ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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今回は「ゲッターロボアーク」の主人公『流拓馬』が話の中心です。(前回とは繋がりません)

※「ゲッターロボアーク」のアニメ完結の記念を兼ねています。


第二百七十八話「幕間その19 ゲッターの申し子」

――プリキュア達は世界全体の一種の希望として生み出された存在である。ゲッターエンペラーが種としての進化の役目を果たすために生まれるのなら、プリキュアは調和の象徴と言える。そして、ゲッタードラゴンが真ゲッタードラゴンとして、正常な進化を辿った世界であるものの、神をも超えるためには、エンペラーへのさらなる進化は必須であった――

 

「親父。何故、真ドラゴンをゲッターエンペラーにする必要がある?」

 

「宇宙怪獣や、将来的に遭遇する異星文明と戦うためだ。エンペラーにしても、使う者次第で目的が『善』に変わる事はありえるはずだろ」

 

流竜馬は息子の拓馬に『ゲッターエンペラーへの進化は必然だが、目的は変えられる』と言った。拓馬の世界でのエンペラーは必要悪の如く、全宇宙を征服していったが、竜馬は自分がゲッターエンペラーの意志の代表格になるのなら、エンペラーを自分が掌握すればいいと構える。

 

「そうか、俺の性分は親父、あんた譲りか」

 

「運命に逆らうのも運命って、誰かが言ったそうだが、俺たち親子はそういう星の下に生まれたって奴だ」

 

竜馬は未来世界ではまだ若いため、マフラーにコートの私服をしており、拓馬の知る竜馬自身よりかなり若々しい。拓馬と外見上はそれほど差はない。

 

「親父、あんた。歳は?」

 

「20そこそこだ。だから、お前が俺の倅と言われてもピンとこねえが、ゲッターの導きなら……ありだろうよ」

 

「待て、空手道場はしてたのか?」

 

「親父に反発してた学生時代はサッカーしてたが、今は後を継いでるぜ」

 

竜馬は父の流一岩が空手界を追放されていた一方で、食うために教師をしていた時期もあるものの、やがて死に、自らが後を継いだ。その関係で、デザリアム戦役後には『平時には空手家として活動している』。また、学生の時分にサッカーで『いいところまでいった』とも述べており、浅間学園在籍時はサッカー部主将という顔も持っていた。拓馬の知らされている竜馬自身の経歴とは差異があるが、父の一岩への反発で、空手から離れたかった時期がある事、13歳の頃に拓馬の叔母にあたる『竜馬の妹』が事故死していることは、拓馬の世界では存在しない出来事だ。

 

「で、あんたはこの世界だと、早乙女研究所を一時は離れたが、パイロットとしては早いうちに復帰か」

 

「まあな。戦争が続いたし、ベンケイも戻ったしな」

 

竜馬はこの未来世界においては、車弁慶の帰還もあり、早期にゲッターのパイロットへ戻り、ブラックゲッターや真ゲッタードラゴンのパイロットに落ち着いている。ネイサーへ籍は移っている(早乙女研究所の閉鎖で、ゲッター開発拠点がネイサーへ移管されたため)ものの、やることは変わらない。

 

「百鬼帝国が滅んでからは、プロフェッサー・ランドウか。この世界は俺の世界での出来事が圧縮されてるぜ。それにゲッタードラゴンが真ゲッターのように進化するなんてな」

 

「俺たちが全員揃ってるのと、武蔵の遺志かもしれんな、それは」

 

真ゲッタードラゴンの誕生は偶発的であり、ゲッタードラゴンが正統派の進化を遂げた理由として、亡き巴武蔵の遺志がゲッターエネルギー制御・統括したのでは?と考えていた。武蔵個人は本来は人間味あふれており、それがゲッタードラゴンを正しく導き、ゲッター聖ドラゴンではなく、真ゲッタードラゴンという形にしたのだと。そして、そこから善のゲッターエンペラーへ繋げるのだという推測を抱いていた。竜馬にしては希望的観測だが、武蔵の遺言を早乙女博士から聞いていた事もあり、そう信じていた。

 

「親父も、そういうとこあるんだな」

 

「こういう世の中だ、そうも思いたくなる」

 

この頃には、ゲッター軍団のエース格の一角を担うゲッターアーク。未来世界の技術でレストアされているため、転移時より性能は上がっている。二人は整備を受けるアークの巨体を見上げながら、会話をする。平行世界を跨っての親子というのもややこしい関係である。

 

「俺達が面と向かって会うのは『初めて』だな」

 

「お前がエンペラーの中で見た俺は、エンペラーの記憶が再現したものにすぎねえ。俺を知りてぇんなら、俺を直接、見ておくんだな。言っとくが、お前のおふくろの話は話半分に思っとけ」

 

竜馬は別世界の自分が結果的に内縁の妻を娶り、忘れ形見の拓馬が生まれた事に苦笑した。その妻が話を盛っていることは予測がついたため、『話半分に思え』と忠告したのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――未来世界の地球連邦はガルマン・ガミラスとボラー連邦の星間戦争に巻き込まれつつあり、観光船がボラー連邦に意図的に『誤射』されて、撃沈される事件も後を絶たなかった。デスラーも諌めようとしたが、ベムラーゼ首相は意に介さず、『地球連邦を敵性国家と見做す』と通告。事実上の宣戦布告であった。これに大慌ての地球連邦軍だったが、ガイアの地球連邦防衛艦隊とも連合艦隊を組むことで物量を解決。ガルマン・ガミラスと二つの地球の連合艦隊が結成され、強大なボラー連邦に対抗する術を模索していた。そのため、竜馬はゲッターエンペラーへの進化そのものはやむなしと判断している。拓馬も既に平和裏に宇宙進出が成りつつ、招来に現れる『イルミダス』、『マゾーン』などの諸勢力と敵対する道が確定している未来世界で地球人類が生き残っていくには、それらを倒さなくてはならない事は認識していた――

 

 

 

 

――ネイサー基地――

 

「拓馬、お前の世界でのゲッターの進化はお前が決めろ。だが、この世界はお前の世界ではない。俺たちが決める。何より、俺たちがまだ若いからな。そちらでの俺は白髪の老人だろう?」

 

神隼人はニヤリと微笑う。拓馬の知る隼人は肉体的に老いを見せ始めている年頃だが、自分はこれから全盛期を迎えつつある年齢だという違いを教える。

 

「アンタ、若い頃はそんな皮肉屋ぶってたのか?」

 

「誰にでも若い頃はある。あの敷島博士にも、だ。老いた頃の違いは誰しもあるものさ」

 

神隼人は未来世界では20代であり、パイロット生命も失っていない。そのため、拓馬の世界での彼自身より血気盛んな側面がまだ残っている。

 

「どういう事だ、なぜ、あんたらはこの時代からも更に1000年近く後のことを知ってやがる!」

 

「キャプテンハーロックとクイーンエメラルダスが我々にその情報をもたらしたのだ。30世紀でのゲッターエンペラーによる逆転はいい。それよりも、協力者狩りという『おぞましい事』が行われる。やむなく協力者をしていたとしても、暴徒化した民衆が虐殺する。そんなおぞましい未来など、我々とて願い下げだ。それを無くすには、戦争で勝つしか方法がないのだ。宇宙の他文明はどういうわけか、どいつもこいつも侵略者として牙を抜く。例外はイスカンダルとシャルバート、バード星だけだ」

 

イルミダス。30世紀に現れる軍事国家で、あの『白色彗星帝国』の先祖とも言われる大国家。文化・技術発展が停滞していた当時の地球連邦よりはるかに強大であった。ゲッターエンペラーが求められたのは、当時の地球連邦の軍需産業の平均的な兵器では、イルミダスに対抗不可能だったからだ。

 

「イルミダス。我々の仮想敵と言える、白色彗星帝国の大本と言われる軍事国家だ。地球はこれから二度の戦乱期を挟んでの平和な時期で弛緩する。そこに自分たちより強力な国家が現れてみろ。たちまちのうちに負ける。だから、ゲッターエンペラーは必要なのだ」

 

隼人はそう断言した。人類が望まなくとも、向こう側が傲慢に踏み潰してくるのだから、人類はそれを更に超えなくてはならないと。

 

「そういうものなのか?」

 

「この世界の日本を見てみろ。太平洋戦争の終戦後、数十年の平和が続いただけで、疫病にさえ迅速に対応できなかった。備えあれば憂いなしという言葉を忘れたためだ。更に言えば、汝平和を欲さば戦への備えをせよという格言もある」

 

23世紀の地球が結局、武力を捨てなかった理由は『宇宙に出ていくのなら、自衛のための力は必要である』事実が突きつけられた結果である。更に『宇宙という生物の体にとっての抗体のような存在』と言える宇宙怪獣の存在。ゲッターエンペラーはそれに対抗するために求められたのだと。

 

「宇宙怪獣だと……?」

 

「そうだ。宇宙という生物の体に湧いた、知的生命というバクテリアを駆除するために存在するバケモノだ。この世界のゲッターは……それを倒すために進化を選んだのだ」

 

 

銀河中心殴り込み艦隊が犠牲を払っても、他の銀河にはいくらでも宇宙怪獣はいる。白色彗星帝国たちはそれを蹴散らした上で支配してきたという説が浮上してきている。

 

「真ドラゴンも、エンペラーもそのために生まれたと言っていい。ある存在を一面だけで判断するな、拓馬。誰にも望まれない存在などない。あのヒトラーでさえ、ドイツ国民が一次大戦の屈辱を晴らすことを望んだために権力者になってしまったようにな。宇宙怪獣を倒すためには、エンペラーは必要な進化なのだ。何なら、エンペラーより上、真ゲッターエンペラーになったっていい。それくらいの気概を持て」

 

「あんた、若い頃はそういう性格だったのか」

 

「フ……若い頃は皆、そういうものだ」

 

拓馬の知る隼人は50代に突入し、老境に差し掛かる。そのため、どこか若者に後を託したい(竜馬、武蔵、弁慶のもとへ逝きたい)願望があったが、この世界では彼自身が現役のゲッターパイロットであると同時に、司令官と科学者を兼ねている。壮年の隼人は研究者になっていたこともあるのか、髭も剃っていなかったが、青年時代は美男子で鳴らしていたので、そこも不思議なようであった。

 

「俺たちが現役である以上、初代チームとしてのケジメとして、バグは俺たちが真ドラゴンで破壊する。機械として、アークより強かろうが、真ドラゴンと俺らの敵じゃねぇ」

 

竜馬も断言する。初代チームとしての決意を。拓馬は脅威を警告するはずが、若き日の父親らの姿に安堵を覚えた。たとえ、ゲッターロボの今後の進化がエンペラーに至ったとしても、この世界においては、自分の垣間見た暴虐の未来にはならなさそうだと。そんな安心感があった。

 

 

 

 

 

 

――実際、宇宙からの侵略者のバーゲンセールかと、地球連邦政府の前大統領が退任の挨拶の際にツッコミを入れるほどに異常な頻度で宇宙人が襲来しているのは事実であった。デザリアム戦役までに、地球が滅亡寸前にいった回数も既に三回を超えている。更に銀河中心殴り込み艦隊が倒した宇宙怪獣の巣も『巣の一個を倒したのみ』という絶望的結果が判明していたため、逆にゲッターエンペラーの力が求められ始めた。拓馬もこれにはびっくりである。23世紀の世界はボラー連邦との戦争へ否応なしに巻き込まれていく事になり、これが25世紀以降に『銀河大戦』と記録される戦争となる。地球がガルマン・ガミラスと同盟国となっていたためだ。このとき、ガルマン・ガミラスは軍拡と兵器の世代交代の最中であるのもあり、兵力はガミラス帝国最盛期の四分の一相当であるが、それでも数十万隻の宇宙艦艇、二百基の宇宙移動要塞、数百万の航空戦力を保有しており、地球連邦宇宙軍の総兵力に銀河中心殴り込み艦隊の残存兵力を加えた数の更に十倍以上を誇った。地球連邦軍はガイアの地球連邦防衛軍の兵力と合わせて尚も、艦艇数は10万も行かず、航空戦力も合計でたった十二万であった。銀河連邦も、過去の不思議界フーマとの戦争の痛手で兵力が消耗しており、戦力として数えられる練度の宇宙刑事とその戦闘母艦は限られていた。対するボラー連邦の総兵力は『質は低い』ものの、艦艇数は圧倒的。千万単位の艦艇、衛星国と合わせれば、有に億単位もの航空戦力を誇る。この航空戦力の格差が、ガルマン・ガミラスが惑星破壊プロトンミサイルなどの決戦兵器に傾倒する理由である。地球連邦軍はボラー連邦軍との不測の事態に備え、ドレッドノート級主力戦艦を揃えることでの量重視の艦隊再建政策から『一点物の強力な軍艦の保有』による質の重視に変質し始め、同時に決戦兵器の世代交代に注力。『拡大波動砲』、『爆雷波動砲』の開発に成功。次期主力戦艦への装備を目指し、テストを繰り返していた。そして……――

 

 

 

 

「これだけ、俺の知らねえゲッターがあるってのに、真ドラゴンと真ゲッター以外はゲッタードラゴンと同レベルくらいのレベルでしかねえのかよ」

 

「仕方あるまい。ゲッタードラゴン+αのレベルまでが機械的にゲッターエネルギーの制御が効くレベルなんだ。真ゲッター以降のレベルでは、人智を超えてしまう」

 

 

ゲッターロボ斬、ネオゲッターロボ(非ゲッター線駆動)などの新世代ゲッターロボの性能水準は完成時のゲッターロボGを上回るものの、真ゲッターロボや真ドラゴン以下のスペックに収まっているのは、スペックを人為的にゲッターエネルギーの制御が効くレベルの限界に抑えたからで、真ドラゴンと真ゲッターが如何に『人智を超えた』水準のパワーを持ち、パイロットの竜馬と號の適性の高さが窺える。斬も性能水準はゲッターロボGよりは強力だが、誤差の範囲とは、隼人の談。

 

「それで、D2もスペックを抑えないで生産すんのか」

 

「お前の世界よりはゲッターのパイロット適性が高い人間の確保が楽でな。アークのデータバンクを参考にして作っている。試作機は部隊配備に至ってるがな」

 

 

ゲッターロボD2。ゲッターロボGの量産機として開発されたものである。拓馬の世界と違い、ゲッターに一定の適性があるパイロットが多いため、スペックはオリジナル機と同水準の性能になる(試作機はもっと高性能である)見込みである。

 

「しかし、俺の世界とは違う歴史をたどるわけか…」

 

「俺も、お前のおふくろと出会うとは限らんし、隼人はミチルさんと結婚する予定だったが、残務処理の関係や遺産相続の関係で先延ばしだしな」

 

未来世界では、神隼人は早乙女ミチルと結婚する予定であった事が明確に拓馬に教えられる。つまり、この未来世界は武蔵の死こそ、拓馬が知るものと同様になったが、百鬼帝国との戦いが長丁場となった関係で、ゲッター側はゲッターGから真ゲッターに世代交代し、更に巴武蔵の意志が導いたため、ドラゴンは真ドラゴンとして生まれ変わったなどの差異が存在している。そして、アークの存在を知ったプロフェッサー・ランドウが『悪のゲッター』を作っているという情報もある。

 

「プロフェッサー・ランドウが最初は百鬼帝国に取り入ってたり、ブライの死後に残存兵力を取り込んでいること、更に、奴がゲッター線の研究をしていたという、この世界での事実はお前の知らんことだろうな」

 

「どういうことだ、神さん。プロフェッサー・ランドウはゲッター線の研究を……この世界だとしてたのか!?」

 

「そうだ。奴は反ゲッター線をも発見し、この世界では悪のゲッターの建造すら着手している。止めようとしたのだが、早乙女研究所の壊滅、お前のところでも起こった『ゲッタードラゴンの暴走とメルトダウン』でそれどころではなくなってしまった。今頃、八割方は出来ているだろう」

 

「そのゲッターはなんなんだ!?」

 

「ある筋からの情報で、予測されるスペックは判明している。ゲッターデーモン。それがそいつの名だ」

 

「デーモン……悪魔だと…!?」

 

「そうだ。ゲッターといくつかの世界で敵対した『無敵戦艦ダイ』、『デビラ・ムウ』、『聖竜ウザーラ』。この三つの形態を取れる。オリジナルより強力に仕上げてな。ランドウにはそれだけの技術がある」

 

隼人が掴んだ、『悪魔』の名を持つ悪のゲッターの存在。そして、損傷したバグの修理と強化に力を貸すことは容易に推測出来た。

 

「神さん。あんたは……何を考えてる?」

 

「ランドウへ借りを返すことだ。お前の世界の老いた俺がゲッターに乗れなくなった元凶は奴だ。奴の野望を叩き潰し、俺の友だった『翔の兄』……、そして、あいつの進言で、『狂った鉄屑』にされた従兄弟の仇を取る。これが俺の今の重要目的だ。向こうの俺のような傍観者でいるには、若すぎるんでな」

 

隼人は橘翔の兄『信一』と友人であったが、彼は隼人を庇う形で死んでしまっている。そして、プロフェッサー・ランドウがまだ百鬼帝国の協力者であった頃、魔王鬼という百鬼メカの製造を進言し、その中枢部に添えたの存在こそ、隼人の従弟『竜二』である。彼を隼人は手にかけざるを得なくなったが、そこから苛烈さを隠さないようになると同時に、早乙女博士の死などで『死に場所』を求めているとも取れる行動もするようになった。だが、ベンケイの復活で踏みとどまり、初代チームの再結成となった。それは隼人にとってのせめての幸福だったと言える。経済的に不自由ない家庭に育ちつつも、父との不和、母の早世、世情が戦争へ向かう頃に少年であったということで、父との不和が心の傷となり、青年に成長する頃には学生運動のリーダーになるなど『グレていた』過去もあるが、ゲッターチーム入りした後は軍人になり、士官学校を卒業後は異例の若さで大佐に栄達するなどの才能を見せている。従って、拓馬の世界では30年ほどのスパンで起こった出来事は未来世界では、かなり圧縮される形で起こった事がわかる。

 

 

「教えてくれ。この世界にも……、やっぱ、その……いるのか?敷島のじいさんは……?」

 

「いるぞ」

 

「…いるのかよ」

 

「博士は悪運の強い人だからな」

 

「敷島のジジイはなぁ…」

 

竜馬も隼人も、敷島の話題になると、途端に言い淀む。あまりのマッドサイエンティストぶりに二人をしても引いているからで、どこの世界でも、それが変わらない事が拓馬の存在で明らかになった。ちなみに、のび太が成人後に仕事で使う弾丸は彼が製造しているものである。銃はデイブ・マッカートニーに頼んでいるので、のび太は二つの時代の匠の製造した逸品を組み合わせることで、裏稼業で成功を挙げているのである。

 

 

「この間の顛末を話してくれるか?竜馬、拓馬」

 

「いいぜ。2017年位の時ののび太から緊急の連絡が来てな――」

 

「おう。それで親父は、修理の終わったアークと俺をその時代へ送り込んだんだ」

 

流親子が語ろうとする、ジオン残党による『ノビスケの運動会襲撃事件』。山岸獏は訓練などの都合で同行せず、拓馬単独での戦闘になったが、拓馬のゲッター線との親和性の高さもあり、普段と遜色ない戦闘能力を発揮したことは報告書に記されている。真ゲッターロボを例外として考えても、ゲッターアークの戦闘能力は極めて高い。ゲッタードラゴンまでのゲッターは『搭乗者が揃っていなければ、通常通りの性能は出せない』というのがお約束だったが、ゲッターアークは極めて優秀な性能を拓馬単独でも発揮してみせた。隼人は信じられない思いであった。

 

(流拓馬……。平行世界でのリョウの息子であり、『ゲッターの申し子』…。奴が現れたことは…その世界の俺の意志かもしれんな)

 

 

隼人は拓馬が転移してきた原因の一つが『老いた別の自分が拓馬に何かを託していったからでは?』とも推測していた。隼人は知る由もない。その別の自分が命と引き換えに、眠りについていたゲッタードラゴンを目覚めさせた事を。そして、カムイ・ショウを敗走させた原因が『拓馬の世界のゲッタードラゴンの進化体』にある事を。

 

 

 

 

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