――日本国の意思が太平洋戦争での勝利で統一されたのは、現地の1949年であった。ウィッチ世界が自分たちの世界と全く違う『別の歴史』を紡む世界である事が理解され、左派が主張する『扶桑を太平洋戦争に穏便に負かす』事の無意味さが知れ渡ったからであった。ウィッチ世界は、自分たちを含めた未来勢力が現地世界人を使っての『ウォーゲーム』を繰り広げている舞台なのだ。64Fはそんな上層部の思惑に振り回されていたが、司令部直轄であるがため、軍中央のおもちゃにされずに済んでいる。日本国の意思が統一されたことで、新兵器の開発速度が公式に早まる、前線への補給頻度が多くなるという皮肉な状況になった扶桑軍。地球連邦軍は多元宇宙理論を理解していたため、援助を惜しむことがなかったのである――
――新京に侵攻した怪異だが、待ち受けていたFAガンダムマークⅢ/キュアフェリーチェの迎撃を受けた。支援に駆けつけた47Fの震電改の援護を受けつつ、高速型怪異の編隊を落としていく――
「スホーイを模した形状とは…。他の部隊の手には負えませんね、これは」
高速型怪異の速度は音速を充分に超えていた。旧来型のストライカー装備では対応不能な速度である。だが、自分たちにとっては『いいカモ』である。形状は20世紀末にロシア軍が試作した前進翼機を模していた。従来型の怪異を遥かに上回る高速と言えたが、ゲッター線の導きで『真ゲッターロボと同等以上の飛行も可能にした』キュアフェリーチェにとっては『鴨が葱を背負って来る』と言える。また、元より21世紀型戦闘機と戦うために設計された震電改二も充分に支援できており、サブフライトシステムを退避させ、自前の能力とフルアーマーガンダムマークⅢのスラスターを併用する形で飛行し、怪異と戦った。得物はマークⅢ固有の武装だが、グリプス戦役後に新造された専用のメガビームライフルが新規に追加されており、火器性能は以前よりアップされていた――
「早い事は早いですが……捕まえられないほどではないですね」
キュアフェリーチェはマークⅢに持たせているライフルと肩のビーム砲を同時に撃つ。史実でハルトマンとバルクホルンをも苦戦させた怪異も、音速での戦闘も当たり前になりつつあるこの世界では、有象無象の一つに過ぎない。ましてや、魔力を通さない実体弾に耐性を持つ怪異も、高出力のビーム兵器は防ぎようがない。コアごと撃ち抜かれ、消滅する。
「震電の皆さんは、低高度から来る個体を頼みます。私は上空の母機を叩きます!」
フェリーチェは低空の怪異を震電部隊に任せ、自身は上空からそれらを送り込んだ母機を叩こうと上昇する。すると、カールスラントが戦間期の1930年代に構想していた空中戦艦……フィクション作品で言う『ゴリアテ』を模した大型怪異がレーダーに引っかからないように『チャフ』をばらいていた。
「防空監視所の怠慢ですね、これは」
防空監視所の怠慢に苦笑しつつ、怪異と同じ高度にまで上昇すると、フェリーチェはマークⅢ越しに真ゲッタートマホーク(真ゲッターや真ゲッタードラゴンと同型のハルバードタイプ)を持ち、構える。ゲッター系の武器が怪異への効果が最も高い(怪異はゲッター線に弱い)ためだ。
「はぁあああっ!」
これが『リアルロボットのボディで、スーパーロボットの武器を使った』初の事例となった。『スーパーロボットがリアルロボットのような銃火器を持つ』事例は多いが、その逆は無い。とはいえ、完成の域に達したガンダムタイプのムーバブルフレームの強度はグレートマジンガーの基礎フレーム構造と遜色ないほどに向上している。その関係上、ガンダムタイプであれば、真ゲッタートマホークを振るうのに、なんら支障はない。トマホークといっても、真ゲッターや真ドラゴンが持つような『ハルバードタイプ』は重量もあるので、リアル系の量産機のトルクでは、高速で振るう事は出来ない。ワンオフ機であるガンダムタイプでようやく条件を満たせるというところ。
「子機を出したところで!」
怪異が防衛用の子機を射出するも、フェリーチェはトマホークを縦横無尽に振るい、瞬く間に子機を蹴散らす。フェリーチェはアムロから『リアルロボットの防御力は、一種の保険として考えるんだ。避けることをまずは考えろ』と言われていたため、『攻撃は最大の防御なり』と言わんばかりの行動を取ったわけだ。トマホークに斬られ、子機は瞬時に壊滅する。
「子機を防壁代わりにしますか……ならば!!」
怪異は子機を自らの防壁に使用する思考を持つようなので、リアルロボットの火器では埒が明かないと踏んだフェリーチェは、アストナージ・メドッソに言った通り、怪異へ最大の効果がある『ストナーサンシャイン』による撃滅を選んだ。原理は、構えた両腕の中にゲッターエネルギーを集束させ、そのまま、エネルギーを凝縮した弾丸を投げつけるというものなので、シャインスパークよりも敷居はむしろ低い。また、ゲッターエネルギーの特性上、任意で浄化にも転化可能なので、破壊力に特化した『最終兵器』であるシャインスパークよりは使い勝手はいい(ただし、全力で放った場合、ストナーサンシャインは余裕で中規模都市を消し飛ばすだけのパワーを持つので、誤差の範囲とも言えるが…)。
「私の……私とみんなの思いで…!!」
フェリーチェはそのまま、フルアーマーガンダムマークⅢ越しにストナーサンシャインの態勢に入る。リアルロボットでスーパーロボットの技を使うという前代未聞の珍事であった。ストナーサンシャインやシャインスパークの敢行はプリキュアの中でも、ごく一部の者のみが可能とした行為である。
『ストナァァァァァァ・サァァァァンシャァァァァイン!!』
ゴリアテ型怪異は逃げようとするが、巨体故に逃れられず、そのまま飲み込まれる。リアルロボットを媒介にして行った点で、今回のストナーサンシャインは特筆すべきものであった。
「リアル系を媒介にして、スーパーロボットの技を撃ったのは、私が始めてだろうなぁ。とはいえ、予備パーツがまだ届いてない機体を壊すわけにもいかないから、仕方ないか」
多少、素が出ているフェリーチェ。のび太との生活でフェリーチェになっている時間のほうが長くなり、精神的平静が保てるようになった事、マザー・ラパーパと因果のレベルで切り離され、一人のプリキュアとして『独立した存在』になった故に、マザー・ラパパ(魔法つかいプリキュア世界の大地母神)の精神的影響が無くなった事によるものである。のび太の世界で二十年近くを過ごしたための個人としての精神的成長の賜物でもあるが、現役時代における変身後は超然的な雰囲気を纏っていた事は自覚があるので、イメージを崩さない程度に言動に気を使っていた。だが、プライベート、または『一人でいる時』などは以前の幼児性は感じさせないが、かつての変身後よりは砕けた物言いとなる。そこも『神の後継者』ではない、『花海ことは』としての成長と言えた。
――この頃、B世界の統合戦闘航空団のメンバーは絶対的な練度不足が横たわっていた事や、メンバーの複数が『A世界ではプリキュアとして顔を知られていた』事から、公式な出動は控えられていた。芳佳やリーネは精神的に満足したものの、『別の道を辿った自分達の邪魔になる』という考えで、B世界での出動に消極的な者も多かった。芳佳とリーネは戦闘に関わる意思を持つものの、戦況が敵国への侵攻戦になったら、どうするのかという問題もあり、部隊としての統一した意志を打ち出せていない。また、ウィッチの力が絶対のものではないA世界の戦局に不安を感じる者も多かった。A世界は既に1950年代が目の前。驚異的な技術発展で、ジェット戦闘機が当たり前になり、ミサイルも普及済み。更に、高度12000mでの戦闘もざらにある。そんな状況で、中・低高度での戦闘が主流であった自分たちが役に立てるのかという不安が大きかった――
「宮藤さんやリーネさんは意気軒昂なようですが……実際はあの子たちの思うようなものではないというのに」
「あの年齢では、現実というものは理解できんよ、中尉」
ペリーヌBからヒアリングを行っていたのは、ルーデルであった。この頃には既に20代後半に達しているが、Gウィッチ化で未だに現役であった。ルーデルはカールスラント空軍の最古参級のウィッチになっていたので、実質的に長老格であった。実は彼女の同位体はウマ娘のゴールドシップであるという公然の秘密を持っており、ゴールドシップが急激に聡明な面を強く見せ始めた理由でもある。(ゴールドシップの記憶を彼女が参照できるように、ゴールドシップも、ルーデルの記憶を自己意思で参照できる。その関係で、ルーデルを思わせる冷静沈着な言動を見せ始めている)
「戦争の現実は残酷だが、自分の考えを他人に押し付けようとする思考が、軍曹(B世界の芳佳は昇進していないため)にはある。本人は亡き父上との約束を守っているつもりだろうが、力を失い、何もできない者にまで、『何かできるはずだから、何かやれ』と強要じみた物言いをする。彼女の物言いは生まれつきの肢体不自由の障害者に、『道具の助け無しで立って、自分の足で歩け』と言ってるようなものだ。魔力が尽きない故の高慢と取られる」
ルーデルは懸案であった、芳佳Bの起こした騒動をそう総括した。既に成人済みである都合もあり、タバコ(に見える喉の薬)を吹かしながら。
「彼女はお父上との約束を?」
「一種の呪いと化しているよ、あれは。満足に飛べなくなった者にも、何かをするように強要するに至ったのは。飛べなくなった者の思いは、飛べなくなった者にしか分からんよ」
ルーデルはゴールドシップの記憶が見られるようになったためか、芳佳Bの強要じみた言動やその頑なさを『高慢』と断じた。芳佳Bは考えを他人に強要するつもりはなく、自分が正しいと思ったことを口に出しただけだが、異を唱える者の意見に耳を貸さないし、意に介さないという難点が裏目に出てしまい、騒動を起こしたのである。
「彼女はこの世界での人物像にも悩んでいた。プリキュア戦士の生まれ変わりであり、ビジネスライクな物言いの飄々とした態度、そして、子持ちの既婚者だからな。ストライカーの技師と結婚した関係で、開発にも関わっている。そんなことになっているのだから、黒江くんは顔出しでの飛行を止めたのだ。顔が公に知られているからな」
ルーデル自身も、既に引退済みのB世界と違い、A世界では大佐から昇進していないが、現役ウィッチ。片足を戦闘で失い、義足を着用する身である。
「そうでしょう。この世界は、私たちの世界とよく似た別の世界なのだと、あれほど言ったというのに……」
芳佳Bは一連の騒動で、周りからの評価を下げてしまったのは否めない。戦闘に参加したがってるのは、その贖罪の側面もあるが、自分の考えを『高慢』と言われた事への反発も大きい。それをペリーヌBは見抜いていた。A世界は『綺麗事だけで戦えるほど優しくない』。芳佳BはA世界の自分が『父との約束を忘れて、自分だけの損得で動いているのでは?』と疑っていると、ペリーヌBはルーデルに話す。
「こちらでの彼女は転生者であることも考慮に入れなければならんよ。その時点で、君等の想像を超えている」
「大佐は、宮藤さんがこの世界では『違う』と?」
「そう表現するのが適当かもしれん」
ルーデルは本来、ウォーモンガーかつ、部下を振り回す傍若無人さを持つが、TPOは弁えている。ゴールドシップが急激に聡明な振る舞いをしだしたのも、ルーデルとの感応が起こったためである。ルーデルは戦場では狂戦士だが、普段は紳士的な態度を取る『男装の麗人』である。言動その他も1940年代の女性の常識からかけ離れている。その影響を受けたゴールドシップが聡明になるという、本人も想像だにしない効果が生じていたのだ。
――そのゴールドシップはルーデルの影響を受け、聡明なところが表面化。ナリタタイシンの頑なであった心を氷解させるのに一役買い、シンボリルドルフを『皇帝』の責務から解放させた。そのため、ルドルフはミスターシービーやマルゼンスキーの前でしか見せていなかった『素の自分』を解放しだし、意外な気の荒さがある一方で、テイオーと大して精神年齢が変わらないところが残っているところが後輩たちに知られ始める――
「ま、マルゼン!かいちょーが……かわいいよぉ~!」
「あらあら。あの姿見るのも、久しぶりね」
ルドルフはトウショウボーイの前では、皇帝としての仮面を脱いだ『ルナ』(幼名)としての姿に立ち戻る。そのため、聞こえてくる声のトーンも普段の落ち着いたものではなく、高めのトーンになっていた。
「お前、私の前だからと、羽目を外しすぎだぞ?」
「だってぇ、かいちょーとまた一緒にいられるなんて、思ってもみなかったもん~♪」
ルドルフはその言動も新人時代以前のものになっており、ルナとしての姿に立ち戻っていた。トウショウボーイが現在の会長としてのルドルフに近い言動である事から、ルドルフはトウショウボーイの言動を模倣するところから始めることで『生徒会長の理想像』を構築し始めた事が窺える。
「……かいちょーって、なんか、ボクに似てるね?」
「前世が親子だったからかも。ルドルフにとっての『かいちょー』が先輩だもの。先輩は私の一期上でね。実のところは、とうに卒業してるのよ」
「ぇえーーー!?」
「協会の体制が変わりそうだから、ハイセイコーさんが送り込んだのよ。卒業してから比較的にそんなに経ってない世代だから、現役との軋轢も少ないだろうって」
「協会から学園を守るために?」
「正確にはその強硬派ね。それに、近頃は地方競馬も衰退気味でしょ?それで、オグリちゃんの中央移籍の頃からあった不満が表面化したの」
マルゼンスキーはトウカイテイオーを引き連れ、ルドルフとトウショウボーイをこっそり尾行しつつ、トウショウボーイたち『TTG』が学園に舞い戻った真の理由を教える。
「オグリちゃんやイナリちゃんは元は地方出身なのよ。地方競馬のスターとして育てたかった関係者の意向を無視する形で、協会はルドルフを介して、二人を中央へ引き抜いた。それで地方競馬は中央競馬の二軍って風潮が強まっちゃってね…。」
マルゼンスキーはその時代にルドルフの補佐を務めていたため、その裏事情に詳しい。オグリたちの世代が引退後に地方競馬が衰退期に入り、第二のオグリやイナリとなるウマ娘も出ていない。トレセン学園も規模縮小期に入り、スペシャルウィークが転入した時代には、既にいくつかの分校が廃止に至っていた。また、中央に行けたとしても、レースで活躍できるウマ娘は限られている事がわかると、学園そのものへの募集人数も減り始めている。ルドルフはそれを食い止めようとしたが、既に自身の栄光は過去のものと認識されていたため、地方の関係者からは冷ややかに見られた。それ故にドリームシリーズの常設リーグ化に学園関係者として賛成していたのだ。
「あの子は、私の同期たちの犠牲の上に成り立った、ドリームシリーズを常設リーグにしたいって言ってたわ。今のドリームシリーズは表向きは上位リーグだけど、実際は野球のオールスターゲームと似たような扱いでしょう?だから、トゥインクルシリーズの実績とは別の成績が記録される完全な常設化を目指していた。メイズイさんやシンザンさんの賛同も得られていたけれど、キングヘイローちゃんの失踪でルドルフが失脚しちゃうから……」
「ボクもそれを引き継ぐよ。かいちょーのやり遺した事をボクが片付ける。それが前世で実の子供だった』ボクの責務だと思うんだ」
テイオーはマルゼンスキーにそう明言した。ルドルフの夢を志半ばで終わらせないと。その後、テイオーは有言実行し、ルドルフの後継者としての地位を『生徒会長としての基本政策方針の継承』で確立させる。それを補佐する形で、エアグルーヴとナリタブライアンは引き続き、副会長職を務めるが、その更に補佐役として、メジロマックイーンとナイスネイチャが抜擢されることになる。テイオーの就任には反対論が学園内からでもある。特にエアグルーヴは、『レースでの実力は認めるが、会長の後継に相応しいかどうか』と懐疑的であった。
「……エアグルーヴちゃんがあなたを認めるかどうか」
「認めさせるさ。春秋シニア三冠を取ってね。グラスは今のボクの敵じゃないし、今のシニア級の王者である、オペラオーを負かせりゃいいんでしょ?」
テイエムオペラオーを負かすといっても、今まさに全盛期を迎えている『覇王』なことに変わりはない。(とはいえ、オペラオー自身も、オグリキャップやスペシャルウィークらほどのスター性がないと、周囲に言われることへの反発心で、今日の地位を得ているが)
「言うは易く行うは難しよ、テイオーちゃん?」
「ボクはかいちょーの正統後継者だよ?オペラオーなんて、生意気な後輩はシメないとね」
テイオーはルドルフの正統な後継者だという魂の証明が得られた後は『かいちょーに及ばなくても、かいちょーの名に恥じない後継者になる』という気持ちを持つようになり、シニア級に本格復帰していく。しかし、そこに姉の仇討ちを狙う、ナリタブライアンが立ち塞がる事になる。ハヤヒデや『大成出来ない下の妹たち』の想いを背負ったナリタブライアンは生徒会を引き継ぐ都合で、レースへの本格復帰に手間取っていくテイオーを尻目に、全盛期の走りを取り戻し、シニア級三冠を照準に据える。その未来の始まりには悲劇も伴った。テイオーのルームメイトであり、ナリタブライアンが闘志を取り戻すきっかけになったウマ娘『マヤノトップガン』が屈腱炎を発症してしまったのだ。
「……マヤノのトレーナーから?……え……?」
「どうしたの…?」
「……マヤノトップガンのトレーナーから。マヤノがトレーニング中に屈腱炎を発症したって…」
「えぇ!?」
「それで大怪我して、病院に担ぎ込まれたって……」
テイオーの顔が一気に青ざめる。マヤノトップガンは同期で、ルームメイトとして切磋琢磨してきた仲だったからだ。
「屈腱炎…。テイオーちゃん!!マヤノちゃんのトレーナーに引退届を思い留ませるように言って!じゃないと、トレーナー君、今日のうちに引退届を出しちゃうわよ!」
「う、うん!ウマッターやLINE、メールに電話も使って、ボクに連絡するように言うよ!あ、それと、マヤノのトレーナー、タキオンのトレーナーの同期だって言うから、タキオンのトレーナーにも連絡入れるよ!」
「待って!タキオンちゃんに連絡を入れてから、タキオンちゃんのトレーナーくんに連絡入れたほうが!」
マルゼンスキーとトウカイテイオーは大慌てでマヤノトップガンのトレーナーへ連絡を取ろうとする。テイオーとマルゼンスキーが頼ったのが、マッドサイエンティストのアグネスタキオンとその実験材料とされているトレーナーであるところに、相当に二人がテンパっているのがわかる。奇しくも、似たことをナリタブライアンもしていた。ブライアンはここ最近はマヤノトップガンにライバル視されていたからだ。ブライアンの場合、頼るのがまずヒシアマゾンと姉のビワハヤヒデであった。ビワハヤヒデには落ち着いた感じの文章をLINEで送っていたが、ヒシアマゾンへは相当に狼狽えた文章を出している。例えば、『アマさん!!助けてくれ!!』という直球のSOSを出し、ヒシアマゾンから『どうしたんだい!?』という返事が来たりしている。そのため、姉には甘えられないと考えるブライアンも、面倒見のいいヒシアマゾンには相当に懐いている証である。(それを聞いたビワハヤヒデが大いに落ち込んだのは言うまでもないが……)