仮面ライダージオウ STRIKE WORLD 作:いちごDF
「会ってほしい人たちがいるんです!」
今にも飛び出そうとしたルシファーはビナーの言葉に動きを止める。
ビナーの話を聞くことにしたルシファーは空中から降り、ビナーについて行く。
話を聞いていくと、各ワールドを代表する実力者が集結し、大いなる敵と戦う、とのこと。
取り敢えず会ってみて決めてほしいと言われ、その実力者達が集まっている部屋の扉を開けた。
そこには4人の人が立っていた。
沢山の生き物の命を救った英雄『ノア』
ノアと共に生き物を救った『パンドラ』
天聖マルクトの野望を打ち破った英雄『ソロモン』
魔の手から王国を救った英雄『アーサー』
一人一人が何かしら救っている英雄達だ。
もしこの4人にルシファーが加われば敵なしだろう。
4人を一通り見たあとルシファーは一息ついたあとこう言った。
「断る...っ!?」
断る。そう言った瞬間、彼女達がいる部屋がこの世界全体が歪んだような感覚否、感覚ではない。実際に歪んでいるのだ。
突然の出来事に驚く一同。するとその次の瞬間、もっと驚く出来事が起こり始めた。
「なっ!?体が...避けている!?」
そう、ルシファーの体が透け始めたのである。
他の英雄4人達は、ルシファーが体が透け始めた瞬間にノイズのように体が揺れ始め、そして一気に姿が消えた。
「ルシファー!!大丈夫ですか!?」
ビナーがルシファーの元へ走ってくる。ルシファーのことを心配しているが彼女もまたルシファーのように体が透けて始めている。
「人のこと心配している場合か!お前も私も同じ状況だ。まずは何が起こったのか把握しなければ...!」
さすがは歴戦を生き延びただけあってまずは状況把握を試みようとする。
周りを見渡すと、先ほどと何も変わっていない様子。
ここからは何も情報が得られない。そう考えルシファーはこの場を後にしようとした。
するとビナーがルシファーを呼び止めた。
「ルシファー!あれは...!」
ビナーが指差す先には何もない空間から穴が開き始めていた。
得体の知れないモノに二人は警戒する。
その穴が人が通れるぐらいの大きさになると、そこから3人の男が現れた。
「ここがオーマジオウの言っていたストライクワールドってところか」
「たしかに未来の我が魔王が言っていた通り、この世界はかなり時空が歪んでいるね」
「この世界に来たのはいいものの、一体ここからどうするんだ?ジオウ」
「お前達は誰だ!?この現象と関係あるのか!?」
こちらに全く気づかず、3人で話を始めている男達に向かってルシファーが声を荒げて聞く。
すると『ジオウ』と呼ばれていた青年がルシファーに向かって自己紹介を始めた。
「君たちがこの世界の住民だね?俺は常磐ソウゴ」
時は少し前に遡る。
時の王者、仮面ライダージオウに変身する青年、常磐ソウゴはこの日も平和にクジゴジ堂で同居人の妙光院ゲイツ、ウォズ、そしてツクヨミと部屋を貸しているソウゴの叔父さんと一緒に昼食を食べていた。
「ソウゴ君、やっぱり笑顔が増えたよね」
「そうかな?叔父さん」
「我が魔王が笑っている姿を見ていると私も嬉しい気持ちになるよ」
「あの件以来から何も無く平和だからな。多少は余裕ができたんだろ」
「そうね。私たちがいた時代から見ればこんなに平和な時代は考えられてなかったわ」
和気藹々と話が盛り上がっていると、ある奇妙なニュースがテレビで報道されていた。
『今朝7時ごろ、羽の生えた人型の物体が空に飛んでいました』
「羽の生えた人型ってまるで天使だね!」
「バカを言うなジオウ。天使なんてものが現実に存在するわけがなかろう。あり得ないな」
「ゲイツ君、それを言うなら私たちだってこの時代から言わせてみればあり得ない存在じゃないのかい?」
「ん?ゲイツ君達は何の話をしてるのかな?」
「なんでもないよおじさん!ほら早く食べないと俺がおじさんの分食べちゃうぞ!」
これからも平和な時間を過ごす。そう思っていた。
だが、それは今この時崩された。
ソウゴが最後の一口を食べた瞬間、近くで何かが爆発した音が聞こえた。
こんな世の中で爆発音。もしかしたら先ほどの天使?に関係しているのではと思ったソウゴ。
それはゲイツ、ウォズも同じようで、水を一杯飲んだ後立ち上がった。
「ちょっと3人とも!どこにいくの?」
「ちょっと外見てくる!夜までには帰るから!」
ソウゴがおじさんに誤魔化して説明し、3人はこの場を去った。
爆発音が聞こえた場所にたどり着くとそこには鎧を纏い、羽の生えた人が軽く数えても100人は超える人数がいた。
「アナザーライダーでは無さそうだな」
「ウォズ、何か分からない?」
「申し訳ない我が魔王。私も初めて見るよ」
未知の敵のを前にソウゴは少しワクワクしていた。
「こうやって3人で戦うのって久しぶりだね!」
「そうだな」「そうだね」
「じゃあ久しぶりに運動しますか!」
『ジオウII!』
『ゲイツ!』『ゲイツリバイブ疾風!』
『ギンガ!』『アクション!』
それぞれのベルトから待機音が流れだすと、背後に時計が現れる。
「「「変身!」」」
『ライダータイム!仮面ライダー!ライダー!ジオウ!ジオウ!ジオウII!」
『スピードタイム!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイ!リバイブ疾風!』
『投影!ファイナリータイム!ギンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方のファンタジー!ウォズギンガファイナリー!ファイナリー! 』
ソウゴはジオウIIに、ゲイツはゲイツリバイブ疾風に、ウォズはギンガファイナリーに変身完了した。
「一気に倒すぞ!」
ゲイツは持ち前のスピードを活かしてジカンジャックローで天使達を倒していく。
『つめ連斬!』
空中に飛んでいる天使達をジカンジャックローの必殺技で撃ち抜いていく。
「久しぶりの戦闘にしてはセンスが落ちてないじゃないかゲイツ君。私も負けてられないね」
『ファイナリービヨンドザタイム!』『超銀河エクスプロージョン!』
ウォズが右手を空にかざす。
すると上空から無数の隕石が天使達目掛けて降ってきた。
ゲイツとウォズの活躍によって大量にいた天使達は残りわずかとなっていた。
「二人ともすごいなぁ」
一方、ジオウはリーダー格の天使と戦っていた。
誰がどう見てもジオウが圧倒している。だが、彼は何かのタイミングを伺っている様子。
「おっ二人とも周りを掃除してくれたみたいだね!よし!」
『ジオウ!』
『ジオウトリニティ!』
ジオウライドウォッチとジオウトリニティライドウォッチを起動させ、ジクウドライバーにセットする。
『ジオウ!』
ユナイトヒューザーと呼ばれるネジの部分を動かし、力を解放していく。
『ゲイツ!』
「よし、だいたいは倒し終えええ!?」
ゲイツは空から降ってくる謎の光に包まれる。
『ウォズ!』
「我が魔王!そちらは大丈b...おっと!」
ウォズも同じく謎の光に包まれた。
ジオウはジオウ、ゲイツ、ウォズの力を解放すると、ジクウドライバーを一回転させる。
『トリニティタイム!』『3つの力!仮面ライダージオウ!ゲイツ!ウォズ!トリニティ!トリニティ!」
光に包まれていたゲイツとウォズが腕時計の様な形に変形し、ジオウの両肩に装着される。
そのあとジオウの仮面が胸に移動し、『ライダー」の文字が三色になっているジオウトリニティの仮面が現れた。
三位一体の力。仮面ライダージオウトリニティに変身を完了するジオウ達。
「おい!ジオウ!なぜトリニティに変身した!お前一人でも対処できただろ!」
「久しぶりの戦闘だし、トリニティにもなっておこうかなって」
「実に我が魔王らしい」
トリニティに変身時の3人の意識はクロックオブザラウンドと呼ばれる空間に飛ばされている。
まだアナザーライダーの脅威があった頃はよくある光景だったが、平和になった現在これもまた久しぶりの感覚を味わっている3人。
ソウゴはもう少し話したい気分だったが敵を目の前にしているので、いったん話を終え、ジカンギレードで敵に襲い掛かった。
圧倒的な戦力差がより広がってしまったので、リーダー格の天使は防御も間に合わずにもろに攻撃を受けている。
「私にもやらせてくれ。我が魔王」
『ジカンデスピアー!ヤリスギ!』
主導権をもらったウォズは、ジカンデスピアー・ヤリモードで天使を突いていく。
「次は俺だ」
『ジカンサックス!Yu!Mi!』
ウォズから主導権を譲ってもらったゲイツは、ジカンサックス・ゆみモードで天使の鎧を撃ち抜いていく。
もうやめて!天使のライフはもうゼロよ!と言いたくなるほど天使はボロボロになっている。
『フィニッシュタイム!』
『ジオウ!ゲイツ!ウォズ!』
だが、そんな様子を気にせずに再び主導権を持ったソウゴはジオウライドウォッチのボタンを押し、トリニティライドウォッチのボタンを三回押して、ジクウドライバーを一回転する。
『トリニティ!タイムブレーク!バースト!エクスプロージョン!』
ボロボロの天使の背後にキューブ状の時計型エネルギーを設置し、敵に目掛けてピンクと黄緑の『キック』と黄色の『きっく』の文字型エネルギーが現れる。
ジオウトリニティは飛び上がり、エネルギーに沿って天使にキックを放つ。
それを受けた天使は背後のキューブ状のエネルギーにぶつかり、派手に爆発を起こした。
「よっしゃぁ!」
ジオウトリニティの変身を解き、生身のソウゴ、ゲイツ、ウォズに分かれる。
「大した強さではなかったな」
「そうだね。だけどあれがアナザーライダーでもなく、平成ライダーの怪人でもなかったのが少し気がかりだね...」
「もしかしてタイムジャッカーが?」
先ほどの天使はそこまでの強さではなかった。だが、未知なる敵が現れたというのは何か事件が起きているのではないか?と、思考するウォズ。
とりあえずはクジゴジ堂に帰ろうとソウゴが提案し、3人は帰ろうとしたその時、懐かしい声がどこからか聞こえた。
「どうやらライダーが存在しない世界を何者かが時空の流れを変えたようだ」
「その声は」
「オーマジオウ...!」
オーマジオウ。2068年、最低最悪の魔王として恐れられていた時の王者。
彼は未来の常磐ソウゴが変身した姿。黒と輝かしい金色が特徴だが、その姿はどこにも見当たらない。
だが彼からはこちらの様子が見えているのか、なぜ声だけが聞こえるのか説明を始めた。
「そちらの世界は現在進行形である世界との融合が始まっている。それ故私がお前達に関与しようとすると世界の侵食がより進んでしまう。それを僅かでも軽減するため、声だけという形になったのだ」
「オーマジオウは時の王者。時空が不安定な世界に自身の力で関与すると少なからず影響を与えるんだ。ここに門矢士や海東大樹がいれば影響は与えないのだけどね」
「あの灰色のオーロラみたいなやつでやれば問題ないが、奴らがいない今では声だけが限界ってわけか」
「その通りだ」
ソウゴがオーマジオウに質問する。
「その世界との融合が始まってるってどういうこと?」
「言葉通りだ若きの日の私よ。ある世界、『ストライクワールド』と呼ばれる世界との融合が始まっている」
「ストライクワールド?」
「簡単に言えば天使や悪魔を始め、魔法やドラゴンといった奇妙なものが存在する世界だ」
「天使ってさっき戦ったやつ?なるほど、あれはそのストライクワールドの住人だったんだね」
続いてゲイツが質問する。
「で、その侵食を止めるにはどうしたらいい?早く止めなければ他にも湧いてくるんだろ」
「そうだ。侵食を止めるにはストライクワールドにて元凶を潰さなければならない」
「その元凶はわかってるのか?」
「生憎だが知らない。だが、仮面ライダーは一切関係ないということはわかっている。元はライダーと交差するはずがなかった世界だ。私が異世界のことまで知っていると思うな」
それこそ通りすがりの奴らなら知っているかもしれないが、オーマジオウは言った。
「とにかくストライクワールドに行ってから原因を見つけよう。...ってその世界にはどうやっていけばいいのかわからないのだけど」
止めるのはいいが行き方がわからないではどうしようもない。
そんなことは予想していたオーマジオウはソウゴ達の背後に次元の穴を開けた。
「私の力でお前達の世界の時間を止めておく。私が関与しても止めれば関係ないからな」
「さすがは我が魔王。その力添え感謝いたします」
「じゃあ二人とも行こう。ストライクワールドに!」
「おう」「ああ」
ソウゴ達3人は、次元の穴へ入っていった。
-2068-
「ちゃんとストライクワールドに向かったか」
オーマジオウは若きの日の自分がストライクワールドに正しく辿り着けたか見届けていた。
「まさか私の力を継承した時間軸で、このような事が起こるとはな」
オーマジオウは驚いていた。まさか全く関係のない世界が侵略してくるという事態に。
「その時代の私自身で時間を破壊するのであれば問題ないが、別の者から破壊されるのは好ましくない」
「だから手助けしてやったが...少し甘くなった気がするな」
世界が消滅する。
いくら時の王者である自分自身が消えないとはいえ、若きの日の自分が他人の手によって消えるのは良い気はしないのであろう。
「手助けはここまでだ。後は、若き日の私の問題。よい結果になることを期待してるぞ」
オーマジオウは何もない荒野で一人、ストライクワールドにいる3人を見ていた。
思いついたネタを書いてみました。
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