諸君、私は大変なことに気づいてしまった。それは、時間の流れが違う、ということだ。
実は転生初日(正確には前世の記憶を取り戻した時)から違和感は抱いていた。あれ、なんか時間経つの遅くね?と。
しかし、BanG Dream世界だとわかったせいでその違和感を見逃してしまっていた。
そして今日、やっぱり違和感を感じるので時計を見ていると、秒針がやけに遅い。
時計が遅れてるだけなのかと考えもしたが、全ての時計で共通していたため、この事実が発覚したというわけだ。
こっちの世界の一秒が、元の世界の二秒くらい、つまり二倍の時間差があったわけだ。もっと早く気づけよ俺。
でも睡眠時間とかは前の世界の二分の一になってるはずなのに、一切体に変調はない。なんでだろう。
疲労速度や成長速度、老化する速度なんかも二分の一になっているようだ。じゃないとこの国の平均寿命80歳前後ぐらいだから前世基準で平均寿命160歳だし。
というか主人公達は大体16歳前後だったから前世基準ではさんj……これ以上は考えない方がいいだろう。どこからか殺気が飛んできたし。
そんなことを考えていたらいい匂いが漂ってきた。そろそろ朝ごはんの時間か。いつも美味いから楽しみだ。
「東風、旅行に行ってみないか?」
「旅行?」
「そうだ」
一家揃って朝ごはんを食べていると、お父さんが突然そんなことを言い出した。
「東風はそろそろ学校が夏休みに入るだろう? それで、旅行でもどうかと思ってな」
「あら、いいわね」
はい。実は時間ずれに気づくのに一ヶ月かかりました。遅すぎワロエナイ。
それはそうとして旅行か……。どうせ暇だし、行ってみるか。
「うん。行ってみたい!」
「そうと決まれば、どこに行くか決めないとな。いきたいところはあるか?」
少し目を輝かせながら父さんがそう聞いてくる。もしかしたら旅行好きだったりするのかもな
しかし、そう言われても、特に思いつかない。遊園地で遊ぶには精神年齢が高いし、かといって他に特に思いつかないしな……。
そんな時、偶然とあるものが視界に入った。それはフランスの観光雑誌だった。
ご◯うさの聖地か……。いいなぁ、行きたいなぁ。
「お父さんここ行きたい!」
「おお! 東風がいつになく積極的に! これは……フランスか」
「いいわね! 行きましょう!」
やったぜ。というか母さんの食いつきが案外いい。あの観光雑誌数冊重ねて置いてあるが、よく見ると全部フランス旅行ようだ。
……もしかしたらフランスに行くためにわざとおいてあったのか?それはともかく、前世も含めて初めての海外旅行だな。今からすでに楽しみだ。
「……というわけで、フランスに行くことになったんだ」
「すごーい! わたしもいきたーい!」
「わたしもわたしもー」
「ごめんな。俺ス◯夫じゃないから三人分も用意できないんだ」
「「ぶー」」
「自分の親御さんに頼んでくれ」
俺はいつもの公園に来て、この話をすると、ひまりとモカがすぐに食いついてきた。
ひまりはこういうキラキラした感じの街が好きそうだからわかるが、モカの方はきっとパン目当てだろう。不純な奴め(巨大ブーメラン)
「でも、たしかにひまりちゃんがいきたいっていうのもわかるかも。おもしろいものがいーぱいありそうだもんね!」
「つぐみは可愛いなぁ(率直)」
「モカちゃんはー?」
「モカもすごく可愛いぞ?」
「ぐたいてきにはー?」
「えっ?」
モカが俺の目を覗き込むようにしてそう聞いてくる。……具体例を求めるとか難易度高くないっすかね?まあまだまだ子供だから照れずに褒められるだけ難易度は下がってるがな。
……成長したら? 恥ずかしさで多分木っ端微塵に爆発します。そもそもかっこいい彼氏を見つけてるんではなかろうか(血涙)。
「そうだな……。まず小さいところが妖精みたいで可愛いと思うぞ?」
「こちくんもおなじくらいの身長だよー?」
「そうだけどさ、やっぱ男女でまた扱いが違ってくるじゃん?」
「そーなのー?」
「多分な」
俺は一体何を言っているんだ……?
「ほかには?」
「次にだな……」
そうしてモカを褒めちぎっていると、他のみんなもやってきて、散々褒めた。嬉しそうに笑うみんなが可愛かったです。
でも、もう何も出てこねぇよ……。途中から、というか割と最初から意味がわからん褒め言葉で褒めたしな。妖精的な可愛さとか声が綺麗とか。俺は六歳児相手何を言っているんだ?
最終的に収拾がつかなくなってきたあたりで無理矢理打ち切った。その後、鬼ごっこをしたり、かくれんぼしたりして遊んでいたら日がくれてきたから一緒に帰った。
ちなみに、モカにどこで具体的とか習ったんだ? と聞くと、
「おかあさんがねー、おとおさんにほめるときはもっとぐたいてきにっていってたんだー。だからマネしてみたのー」
とのこと。モカのお父さん、どんまい。
志穂の絆レベルが20に達した記念に日陰にキノコが生えてるみたいにひっそりと投稿