ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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ウィッチ世界での留守番組が今回の主役です。


第二百七十二話「留守番部隊は何をしているか?」

――未来世界は核融合炉の小型化が早期に実現した結果、機動兵器の動力として普及した。ただし、早期に出力上限の都合で艦艇用動力としては花形では無くなっている。波動エンジンやフォールドエンジンなどの外宇宙航行可能なパワーの動力が次々と実用化されたためだ。コズミック・イラ世界で地球連邦軍があっさりと地球連合を屈伏させたのは、あまりに大きい基礎技術差、戦争を繰り返した故の機動兵器運用ノウハウの差、パイロット経験値の平均値の違いが作用した結果である――

 

 

 

 

 

 

 

 

――地球連邦軍はコズミック・イラへの二度の介入でその武威を誇示した。新兵器の実験場代わりにしたため、ルナツーに配備されて間もない、最新鋭のジェイブスも投入された。ルナツーには比較的に実戦経験者も多かったため、プラント・地球連合軍の双方を『蹂躙』するに足る力を見せた。プラントはミネルバ隊の行方不明、前大戦経験者の少なからずのクライン派への鞍替えで『まともな戦力』がおらず、地球連合軍に至っては烏合の衆。そんな状態で百戦錬磨の地球連邦軍将兵の操る高性能兵器に伍する事は不可能であり、オーブ首長国連邦はうまいこと勝ち馬に乗っかったわけだ。とはいえ、二度目の介入の際には、プラントのギルバート・デュランダルが世論を上手く操り、世界規模でロゴスへの魔女狩りを煽った結果、経済面でハイパーインフレが起こり、既存の世界秩序が崩壊しかけていたため、地球連合は元より瓦解寸前。プラントは経済面での勝ち組化を妨害されたので、地球連邦軍に激しく抵抗したが、連邦軍の力を借りたオーブ軍に軍事的に敗北した。結果、第三世代コーディネーターの出生率低下という問題が解決不能であるという根本的問題、度重なる大戦での人的資源の損耗がついに限界に達したプラントは『二度と大戦争は起こせなくなった』。地球連合も『魔女狩りと内戦化』で一気に国力と軍事力が消耗。大西洋連邦が斜陽化し、代わりにオーブが地球連合の主導権を握るに至った。地球連邦政府はオーブを介しての現地の間接統治をせざるを得ないと判断。地球連邦軍は自らの武威を敢えて誇示することで、現地の世界秩序である地球連合の統制を図り、オーブ主体での連合の再編を図る。奇しくも、地球連邦の現地拠点は日本列島に置かれ、日本列島の復興が図られたため、以後のコズミック・イラ世界はプラントの軍事力の衰弱化、地球連合の中心国家『大西洋連邦』の衰退による混乱を避けるため、地球連邦軍にすがった結果、地球連邦政府のある種の飛び地として管理されていく。コーディネーターは新たに発生した人種であっても『新人類ではない』事がニュータイプの登場で示されたため、コーディネーター優位論はニュータイプ能力によって覆された。コーディネーターは人為的な遺伝子操作で生まれた『基礎能力が優れているに過ぎない人間』なのだ。(ちなみに、ルナマリア・ホークは比較的に遺伝子操作の度合いが低い部類であった。なおかつ、ジャンヌ・ダルクの再臨の素体になったため、肉体そのものが変化。元がルナマリア・ホークであったことを示すものは『機動兵器の操縦技能』と軍人らしい知識のみである)――

 

 

 

 

 

 

――かくして、コズミック・イラ歴世界から世界を渡った二つのガンダムは地球連邦軍の手で改装され、64Fで擬似的なパワードスーツ代わりとして運用された。ストライクルージュは相方と妖精が変身に必須である朝比奈みらいの乗機として使われ、(相方のリコが不在である事が多いため)結果的に相方化したキュアサンシャイン/明堂院いつきと共に、パワードスーツ代わりとしてガンダムを運用した。等身大サイズで運用される理由は、ISの調達に難があり、他部隊への配備が白紙に戻されたための混乱などの複合的要因によるものである。1949年も夏が近づくと、扶桑陸軍は人的損耗を抑制するために未来兵器を用いるようになり、通常兵器の更新の時間稼ぎを始めたわけだが、みらいといつきのガンダムでの戦闘も、目的そのものは『敵への揺動』であった――

 

 

 

 

 

 

 

 

――留守番組――

 

「今日は海兵隊を撃退しろかぁ。連中はどこに上陸したの?」

 

「こっちの隙を突いて、中央部の沿岸に揚陸したようだから、周りの艦艇を三笠で沈めて、揚陸した連中を片付けろって」

 

「なにそれ」

 

「中央部には湾があるんだ。そこを突かれた。連中なら、哨戒網を物量で突破して、揚陸する事はできる。三笠と富士は直に敵艦を主砲の有効射程距離に捉えるから、それが合図だって」

 

「500mの戦艦で殴り込み、ねぇ」

 

みらいはストライクルージュ越しに、ツッコミに困るような素振りを見せ、いつきもガイアガンダム越しに、苦笑いする。扶桑の大艦巨砲主義の極限と言える巨艦が数隻の護衛を引き連れて、空母無しで殴り込みにやってくるというのは軍事常識としてはありえないが、極度に空母と潜水艦不足である扶桑海軍では普通の選択であった。戦艦であれば、怪異に遭遇しても対応できるからで、小康状態にあるとは言え、出ないわけではない。既にビームが怪異の主兵装となって久しい時代であった事もあり、条約型巡洋艦や駆逐艦程度の船では『真っ二つにされて沈められる』危険性が大きく、ウィッチ世界では嫌われ者であった。戦艦が現地で軍事的に生き長らえた理由は『大型怪異に対抗可能な手段を持ち、なおかつ『一撃では沈まない防御力』を持つからである。

 

「この世界じゃ、怪異のせいで中小型の艦艇の価値が低いんだって。だから、贅を尽くした戦艦の存在が重宝されてた。ミサイルは迎撃されたり、無力化される危険性もあるから、戦艦が消える事はないそうな」

 

「史実を考えると、皮肉だね」

 

「核ミサイルも怪異には効かなさそうだってわかったし、環境や身体への悪影響が早くにわかった以上、放射線からの防護技術が発達しない限り、核エネルギーは発電手段としても使われる事は少ないだろうね」

 

ウィッチ世界では核兵器を保有しようとする動きは積極的にはなく、扶桑も『反応兵器を自主制作するまでの技術ステップ』と割り切り、公にはせず、試作のみを続ける。未来世界から核融合炉を輸入し、それを基にしての発電所を造る一方、反応兵器を手にするための研究を長期にわたり継続していく。その一方で、原爆の投下への報復攻撃の手段として、反応兵器を選んでいる。

 

「キュアミラクルの姿で戦いたいけど、当分は無理だなぁ」

 

「君はモフルンとリコがいないと、変身の条件を満たせないものね」

 

「でもさ、ガンダムの姿で普通の歩兵装備を使うのはどう?」

 

「まぁ、モビルスーツ用の武器は歩兵サイズじゃ威力過剰だしねぇ。バルカンとビームサーベル以外は歩兵の掃討には向かないから、仕方ないさ」

 

二人は扶桑の兵士が使う標準的な銃『64式7.62mm小銃』を携行している。89式5.56mm小銃は一般部隊が優先されているが、威力不足が心配されたため、一部部隊は64式7.62mm小銃を員数外装備で保有し、使い潰す形で使用している。

 

「連中、こういう南方のジャングルに慣れてるの?」

 

「慣れてないから、チャンスなんだ。ベトコンはこういうゲリラ戦で米軍を苦しめた。ジオン軍もゲリラ戦をしてきて、連邦軍を手こずらせてきた。物資搬送用のトラックや兵員輸送用のハーフトラックでも見つかればいいんだけど」

 

二人はトラックを鹵獲するつもりで、鬱蒼としたジャングルをうろつく。気温はこの時期では標準である31度前後。戦後の日本人であった二人にとっては、『涼しい』部類に入るため、行動は苦ではない。

 

 

「あ、いた。物資搬送用の集団だ」

 

「護衛を倒して、トラックを奪う。付近の歩兵部隊に通報しといて」

 

「OK」

 

二人は敵軍の上陸部隊へ回す物資の運搬部隊を運良く発見。横合いから飛び出す形で、先導のジープに乗る兵士を撃ち殺し、兵員輸送用のハーフトラックから降車してきた部隊を片っ端からなぎ倒す。隊列にいたダイアモンドT 968トラックに積まれていたレーションや医薬品、ホワイト 666トラックには、歩兵用の弾薬が積まれていた。

 

「うへぇ。扶桑陸軍が見たら、泣いて喜ぶ量だよ。最近は食料品の供給にも四苦八苦するから」

 

「日本が軍への納入義務を廃したせいで、日本からレーションを買い付ける必要も出てきたから、輜重部門が泣いてるからねぇ。日本も予想外に混乱が大きい上に、現地雇用体制が崩れることを知ったから、扶桑軍の工廠に食料品生産部門を作るのを容認したって。それに、兵たちの娯楽をいきなり21世紀の倫理観に統一するのも無理だから、食料品を豪華にして、兵士の不満を抑えるのを選んだそうな」

 

「料亭とかで芸者遊びするのが、この時代の『レクリエーション』だもんなぁ。大学で本を読んだけど」

 

「この時代の人たちにトランプやオセロとかを奨励しても、馴染みがないから、そりゃ抗議が起きるよ。花札だって、農村出身の兵士はわかるかどうか」

 

日本の想定外は『軍隊のレクリエーションを性急に21世紀の基準に変えようとしたら、農村出身の徴兵の兵士らは花札すらわからない事がある』事、芸者遊びを制限しようとしたら、現地の料亭街から抗議が来た事などであった。64Fは未来世界出征の経験、あるいは転生者であるから、21世紀基準のレクリエーションに適応できたが、それはあくまでも『例外中の例外』である。結局、娯楽に関しては一定の裁量が認められ、大まかな指針が定められることとなり、急速に娯楽の近代化が図られた。

 

「日本が欧州に冷たくなったのは?」

 

「ドイツは裏で馬鹿にして、他の国も見下してた史実が伝わったからさ。それにヤルタ協定とポツダム宣言も大きい。あれで和平交渉の全てが無駄骨だった事がバレたから、技術力の差を見せつけて、心を折る事に執着するようになった。初期のジェット機が生産されだした段階でF-14を出すとか、戦中世代の戦車が普及した段階で、180ミリを超える厚さの装甲を持つ重戦車を出すとかね」

 

日本連邦の方針が『チート上等になった』のは『和平交渉をしようとしたら、裏で処遇が決まっていた』という史実の情報が扶桑に伝わったためで、軍事的に圧倒的に勝つことで屈伏させるという意思を扶桑国民が持ってしまった事が、後々のリベリオンに不幸となって降りかかる。扶桑国民は日本国民が戦後に捨てた激昂心を持っているため、それに火をつけてしまったのである。ダイ・アナザー・デイでのミーナの冷遇行為が結果的にそれに火がつくきっかけであったことから、ミーナは本当に数十年はノイエ・カールスラントに足を踏み入れられなかったのだ。

 

 

「そのきっかけがミーナさん?」

 

「あれで扶桑の世論が沸騰しちゃったんだ。黒江さん達も相当に苦慮したらしい。なにせ、国民の一部が暴徒化して、外務省を焼き討ちしようとしたらしいよ」

 

「本当?」

 

「そうだよ。その事もあって、カールスラントは扶桑に501の運営権をすぐに譲渡したんだ。で、64Fに事実上組み込んだ。他の統合戦闘航空団が廃止された、ないしは凍結されたのは、宇宙戦艦でどこにでも短時間で部隊を送り込めるという事が判明したからだし」

 

「いつきちゃん、敵は?」

 

「降伏したよ。こっちの噂が広がってるみたいで、みんな怯えてる」

 

「噂かぁ……。変な噂じゃなきゃいいんだけど」

 

そう愚痴る朝日奈みらいだが、噂とはどういうものか。それが気になるのであった。

 

 

 

こうして、二人の出現と襲撃で恐慌状態に陥った物資運搬部隊は瞬く間に降伏した。それぞれの個人装備が脆弱であった事、『神出鬼没のロボットによる特殊部隊』という尾ひれ付きの噂がリベリオン軍に流れており、『それに遭遇してしまった』という兵たちのショックも大きかった。正確には、巨大ロボットを人のサイズに縮小して、パワードスーツ代わりにできる改装を施して運用しているのだが。この改装は他の機体にも施されており、サイズ的に『巨大すぎて』地上での実戦運用が極めて困難である『グレートガンバスター』もその予定パイロットの不在のため、当面はバスターマシンへの分離機構を封印し、パワードスーツ代わりの運用を想定しての試験を行う予定である。ドラえもんがもたらした『ガリバートンネル』に使われている技術は、戦乱期である事もあり、地球連邦軍で活用されていたわけだ。この改装試験には、『通常の操縦法では育成が長丁場になりそうな機種』が選定され、改装を受けている。ISの外観の評判が政府関係者に受けが良くないための妥協策でもあった。パワードスーツ関連技術が統合戦争で衰退したためでもあり、反統合同盟が長年の統合戦争で後世にもたらした『負の遺産』であった。

 

「近くの歩兵連隊に引き渡したら、次のとこにいくよ」

 

「次はどこ?」

 

「上海。この世界だと、この近くの沿岸都市だね」

 

「今夜はそこで泊まりかぁ」

 

「現地の駐屯地には話を通しておいてるみたいだから、そこで機体の整備と補給をするよ」

 

「MSを整備できる整備士がいるの?」

 

「そこの駐屯地、地球連邦軍も一緒に駐屯してるんだってさ」

 

「なるほど」

 

二人は機体の整備と補給地点を調整してもらった上で、ガンダムで出撃している。長距離移動と戦闘で多少なりとも機体が消耗するからだ。特に機体冷却、ショックアブソーバーや関節部などの整備を含めた重整備はそれなりに時間を使う作業だからだ。ジオン残党がホバー移動で、脚部関節の摩耗率が低いドム系を戦後に好んでいた理由も、脚部関節の故障率がザクより低いためであった。(これは一年戦争時代の流体パルス駆動のみで駆動する、『純然たるジオン系の機体』の少なからずが抱えていたもので、戦後製造のフレーム構造の機体にはその心配はない)そして、ガンダムタイプは性能に相応しい搭乗者がなかなか得られない問題があるため、64Fにおいては、パワードスーツ運用に対応可能な改造が施された機体が増やされた。その内の一つが『フルアーマーガンダムマークⅢ』であった。

 

 

 

 

 

 

 

――64F 基地

 

「マークⅢをフルアーマー化した上で改造したんですか」

 

「二機以外にもデータが欲しいって、『ギアナ』(未来世界のギアナ高地にある地球連邦軍本部)からのお達しでね。手空きのあなたにテストを命じるわ」

 

「わかりました」

 

マークⅢの改造機のテストにはキュアフェリーチェが任ぜられた。変身した状態でシステムを起動させた場合、プリキュアの身体能力が機体に反映されるという効果が確認されていたため、その確認の意図もあった。また、フェリーチェの持つイメージに比較的に近かった事も大きいだろう。武子は上層部の指令を遂行するほうだが、ギアナ高地からの通達は大抵の場合、『新装備、ないしは試験装備のテストを押し付けられる』ので、げんなりしているのが本音。彼女は本来、既存装備の活用で名を上げたところがあるので、実働データ取りもろくに終えていない装備を送られるのは好かないのだが、扶桑の航空部隊の試験部署が廃止されている以上は元・テストパイロットも多い64Fが兼任するしかないので、そこは諦めている。

 

「あなたは新京近くに出現した怪異を迎撃してちょうだい。B世界の501は教習中な上、色々な事情もあって、滅多に出せないし、魔弾隊には沿岸に進出してきた敵部隊の掃討をさせてるのよ」

 

「そのために、フルアーマー化したんですね」

 

「ええ。フルアーマーなら、『ゲタ』が戦闘で失われても、自力で飛行できる。そのように近代化されたそうよ」

 

「わかりました。ゲタは?」

 

「外で準備を終えているはずよ。いってらっしゃい」

 

「いってきます」

 

と、言うわけで、フェリーチェは『留守番組』としての初の任務が『パワードスーツ運用に供する事ができるように改装されたフルアーマーガンダムMk-Ⅲの実働テスト』であった。元々、ガンダムマークⅢのフルアーマーは歴代のフルアーマーと違い、フルアーマー装備でも機体バランスが変化しないように設計されており、歴代のフルアーマーシステムのように『後付で装着される故に機体バランスが悪化したり、重量で各部の応答レスポンスが低下する』難点がなく、むしろ『性能が飛躍的に向上する』利点が生まれている。フルアーマー系のガンダムタイプの多くが抱える難点『火力と装甲の増強のトレードオフで、運動性能が低下する』という事項が無いのだ。フェリーチェは基地の外の滑走路で整備を受けていた『新規に用意された、ミニサイズのドダイ改』(サブフライトシステム)の上に搭乗する。

 

「目標は中型タイプが10機前後。新型で、昔のロシアの前進翼機を模したデザインの奴だそうだ。50Fの迎撃を容易く突破している。B世界の501はまだ色々と課題がある上、対高速機の戦闘教習の途中だ。47Fの震電改二が支援に出るそうだ。お前は初めての機体だ。そいつは火力はあるが、初陣だから、無理はするなよ」

 

「わかりました。離れていてください、出ますよ」

 

「戻ったら、データを回してくれ。次回に活かすから。あ、予備パーツがまだ回って来てないんだ。あまり壊さんでくれよ」

 

「隊長にも言われました。大丈夫ですよ、アストナージさん。私、バリアを普通に貼れますから」

 

「あ、そうなの」

 

「ええ。ま、ストナーサンシャインとシャインスパークも撃てますから、いざとなったら……」

 

「使うんなら、市街地に余波が及ばないところで使えよ。シャインスパークやったら、下手な都市が消し飛ぶんだからな」

 

「わかってます。調整の効くストナーサンシャインにしときますよ」

 

「そういう問題じゃないんだが」

 

「……心配しないでください、使いどころはわかってますって。キュアフェリーチェ、ガンダムマークⅢで出ます!」

 

苦笑するアストナージ。64Fに出張中の彼からアドバイスをもらったフェリーチェは機体越しに機体上部のグリップを前傾姿勢で握り、ドダイ改をコントロールし、滑走路から浮き上がり、無事にテイクオフしていった。

 

 

 

 

――サブフライトシステムは元々、一年戦争のドダイYSの存在が発端になって生まれ、MSを使う戦争が常態化するにつれて、MSを持つ全ての陣営で普及していった。MSをパワードスーツ代わりに使う事が考案されても、行動半径の拡大のためにサイズを相応に縮小したものが副次的に製造され、64Fが運用試験を委託されている。連邦軍で標準的な『ド・ダイ改』及び、宇宙用の『ベースジャバー』が当然ながら製造されているが、太平洋戦争では、『ドダイ改』が重宝されていた。こうした運用は普通にMSを使う時にも、Z系の機体のウェーブライダーをサブフライトシステム代わりに使うので、未来世界の戦争を体験した者たちにとって、サブフライトシステムを移動・機体の輸送手段として使うのは当然の事であった。他の理由としては、南洋本島と、自由リベリオンの租借地である新島群を合わせた面積は広大であるため、その警戒飛行は長距離になるため、サブフライトシステムを使って、パイロットと機体の双方にかかる負担を減らす目的も含まれていた。これはナイトメアフレームであっても同じである。運用時にバックアップ態勢に気を使わないといけないのがリアルロボットの難点である。ある種のヒーローじみている『スーパーロボット』も一定の整備体制は必要だが、リアルロボットほどの頻度は必要ではない。一定の稼働時間ごとに各部を点検し、新しい部品と摩耗した部品を取り替える。それはスーパーロボットであろうが、リアルロボットであろうと同じこと。ただし、ガンダムタイプは複雑な機構を内包する分、ジム系より整備に気を使うし、戦闘での高能力を約束されてはいるが、並の整備士では音を上げるような複雑な手順が含まれている。パワードスーツ運用のテストの被検体に選定されている機体が比較的に『シンプルな機体構造を持つ』もので統一されているのは、過去の戦争での地球連邦軍が『ハイ・メガ・キャノンなどの複雑な機構を持っていたり、複雑な可変機構を持つ』機体の整備で多くの整備士が泣いてきたからで、ガンダムタイプに手慣れている、熟練の職人気質のメカニックがいる部隊にガンダムタイプが集中配備される遠因であったりする――

 

 

 

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