ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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第三百八十四話の続きです。


第三百九十五話「二つの世界での風景 3」

――扶桑ウィッチは1945年を境に、カールスラントウィッチに代わって『空の王者』として君臨を始めた。だが、実態は伴っておらず、その多くは64Fに在籍した一握りの精鋭の名声が過大評価されていた事による。これはダイ・アナザー・デイからの流れで、中堅層が排除され、新規入隊もごく少数に留まったためで、一握りの精鋭たちが大局すら左右するほどに活躍をしたため、人的資源の無さが覆い隠されたためだった。実際、ウィッチ部門は(ジュネーブ条約との兼ね合いもあって)縮小が続いており、『将来的に一部門としては消滅させる』見通しであった。兵器の近代化が加速度的に進んだのも、少女兵の雇用縮小に繋がった。従って、服部静夏は『旧来の規則で入隊できた最後の世代』になった。また、士官という地位が以前より特別扱いされなくなり、下士官以下の仲裁が義務になったため、なりたがらない者も増加。結局は叩き上げを士官として遇し、下士官・兵を統率させるしか方法が無かった。そのため、『士官学校は他国の士官に教育が劣らないことを見せるための代物』という認識が生まれてしまう。軍人の職業化を進めた事で、なり手が却って減るのは『日本的』な顛末であった――

 

 

 

 

 

 

――日本連邦としても、ウィッチが有限的な力であることは『扱いに困る』ものだった。せっかく高度な教育を施しても、『10年で使い物にならなくなる』のは昨今の情勢的に困るし、費用の無駄遣いと謗られる。そのため、永続的な力を持つ者は重宝された。1945年の戦役で大量に戦傷者が生じた後、戦争神経症が社会問題化した。その結果、その後の太平洋戦争では、ウィッチの志願者が自発的には集まらなくなるに至った。その一方で、『一部の超人に負担を押し付けるのはどうか』という論調も生まれ、少数ながらも、有望な若者達が入隊していく。1949年度はそんな空気が入り混じった状態で夏を迎えた――

 

 

 

 

 

 

 

――1949年も夏を迎え始めると、扶桑は日本には極秘で『G』というコードネームでの攻勢計画を立て始めた。これは23世紀世界から購入した『反応弾』をリベリオン大陸に打ち込み、ランダムでいくつかの都市を破壊し、恐怖を与えた上で停戦協定の交渉に持ち込むというもの。敵が原爆をどこかに落とすことを前提にしての計画である。扶桑の国民は戦前の日本人が持っていた『激昂心』を持っており、原爆を落とされれば、その報復を叫ぶのは目に見えていた。ある意味、戦争を日本より理解していた。故に、反応弾による攻撃は既定路線のように語られていた。反応弾は技術革新で対消滅反応を用いた『核兵器でない』破壊兵器に変わっており、初期の『改良型水素爆弾』とは一線を画す。そのため、日本の方針には矛盾しないと判断された。戦略爆撃に抵抗が強く、軍隊に『日本海海戦』のようなワンサイドゲームを求める日本の言動に辟易していた故である。また、21世紀の倫理観で扶桑の風土を否定され、政治家、官僚、軍人、企業家、華族に至るまで失脚させられ、社会的に抹殺しておきながら、その後の救済措置へ無関心を決め込むなど、日本側の身勝手に不満が溜まっており、日本の官僚達は見せしめ的に、そうした者たちを召集し、前線送りにする方法を使う。結局、扶桑は日本に極秘とする『G計画』を詰めていき、Xデイに備える。(日本側も扶桑との関係悪化を恐れる良識派の手で、扶桑の意思の尊重を進めている)リトルボーイ(広島型原爆)、ファットマン(長崎型原爆)の完成は囁かれており、怪異へは効果が薄くとも、都市爆撃には絶大な効果を持つという点が重視されて投入がされるだろうと見積もられている――

 

 

 

 

 

 

 

――64Fが『聖域』(中央の指揮下に置かれずに行動できる)化した事により、意図的に64Fの支援要請を幹部の判断で断る部隊も多かったが、それに激怒した昭和天皇直々の勅令により、沈静化し始めた。ダイ・アナザー・デイでの孤軍奮闘に同情した昭和天皇は正式な改編前の陸軍参謀総長、海軍軍令部総長を皇居に呼び出して、直々に叱責した。軍部の高官を次々と叱責するに至り、若手将校団による暗殺未遂事件も起こったため、それらの事後にあたる1949年の扶桑軍は『一部の有能な将校に負担がかかっている』といっていい有様であった。その原因となることを少尉時代に具申していた武子は『覚醒後』はその責任を取るかのように、前線指揮を取り続けている。それが武子なりの贖罪であった――

 

 

 

 

――将官に昇進しても、最前線で戦闘を行う扶桑の精鋭将校達の存在は連合軍内部でも相当に奇異に見られた。しかし、ウィッチそのものの軍事的価値が低下し、ウィッチの公的な働き口が無くなる危険が囁かれていたため、軍部の高官は彼女らを『異端』ではなく、『模範』と見なすように働きかけるようになる。長期的な育成よりも『即戦力化』が求められる時代、新規を育てるよりも、基礎ができている年代の者を再教育したほうが効率が良かった側面もあり、義勇兵制度が継続していく――

 

 

 

 

――『プリキュア5の世界』――

 

キュアドリームBはAの影武者としての役目を担う事になり、この日は非番であり、りんAと話す機会を設けられたわけだが…。

 

「そっちの私は戦闘特化の能力になったの?」

 

「そう言っていいわね。普通の姿からのスーパー化も自己意思でできるし、なんか、電気の走ったオーラも纏ってるし」

 

「なんかのバトル漫画で見たなぁ……」

 

「まぁ、そこまでして、やっとあいつらと互角だからね?」

 

「嘘ぉ!?」

 

「だって、あいつら、普通に改造人間だし。幹部級は普通のプリキュアの攻撃を寄せ付けないのよ?」

 

「ほえ……」

 

キュアドリームBは戦力差もあり、事実上は戦力外通告である。仕方がないが、改造人間や人工的な吸血鬼もいる状況では、通常のプリキュアは格落ちの存在なのだ。

 

「でもさ、りんちゃん。そっちじゃどうなのさ」

 

「最近は裏方よ。あんたがあれこれなっちゃったから、釣り合うように特訓中ってとこ。心配かけちゃったしさ。正面戦闘ははーちゃんとめぐみに任せてる」

 

「どうして、めぐみちゃんが?」

 

「故郷の世界で、あんたに恩義があるとか言ってたわ。それで戦ってる。この間、はるかも来たけど、ややこしい話になってるのよねぇ」

 

「えぇ!?」

 

りんAはデザリアム戦役での一件以降は裏方に回っており、主に説明役になっていた。だが、キュアフローラ(春野はるか)が遭遇した出来事がものすごい事が伝わり、その理解に時間がかかったことが示唆される。

 

「どーゆー事!?」

 

「こういう流れらしいのよ」

 

かいつまんでの説明を試みる、りんA。はるか曰く、その戦いでのキュアドリームとキュアハートがとても凛々しかったり、謎の超巨大ゲッターロボの存在。また、マジンカイザーの目撃情報など。のぞみとマナの人物像に大きなブレがある事(これについては後ほど、謎が解ける)、はるか曰く『のぞみちゃんはなんか……何かに飢えてるような感じだった』との事。

 

「なにそれーーー!?」

 

「アタシだって聞きたいわよ。まぁ、マジンカイザーやそのゲッターが出張るしかない敵も気になってんのよ」

 

 

マジンカイザー以上のマシンが必要な局面は世界の危機そのものである。断片的な情報から、マジンカイザーと戦ったのは『勇者ガラダブラ』らしい事、そして、キュアフローラらの心を折りかけた敵は『流拓馬』の故郷での世界での最終的な敵『バグ』ではないか?との推測がなされている。いずれも神を思わせるほどの力を秘めた存在であり、現役時のプリキュアオールスターズの『手に余る』強敵である。それを撃退するのに『スーパーロボットの力が必要であった』という事実は、プリキュアオールスターズに負い目として記憶された。とはいえ、あまりに強大な相手である事は確かである。また、プリキュアオールスターズはその時の世界の状況から、『条件に合う世界からそれぞれが呼ばれ、戦う』ことも明らかとなった。

 

「それで、星を容易く作り変えられる力を持ったマシン同士の激突……。その記憶があるのは今のところ、はるかが最初よ」

 

「星を……作り変える……」

 

「大抵のロボット兵器の中でも最高位に近い位置に位置するものよ。もっと上だと、合体するだけで、星系が一個まるごと消し飛ぶわよ」

 

「……」

 

ゲッターの果てなき進化は、生物の淘汰の歴史でもある。哺乳類が爬虫類を王者の地位から追い落とし、地球人類が結果的に古代アケーリアスの後継者になりつつある進化を辿る世界。地球を怒らせれば、銀河を跨ぐ国家であろうが、跡形もなく滅亡する。サレザー・イスカンダルはアースの目指す道が『進化のため』であることに震撼するが、ゲッターエンペラーの存在に怯えたという話があるように、ゲッターエンペラーはある種の抑止力となっているのだ。また、ガイア(反地球)との争いが起きない理由でもある。反地球の首脳陣はアースの植民地支配を目論んだが、アースが自分達より更に上の技術力を持つことに怯え、争う姿勢を捨てたように。30世紀のイルミダスとマゾーンは内部からの抑え込みにかかるが、それすらも打倒する未来が待っているという。宇宙移民は種の存続のためには必須であるが、他文明が地球人を排斥しようとした結果がゲッターエンペラーによる蹂躙。和解による共存は宇宙では低確率であり、殺るか殺られるかの原則が支配する。後に、開戦したウィンダミアの良識派が王制さえ捨てる意思で和平を願い、ゲッターエンペラーの侵攻を避けたかったのは、種族の根絶を恐れたからである。

 

「宇宙の法則はね、殺るか、殺られるか。地球を虫けら同然に見てる奴らが八割方。なら、徹底的に叩いて、生きる権利を守らなきゃならないのよね」

 

暗黒星団帝国、ガミラス帝国、白色彗星帝国は国家中枢が壊滅したことで連鎖的に国家が瓦解しているため、地球は一度でも侵略を受けたと断定した後の情け容赦なさを恐れられている。ウィンダミアもその情報を本気にしなかったがために、種族存続の危機に陥ってしまうのだ。『ワルキューレ』は言わば、ウィンダミアの救世主なのだ。

 

『ウィンダミアの人たちは地球の殲滅なんて、全然望んでいないんやぁー!!』

 

ワルキューレのメンバーであり、騒動終結後に死去した『フレイア・ヴィオン』はゲッターエンペラーが現れ、惑星を握り潰そうとした瞬間、そう叫んだとされる。ゲッターエンペラーが怒りの意思を示し、住民のいる地球大の星を物理的に握りつぶしてしまうという行いを止めようとした際に叫んだとされる。また、ヴァールシンドローム発症者を家畜同然に扱っている事が公にされ、銀河連邦に糾弾された事もあり、王であったハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミアは事後に『臣下の行いの責任を取る』といい、自発的に退位。年齢的に若く、彼に直接の後継者がいない事もあり、王制は自然に消滅。また、種族そのものの寿命がとても短く、民主共和制に耐えられるような体制も取れないため、結果的に地球連邦の体制に取り込まれ、その体制下での平和を謳歌してゆく。自縄自縛の結果となったわけだ。

 

「地球に喧嘩売ったら、銀河だってブラックホール爆弾で消し飛ばす。それくらい見せないと、宇宙人は交渉のテーブルにもつかないのよ。ウルトラマンだって、バルタン星人を50億は殺った事あるし」

 

「あー…あれねー」

 

りんAの例えは極端だが、未来世界では、そのようなことは日常茶飯事。ウルトラマンもバルタン星人の50億人を倒した事があることは有名だ。

 

「ウルトラマンもいるの?」

 

「平行世界の何処かにはね。まぁ、最近の再構成作の光の国が来たら、間違いなく、ゲッターエンペラーに倒されそうだけど」

 

「ゲッターエンペラー?」

 

「ゲッターの進化の最終形態よ。ウルトラマンキングに匹敵する力を持つらしいわ」

 

M78星雲系のウルトラマンで最高の存在であるとされる『ウルトラマンキング』。彼に匹敵する機械兵器の存在など、さしもの光の国も予想外だろう。ウルトラマンの中でも『神と謳われる』ほどの存在に匹敵するロボを地球人が持つに至る(平均的なウルトラマンの能力はマジンガーZくらいの戦力とされる)。ゲッターの進化は外敵からの守護が目的とはいえ、あまりにレベルが上がりすぎな気すらする。

 

「ウルトラマンって、だいたい平均的なパワーはどのくらいなの?」

 

「だいたい、アメリカ海軍の空母艦隊の一個分くらいらしいわよ。しかも、これ、地球を代々にわたって守ったという、エリート戦士達の平均値よ」

 

「ああ、ウルトラ兄弟。すると、下っ端のウルトラ戦士って」

 

「たった一人の極悪囚人を束になっても抑えられないくらいだっていうから、兵士級の戦闘力はマジンガーZより弱いかもね」

 

ウルトラマンもピンキリで、地球を守った『ウルトラ兄弟』はウルトラ戦士の最高位クラスのエリート層(ウルトラの父や母となにかかしらの関係を持つか、当代屈指の実力者である)だが、そうでない一般隊員の実力は『そこそこ』程度。初代~タロウまでの6人はウルトラ戦士の中でも最高位のレジェンド、それに及ばずとも、それに準ずる権限を持つのがレオ~80である。それに入らずとも高い実力を持つ戦士はいるが、一般に認知されているのは『地球を守ってきた歴代のウルトラ兄弟』くらいで、ウルトラマンに詳しいわけではない彼女たちが把握しているのは『ウルトラマン80』までがせいぜいである。

 

「まぁ、誰かが来てくれれば御の字よ。あたし達は故郷を離れてるし、ミラクルライト頼りの戦術は使えないし」

 

「なんで?」

 

「敵も対策を立ててきたし、ミラクルライトに干渉できる道具もあるから。だから、自己意思でのパワーアップがクローズアップされてんのよ。まぁ、思いの強さは重要だけどさ」

 

「でもさ、変身したままで大丈夫?」

 

「へーきだって。こっちのあんたなんて、歌手活動もそれでしてるし。多少は音痴も改善されたし。あたしも、変身したままでバラエティ番組とか出るけどさ、ほら、あん時の縁ってゆーか……」

 

「そっちでもあったの?」

 

「そ。ずっと昔みたいな感覚だけど」

 

りんAの言うことに心当たりがあるキュアドリームBは同情する。その出来事はB世界でもあったからだが、りんAはその出来事の印象のせいか、バラエティ番組の常連になっていることを教える。

 

「でもさ、めぐみちゃん(キュアラブリーのこと)、なんで、私に恩があるのさ」

 

「あの子、あたしらの知ってる経緯と違った道を辿ってたみたいなのよ。あの子を立ち直らせたのが、どうも、あの子の世界でのあんたらしくて」

 

「えーーーーー!?」

 

「こっちも驚きよ。それで、こっちの戦線に加わってもらったわけ。第二世代のプリキュアで早いうちから加わってもらった一人よ」

 

「でもさ、なんで、この世界にあいつらが?」

 

「また別のあたし達に野望を阻止された事があるみたいで、その怨念返しも兼ねてるみたい。で、仮面ライダー達も誘き寄せて…って感じだけど、こっちもパワーアップしてるから、殆ど総力戦になってるわけ」

 

プリキュアオールスターズ(A)は未来世界のヒーロー達の特訓で確実に強くなり、仮面ライダー達の敵とも戦えるまでに成長した。(互角に戦えるが、決定打にならない)

 

「決定打が殆どないのよ。仮面ライダーもそうだけど、敵は戦闘用の改造人間。特に幹部級は仮面ライダーの必殺技にも耐えられるから、あたし達の技は決定打にならなくてね」

 

シャドームーンもそうだが、プリキュアの技では傷もつかないほど頑強なボディを持つため、彼等の相手は『最高位級の戦闘向きのプリキュア』が相手取る形に落ち着いた。そのため、あまり戦闘向きの特性ではなかったキュアフェリーチェが戦闘力を引き上げるのに、10数年以上の月日を要したのも無理からぬ事である。

 

「まぁ、これであんたたちがプリキュアって疑いをかけられる心配は無くなるわよ。別にいるってことになるし」

 

「あ、そっか」

 

「でもさ、くるみ、拗ねてるよ」

 

「仕方ないわよ、相手が相手だから。あの子のパワーは高いけど、必殺技の威力はそんな変わりないし」

 

 

仮面ライダーたちが戦う怪人はクリーチャーじみているが、実のところは改造人間である。歩兵が持てる兵器を殆ど寄せ付けない装甲を持つとされる彼等を倒すには『同等以上のパワー』か、戦車を破壊できる武器が必要である。

 

「状況は?」

 

「膠着状態。敵の重戦車が壁になってる上に、飛行機もうろつき始めたから。どのくらい来てるか、分かればいいんだけど」

 

「飛行機?」

 

「ヘリコプターもあるのよね、連中」

 

「え、昔のドイツに?」

 

「東ドイツが持ってたヘリコプターの横流しじゃないの?新しい型だっていうし」

 

それは東ドイツが有していた『Mi-24』のことで、バダンもそのルートで得ていたらしく、連合軍機甲部隊に衝撃を与えた。しかも、改良が施されていたため、連合軍内でも有力な機甲部隊に大ダメージを与えた。それにより、連合軍も対策に乗り出している。

 

「ロシアが絡んでそうだから、探ってるところ。日本の復活を快く思わないところなんて、いくらでもあるし」

 

「どこも、戦争とか紛争してるしねぇ」

 

「それに、今の御時世、色々と過去の歴史を封印したがるから、却って、ナチ残党の行方を追いにくいのよ。いろんな手段で狩ってきたけど、最大派閥は南米で生き延びて、再起の時を待った。それで表舞台に舞い戻った。各国はそれを『思想テロ組織』って誤魔化してたけど、実際はナチ残党と少数の旧枢軸国軍の残党の寄り合い所帯」

 

「旧日本軍も?」

 

「徹底抗戦派の一部が戦後に合流したって言い伝えがあるそうよ。それと、国が無くなって、失業したソ連と東ドイツ軍人も合流したそうな。邪な考えに国境はないから」

 

バダンには日本人、ロシア人の姿もあるため、時代ごとに構成員を勧誘してきたという推測がなされている。ショッカーからジンドグマまでの組織との戦いの当事者であった世代の自衛官/警察官の年月経過による減少で、危機意識が薄れており、扶桑が直接、対峙していることにも他人事のようである。だが、その事に危機意識を持つ者たちが地球連邦に『機動刑事ジバン』の情報を提供するに至るのだ。

 

「だから、余計にあたし達が苦労してるわけ。イタリアのギャング組織も息がかかってる事多いし。この仕事の前に、イタリアの支部のガサ入れしたら、マシンガンで蜂の巣にされそうになった。変身してなかったら、蜂の巣よ」

 

「えぇ~~!?本当!?」

 

「本当よ。死ぬほど痛かったー」

 

プリキュアに変身していても、流石に自動小銃の複数による掃射はノーダメージとはいかず、『死ぬほど痛い』と言うくらいの傷は負ったという、りん。故に、お医者さんカバンは簡易メディカルキット代わりに重宝されているという。

 

「そういえば、昔、うららの仕事手伝おうとした事あるじゃない?今じゃ、あんたのほうが、うららよりその手の仕事してるわよ」

 

「ど、どーいうこと!?」

 

ズイッとがぶり寄りするキュアドリームB。あまりに衝撃的であったためだ。

 

「だー!がぶり寄りしない!」

 

「しちゃうって!?」

 

「こっちのあんた、高校だか、大学の頃に、うららの代役でアニメのアフレコした事あるそうでね。後輩の映画にガチで声の出演したのよ」

 

「声の出演!?」

 

「そうよ。あとでこれを見てみて。後輩の主演映画なんだけどね、本当は」

 

りんAはのび太の世界での『ヒーリングっど♡プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』の映像ソフトを渡す。のび太の世界では『本人が現れた』ため、(担当声優の急病もあるが)キュアドリームの追加分のアフレコを『話題づくり』も兼ねて担当した。(なお、シナリオ監修にキュアラブリー/愛乃めぐみ、キュアミラクル/朝日奈みらいが参加したため、スタッフクレジットに二人の名が入っている)シナリオも二人が手直ししたためか、プリキュアオールスターズの代表格という形で、のぞみが出ずっぱりになっている。キュアグレースを一応は立ててはいるが、とどめ役をキュアドリームが任されているのを示唆するカットがパッケージに描かれている。

 

「あれ?私、これ出ずっぱりなの?」

 

「めぐみがそうさせたのよ。釘を差したんだけどねぇ。後輩の映画なんだし」

 

「あ、あはは……。悪いことしちゃったような感じだなぁ」

 

「おまけに、みらいも悪ノリしちゃったみたいでねぇ」

 

「嘘ぉ!?みらいちゃんが?」

 

キュアドリームBは『信じられない』といった表情だが、りんAは映画製作に携われた嬉しさか、みらいがめぐみの意向を汲んだため、のぞみ(キュアドリーム)の出番が多くなり、他メンバーの出番が削られたという制作時の事情を話す。ドリームBは聞いていて、ものすごく気まずい思いになった。

 

 

なお。りんも二人のやり過ぎには釘を差したが、実際に完成したものは『キュアドリームが往年の仮面ライダーV3のように、作品をジャックしている』言うしかないものであり、後に『やり過ぎた』三人は流石に気まずくなり、転生してきたキュアグレースに詫びる羽目となったのは、言うまでもない。

 

 

 

 

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