ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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今回でちょっと話が動きます。


第百五十三話「再会への序曲」

――シャインスパーク。本来はゲッタードラゴン以降のゲッターに搭載された最終兵器である。圭子が最初に生身で成し遂げ、次いで、黒江が会得。最後に智子が成し得た。501着任時には既に使用可能であり、圭子が初披露したのはロンメルが査問の日を伝えた日のこと。この辺りはのぞみを皮切りに、次々とプリキュアが覚醒した時期であった。結局、ヘイトを集めないようにとするモントゴメリーの配慮は大事を招いただけに終わり、彼にヘイトが集まってしまう結果となった。シャインスパークとサンダーボンバーの披露はかなり効果があり、圭子を舐めていた者達が一斉に従うようになった――

 

 

 

 

 

 

「そう言えば、ケイ先輩。あの時、モントゴメリー中将からどういう通達されてたんです?」

 

「あん?よーするに、あたしらがヘイト買うのを心配したんだと。結果はおおっぴらにしたほうが従ったから、モンティの野郎は後で散々な目にあったそうだ」

 

圭子も言うように、扶桑海世代は現役至上主義の風潮が強かったウィッチ界隈では風当たりが強く、筆頭格の自分達でさえも冷遇された。だが、圭子自身がシャインスパークとサンダーボンバーを放ったことでミーナは帰還後に大慌てで人事書類を見直す羽目になった。グンドュラからも『だから忠告しただろう?』と呆れられるほどであり、大っぴらにしたほうがミーナを査問に追い込む事はなかったかも知れないのだ。アイゼンハワーはミーナを中尉まで降格させる選択肢も視野に入れていた。国際問題を鑑みて、カールスラントの同位国であるドイツ、日本連邦への示しは必要だったからだ。それを最初に阻止したのはパットンだった。

 

 

―1945年――

 

「アイク、現場トップはすげ替えるな、指揮統制に悪影響だ、多少の降格は仕方ないにせよ、現場からは外すな!何度も言わせるなよ、無闇に現場指揮官を切るな!士気に関わるぞ!!」

 

「しかしだ、パットン。扶桑の陛下は怒り心頭で、カールスラント皇帝は顔面蒼白だそうだ…。処分は重くないと扶桑の陛下が納得なされないはずだ」

 

「モンティとロンメルから詫び状を預かって来とる。ワシが陛下にお渡ししても良いんだぞ、アイク。なんなら、チャーチル首相に仲介を…」

 

モントゴメリーはチャーチルから『少将へ更に落とす可能性は考えておいてくれ』とする最後通告を受け取っていた。モンティは腹を切る覚悟だった。パットンはその思いを汲み、直談判していた。

 

「上位者におもねるだけが、士官の仕事では無い!ルールの上で必要な裁きを与え、上位者に理を持って説明し、上位者に理解を求める事も我らの責務だぞ!!」

 

口を酸っぱくし、凄まじい勢いでまくしたてるパットン。アイゼンハワーは根負けし、『ニミッツと話し合うから、待て』とだけ言った。チェスター・ニミッツは更に扶桑の最高実力者である山本五十六、カールスラントの高官であるカール・デーニッツと会合を開き、ミーナの処分を話し合い、アイゼンハワーを交えた結果、パットンたちの嘆願は実った。会合の時点で、モンティの親書と智子の一件に対してのマンネルヘイムの回答の下書きも手渡された。渡したのは黒江の命を受けた『ユニ』であった。キュアコスモである彼女はこの時期から暗躍していたのだ。マンネルヘイムは日本連邦宛てに『当方には人種差別の意図は全く無く、穴拭智子大佐(当時)には当方最高の勲章を…』としたためていた。スオムス白バラ勲章は智子が初の外国人受賞者であり、スオムス最高の名誉である。日本の政治家の一部は智子が観閲式で着用しているのを見て『ナチスの勲章だ!返上させろ』と指摘したが、フィンランド大使館が『これはわが国最高の名誉勲章であって…』と声明を出すといった一幕もあった。卍はナチスだけが使ってはいないのだ。スオムスも憤慨して声明を出すなど、思ったより大事になり、日本の左派は赤っ恥をかく羽目になったという。後日、フィンランド政府の配慮で、智子のもとに代替になる戦後型のメダルが送られた(モミの葉に卍が置き換えられている)が、日本政府にとっては、外交的にとんでもない赤っ恥となったという。この事件は日本の左派の無知をあぶり出す事にはなったが、スオムスとしても屈辱的な事件となった。日本の左派の言い訳は『卍はナチスじゃないの!!なんでフィンランドが!』だったのも余計に激怒させたという。そのため、智子は日本向けに戦後の白バラ勲章のメダルを持つ羽目になり、それを聞いたニパが怒ったとか。

 

「「歴史的経緯も知らんで、文句つけて『バカ』かアンタら?!スワスチカで調べて来い!!」

 

……とは、智子の談。なお、グンドュラが御坂美琴の過去生を持つ事が黒江に伝えられ、黒江に爆笑されたのも、この前後の時期であった。ある日、グンドュラの姿で常盤台中学の制服をめかし込んでいるのを見られ、赤面。美琴の声色で言い訳する羽目になったのである。黒江爆笑ものであった。美琴の同位体とは既に面識があったからだ。

 

「ププ……。お前、その体で中学の制服は似合わんぞ、みこっちゃん~」

 

「だぁれがみこっちゃんだぁ~!?」

 

グンドュラの肉体年齢は1945年当時で既に高校三年生相当である。色々とぱつんぱつんだった。身長も御坂美琴のそれより10cm以上高い170cm台。どう贔屓目に見ても高校生以上にしか見えない。黒江の本来の身長より若干低い程度の長身を持つのもあり、どう見ても17歳以上にしか見えない。

 

「かなり無理があるぞ、美琴」

 

「無理ってなんですか、無理って!?」

 

すっかり美琴の声色と日本語でしゃべるグンドュラ。黒江は笑いを堪えられないのか、笑い転げている。

 

「黒子が見たら、鼻血流してもだえるな、こりゃ」

 

「黒子のことはやめてくださいよ!反射的に悪寒が……」

 

「そこまで思い出したんなら完璧だ。せめてもうちょっと美琴に寄せてみろよ、外見つか体格を」

 

「無理言わないでくださいよ!思い出したの、ついこの間で……」

 

「あー……ゴメン、間違った」

 

「え、エーリカ!?」

 

グンドュラはとっさにハルトマンを捕まえるが、偶々に報告書を上げてきたバルクホルンにも見られてしまうという当人にとっての赤っ恥をかく羽目になった。

 

「グンドュラ?どうした、日本のジュニアハイのせいふ……!」

 

「トゥルーデ、エーリカ!ちょっと来なさい!」

 

「グンドュラ、口調変わってない…?」

 

「っるさい!問答無用ー!」

 

連行された二人は、黒江から『グンドュラも過去生の記憶と人格が覚醒めた』と伝えられた。過去生が日本の超能力者であることに驚く二人。

 

「事情は分かった。だが、お前。その体格でジュニアハイの制服は無理があるぞ。私くらいならまだな」

 

「何よ、あんたなら自信あるの、トゥルーデ」

 

「まぁ、見てろ。クリスにも童顔と言われた事があるのだぞ?」

 

バルクホルンは意外な特徴に童顔があり、野比家で年老いたのび太の両親に中学生に間違えられたくらいには若く見られた事がある。

 

「どうだ!」

 

制服を着込んでみると、意外に似合った。髪形も若く見える一助になっているだろう。とは言え、ところどころは筋肉質気味だが。

 

「うん、グンドュラは背が高いからなぁ」

 

ハルトマンはこのコメントだ。

 

「あんたら、日本語は?」

 

「宮藤の事もあるからね。前世の内に、しゃべるのは問題ないくらいに覚えたよ」

 

一同は日本語で話す。英語が普通に飛び交う統合戦闘航空軍なので、秘匿性の高い会話には日本語が使われる。Gウィッチは過去生が日本人であるか、日本定住であった場合が大半であるので、日本語が共通語である。(イリヤとクロも日本語を使える)

 

「なら、問題ないわね」

 

「言っとくが、美琴。俺には電撃は通じねぇぞ?お前より発電力上だ」

 

「あの…あたし、10億ボルト……」

 

「おりゃ、アーク放電まで到達してるよ」

 

「嘘ぉ!?」

 

「だいたい、電撃の威力は電圧じゃなくてワット数、電力量が肝なんだぜ?ストロンガーさんなんて、超電子ダイナモだぞ、超電子ダイナモ」

 

黒江の発電力はアーク放電を起こせるレベルに達しており、下手なバスターマシンをも超える。だが、そんな黒江もストロンガーの超電子エネルギーの前には赤子同然なので、如何に超電子が強力かが分かる。

 

「超電子ダイナモか。普通の電気の100倍のパワーを発揮するけれど、長時間は使えない諸刃の剣。とんでもない技術だよ」

 

ハルトマンもそういう超電子のパワー。7人ライダーの身体スペックでは最強を誇るストロンガーに神通力を蘇らせたそのダイナモはオーパーツと言えるダイナモなのだ。

 

「グレートマジンガーのサンダーブレークで28万メガワット、グレンダイザーのスペースサンダーで32万メガワット。こういう風に言うもんだぞ、パワーは」

 

実は黒江も知らないが、グレンダイザーはフルパワーでスペースサンダーを撃つと、62万メガワットというエネルギーを叩き出す。これは光量子のパワーの恩恵だ。

 

「んじゃ、貴方の雷光放電(ライトニングプラズマ)のエネルギーは?」

 

「80万メガワットかな?拡散させるし」

 

「なにそれー!?」

 

「当代の黄金聖闘士の中でも雷光で鳴らしてんだぞ、俺。獅子座を目されてたけど、一輝に予約されてるし」

 

黒江は実のところ、山羊座、天秤座、獅子座、射手座の四つの後継候補とされていた。いずれも強豪の星座で、童虎の弟子筋であること、聖剣を授かった事で目されていた。最終的には空位の山羊座を継いだが、その四つの星座の技は候補生時代に会得済みであるので、ダイ・アナザー・デイ当時には廬山系の闘技と聖剣と雷光を兼ね備える闘士に成長していた。フェイト、箒、調、黒田が聖闘士になった後も、その点で言えば一日の長があり、1949年には牡羊座の闘技も会得している。

 

「闘技は基本さえ押さえていれば、拳を交える事で会得する事も出来なくはないぞ?」

 

「そう言えば、黒田がそんな事を。あいつは?」

 

「蠍だ。敵の拷問にはうってつけだぞ、スカーレットニードルは」

 

黒田は蠍座を継いでいる。そのため、強豪とされる星座は抑えてあるのだ。

 

「若さん、知ってるだろ?あの姉さん、蟹だぞ」

 

「あじゃばーで有名な蟹?あの人が?」

 

若松は蟹座を継いでいるので、積尸気の使い手であり、江藤は今回の作戦で三回も積尸気冥界波を受けたという可哀想な目に遭っている。

 

「お話の中じゃ噛ませ犬だけど、実際には基本闘技に精通してるし、導師としても一流だぞ」

 

「んじゃ、まっつぁんは?」

 

「孔雀だ。白銀だが、下手な黄金が金メッキ扱いだぞ?俺も組手じゃ負けっぱなしだ」

 

赤松は最強の白銀との誉れ高い孔雀座で、闘技の系統は一輝と同じだが、基本パワーは遥かに上である。これは孔雀と鳳凰の共通性によるものであり、赤松もキュアドリームのあらゆる必殺技にも平然と立っていられるタフネスであり、のぞみは『反則だぁ~!!』と泣いていたりする。(プリキュア・シューティングスターの体当たりを普段着の状態で弾き返すほどの小宇宙を常に発しており、調からは師の師なので『大先生』と呼ばれている)

 

「…嘘ぉ…」

 

「ま、お前、一行通行のこと、上条当麻の事とか気になることはあるが、それは後だ。バルクホルン、話してやれ」

 

「ええ。グンドュラ、お前に辞令が下った」

 

「何よ、大……え、えぇ!?そ、総監!?」

 

バルクホルンが手渡したのは、大佐どころか、空軍総監への就任内定の辞令だった。この時は中佐のはずなので、最低でも三個は特進する事になる。

 

「実はな、今日付けでガランド閣下が役職を辞されてな。その後釜に消去法でお前が選ばれた」

 

「待ちなさいよ!ノイマン大佐とか、メルダース大佐とかもっと適任がいるでしょ!?なんで、あたしなのよ!?」

 

確かに、ノイマンやメルダースなど、ガランドの戦友達で適任はいるようであったが、ノイマンは降格済み、メルダースはドイツでは名誉剥奪済みのコンドル軍団の一員で、政治的に具合が悪すぎた。そこで同位体が西ドイツ空軍総監になったグンドュラが消去法で選定されたのである。

 

「いーじゃねーか。将来は元帥だし、今までの悪行は帳消しだぞー」

 

黒江は冷やかすが、ミーナは下原を横取りした一件を覚醒前に恨んでいたし、物資横取りでバルクホルンは根を持っている。それに忘れていないバルクホルン。

 

「二年前にぶんどったG型とMG42のことぉ~…」

 

「ち、ちょ、あんた、そーいうキャラじゃないでしょぉぉぉ!?」

 

と、涙目のグンドュラ。バルクホルンはG型への機種変更が数ヶ月遅れた過去があり、坂本が『あいつの仕業だな!クソ、余計な手間を!!』と怒っていたのも覚えているので、わざとらしく言う。バルクホルンなりの仕返しだった。

 

「うちの主計は二流だったのに、お前んとこはプロだっただろう!坂本少佐が電話で本部を怒鳴りまくってたんだぞ、二年前!!どういう手を使った!?ネタは上がってるぞ!!」

 

バルクホルンはそこを根に持ってるようだが、ネタは上がってるという言い回しを普通に用いるあたり、日本ナイズされている表れだった。

 

「あーや、普通に日本人の会話だよね、これ」

 

「うむ。うちは過去生入れたら大半が日本人だからな。ミーナも今は中身が日本人だ」

 

これがそんな一幕だ。ダイ・アナザー・デイ当時に既に顕著だった『隠れ日本人率』。これは更に四年後には更に上昇しているため、64Fに改編されても問題は起きなかったのである。全員が日本の生活習慣を心得ているからだ。

 

 

――時間は戻って――

 

 

「お前が覚醒めたのと前後して、査問になったろ?あれでモンティはかなり気まずかったそうだ。結果的にミーナの出世を駄目にしたろ?それで人格が変わった後に人事部に言って『退役の時は准将扱いで遇する』って配慮をさせたそうだ。現役の時は大佐で止まるが、年金は准将扱いで遇する。デスクワークと縁が無くなったと喜んでるぞ。本人は現場のほうが性に合うと言っとるからな」

 

「先輩、シャインスパークはどこで?」

 

「前世で死んだ後、ゲッターエンペラーのところにいた時に会得した。お前が使えるようになったのは、お前の姿で綾香が撃ったからだろうな。ストナーサンシャインはラブのほうが会得したがな」

 

「でも、ゲッターに乗れるのに、生身で撃てるって反則ですね」

 

「それで、モンティはその後、少将へ更に降格されそうになったとか噂が出てる。ミーナがあの時に指揮権を武子に委譲したのは、人格が変わった後なりにできる責任のとり方だ」

 

それ以後、武子は統合戦闘航空軍の司令も兼任するようになり、扶桑海世代がトップを張る体制を確立させた。ダイ・アナザー・デイの後もその体制は存続し、64Fは実質的に統合戦闘航空団の代替と見做されたが、情勢が変わっていた上、ダイ・アナザー・デイ以降、どの国も自国防衛に必死になっていたので、人員を供出しないようになったため、実質的に話が流れた者も多い。(例として、スオムスのハンナ・ウィンドは本来、507代表で送り込まれるのが内定していたが、スオムスが揉めている内に欧州戦線の事実上の終結を見たり、前身部隊が結果的に改編されなかったため、智子が代表と見做されたことで立ち消えになった)

 

「それと、話が流れた者も多いから、メンバーはどの道、固定されたがな。研修代わりに送ってくる国もあるが、それはまだマシだ。504出身者は赤ズボン隊は離脱したし、506のB部隊は大半が再教育だ」

 

「506はなかったことになったんじゃ?」

 

「人員は一応はキープしてある。とは言え、サボタージュしたから、再教育ぶっこんだが」

 

とはいえ、506もフルメンバーはいないのは事実である。これは紆余曲折を経て結束した史実と正反対だが、黒田が歴戦の勇士であったり、ハインリーケがアルトリア・ペンドラゴンに覚醒したりしたため、B部隊の人員を無理して再投入する必要はなかったからだ。

 

「お前はテスパイが長くて、実戦はプリキュアとしての経験に依存してる面があるからな。だから、ここ数年は矢面に立たせた。まさか、ロボットガールズとプリキュアの間の子になるとは思わんだが」

 

苦笑いの圭子。のぞみも今の自分の肉体は錦のそれから変化した事を実感しており、三つの属性を得たことで、単純な戦闘力ではなぎさを超えたと思われる。逆に言えば、なぎさのパワーは咲やのぞみ、ラブと言った『世代が近い後輩』を突き放していた表れでもあった。

 

「咲にリーダー格の地位を渡して良かったのか?」

 

「ガラじゃないんですよ、リーダー格って。咲さんなら、上手くやれますよ」

 

のぞみは咲を信頼している。現役当時は同年代だったのでタメ口だったが、この時は転生を経ているため、敬語を使う間柄である。咲ものぞみの思いを汲み、この時点ではプリキュアのリーダー格として振る舞っており、なぎさの代理という自覚はあれど、後輩をまとめている。その点ではなぎさより優れていた。(なお、咲はソフトボール部であったので、モロに体育会系である)とは言え、軍隊の事は無知に近いため、のぞみと舞がサポートしており、実質的にツートップ体制であった。従って、1949年になると、必要上、咲と舞は少佐に任ぜられていることになる。

 

「それと、お前の同位体だが、お前をかなり妬んでいたぞ?」

 

「仕方ないですよ。現役当時の力じゃ、シャドームーンには手も足も出ないのは事実です。転生したココがサムライトルーパーで、輝煌帝を使えるほうがインパクトあると思うんだけど」

 

「輝煌帝を使って互角な点で、世紀王の威力がわかるってもんだ。黒い輝煌帝の行方は?」

 

「平行世界の1980年代だと、何故かアフリカにあったのは確認されてますが、この世界だと不明です」

 

「そうか。輝煌帝を悪用されちゃたまらん。二つあるから、時空管理局にも探させているが…」

 

二人はサムライトルーパー最強の鎧『輝煌帝』は白と黒の二つが存在する事を知っていた。白のものは野比コージ(かつてのプリキュア5をサポートしていた妖精『ココ』の転生)が持つが、黒い輝煌帝は行方がわからず、時空管理局が捜索している。悪用された場合は時空管理局のSS級魔導師をも瞬殺するほどの力を発揮できるからだ。その『黒い輝煌帝』はどこなのか?それはこの時期、最大の謎であった。平行世界がそうであるように、アフリカ大陸、大英博物館などを虱潰しに探しているものの、手がかりがない。コージもそれはわからないため、一同は気を揉む状況である。とは言え、シャドームーンに対抗するためには、輝煌帝級のものが必要なのは一つの事実だ。

 

「まいったな…。向こうのあたし、そんなに妬んでるんだ。そういう性格じゃなかったと…」

 

「お前らが向こうからすりゃチートなんだよ。双炎斬撃てるだろ、お前」

 

「ええ。ココから習って」

 

「それだよ。はーちゃんやトワ、マナがチートできるところに、お前がもっと上のチートしてみろ。否応なしに妬まれる」

 

のぞみはここからしばらく、平行世界の自分との付き合いに苦労する羽目になる。とはいえ、Bは嫉妬している態度をヨロイギア姿のコージに窘められている。また、輝煌帝は素質さえあれば、誰でも纏える点があるのを利用し、春日野うらら/キュアレモネード、水無月かれん/キュアアクアも『プリキュアでの火力不足』を理由に纏う事になる。

 

「輝煌帝は烈火と違って、限定されてないんだけどなぁ。かれんさんやうららなら使えるはずですよ?」

 

「それを向こうのお前に説明してやれ、どアホ」

 

「ど、どアホ!?」

 

圭子は呆れた声で言う。と、そこに。

 

「お、フェイトか。どうした?……何!?」

 

「どうしたんです?」

 

「マナに知らせろ。見つかった」

 

「へ?」

 

「この阿呆が!キュアソードだ、キュアソード!!」

 

「真琴ちゃんがぁ!?」

 

フェイトが保護した漂流者。それは相田マナが探していた戦友の剣崎真琴/キュアソードだった。彼女の故郷は地球ではないはずだが…。

 

「とっとと行け!ザンスカールとの戦闘がまた始まったら、身柄を受け取るのが伸びちまうだろーが!」

 

戦闘の合間に起こったため、圭子は苛ついている。のぞみはフェイトからメールで受け取った座標へ急いで向かうため、エターニティドリームへ変身する。

 

「まさか、こういう時に真琴ちゃんに再会するなんて…!」

 

「ほい、食事代だ」

 

「変身してから渡さないでくださいよぉ」

 

「財布でもなんでも作って入れとけ、馬鹿」

 

圭子もガサツなところがある。とはいえ。

 

「お前、ポーチ袋あるだろ」

 

「本当はアイテムとかが入ってるし、咲さんまでは妖精が一体化する時のガジェットだったんですよぉ、この手のガジェット」

 

「つべこべいうな。その姿じゃ開いてるだろうが」

 

と、ちょっと情けなくもあり、現実的な議論を交わしつつ、エターニティドリーム(この時点での最強最速の形態。後輩で言うなら、キュアハートのパルテノンモードに相当する究極形態)の速度で急いで目的地へ急行。フェイトからキュアソードを引き取るためだった。

 

「あ、待ってよ、のぞみちゃん!あたしも行くってば~!!まこぴー、今行くよ~!」

 

そのキュアハートもパルテノンモードに変身してついていく。そんな大慌ての二人を見送りつつ、圭子もザンスカール帝国残党の攻撃再開に備えるのだった。

 

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