ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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前回の続きです。


第百十三話「64Fの秘密兵器」

――歴代のプリキュア達の中でも抜きん出た力を得たドリームとフェリーチェ。フェリーチェはゲッター線に選ばれ、ドリームはマジンガーZEROと存在レベルで融合したからだ。代も違えば、縁もプリキュアということ以外は薄く、共通点もない二人だが、お互いの恩人であるのび太と出会った事で付き合いが始まり、デザリアム戦役後には正式に同居生活に至った。のぞみ(キュアドリーム)はウィッチ世界の1948年にコージと正式に結婚。野比家に嫁入りした。(コージはのび太の次男扱いである)そのため、のび太はのぞみにとっては義父、のび太の義妹であることはにとって、のぞみは義理の姪にあたるという、ややこしい関係となった。なお、野比家の家政婦扱い(23世紀にハウスキーパーとなる)の調とも良好な関係である。三者は休暇中は野比家で共同生活を送っていた。かつての自分を既に遥かに超えた力を持つ身であり、お互いに『神に愛された』り、『神から一度は貶された』(フェリーチェは神格としての力を失った後、ゲッター線に選ばれ、違う意味合いにはなったが、力を新たに得た)身であるため、感ずるものがあるらしい。また、修行の一環で変身したままで生活する事も多かった。これはデザリアム戦役で堕ちかけたのぞみを鍛え直すためでもあり、それに二人が付き合う形であった――

 

 

 

 

 

――キュアリズムも合流した1949年頃。概ね、中尉~少将までの階級で遇される歴代プリキュア。便宜的であるが、航空兵の身分であるため、形式的に航空兵としての訓練を積んでいる一同。ドリーム達が仮面ライダー四号の追撃を辛うじて逃れて、司令部に持ち帰った情報は最重要なものだった――

 

――司令部――

 

「M47戦車が本格配備されだしたか。強敵だな」

 

「閣下、いかがなされます」

 

「こちらの機甲戦力が整わん事には、奉天は落とせん。政治屋共はギャーギャー言うが、敵は方針さえ定まれば、迅速に兵器を変えてくるのだ。こちらは政治的要因で進まんのに」

 

宮崎繁三郎中将は歩兵科出身であるため、機甲部隊を伴う諸兵科連合部隊を率いる手腕が疑問視されている。だが、この時代の将官は誰もが歩兵科、砲兵、騎兵の三本柱の出身であるし、旧軍系の将官を機甲部隊の司令官にしたがらない者が官僚に多いため、一部の有能な将官に多大な負担がかかっている。彼もその一人だ。

 

「こちらのコンバットアーマー及び、MSの配備は?」

 

「コンバットアーマーが50機、MSが30機回されております。ですが、それを支援すべき車両が不足しております。こちらは航空支援の確実性が米軍に比して低いので、効果の程は」

 

「うむ。米軍ほどの数はそもそも用意できんからな」

 

「ダイ・アナザー・デイの後にレシプロ機は減らされましたからな」

 

――自衛隊には時代的にクラスター爆弾は無く、レシプロ機も一気に退役が進んだため、航空支援の頻度は下がっており、数が足りない状況に陥っていた。自走榴弾砲も数が足りず、砲戦車の一部を自走榴弾砲代わりに運用する事で補う始末であった。そのため、64Fにスーパーロボットの運用が容認された背景がある――

 

「加藤君、君のところのスーパーロボットはどうか」

 

「ご命令とあれば、いつでも出撃可能です、閣下」

 

「うむ。ハルビンに敵機甲部隊が接近中だ。これを殲滅せよ」

 

「ハッ」

 

武子は宮崎繁三郎中将の幕僚扱いで司令部に出入りしており、彼をよく補佐していた。日本側に受けがいい司令官が少ないため、歩兵科の宮崎中将が諸兵科連合部隊の指揮を任されるほどの人材不足である。日本側が旧陸軍将官を極端に嫌う故の弊害であり、負担が大きい理由であった。

 

 

 

――ハルビン。南洋北部の最大都市の一つで、南洋本島の端っこにある。ここを抑えられれば、北部は一気に失陥する可能性が大きいため、侵攻中の機甲部隊(郊外から上陸間もない)は64Fのスーパーロボット部隊に攻撃される羽目になった。ただし、敵は戦車だけではなかった――

 

「驚いたな。どこが流した?」

 

「ガルバルディαですね…。ジオンが流したんじゃ?」

 

「一年戦争の頃の機体だからな…。だが、数がある。こちらのイチナナはまだ訓練中で使いものにならん。俺はブラックグレートででる。黒田はゲッタードラゴン改を使え。サブパイロットはテキトーに選べ」

 

「了解」

 

「のぞみはダブルエックスに慣れておけ。はーちゃんはエックスに乗っとけ」

 

「はいっ」

 

一年戦争最末期に極小数が使用されたのみのガルバルディがハルビンで確認された。ジオン系の勢力が流したのだろうか?地球連邦軍の記録によれば、ジオンは本国が無傷だったため、敗戦後の本国の工廠やグラナダの工廠、ペズン工廠で相当数が完成されていたとされ、その内の何十機かがブラック・マーケットに流れたとも言われる。その証明であった。とは言え、所詮は一年戦争レベル。ギャンとゲルググの後継機種とも言われたが、一年戦争中の耐G技術では設計値を引き出せない問題があったともいう。また、排熱に気を配らない設計だったともされ、地上では戦闘可能時間がゲルググより短いという説もある。(改良型のガルバルディβは宇宙用に配備されているので、宇宙運用前定説もある)この時期、64Fはネイサー基地から送られてきた量産型ゲッタードラゴン(ゲッター真ドラゴンを構成する一機を解析し、操縦系を改良した上で新規で生産されたもの)も受領していた。カラーリングはオリジナル機と同様で、そこが解析元からの変更点である。

 

「今回は私が行くわ」

 

「こまちさん、いいんですか?」

 

「お姉ちゃん(実姉の転生であるキューティーハニー/如月ハニーのこと)やあなた達に世話になってばかりじゃ悪いし、かれんをおいそれ前線に行かせるのもアレでしょう」

 

「そうなると、ライガーは誰に……」

 

「アタシがいくよ」

 

「あおいちゃん。いいの?」

 

「食堂でケーキを作ってばっかなのも、体なまっちまうんだ。響さん(シャーリー)がいないんだし、ここはあたしにライガーは任せてくれ」

 

「決まりね。のぞみさん、貴方はMSで?」

 

「ゲッターの訓練はまだ受けてないんですよ。結婚とかで慌ただしかったんで」

 

「そうなると、ドラゴンは……」

 

「あ、はいはい、はーい!」

 

「みらいちゃん、乗るの?」

 

「なんだかんだでこの職についちゃったからさ、訓練は受けてきたんだ。主役特権って事で」

 

みらいは肉体の再生後はパイロットを志すロボットアニメオタクになり、ゲッターの訓練を受けていたことをはっきりと述べた。

 

「貴方、いつの間に」

 

「実は肉体を再生してもらった後、暇つぶしにロボットアニメ見てたら……」

 

「どっぷりハマっちゃったのね?」

 

「あ、あはは……」

 

のぞみ、こまち、あおいの三人の会話の流れを笑って、なんとか流そうとするみらいだが、ロボットアニメオタクになったという。魔法つかいにあるまじき趣味だが、のび太が趣味で置いていたDVDがロボットアニメであったため、その関係で布教されてしまったのである。と、いうわけでキュアミラクルに変身してきてから、乗り込む。魔法つかいプリキュアは単独変身がフェリーチェ以外は不可能なプリキュアなので、そこが面倒であった。こうして、ミラクルがドラゴン、ジェラートがライガー、ミントがポセイドンという役回りになった。このように、ゲッターロボGタイプのゲッターロボは扱いやすさと性能が両立しているため、量産向けのゲッターロボである。とある世界で大量生産された理由もそこにある。ネイサーもワンオフでゲッターロボアークやゲッターロボ斬を制作しつつ、ゲッターロボGの量産化を始め、64Fにその初期生産機が卸されていた。黒江はブラックグレートを起動させ、部下たちを率いて出撃した。

 

 

「先輩、なんか場違い感が…」

 

「我慢しろ、訓練受けてないのはしょうがないんだから」

 

マジンガーとゲッターにガンダムが混じるのは場違い感があると愚痴るキュアドリーム。仕方ないが、彼女はまだ、スーパーロボットの訓練は受けていないのだ。スーパーロボットは武器やオーバーブーストが音声入力式であるため、ボイストレーニングも訓練の内である。

 

「先輩はなんで、防護服無しでグレート乗れるんです?」

 

「おりゃ、聖闘士だからだよ。グレートがいくらピーキーったって、ブラックは改良されてるし、基本は鉄也さんから聞いてる」

 

「あのさ、ドリーム。なんでこの人を先輩って呼んでんだ?」

 

「士官学校の先輩なんだよ、本当に。4期か5期くらい上の」

 

ジェラートの質問にドリームは答える。黒江は本当に士官学校で先輩なのだ。錦が入学した当時の時点から数えると、5期くらいは前の期が黒江の期である。黒江達の更に先輩が若松なので、黒江たちは在籍中のウィッチの年功序列的には第二位に位置する。

 

「お前が入る頃に、俺は大尉くらいだったからな。四期か五期は離れてるはずだ」

 

「軍隊って体育会系の世界なんだな…」

 

「上下関係がはっきりしてる仕事だからな、ジェラート」

 

ライガー号を駆るキュアジェラート。初めてにしては筋がいいところはシャーリーと共通している。

 

「でもさ、意外だよ。ミラクルが乗りたがるなんて」

 

「のび太君のおかげかなぁ、あはは…」

 

「でも、ミラクル。のび太君。スーパー系のアニメは高いから、あまり置いてなかったはずだけど?」

 

「スネ夫君が貸してくれたんだ。BOXで」

 

「ぼ、BOXかよ」

 

「リコと違って、ダイ・アナザー・デイはお呼ばれがなかったから暇だったんだ。それでモフルンと一緒に…」

 

「あんたのイメージ、壊れそうだぞ?」

 

「勝手にイメージ持たれてもなー」

 

ジェラートにそう返すミラクル。スネ夫はタイムふろしきを家単位で借りる事が多く、成人後はディーラー業で仕入れたクラシックカーのレストアに使っている。朝日奈みらいはタイムふろしきを貸し出すバーターに野比家にはないアニメのBOXを借りて見るうちにロボットアニメにハマったのだ。

 

「大学じゃ国際学部だったんだし、魔法つかいでなくなってた時期もあるんだから、ロボットアニメにハマったっていいじゃん」

 

「え、あんたって国際学部だったのか」

 

「お母さんの仕事の手伝いで高校時代は海外行きまくってたからね。その流れ」

 

とは言え、大学一年時にZEROと戦い、更には直接的には仮面ライダー四号に殺害されている経緯があるため、仮面ライダー四号が直接的な仇敵と言える朝日奈みらい。四号のライダーパンチに心臓を貫かれる一瞬、フェリーチェが泣き叫んでいたことだけをみらいは覚えている。みらいは覚えていないが、ディケイドによれば、死体は針山に串刺しにされていたとの事なので、そのショックでことはは戦意を喪失してしまったと推測されている。『一度死んだ身』と自嘲しつつ、以前より中性的な側面が増えた理由はそこにあると思われる。

 

「あんた、以前はもうちょい幼い感じだったような。なんと言おうか、落ち着いたよな」

 

「一度死んでる上、大学生だったからね。もう一度入り直して、出たけどね」

 

色々と吹っ切れたらしいキュアミラクル。連邦大学をダイ・アナザー・デイ後に出たことも示唆しつつ、一同はハルビンに差し掛かる。

 

「お前ら、そろそろだぞ」

 

「もうか?早いな」

 

「マッハ2くらいで巡航してたら、15分もあれば東京から九州に行けちまうよ」

 

ゲットマシンと二機のガンダムXタイプ、ブラックグレートの巡航速度なら、頭部から南洋本当の最北部にあるハルビンまでは15分以内につく。一同はすぐに戦闘態勢に入る。

 

『ジェラート、ミント!!ゲッタードラゴンに合体するよ!』

 

『YES!!』

 

『チェェェンジ・ドラゴンッ!!スイッチ・オン!!』

 

お馴染みの叫びを小気味よく決めるミラクル。レバーの横のスイッチを指で押しながら、レバーを引き、ゲッタードラゴンへ合体する。なお、元祖ゲッターチームと違い、ライガーとポセイドン号が合体した後にドラゴン号が合体するプロセスを踏んでおり、ドラゴン号とライガー号が先に合体するプロセスは難度が高い事が窺える。

 

『先手必勝、サンダーブレーク!!』

 

ゲッターロボGの二機が合体を終えるまでに黒江はサンダーブレークで奇襲攻撃をかける。サンダーブレークは敵戦車を薙ぎ払い、ガルバルディの二機の電気系統に重篤なダメージを与える。モノアイが点滅を繰り返し、動きが見るからに鈍くなっている。サンダーブレークを免れた一機が跳躍して、サーベルで斬りかかるが、機体が重いのか、スラスターが噴射されてもすぐには上昇しない。地上用のガルバルディは腕に補助ジェットがついているが、機体重量に推進力が追いついていないのだ。

 

「装備が重すぎるんだよ、アホ!」

 

黒江はマジンガーブレードで即座に斬り捨てる。ガルバルディはグレートのパワーに負け、サーベルを吹き飛ばされた後、ブレードを突き刺され、機能を停止する。動力伝達系統を寸断したのだ。

 

「おっと!」

 

黒江はグレートに乗っていても、身軽に動く。と、いうより、マジンガーそのものが意外に身軽なのだ。ガルバルディよりも動きは早く、ビーム・ライフルの攻撃を物ともせずに接近する。そして、ガルバルディにドリルプレッシャーパンチを発射せずに回転させながらぶち込む。

 

『ドリルプレッシャー!』

 

ガルバルディは苦悶していると分かる動きでドリルプレッシャーパンチを引き抜こうとするが、抵抗虚しく、大穴を脇腹に開けられ、機能停止する。マジンガーZと違い、こうした荒い戦法を取れるのがグレートの『戦闘ロボとしての完成度』である。対照的にまともなMS戦と言えるのが二機のX系のガンダム。ドリームはデザリアム戦役で鍛え上げた腕を振るい、こちらはハイパービームソードでガルバルディのビーム・サーベル(一年戦争最高性能に近いサーベル)を断ち切り、機体ごと一刀両断する。ダブルエックスのソードにはビーム・ザンバーの粒子加速技術も用いられており、たとえ、グリプス戦役の高級機であるキュベレイクラスの持つサーベルであろうと、ビームを断ち切って本体を斬れるだけの出力を持つ。これはアナハイムのハイパービームサーベルも上回る出力であり、サナリィの技術が入れられている証である。また、ガンダリウムεの耐弾能力はガンダリウムγの比ではなく、ガルバルディの旧型ビーム・ライフルの乱射を喰らおうとも傷つかないのである。

 

「こっちはね、あんたらみたいな旧型とはわけが違うのよ!!」

 

肩と胸のマシンキャノンを一斉射撃する。頭部バルカン砲より大口径の90ミリ砲の近接防御火器であり、スチール合金程度はひとたまりもない。90ミリはこの時期の戦車砲と同等であり、それをリボルバーカノンでばらまくのだから、牽制・近接防御火器と言えど、火力は高い。一昔前のMS用マシンガンと同等の口径の砲であることには変わりはない。また、胸のブレストランチャーと併せれば、一年戦争の時のMSならば、ガンダムタイプでもないかぎりは行動不能に陥る。半秒に満たぬ射撃でガルバルディは蜂の巣になり、沈黙する。

 

「ふう。こういう使い方、隊長に怒られんだよなー。アメリカ式のバラマキ戦法嫌いだし、あの人」

 

「仕方ないですよ、隊長は職人芸を求められてた頃の教育受けてますから」

 

フェリーチェのガンダムXも降り立つ。シールドバスターライフルを発射し、敵機を打ち抜く。のび太譲りの見越し射撃をしているらしく、相手が動く先に射線を置いている。

 

「あの人、ミーナさんと同種の固有魔法持ってるから、先輩やあたしのバラマキ戦法にいい顔しないんだよなー」

 

「三次元空間把握能力と天性の射撃センスですよ、隊長は。ま、日本軍人にありがちのタイプですよ」

 

武子は固有魔法はミーナと近縁のものであるが、射撃センスについてはミーナを超えており、『空の狙撃兵』とも謳われたため、黒江達の制圧射撃に難色を示すほど、一撃必殺にこだわっている。

 

「隊長もめんどくさい人だよー。弓持たせても、アクアのサファイアアローを落とせるしさ…」

 

「あの人は個人技を誇らない質ですからね。だから、面倒事を起こしたと反省してるのですけどね」

 

ドリームはこの四年、部隊長の武子から直接の叱責を受ける事も多かったのか、求めるレベルの高さに参っているようだ。武子はのび太に及ばないものの、正確性ではミーナやハルトマン、マルセイユの上を行く。北海道にいたからだと本人は語る。黒江は『クマでも狩った事あんのか?』と言っており、武子もそれを否定はしないことから、マタギのような事をした時期があるのだろうと推測されている。

 

「武子の先祖にはマタギがいたらしい。あいつのひーじいさんだか、ひーばーさまが地域を荒らした人食い熊を撃ち殺したらしい…」

 

「え!?」

 

「本当だよ。黒田に調べさせた」

 

武子の三代くらい前の祖先に人食い熊を撃ち殺したマタギがいたと、黒江は語る。武子の射撃センスはマタギ由来のものだということには、黒江も驚いたものだ。その事件は風化しかけていたが、黒田の調査によれば、ヒグマを撃ち殺したマタギは1905年事変の戦利品であるモシン・ナガンらしきライフルを使っていたらしいので、武子の祖父母、あるいは曾祖父母が1905年事変帰りであろうと推測されている。

 

「マタギと比べられてもなー…。こっちはクリスタルシュートが決め手だった時期からは年月経ってるんですよ?」

 

「愚痴るな。あいつも自分の才能に気づいたのがダイ・アナザー・デイになってからで、マルセイユとハルトマンより弾の消費率低いんだぜ?」

 

ハルトマンとマルセイユは空中戦での弾の消費率はカールスラント一低いはずだが、『武子からすれば』、無駄撃ちしすぎというレベルである。それを自覚したのがダイ・アナザー・デイという遅さで、黒江をして『アホか』と嘆息させた。ただし、マルセイユはワンショットダブルダウンという特技があり、そこでは勝っている。武子が圭子の殴り込み戦法を批判する立場だったのは、撃ちまくる圭子の戦法を理解できなかったからだ。

 

「ケイ先輩は弾の消費は気にしませんよね?」

 

「あいつは『撃って当たればいいんだよ』って言ってんから。若い頃はよく喧嘩してたぞ。あいつの持論は、『1発で急所が抜けるたぁ限らねぇ、一の矢で足留め、二の矢で崩し、三の矢が止め矢でおしまいって訳だ』だぜ」

 

黒江もどちらかと言えば、ケイ派である。のび太の神がかり的な射撃を見て、心が折れた経験があるからだ。のぞみも射撃ではのび太という越えられない壁があるため、格闘技を極めようとしている。(のび太自身も殴り合いは成人後も苦手で、剣術は名刀電光丸頼りである)

 

「格闘なら自信あるんだけどなぁ」

 

「スーパー手袋つけたしずかにノックアウトされた事あるだろ、お前」

 

「あれは参りましたよ。手慣れてる…」

 

しずかに手もなくひねられた事があるキュアドリーム。しずかが訓練を受けた警官であることなどを差し引いても、子持ちの時代のしずかに叩きのめされたことは赤っ恥である。その夫ののび太は剣術は名刀電光丸を使うことで補っているが、ドラえもんの持つ廉価版ではなく、デラックス版である。ダイ・アナザー・デイでのび太が使った電光丸は殺傷能力があるこのデラックス版だ。

 

「しずかは警官だけど、公安部に引き抜かれて、G機関に入ってからは普段は主婦だぞ?その主婦に、ヒロインがボコボコにされてどうすんだよ」

 

「あーん!それなしです~!」

 

何気に赤っ恥なことが多いドリーム。愚痴りつつも戦闘をこなし、ディフェンスプレート(シールド)を打撃武器として用い、ガルバルディの頭部を損壊させる。ダブルエックスの素性そのものは高機動型に分類され、大気圏内の飛行もある程度はこなせるほどの推力を持つため、ガルバルディの鈍重さが際立つ。元々が『ゲルググの汎用性とギャンの柔軟さを持つ』事がコンセプトのハズが、当時の技術の限界で破綻していた事を示す光景であった。

 

「MS使うんなら、三次元戦闘覚えてからにするんだね!」

 

飛翔するダブルエックス。敵の動きがダメダメなことから、素人のリベリオン兵でも乗せているのかとの推測が成り立つ。相手のビームを避けまくっていると。

 

『ダブルトマホーク!!ブゥゥゥメラン!』

 

飛来したダブルトマホークブーメランがガルバルディを両断する。キュアミラクルはノリノリである。

 

「ミラクル、ノリノリだね…」

 

『ドリーム、こういうのはノリが肝心だよ。ゲッタァァビィィィム!!』

 

ゲッタードラゴン以来、いくつかのゲッターは額にビームがある。額にビーム発振器があると、腹のビームより使い勝手がいいのだ。(腹のビームは大口径と炉心直結なため、大威力。だが、炉心への負担から、連射は効かない。額のビームは使い勝手重視の配置である)原型機より改良されているため、額のビームも収束率アップと大口径化が施されている。傍から見ると、ハイメガキャノンのような大口径ビームが発射され、敵を薙ぎ払う。ドラゴンはシャインスパークの存在から、シャインスパーク撃ち機と思われているが、初代から格段に強力な機体であるという元来の存在意義の証明である。

 

『さーて、捕まえたっと』

 

ガルバルディの一機がゲッタードラゴンに捕まえられる。サイズが有に30mは違うため、大人と子供どころか、人間と人形くらいは差がある。敵機は逃れようと、スラスターを全開で吹かすが、微動だにしない。キュアミラクルはゲッタードラゴンを介し、敵機を人形のように振り回し、中のパイロットを気絶させる。ゲッタードラゴンが振り回す遠心力で機体が壊れないあたり、モノコック構造とは言え、ガルバルディがそれなりに頑強な構造であるのがわかる。

 

『よし、こいつは捕獲したよ。回収班に頼んどいて』

 

『あとは戦車だけね。私にやらせて』

 

『頼みます。オープンゲット!』

 

『チェーンジ!!ポセイドン!スイッチ・オン!』

 

ゲッターポセイドンにチェンジする。ポセイドンはゲッター3系統の機体では珍しい、二足歩行タイプである。ゲッターポセイドンは重装甲型でもあるので、動きは遅めだが、パワーとトルクはゲッター3の比ではない。

 

『フィンガーネット!!』

 

フィンガーネットを展開し、敵のM4、M26戦車らを投網の要領で捕まえ、ぶん投げる。意外にノリがいい(こまちはかれんよりノリがいい側面がある)のか、叫びもサマになっている。

 

『ストロングミサイル!』

 

ゲッターポセイドンの主要武器『ストロングミサイル』。その破壊力はTNT火薬で3ktに達するという。敵の航空部隊はストロングミサイルの一発で蜘蛛の子を散らすように吹っ飛んだ。

 

『すごい爆発ね…』

 

『えーと、東京大空襲の二回分の破壊力だそうです』

 

『そんなに!?』

 

『ゲッターエネルギーを破壊力に転化させるとそうなるそうですよ』

 

『すげぇな。あたしの出番なさそうかな?』

 

「いや、あるぞ」

 

『え?』

 

「あれを見ろ、ジェラート」

 

『ん?なんだぁ、あのヘンテコな奴』

 

「アッグだ。元はギアナ高地とかを掘削して攻略する為に造られた機体だが、現存する機体があったとはな…。お前の出番だぞ」

 

『おっしゃ、ミント、あたしにやらせてくれ、あいつを捕まえてやる!』

 

『分かったわ!』

 

『チェェンジ!!ライガー!!スイッチ・オン!』

 

どこからか手に入れたのか、アッグまでも保有している事は驚きであるが、地中に逃げようと、ゲッター2系統は地中を掘削できる。ゲッター2よりも高速でそれができるゲッターライガーは最適な機体である。ライガーにチェンジしたゲッターGはドリルアームを作動させ、追撃する。キュアジェラートは意気揚々と、アッグを追撃する。それを見届けた黒江はレアな機体であるガルバルディやアッグを敵がどうやって入手したのか。それを疑問に思う。

 

 

「奴ら、あんなレアな機体をどうやって入手した?」

 

「ジオン残党が流したんじゃ?」

 

「いや、ネオ・ジオンが解体された今、ジオンの求心力は完全に霧散したはずだ。いくら構成員が持ち込むったって、限界があるだろ。それに近代化もされていない機体のようだし……プリベンターに動いてもらうか」

 

「先輩、ツテがあるんですね」

 

「ロンド・ベルの仕事でできてな」

 

黒江は後日、プリベンターに依頼し、この日に確認されしジオン系MSの出どころを探ってもらうことになる。ハルビン市に侵攻した敵部隊はこうして、64Fのスーパーロボットによって殲滅させられるわけだが、ゲッタードラゴン(ゲッターロボG)とグレートマジンガーの同型機を保有している事が明らかになったため、日本側は驚愕する羽目になるが、扶桑向けの通常兵器の製造が遅れている事は自分達のせいであるために強くは追求できず、日本で製造する分の通常兵器の増産を急くことを約束させられる。

 

――『多少の超兵器で戦局は覆らない」――

 

ダイ・アナザー・デイで日本側が主張していた事は結局、人材不足から超兵器頼りになっている太平洋戦争で覆ったことになり、超兵器の使用を容認するに至る経緯はまさに皮肉であったと言える。

 

 

 

 

 

 

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