――ウィッチ世界は急激にジェット戦闘機の時代を迎えていた。ザンスカール帝国残党の襲撃後、一部でまだ使われていた旧式の複座戦闘機(レシプロ機)や単座戦闘機の退役が正式に決まった。とはいえ、ダイ・アナザー・デイの教訓で機材の回収はしないことにはなった。また、海の分野でも伊400潜型も多くはウィッチ母艦として運用はされず、ミサイル潜水艦へ再改装される事になった。これはウィッチ母艦が宇宙戦艦や強襲揚陸艦で固まったためで、潜水艦を本来の用途に徹しさせるためであった。だが、ウィッチ達を安全に戦域まで輸送する手段として潜水艦を最良としていたウィッチ閥の猛烈な抵抗にあった。空母蒼龍と飛龍の近代化改装の遅延の要因は彼女らの妨害工作のためである。しかし、それらは二空母の兵器としての寿命を却って縮めたと言える。翔鶴型相当のサイズでは第三世代機以降の機体は運用が困難だからだ。――
――軍事的に外征能力を少しでも削ごうとする日本の左派と市民団体、ウィッチ世界の実情として必要な『外征能力』を維持しようとする扶桑軍のせめぎあいは戦局の様相で徐々に扶桑軍が優勢になりつつあった。強国であったはずのカールスラントが外征能力を失い、キングス・ユニオンも財政的にそれどころでないからだ。ウィッチ部門は新規募集は継続していたが、数年の間に確保できる人数が大きく減った事、候補生として工科学校を出しても、そのまま志願してくるケースが少ない事から、部門の将来的な閉鎖も検討されるに至る。しかし、華族や富裕層にウィッチが生まれた場合の『ノブリス・オブリージュ』を果たすための受け皿は必要なため、戦争中の廃止は棚上げされた。ちなみに、日本側が新兵器を急いだのは『B36爆撃機』の量産開始を懸念してのものである。とは言え、B36は米軍でさえも持て余したほどの機体であるため、ウィッチ世界でも『運用できる基地が限られる』との理由で実際の使用機数は多くないが、震電をも時代遅れにする高高度性能は脅威視され、震電改が緊急量産されたわけだ。このように航空兵器の刷新が急がれた都合上、陸戦兵器はおざなりにされた感が否めず、空軍が人型機動兵器を陸軍の要請で購入するという有様であった。これがザンスカール帝国残党の襲撃前後の時期の動きである。現地の事情も顧みない戦後日本を出し抜くため、扶桑軍は地球連邦軍から兵器をどんどん安価で購入していく。日本は内部意志の統一がままならないままであるため、扶桑に兵器を買わせる事すらままならない状況となっていくわけだ。――
――21世紀日本の国内事情的に、軍事に金をかけられないのはわかるが、扶桑の財源を宛にしての軍隊への締め付けは、却って戦局を苦境に追い込んでいる。MATと軍のウィッチのリソースの食い合いもあり、軍ウィッチはまさに冬の時代に突入していた。そんな中でも『一騎当千』が保証されている『Gウィッチ』は優遇されていた。とは言え、相手が超人や改造人間であると、いくらGウィッチでも、苦戦は免れない。彼女らと言えど、無条件で勝てるとは必ずしも限らないという一つの事実が『世の中そうは甘くない』事の証明であった――
――野比家 地下――
「ネイサーから提供されたよ、人間サイズのGアームライザー。ロボットガールズ用に試作していたものの増産らしい」
「ソードトマホーク用の防具みたいなとこありますからね、それ」
「君たちの声で起動するように出木杉くんに調整してもらったから、次の戦から使えるよ」
「なぎささんが見たら、腰抜かすだろうなぁ……」
苦笑交じりのキュアフェリーチェだが、自分もガイアに存在する機体からのスピンオフである『ティアラエール』と『アーシュガード』という装備を造らせて『ウイングクロス』する用意を整えているので、あまり人の事は言えない立場である。
「でも、あの時は驚きました。まさか、うちのお姉ちゃんがキューティーハニーになってるなんて……」
「正確には、君のお姉さんの同位体がキューティーハニーに転生したというべきだよ、キュアミント。とは言え、驚いたろうね」
「あの時は驚天動地でしたよ。プリキュアしてる事は知らせてなかったはずなのに、知ってるって言うわ、キューティーハニーに変身するわ……」
「君だけだと思うよ。姉妹で別々のヒロインしてる例は」
「ええ…」
キュアミント/秋元こまちはおっとりした性格であるが、姉のまどかは活発な性格であったのは知られているが、その転生先がキューティーハニーであったのは、こまちも驚天動地ものであった。しかも、既にパンサークローと戦っている最中であるので、経験値はこまちに遜色はない。しかも上位形態にもなれる状態なのだ。
「君のお姉さんの身体だけどね、実は機械なんだ」
「機械……?」
「そう。23世紀の世界のある天才科学者が夭折した自分の娘を模して造った生体細胞のボディで機械を覆う精巧な『アンドロイド』。それに君のお姉さんの魂魄がひょんなことから宿ったのさ。如月ハニーというのは、本当はその娘さんの名さ」
キューティーハニー/如月ハニーはアンドロイドである。頭脳は超AI、骨格は強靭な金属製であるなど、23世紀の最高峰と言える技術の結晶である。その身体に宿った魂魄がこまちの姉『秋元まどか』のものだったのである。こまちが全く違和感を感じないほどに精巧に造られているのは如月博士の才能の高さの賜物だろう。
「キューティーハニーというのは、その体の戦闘形態なのさ。その上位形態がハイパーハニー。君たちより強かったろ?」
「ええ。フルーレ一本でなぎ倒していく姿はとても心強かった。子供の頃を思い出しました」
「君のお姉さんもまさか、生まれ変わってから再会できるとは、思ってもなかったようでね。後で僕に言ってたよ」
「自分の世界のお姉ちゃんではないけれど、まさか、姉妹で同じ戦場に並び立つ日が来るなんて。それで、一緒に暮らさないって誘われてるんです」
「受けたらいい。彼女も表向きは高校生だし、如月邸はヒーローユニオンのおかげで健在だが、一人で住むには広すぎるからね。それに執事を雇うのは彼女の性に合わないろうし」
「考えてみます」
のび太との会話の通り、後日、キュアミント(秋元こまち)は23世紀での活動拠点を如月邸と定め、生まれ変わった姉と共に暮らすようになる。大決戦での出会いが彼女を動かしたと言えるだろう。
「でも、貴方はどうして、私たちを助けてくれるんですか。のぞみさんやはーちゃんのことはわかりますけど……?」
「友達を助けるのに、理屈なんて必要あるかい?それに……人が戦ってるのを誰かに金を渡して、リングの外から眺めてるほど、僕は愚かじゃないさ」
のび太一流のニヒリズムである。そのニヒリズムこそ、ドラえもんがのび太へ残した最大の遺産の一つである。ドラえもんは『通りすがりの正義の味方』と称して異変に立ち向かう勇気を持っていたので、のび太はドラえもんから『誰がために……』というニヒリズム的倫理観を教わり、青年期までに身に着けている。ことはがかつての漠然とした『借り物』の使命感ではなく、ヒーロー達と同様の崇高なものに目覚めたのも、のび太の『やる時はやる』背中を見てきたからだ。
「僕は子供の頃、ピー助から始まって、コーヤコーヤの人たちをガルタイトのならず者たちから守ったり、『魔界』の悪魔、『アトランティスの遺産』である報復用コンピュータ、宇宙の秘密警察的組織、別の宇宙人の軍隊そのものに喧嘩を売ってきた。何度か大きい犠牲も払った。だから、君たちの力になれるのなら、何でもやるさ。カミさんのために、アッバース朝時代の奴隷商人とも殴り合った事もあるしさ。その時はハールーン・アッラシード王に謁見したよ」
そこまでいった瞬間、キュアミントの目が輝く。ハールーン・アッラシードという名がビビっときたのだ。
「おおっ…。(はーちゃん、今のどこに彼女が興奮する要素あった?)」
(たぶん、アッバース朝とハールーン・アッラシード王のとこだと思う。ミントは小説家志望だったから)
(なるへそ……『そこ』か……)「よければ、その時のこと、タイムテレビで見せようか?シリアス多めだけど、ギャクも織り交ぜた大変な冒険だったから。その時は熱中症で死にかけるわ、溺れかけたけど」
「ぜ、是非お願いしますっ!」
思わぬ申し出に興奮し、声が上ずるキュアミント。のび太が引き合いに出した『ハールーン・アッラシード』という名がビビっと来たのだ。のび太はフェリーチェに耳打ちしてもらい、その理由を知ると、皆でリビングに戻って、タイムテレビをセットし、その冒険――ドラえもん曰く、ドラビアンナイト――の模様をキュアミントとキュアフェリーチェに見せた。
「すごい……これがアッバース朝絶頂期の頃のバグダッド……」
「794年、ハールーン・アッラシード王の治世の後半期に差し替える頃の様子さ。当時の人口は100万人超えで、ミクジンの話じゃ、唐の長安と並び評されたというけどね」
「それは本当です。この当時に100万人超えの街は世界に数える程度しか存在しなかったんです。長安と並び評されたのが、この頃のバグダッドなんです。この時代には間違いなく、世界最大のメガシティの一つですよっ」
タイムテレビで映し出された『アッバース朝最盛期のバグダッド』のオリエンタルな町並み、絶頂を極めていた時代の『華やかりきイスラム文化』にキュアミントは圧倒される。興奮しているせいか、声がいつになく上ずっている。のび太達はハールーン・アッラシード王の居城から近くのとある港湾部付近までを散策した程度であったが、人波の絶えぬバグダッドのアッバース朝時代の賑わう雰囲気は充分に堪能した。むしろ船出してからが冒険の真骨頂である。ドラえもん世界では実在し、ハールーン・アッラシード王の治世には齢60を有に超える年齢の好々爺であった『船乗りシンドバット』その人の存在、奴隷商人に囚われ、奴隷として手荒く扱われる少女期のしずか(彼女曰く、船上で鞭を振るわれたとのこと)、砂漠を彷徨ううちに熱中症にかかり、死にかけるのび太、病状を気遣うジャイアンの厚い友情……。ミントとフェリーチェはジャイアンの厚い友情に感動して、ウルウル目だ。対して、当事者であるのび太はどこか懐かしそうであった。この時代からはすっかり遠くなった過去である少年時代の大冒険を、改めて大人の視線で振り返っているようだった。
―― 一方、『プリキュア5の世界』にいるのぞみBはAと時たま連絡を取り合うようになっていたが、自分の力では『強くなっていた後輩たち』にも届かない事を思い知らされ、打ちのめされていた。特に、ピーチにも一撃でノックアウトされた事はショックであったらしい――
「今頃、かれんさんとこまちさんは向こうの世界で戦ってるんだなぁ……。私の力じゃ届かない『向こうの私』…。ココが生まれ変わってて、結婚して……ココも戦士になってるし…」
Bにとって一番の衝撃は『想い人が生まれ変わった後に自分の夫になり、それでいて、プリキュア以外の戦士に覚醒めていた』事であった。サムライトルーパーという戦士となり、自分の想像のつかない敵と戦う宿命を負っている。せっかく『地球人』に転生したというのに、戦いの道に足を踏み入れた。Bはそれに心を痛め、Aに詰め寄った。Aは『ココ自身の選んだことだよ』とけんもほろろにあしらった。そこもBがAに反発した理由の一つだが、Bの戦闘能力ではシャドームーンには手も足も出ず、逆に仮面ライダーBLACKの足手まといになっただけであった。その事が彼女には一番のショックであった。別の自分は強化形態を二段階も持ち、『輝煌帝』という白い鎧を纏うコージと共に戦えるだけの力がある。それが羨ましかったのだ。
「向こうの私は二段階もパワーアップできる。本当はミラクルライトがないと出来ないはずの……。それは挫折やショックな出来事を乗り越えて掴んだ『翼』。私は何してるんだろう…。向こうのココに当たり散らして……」
Bはいろんな出来事の連続に打ちのめされて、すっかり気落ちしていた。自分の力では『仮面ライダーBLACKやRX』の力になれないという事実、(これは仕方ないが)後輩たちとの戦闘レベルの違いの大きさなどへの嫉妬心などの色々な感情がごちゃごちゃになって、彼女を覆っていた。その隙を突かれる形で単独での戦闘を強いられることとなった。精神的に動揺している事もあり、通常の戦闘能力は発揮できず、瞬く間にピンチに陥る。
「どうしたね?今日は動きが悪いようだが?」
手慣れている相手であるはずの『敵幹部』に瞬く間に追い詰められ、ドリームBは拘束されてしまう。
「今日の私はいつもとは違うぞ、キュアドリーム。色々と上からせっつかれていてね。お遊びはなしでいこうか!」
心の動揺が大きいためか、通常のパワーも出せずにその男にぶちのめされてしまうドリームB。わずか数分の間に戦闘不能にされてしまい、立つことさえままならなくなっていた。
「……私は誰かの力になれないの……?それだけが……プリキュアとして誰かを守る事だが周りに認めてもらえることなのに……」
自身のコンプレックスをむき出しにし、嗚咽するキュアドリームB。彼女には戦意はもはやなく、その男も残念そうにそう言った。
「私は少々、君を買いかぶっていたようだよ…」
と。ドリームBはダメージで男の言葉は耳に入らず、気絶してしまう。だが……。その彼女を拘束から救い、お姫様抱っこして助けた者がいた。
「そんな事ないわよ、のぞみ」
「りんちゃん……?」
「様子を見に来たけど……あんたらしくもないわね、こいつ相手にボコされるなんて」
「その格好と口ぶり……まさか……『向こうの世界』のりんちゃんなの!?」
「そうよ。あたしが今回の『当番』でね。ここはあたしと仲間に任せなさい」
りんAは微笑みかけると、そのまま自身もパワーアップした『シャイニングルージュ』へと変身した。彼女の場合は記憶の回復と同時に想いが爆発した事で『奇跡』を起こしたわけで、シャイニングドリームに近い姿になっている。
「まさか、りんちゃんもなれるの……その姿に…!?」
「あんた自身があたしを信じてくれてたから、『なれた』のよ」
シャイニングルージュは優しく微笑む。そして。ルージュの護衛も現れる。
「へー。てめーがのぞみが現役時代に戦ってたって言う奴か」
「何者だ、お前らは!?」
「あたしは……そうだな。さしずめ、『大空魔竜ガイキング』とでも名乗っておこうか?」
「同じく、俺は『ゲッターロボ號』。そう呼んでくれ」
ロボットガールズの『ガイちゃん』、新入りの『號ちゃん』がシャイニングルージュの護衛であった。黒江が、記憶喪失から回復して間もないりんAを気遣い、親友であるガイちゃんに護衛を頼み、ガイちゃんが新入りのロボットガールズである號ちゃんを連れ出したわけだ。
「え、え、え!?」
急転直下すぎる展開にパニックのドリームBだが、二人はやる気スイッチが入ったのか、叫びとともにそれぞれの得物を召喚する。
「ミラクルドリルランス!!」
「磁鋼剣!!ソォーードトマホーーーク!!」
「さーて、あんたにはあたしたちの実験材になってもらうとしますか。ブンビーさん?」
シャイニングルージュはもニヤリと微笑い、ドリームBを下ろすと、指の関節を柔軟体操と言わんばかりに鳴らす。他の二人も完全に戦闘態勢である。彼女らと相対することとなった『プリキュア5の現役時代における敵組織』に所属する幹部である『ブンビー』は組織における彼自身の追い詰められた現実問題として撤退するわけにもいかず、彼から見て『未知の敵』に挑むしかなかった。彼にとってのこの日最大の不幸と言えた。
「嫌に自信ありげじゃないかね、キュアルージュ?」
「ふふーん。このあたしは『あんたが知ってるあたし』じゃないのよね」
鼻を鳴らしつつ、ドヤ顔でポーズを決めるシャイニングルージュ。その振る舞いに、ブンビーは事を悟ったか、青ざめて腰を抜かす。
「なにーーーー!?ま、まさか!?」
「そ、そのまさかよ」
シャイニングルージュはここでコスモから聞いていた一人の『後輩』の技を借りる。それは。
「プリキュア!!ソレイユゥゥ……シューーート!!」
ルージュ本来の技ではないが、同じ属性のプリキュアの技ではある。火の玉を高速回転させつつ撃ち出すこの技、本来の使い手のソレイユや自分の技との差別化のためか、オーバーヘッドシュートの体勢で打ち出した。それはファイヤーストライクの数倍の火力を叩き出し、ブンビーにダメージを与える。
「ぬおおゥゥ……。やはり、ルージュもパワーが上がって…!」
飛行で距離を取ろうとするブンビーだか。
「まだまだ!『星の光を聖なる力に』!!」
『プリキュア・スターダストシュゥゥトッ!』
シャイニングルージュは星型のエネルギー弾を瞬時に生成、それを空中へ飛び上がってのパンチを以て、相手に叩き込む。そして、技のキメ台詞。
『星よ、天へ還れ!!』
これも彼女の技ではなく、キュアフォーチュンから借りた技である。彼女ものぞみA同様に『プリキュアの壁』を超えたためからこそ、初めてなし得た光景であった。
「後輩からの借り物だけど、パワーアップしたあたしの攻撃のお味はどう?ブンビーさん」
久しぶりにかっこいい構図でキメポーズを決められたシャイニングルージュはご満悦である。
「りんちゃん……。すごーい!あたしだけじゃないんだね、パワーアップは!」
「当たり前よ。あたしもあんた自身と同じで、壁を超えたのよ。プリキュアのね」
ドリームBがようやく笑顔を見せる。世界は違えど、親友であるりんも同じレベルになっている事に安心感を抱いたようだ。
「それがどうしたぁー!」
「おい、おっさん。あんましつこいと、女の子にもてないぜ?」
ブンビーはめげずに襲いかかるが、號ちゃんが立ち塞がる。
『ナックルボンバー!!』
篭手をロケットパンチの要領で勢いよく打ち出す。ブンビーはこの音速の拳にぶん殴られ、空中で体勢を崩してしまう。
『黒焦げになりな!デスファイヤー!!』
ガイちゃんが『デスファイヤー』で追い打ちをかける。
「くそぉ……今日は厄日、厄日なのか!?」
ブンビーはたまらずに逃げようとする。
『そう簡単に逃がすかよ!!プラズマァァァ……サンダー!!』
號ちゃんがプラズマサンダー(これはネオゲッターロボがゲッターロボ號の同位存在である事から使える技で、マグフォースサンダーを上回る攻撃力を持つ)を形成し、ブンビーめがけてぶん投げる。槍状に固定された雷はブンビーを貫かんとする。危険を感じたブンビーはとっさに組織の使役怪物『ホシイナー』を手近なものを素体にして形成。プラズマサンダーから難を逃れる。
「今回はここでホシイナー?ずいぶんともったいぶってるじゃない?」
「当たり前だろ!お前ら、私を殺す気かーーーー!?」
命からがらに難を逃れ、ヒステリックに喚き散らすブンビー。対して、余裕を見せつつ、不敵に笑うシャイニングルージュ。
「そろそろ、この世界のあたしたちが来る頃だと思うけど、どこの世界でも似たような事してんのね、アンタ」
「別の私も似たような道筋になっているようだな?」
「のぞみの誕生日ケーキをぶんどった事あったっしょ?あれは前に犯人と決めつけた事の仕返しだったの?」
「君たちへの意趣返しだよ。前の時にえらい目にあったからね。いーじゃないか。その後に一生分は食えただろう?お菓子を」
これはのぞみたちの現役時代にあった『ある出来事』を指す。それはブンビーも知っている事だ。
「うちののぞみ、まだ根に持ってるわよ?」
「なにーーー!?それとこれは話が別だろ!?」
「今度会ったら、少年漫画雑誌で7ページ分くらい使う勢いでラッシュ攻撃をぶちこむつもりだそうよー?」
「なんだよ、やけに具体的なページ数じゃないか!?」
「オラオラと無駄無駄無駄。どっちがいいか、次までに決めとけって」
「そのネタがいいんなら、私だって、それ関連でやりたいネタはあるぞー!」
「言うと思った」
シャイニングルージュとブンビーのやけにウイットに富んだやり取り。ドリームBはルージュの話すことに合点がいくが、『そこまでのことかなぁ』と、別の自分の発言だという一言に首をかしげつつ、ルージュの言うことの意味を掴みかね、首を傾げて、キョトンとしている。その姿からは、BはAと違い、少年漫画雑誌との縁が総じて薄いのが窺える。プラズマサンダーの閃光などを目撃した事でB世界のプリキュア5が事態を知り、現場に向かい始めた頃、ウィッチ世界からやってきた『シャイニングルージュ』と『プリキュア5の世界』のブンビーは妙にウィットに富んだやりとりを交わす。ブンビーとプリキュア5は和解するのが史実の流れであるので、それを考えれば『自然な流れ』であると同時に、シャイニングルージュも彼を『どこか憎めない腐れ縁のヤツ』と認識している表れであった。