仮面ライダージオウ STRIKE WORLD 作:いちごDF
ルアフィックは無数の堕天使兵を召喚し、時空の歪みによって背後に現れた次元の穴に入っていった。
彼女を追いかけるために目の前にいる兵たちを倒す。四人は一斉に攻撃を開始する。
ジオウは右太もものレリーフに触れて音撃棒・烈火を取り出し、響鬼にカメンライドしたディケイドと共に烈火弾を飛ばす。
ゲイツは持ち前のスピードを生かし次々に堕天使兵を倒し、ウォズはエネルギー弾となった惑星エネルギーを放っていた。
だが敵兵は倒しても倒しても湧いてくるため体力が徐々に削られていく。
ライダーの召喚能力を生かし敵を倒しているジオウを見たディケイドはあることを思いつく。
「おい魔王、クウガと龍騎と電王とウィザードを出せ」
「え?なんで?」
「いいから召喚しろ」
ディケイドの指示に従い四人のライダーを召喚すると、ディケイドはバックルにカードを装填しながらライダーたちに向かって「ちょっとくすぐったいぞ」と言う。
すると召喚されたライダー達が次々に姿を変えていく。
「うわっライダー達がクワガタになったりドラゴンになったりした!?」
「俺の力で変形させた。こうした方があの兵を手っ取り早く殲滅できると思ってな」
ディケイドのファイナルファームライドにより、クウガは『クウガゴウラム』龍騎は『リュウキドラグレッダー』電王は『デンオウモモタロス』ウィザードは『ドラゴンウィザード』に変形した。
「じゃあお手伝いよろしく」
「あいつらを倒せばいいんだな?よぉーし、いくぜいくz...っておい!」
FFRしたライダー達が堕天使兵にむかって行くが、デンオウモモタロスだけがディケイドとジオウの元にやってくる。
「おいディケイド!なんでクワガタやドラゴンがいる中俺がここにいるんだよ!俺は空を飛んだり炎を吐いたりできねぇよ!」
「お前ならあいつらに劣らずあの天使たちをすぐに倒せると思ってな」
「だとしても他にいただろ!カブトムシとか変な紫のやつとかよ」
「おいモモタロス、うしろ」
「うん?後ろ?って危ねぇ!」
堕天使兵が飛ばした矢が脳天に突き刺さるのを間一髪で避けたデンオウモモタロス。
今の攻撃によってディケイドから堕天使兵にイライラの矛先が向いた様だ。
「おいおい、売られた喧嘩は買うぜ...おらぁ!いくぜいくぜいくぜ!」
地上に降りている堕天使兵に向かってデンオウモモタロスは走っていった。
「さて魔王、お前は先にあの次元の穴に入れ」
「入りたいのは山々だけど、敵が邪魔して...」
「俺があの穴までの道を切り開く。お前はまた奴らが湧いてくる前に一瞬で穴に入れ」
「できるの?」
「当たり前だ。俺は世界の破壊者、奴らを破壊してお前が通る道は作れる」
そう言うとディケイドはバックルにカードを装填し、次元の穴目掛けてホログラム状のカードが出現させる。
ライドブッカーを銃モードに変形して光弾を発砲する。光弾はカードを突き抜けていき、周辺にいた堕天使兵は一瞬にして破壊された。
そして再度奴らが湧く前に、自身を粒子化して次元の穴に一瞬で到着する。
だがある程度時間が経ってしまっていたためか、人一人も通れないほどに入り口が狭くなっていた。
ジオウは次元の穴を無理やりこじ開けて、浅くなっている時の空間を掻き分けながらルアフィックのいる場所へ向かった。
ルアフィックは何もない空間で世界がリセットされるのを待っていた。
今存在しているストライクワールドをリセットし、再度作り直す。そのために彼女はジオウの世界のテクノロジーを盗み、このストライクワールドに持ってきた。
ジオウの世界の技術を持ってくるにあたって、ストライクワールドとジオウの世界が融合を始めるのは予想できていた。まるで磁石の様に世界と世界同士が歪みを戻そうとする力があるのを知っていたから。
彼女が一番恐れていたのがオーマジオウが直接手を出すこと。誰も彼に敵わない絶対的強者が来ればその時点で計画は終了。だがそのリスクを負わないと世界が作れ変えられない。
結果、オーマジオウの手助けでジオウ達がやってきたという結果になり彼女にとっての最悪の事態は免れた。
後は若き日のジオウとその仲間さえ倒せばどうにかなる。世界の破壊者であるディケイドが干渉することは予想外の出来事だったがどうにかなるだろう。
と、ルアフィックは今まで行ってきたことを振り返っていると、閉ざされかけていた次元の穴が開かれ、そこから金色の何かが落ちてきた。
彼女は一瞬オーマジオウかと思い背筋が凍ったが、よくみると若い方のジオウだとわかり安心する。
「本当に鬱陶しいやつだよ、お前」
ルアフィックの心の中は安心と同時に不快感も込み上げてきて、忌々しげにジオウに向けてそれを吐き捨てた。
「あんたの計画を止めないといけないからね」
ジオウはただルアフィックを止める、その一心でここに辿り着いている。悪意を向けられても行動は止まらない。
『ファイズ!』『ダブル!』『オーズ!』『鎧武!』
各レリーフに触れると『仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム』『仮面ライダーダブル ファングジョーカー』『仮面ライダーオーズ プトティラコンボ』が現れ、鎧武のレリーフから火縄大橙DJ銃の大剣モードを取り出した。
ダブルとオーズが先陣を切り、右腕に出現させたアームセイバーをルアフィックの首目掛けて斬りかかり、オーズは胴体目掛けてメダガブリューで切り裂こうとする。
それをバリアで防いだ後、風に炎を混ぜた魔法で返り討ちにした。
次にファイズが上空からキックを放つがそれも同じように対処されてしまった。
ジオウは粒子化し背後を取り、右手に装備した火縄大橙DJ銃の刀身が水平に空を走り、ルアフィックの背中を火花を飛ばしながら切り裂いていく。
そしてすぐに火縄大橙DJ銃を投げ捨てると、左手で右腕にあるアギトのレリーフを触れて、大地の力の一撃を放つ。
何も混ざっていない真っ白な地面を転がっていくルアフィック。
ジオウは右足にあるブレイドのレリーフに触れ、重醒剣キングラウザーを装備する。それを見たルアフィックは立ち上がり、剣を生成し構える。
お互いは剣を構いながら睨み合う。風も吹かない無音状態が数秒続く。
その沈黙をルアフィックが破りジオウに斬りかかる。それをキングラウザーの腹で受ける。
キィーンと金属同士の触れ合う音が無音の空間に響く。ジオウはこのまま押し返そうとするが、ルアフィックの右足で自身の足元を払われバランスを崩してしまう。
体勢を立て直そうとするジオウのその隙に光の力を纏った刃先が胸を切り裂いていく。その反動によって大きく吹き飛ばされ、さらに五属性の魔法の追撃を受ける。
ルアフィックはジオウに反撃させまいと高速移動してジオウに攻撃する。相手の猛攻に対応できず全ての攻撃をもろに受けてしまい、膝を地面についてしまった。
『フィニッシュタイム!』
宙に浮かび必殺待機状態になるルアフィック。このままではまずいとジオウはレリーフに触れるがどれも反応しなかった。
ライダーが召喚されない異常事態に戸惑う。犯人はジクウドライバーを一回転した彼女以外考えられない。
『ルアフィック!タイムブレーク!』
ルアフィックの背中に赤、青、黄、緑、紫の羽が生え、右足に虹色のエネルギーを纏う。
左足を右足に添えて右足を突き出し、五属性の羽の力を使いながらジオウを蹴り飛ばした。
「ぐわあああ!」
突き飛ばされたジオウは大きな爆発を起こし、変身を強制解除させられた。
「くっ...そ...」
ルアフィックはソウゴの元へ歩くと彼の背中に足を乗せる。そのまま力を徐々に入れていくとソウゴの顔は苦しそうになる。
「私の計画を止めに来た?はっはっはっ!それは今のお前には無理だ!たったライダー20人分の力を纏ったところで私に敵うはずがないじゃん」
「ライダーの力を馬鹿に...するな!ぐはっ!」
「馬鹿にはしてないさ。私の使っている力もライダーだしね」
ルアフィック背中に乗せていた足を下ろし右手でソウゴの首を掴む。
「最後のほうライダーの力使えなかったでしょ?それ私の剣の力のせい。これは元々持っていた天使を無効化することができる力をライダーに変換させたもの。これで君の厄介な力を封じたわけ」
ソウゴの腹を殴り、乱暴にソウゴを投げ捨てる。
ソウゴは何とか意識を保っていると、空の色が変化していることに気付いた。
純粋な白だった空に時間の穴が空いており、紫に染まっていたのだ。
「もうまもなくだ。もうまもなく世界はリセットされる。私の理想の世界に作り変わる!そしてその世界で私は唯一の女王になる!」
「女王...?」
「そう女王!作り変わった世界では全て私のおもうがままに動く。私に歯向かうものが現れればそれら全てを消す!そういえば君は王様なんだよね?自分の思うがままに動く世界を作る私って最高だと思わない?」
「思わ...ないっ!」
「は?」
まだそんな力が残っていたのかと驚くルアフィック。
「そんな世界、最高から一番遠い最低最悪の世界だ!王様は民のことを思い民に慕われ、民の幸せのためなら命をかけられる。それが王様だ!お前がやろうとしていることは民のことを一切考えない自己中で最低最悪の魔王だ!」
「民のことを思う?命をかけられる?そんな王様がいるわけがないよ。それに君はわかってない。このストライクワールドは異常なんだ。女ばかり前に出て活躍する。おかしいんだよ」
「前に出て活躍できるのは裏で頑張っている人がいるから...その人たちがいて初めて前に出て活躍できる人が出てくるんだ。その裏で頑張っている人達は男も女もみんな平等にいるはず」
「裏での活躍なんて今はない。結局は表立って活躍したやつが評価される!」
「それでもいいじゃないか!みんなが助け合ってできた世界を否定して自分の都合の良い世界を作る...お前に王の資格はない!」
『ジクウドライバー!』
再びジクウドライバーを装着し、右手が淡く光り出すと黄金のライドウォッチが出現した。
最高最善の魔王である印のウォッチ『オーマジオウライドウォッチ』
それを起動させ、ジクウドライバーにセットする。
「俺が王になったのは世界を良くするためだ。お前のように自分勝手な理由でなったわけじゃない!」
「変身!」
「させるか!!!」
ルアフィックが五属性の力がこもったエネルギーを飛ばすがかき消される。
そしてジクウドライバーが一回転し、変身を開始した。
『キングタイム!』
『仮面ライダージオウ!オーマ!』
大魔王の力を受け継ぎ、全ての時代をしろしめす最終王者、仮面ライダージオウオーマフォーム。
最低最悪の女王になろうとしている者を止める王の名だ。
次で最終回[予定]
お楽しみーに