が流れる...。

 

「...決めたわ。やっぱりあんた達を見過ごすわけにはいかない。幻想郷の守護者としてあんた達を退治するわ。」

 

それを聞いて他二人も戦闘態勢に入る。

 

「マスター、どうする?」

 

「戦ってもいいならサクッとやっちゃうけど。」

 

オタワと吉美から確認があるがそんなのはもう決まっている。

 

「...悪いが私は君達と敵対しに来たわけではないのでね。ここでおいとまさせてもらおう。」

 

そう言って武志はコートからスタングレネードを落とす。すると、フラッシュが霊夢達の目をつぶすので、そのうちにワープで諏訪洩矢郷に直帰する。

 

「...逃げられたわね。」

 

「...目が痛いぜ~。」

 

「まさか奥の手を隠し持ってたとは...。」

 

「...敵対の意志はないようだけど不気味な奴らだったわね。」

 

「嘘だろあんなの!絶対いつか私達に牙を向くって!」

 

魔理沙のいう事も一理あるわね...。しかしもう逃げたものは仕方ないしまた現れた時に問い詰めるとしましょう。

 

「...それより幽々子の方を確認するわよ。封印も無事にできたみたいだし。」

 

「...そうだな。」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「...ただいま~!」

 

「疲れたぜ。」

 

「おかえりなさいマスター。どうでした?」

 

「無事に封印して暫くはあのままだろうよ。」

 

「それは良かったです。報告しておきますね。」

 

「あぁ。任せた。私は疲れたから少し休むとするよ。」

 

 

 

こうして春雪異変は終了したのだった...。




「どうも。水矢と、」

「ユレイドスです。」

「と言う訳で春雪異変終了です。今回は後日談などもなくこれで終わりとなります。」

「...また長かったですね。」

「そうだね。三日小説にハマったからね。第五回の【眠り屋】の話がすごい好評で嬉しかったかな。」

「そういえば第六回でここの小説と同じ名前のキャラがいるんですがそれって何か関係あるんですか?」

「...ないんじゃない?まぁあったらいつか分かるでしょ。」

「確かに。」

「まぁそちらの方も面白く書けている自信があるのでよければ見に行ってください。」

「それでは皆さんさようなら~!」

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