ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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前回の続きです。


第二百九十六話「ダイ・アナザー・デイの戦い 26」

坂本は(前線の生存率改善のために)戦術研究をしていないわけではなかったが、怪異との戦闘を前提に考えていた周りに尽くが却下された。のび太がせっかく持ち込んでくれた装備も、横須賀航空隊が『試験』の名目で没収した末に、輸送途中で『紛失』するという始末。第二世代理論に邪魔になるという考えだろうが、第二世代式の最大の難点は『製造に、(希少資源である)魔導触媒を現世代より多く消費する上、あれこれの機構を多く組み込むために、従来より遥かに高価になる』というもの。これはそのまた次の第三世代理論の登場で、相対的に触媒の消費量が減るのを待つしかなかった。ISのように、旧式機から触媒を回収する方法も、第二世代理論の実用化のために始まったのである。

 

「坂本は戦術を研究するようなオツムじゃない」

 

とは、同期の若本徹子の談。坂本もしないわけではないが、同期が(若手時代の行いにより)本気にしなかったわけである(ただし、キュアマーメイド=竹井醇子を通し、マニュアルには反映させていたが)。親友にさえ、そう見られているため、坂本の研究はごく親しい数人を通して発表された。坂本は前世でもそうだったが、精神論と自分の才覚でどうにかしてきたので、自身の戦法はマニュアル化しにくいという難点を抱えていた。さらに言えば、それが祟って、本国の若手に人望があまりなかった(仕えれば、心酔する者が多いが)。今回、坂本はそのそしりを甘んじて受けている。近代軍隊の教官を務められる人材ではないのを自覚していたからだ。ただし、ダイ・アナザー・デイ中は自ら戦線に立って戦っていた。アニメと違い、最盛期の魔力が保たれているので、烈風斬に頼る必要もない。また、前世でシグナムから習っていた『シュツルムファルケン』を会得済みであり、何回か披露している(ただし、矢が炎を纏う鳥(鳳凰)になることは報告だけではは信じられず、ミーナが信じたのは、1943年度のことだという)。

 

「……なんて言われてな」

 

「そりゃ、お前。ジュニアスクール(小学校)もまともに出てねぇしな。あたしは平時の入隊だったから、出てからの志願だったがね」

 

圭子は坂本にそう言う。坂本は理屈っぽいことをいうキャラでないと認識されているのは、志願した時には小学六年生で、しかも、繰り上げ卒業であったからで、それを知る同期には『あいつは理論派じゃない』と評されている。

 

「シュツルムファルケンを覚えておいてよかったが、矢が鳥状のオーラを纏うのは与太話扱いされてな」

 

「あれは見ねぇとわからんさ。下原は知ってるのか?」

 

「知ってるよ。リバウ時代にも使ったからな。グンドュラの前世が、お前の知り合いとはな」

 

「同一の世界線の存在じゃないが、一定の記憶は共有されてたから、意外と話は通じたよ。今は古傷も芳佳に治させた上で、近代医療も施してある。そうでないと、偽装させられんからな」

 

「彼女の消息は掴めんのか?」

 

「探させてはいるんだが、2010年代に何かが起こった結果、学園都市が解体に向かうことしか分かっていない。で、事後に残されたのが『抜け殻』のような街だってことだ。おそらく、父親がどこかに引っ込めたんだろうが、不自然なほどに個人情報まで消えてるからな。能力者のことが都合が悪かったんだろうよ、日本政府にはな」

 

結局、御坂美琴が後の時代まで生存したのか、そもそも、2010年代の始める頃に存命していたのか?その回答はのび太達の成人後の政治力をしても、掴めなかった。だが、その彼女の記憶を一部でも持ち、ごく自然に同等の能力を『グンドュラ・ラル』が得ていたという幸運(平行同位体かつ、転生者)であったことにより、ある意味で妥協されている。

 

「日本政府の手か?」

 

「いや、美琴はハッキング能力を持っていたが、時代的に完全デジタル化はされていないはずだから、アナログの書類が残ってるはずだ。あいつの親父が政府に顔でも効いたのか?」

 

と、野比財団の勃興より前の時期に、学園都市周りの騒乱は起こったのと、関係者が徹底的に隠蔽工作をした上で、隠遁生活に入ったらしく、2010年代以降の学園都市の関係者すべての消息は不明となっていた。圭子は『アナログの書類も残っていない』と述べ、謎が多い状態だと明確に告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイ・アナザー・デイの戦線は敵方の動員兵力は数百万とされ、通常であれば、まず敗北は必至な兵力差であったが、未来兵器も多数が投入された結果、リベリオン本国側は押され始めていた。特に効いたのが、SSMS-010ZZの師団の投入である。ダブルゼータをスーパーロボット級の大きさに拡大した同機は当然、第二次世界大戦当時の如何な陸戦兵器でも傷つけられない上、かつてのサイコ・ガンダムのカウンターパートを企図されていた故の重火力で、並の艦艇であれば、手も足も出ないままに沈めていくため、戦艦、それも46cm砲以上のものが敵方も必要となった。そうでなければ、ガンダリウム合金にはダメージにもならないからである。皮肉なことに、アメリカを軍事的な源流の一つにする地球連邦軍が、そのアメリカの同位国の軍事力を叩くという状況となったのである。

 

 

 

 

 

「地球連邦軍の特務MS師団だが、どうやって引っ張ってきたんだ?」

 

「野比財団の影響下にある地域に集積させていたもので再編させた部隊さ。いざという時に備えて、な。ガトランティス戦役の時に、本土決戦用に秘匿されてたものだそうだ。戦後にラインを復旧させて、数十機を揃えた。ネオ・ジオン残党がクイン・マンサを持ってる危険があったとかでな」

 

結局、ネオ・ジオン残党が次々と新式の大型MSとMAを投入するため、ミネバ・ザビは『ただの神輿』扱いが露呈し、面目丸つぶれになること多しであった。量産型νガンダムのサイコフレーム搭載が通ったのは、そんなジオンの『統制が取れていない』と、連邦政府の不信を買ったからで、地球連邦の軍閥抗争でも、多少の温情はあった(ダイ・アナザー・デイ後、ロンド・ベルが補給に立ち寄ったトリントン基地をジオン残党が襲ったが、ロンド・ベルがいたため、返り討ちに遭っている。その時に、一年戦争での脱走兵がいたため、それはそれで問題になった)からだ。特にサイコフレームの是非で揉めている時に、それを満載したネオ・ジオングやグラン・ジオングを複数建造していたのは、ネオ・ジオン良識派の誤算であった。後日、その発覚により、連邦軍のνガンダムやユニコーンガンダム系の規制に失敗し、事実上、シャアにしか扱えないMSである、サザビー系列の取り扱いに困るなど、ジオン残党はやることが尽く、裏目に出るのだった。

 

 

 

 

「こっちの機甲戦力は一部の精鋭以外は、シャーマンと旧型の戦車駆逐車だ。カールスラント製の兵器は補給パーツの枯渇で野比財団の援助待ちで、本国は内乱が近い。この戦役が終われば、日本連邦に移住するよ」

 

「それがいい。いくら最後が悲劇でも、総統に見出されたってんで、あんたは戦後のドイツじゃ邪魔者だ。うちで老後を過ごしな。あんたの倅は少なくとも、市長にはなれるよ」

 

ロンメルの息子は戦後の時代に、市長に栄達するが、優生主義にシンパシーを感じ、父親に叱責されるなど、史実での青年時代は軽率な若者であった。それを教える。ただし、ロンメル自身にも、史実のアフリカ戦線で、捕虜虐待の逸話が残されており、それがドイツによる排除の大義名分にされたが、やられたことが『野戦病院での虐殺』なので、その報復であったと言え、同情の余地がある。結局、ロンメルはその手腕に疑問が挟まれるが、優秀な参謀の補助が必要であるというのが、ロンメルの評価である。

 

「日本の義勇兵との接触には気を使うように通達しておく。海軍精神注入棒は没収したが、それまでにかなりが殴打されて、肛門が避けたとか、ひ弱過ぎて、その場でショック死した士官もいるからな。世間に知れたら、コトだ」

 

「責任は義勇兵に喧嘩腰で接した者らに負わせておく」

 

「それがいい。義勇兵には、戦後にマフィア(ヤクザ)の幹部になったが、軍隊時代を忘れられなかった奴もいるからな。下手に扱えば、指の一本は詰められる。だから、連中を従わせるには、その場で『ふてぶてしい顔つきのヤツをボコボコに叩きのめす』のが一番だ。階級とかでは従わんよ。筋金入りの軍人以外は」

 

「ハードルが高いよ」

 

「お前さんみたいに、戦史に名を残すレベルの将軍や提督ならいざ知らず、俺みたいな現場の将校は苦労するんだよ。俺の同位体を知ってれば、話は早いんだが。欧州に着任した時も、バルクホルンとエーリカを除けば、エイラくらいしか、俺のこと知らなかったし。智子なんて、拗ねてたぞ」

 

「それはモンティ(モントゴメリー)に言ってくれといいたいが、すまなかった」

 

「おかげで、源田のオヤジさんの構想が崩れたからな。その代わりに、プリキュア達の身柄はうちが預かる。好きにしていいな?」

 

「構わんよ。中佐がそちらの構想を潰した事の償いだ」

 

と、扶桑海七勇士の伝説も、この頃には既に風化していたことがわかる。あとは三人の戸籍上の年齢も災いした。魔女としては『高齢もいいところ』なので、普通は『使い物にならない』からであったが、三人は『往時と変わらぬどころか、磨きをかける戦闘力で怪異を蹂躙した』。ミーナが焦りだす流れも、この頃には特定されており、『ストライカーユニット無しで、自分達以上の戦闘力を出せる』事実の判明も『被害妄想』をこじらせてしまった。マロニー大将が埋めつけた『上層部不信』との複合的なものであり、不必要な冷遇への坂本とバルクホルンの諌めも、なんら効果はなかった。だが、シャインスパークが『ゲッターロボとの繋がり』を示した(ブリタニア付近の基地に駐屯していた時期に、シャインスパークの映像も見ていたため)ことのショックが『事の重大さ』を悟らせていた。予てから、整備班の不満が溜まっていた上、彼らの間で(1940年代の頃は社会的なタブーであった)同性愛者疑惑があったことによる、彼らの暴発による告発も、ミーナの精神を崩壊状態に追い込んだのである。

 

 

「モンティは左遷に遭ってもらうぜ、悪いが。親父さん(源田実)の構想をミーナが潰してしまった原因でもあるからな。それと、ド・ゴールのことだが……」

 

「アイク(ドワイト・アイゼンハワー)に伝えてある。しばらくは静観しろとの御達しだ。証拠がないからな。おそらく、ここ20年以内に、君らへ喧嘩を売るだろう」

 

「愚かなことを。核をちらつかせたくらいで、うちらがペコペコするとでも?」

 

「そこだ。君等はそれに備えてくれ。私たちはそこまでは生きれんかもしれんからね」

 

「分かった。あのドゴーリストめ。ここで扶桑を弱らせておくって寸法か。そうはさせねぇぞ。あんたの名前使っていいな。地球連邦軍に第二弾の増援を要請する」

 

「アイクの名前を出して構わんぞ」

 

「よしきた!」

 

と、黒江はその場で携帯電話を使い、地球連邦軍に増援を要請した。地球連邦軍は『内部のティターンズ派一掃の機会』ということで、暇を囲っていた本国の空軍部隊を中心に派遣を増強。その結果、可変MSや可変戦闘機などが普通に飛び交う光景が(程なくして)実現することになった。そのため、殊更に、ミーナの(共同戦線を張った経験がありながら)無知が強調されることになった。ひいては、日本の初手の戦略ミスも。特に、ダイ・アナザー・デイの開戦劈頭で、ロマーニャとヒスパニアの両陸軍がいきなり主力を殲滅させられる事態は想定外であった。これはあまりに機甲戦力の格差があったためで、大戦末期型の中戦車すらも存在していない両国に、M26重戦車やM36戦車駆逐車を持つリベリオン機甲部隊を止められるはずはなく、航空劣勢も重なり、両国の陸軍主力は瞬く間に殲滅させられた。そのため、扶桑は結局、温存されていた各戦線の全航空兵力を欧州に集中させられ、本土に残置する予備機もすべてが動員させられたが、それとて数千から一万機ほど。この時に自動工場が扶桑に供与されたのである。

 

 

 

 

 

かくして、地球連邦軍は陸空海宇の四軍の余剰兵力を供出し、扶桑を援護したわけだが、その際に、欧州型レシプロ機の航続距離の短さ、扶桑の防弾装備の無さ、搭載量の低さが問題となった。欧州型は火力と引き換えに航続距離が短く、扶桑は武装搭載量と防弾装備の無さ、電子装備の遅れがクローズアップされた。結局、扶桑に戦後水準の技術を流し、防弾装備の軽量化(扶桑は防弾装備を怪異対策で取り外していたが、逆に対人戦では致命的であったため)させ、武器の火力を引き上げることが取り急ぎ行われた。また、この時に、異能者らによる(21世紀世界での)世界遺産周りの古の怪異の掃討も行われることが決議された。世界遺産は大火力の武器で壊すわけにもいかないからで、結局、異能者等による掃討が無難とされた。シンフォギア装者(マリアや翼など)やIS操縦者も動員されたが、雪音クリスは主に機甲部隊の足止め等に重宝された。弾切れが事実上ないからだ。

 

「ばーちゃんか?あたしだ」

 

「クリスか。敵はやったか?」

 

「火力を調整した大型ミサイルを叩き込んだら、怖気づいて逃げてったぜ。追撃は?」

 

「航空部隊にやらせる。お前は戻って休め」

 

「あいよ。先輩達は?」

 

「マリアと翼はスペインに向かわせた。あそこにそこそこの規模の海軍と陸軍が控えてるようだから、軍港を奪還させて、補給ルートの一つを潰させる。ところで、あいつの具合だが、伝えていいか?。例の『P因子』の存在が判明した」

 

「マジかよ!?」

 

「因子が目覚めてきたから、シンフォギアの使用に支障を来たしている状態だ。あいつの特性でギアを繋ぎ止めて、因子の増大を無理に抑え込んでたから、ギアの機能に異常が生じてる。エルフナインがデータを解析してるが、当分の間はギアを下手に解除できんし、戦おうとしても、まともな力は出せないだろうって連絡が入った」

 

「どーすんだ?」

 

「幸い、日常の所作に支障はないが、本人の心理状態がかなり不安定化していて、暴走を引き起こす危険もあるから、未来に監視させてる。いくら代理と言っても、未来にに戦わすのは不本意だが、下手すれば、あいつもあるかも知れんから、キュアダイヤモンドに頼んで、検査をさせている。それと、調にも確認された。昨日の定期検診でのことだ」

 

「なにぃーーーッ!?すると、あいつもいつかは?」

 

「かもしれん。ここ五年以内に覚醒するだろうと、医者は言っとる。切歌は大人のほうが受けてるが、やはり確認された」

 

「なんで、ガキの方を調べねぇ?」

 

「俺は調の姿を現在進行系で借りてるからな。今の切歌に俺があれこれ言っても、言う事聞かないだろう。それに、大人の切歌は同一の世界線の未来の姿だから、同一人物だしな」

 

「なんで、その……因子が相次いで?」

 

「のぞみやマナの登場で、一気に覚醒が促されたんだろう。ある意味、プリキュアは世界の守護者の一つだからな」

 

クリスとマリアは、シンフォギア装者と黒江らの仲介役のようなポジションにいる。これは黒江と親交ができている関係によるもので、マリアに至っては、亡き実妹『セレナ』が『十六夜リコ』へ転生していた関係もあり、一番に地が出てしまっており(シスコン)、この後はちょくちょく会いに行くことになる。

 

「聞いていいか?マリアはなんで、あの魔法つかいのガキが気になってるんだ」

 

「あいつには、死んだ妹がいたのは聞いたろ?その転生先があの子なんだよ」

 

「嘘だろッ!?」

 

と、クリスは苦労人属性がついてしまったのである。ダイ・アナザー・デイでは、因子に否定的な感情が先走ったために、響が戦力にならなくなってしまったというアクシデントにより、クリスはその分も奔走することになった。

 

 

 

 

 

 

 

こちらはのぞみ。扶桑軍人の立場を乗っ取る形で転生したため、それをこの当時は強く気にしていた。そのために、度々ピンチに陥っていた。この当時はクライシス帝国が暗躍していた時期でもあるので、クライシスの幹部と出くわしてしまうことも多々あり……。

 

「ふむ……野比財団の小僧(のび太のこと)の義妹の仲間か。この私の敵ではない」

 

クライシス帝国の皇帝直属の査察官『ダスマダー』。表向き、皇帝親衛隊の大佐という体裁だが、実は皇帝そのものの分身であった。ダスマダー自身も、ライダーRXと互角の勝負をできる実力者であり、転生したての頃ののぞみの実力では、防戦一方であった。

 

「ぐ、ぐぼ……っ!!」

 

ライダーをも怯ませるほどの蹴りを食らい、はずみで、近くのコンクリート壁に叩きつけられる。

 

(クソッ……昔のカンさえ戻ってれば……!!)

 

のぞみはこの頃、肉体が魂に馴染みきっておらず、全盛期のカンを取り戻していなかった。そのために、プリキュア化していても、体の動きに全盛期との差が生じ、思うような戦闘ができなかった。

 

「待て!!」

 

「来たか」

 

「仮面ライダーBLACK!!RX!!」

 

 

……と、廃ビルの屋上でバシッと決めポーズを決めつつの颯爽登場の仮面ライダーBLACKRX。この時がのぞみとのファーストコンタクトであった(RXは最強の『昭和ライダー』であるのもそうだが、リボルケインのカッコよさもあり、実は意外に尊敬されることが多い。光太郎が素で好青年であるのも関係しているが)。

 

「クライシス、今度はプリキュアに手を出そうというのか!!」

 

「皇帝陛下がご興味を抱いておいでなのでね」

 

「そんなことは俺が許さんッ!!」

 

と、おなじみの流れで戦闘に加わるRX。逆回転からの宙返りをしながらの着地であり、歴代随一の身体能力を見せつける。

 

(うわぁ~。助けられる側の立場で、こういうシチュエーションを体験するのは……いつ以来だっけ。あたし、いつも『する側』だったからな……)

 

のぞみは三代目という立場であった都合か、後輩に加勢するポジションが当たり前であったため、その逆は珍しい体験であった。同じプリキュア同士なら、経験はないわけではないが、まったく別のヒーローに加勢されるのは始めてであった。しかも、のぞみの元いた世界でも、TVヒーローとして存在はしていた『仮面ライダー』に。

 

(ガチの仮面ライダーだ……。モノホンの……!!しかも、昭和ライダー!!ってことは改造人間ってことだよね?)

 

のぞみも前世で子育てをした経験上、昭和ライダーの事は記憶していた。ただし、のぞみの成人後では『遠い昔のTVヒーロー』という認識であり、さほど興味もなかった(ただし、先輩の美墨なぎさが学生時代に特撮オタクであったというのは聞いていた)のだが、RXが昭和ライダーであるくらいの区別はつく。これはのぞみの幼少期(1990年代後半)に、レンタルビデオ店に置いてあるヒーロー作品の最たる例であったからで、父親(前世。絵本作家として名を成した人物であった)が懐かしがって借りていた記憶がある。ただし、母親が見せたがらなかったので、細かい内容は知らない。この時、そのことをのぞみ(キュアドリーム)は悔やんだのだった。そして、キュアドリームを守らんと、リボルケインをベルトから形成し、ベルト(サンライザー)の左のタイフーンから現れた柄を引き抜き、レーザーブレードのようにも見える武器として構える(実はケイン=杖であるので、正確には純然たる『剣』ではないが)。

 

「来い、ダスマダー!!」

 

中世か近世の騎士然とした風貌の敵幹部に啖呵を切るRX。その姿になんとも言えない高揚感を感じるわけだが、この後に展開される、RXの剣戟に圧倒され、その凄まじさに息を呑むのである。そして、この時に始めて、この世にはプリキュア以外にも『地球の守護者はいる』ことを認識するのであった。

 

 

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