――扶桑海軍は1930年代に費やした『紀伊型』と『天城型』の両戦艦(天城型は空母となったが)の建造費に見合わない運用実績の問題が財務省に指摘されてしまい、天城型更新用の新規空母の建造費確保に支障が生じた。結果、複数運用前提の雲竜型空母を無理くり使わざるを得なくなり、当初予定より多い数がコア・ファイター搭載の『防空空母』としての任についた。当然ながら、それでも、ジェット機の運用にかなり無理があるため、『当初からジェット機に対応した』300m級の大型空母の建造は急務であった。しかし、予算の承認は1949年度にまでずれ込み、一番艦の正式な竣工は1952年以降の見込みと、予定より大幅に遅れてしまった。その間の制空任務は当然ながら空軍が担うわけだが、その空軍も質がバラバラであるという課題が生じていた――
――扶桑軍の精鋭部隊は基本的に、ダイ・アナザー・デイとM動乱を戦い抜いた経歴を持つ。これは、64Fと取引を交わした部隊が融通を受け、ダイ・アナザー・デイ最終盤の激戦を戦い抜いたか、M動乱の頃からの協力関係か。その2つのケースであったからだ。その関係上、64Fの幹部格の元部下、もしくは士官学校時代の後輩が隊長を務めている部隊が大半であった。ここに至り、扶桑軍の航空部隊の事務方は事変当時の『初代64Fの公式戦果を過小に公表した事』を後悔したわけだ。ダイ・アナザー・デイでの現・64Fの孤軍奮闘が公表された後の粛清人事で、多くの中堅を失ったウィッチ科は『兵科を維持できる最低人数を下回っていた』。社会的混乱を避けるために存続していたにすぎず、ほとんどのウィッチ達の飛行部隊は有名無実化していた。第二世代理論式はそんな状況下でも奮闘していた『生き残り』の部隊が受領し、戦果を挙げ始めていた――
――空母はアングルドデッキ構造が取り入れられ、既存艦にも取り入れられたが、元から大型艦でなければ『効果がない』とされたため、アングルドデッキを備えた既存空母は比較的に艦齢が新しい『翔鶴型』と『大鳳』だけであった。また、蒼龍型の二隻は(艦型が史実の翔鶴と同じなことから)改装が検討されたが、クーデター時の爆破工作で片方が損傷したり、呉で撃沈された鳳翔の代わりの専任の練習空母が必要だった事から、『練習空母』に分類された。これはカールスラントから返却された愛鷹の状態が最悪であった事による措置で、雲龍型の戦隊の軍事上の代替は宇宙空母の調達で賄われた。これは雲龍型の他用途への転用工事で扶桑海軍の主だった工廠が満杯になっていた事、扶桑の経済にプラスになる『自国産空母』の建造準備に時間を要する関係であった。そのため、地球連邦軍の『主力戦艦改級攻撃空母』は扶桑で好まれ、扶桑で量産されることになる――
――日本では、ヒーローユニオンの調査により、『1970年代のヒーロー揺籃期』に活動していたヒーロー達の存在が次々と明らかになった。その中には、日本を守る使命を果たした後、人工心臓の寿命で『人知れずに果てた』者もいた。ライダーマンによると、プロトンロケットの爆破から生還して間もない時期に『自分とほぼ瓜二つの青年から、彼の持つロボットのリバースエンジニアリングを依頼された』とし、1985年頃に再会した際に、現物を託された』という――
「結城さん。その人って……」
「ああ、後で確かめたが、その男の名は大門豊。電人ザボーガーと共に悪と戦った、俺のそっくりさんだ」
「そっくりさん、いたんですね…」
「そりゃ、世の中には、自分のそっくりさんは三人いるというだろう?」
「た、たしかに」
「目覚めた後、俺が現役時代、秘密基地にしていた建物があった土地に行ってみた。すると、誰かがレストアをした状態で、その時代の地下に保管されていたんだ。驚いたよ。レストアがなされた日付は統合戦争の起こる直前の時期。おそらく、大門豊の意思を継いだ、後世の誰かが『これから起こる戦乱』を止めようと、電人ザボーガーのレストアを進めていたのだろうが、それは果たされることはなかった。おそらく、主導していた人物が戦禍に倒れてしまったか、その中核メカニズムを解析できず、再起動できなかったか。そのいずれかだろう」
「その電人ザボーガーは?」
「俺が引き取り、再解析とレストアを進めているところだ。幸いにも、生前の大門氏から話は聞いていたからね」
「その人はいつ?」
「俺と会って、そんなに経たない内に亡くなったらしく、1980年代後半の春らしい。若い頃の無理が祟ったんだろう」
結城丈二のそっくりさんにして、同じく、悪と戦った『大門豊』は電人ザボーガーと共に悪の組織を叩き潰したものの、その頃の無茶が祟ったのか、組織壊滅から時間がさほど経過していない『1980年代の後半』に何らかの病で死去したと記録が残っていた。充分に『青年』で通用する年齢であったという。
「いいんですか?」
「彼の遺産を無為に眠らせておくわけにもいかんからね。そのほうが彼も喜ぶだろう」
結城丈二は亡き友の意思を継ぐつもりらしい。また、自らも特訓を重ねてきたとも示唆する。
「ストロンガーの現役時代のことだが、俺は醜態を晒してしまったからね。それから特訓を重ねたんだ」
結城丈二は彼の仕事を見に来たキュアラブリーへ自身の特訓について話す。デルザー軍団との戦いで晒してしまった『醜態』を気に病んだ彼はZXの時代までに、考えられるあらゆる手段で自らを鍛えた。その過程で、大門豊と知己を得たと。
「彼のアドバイスのおかげで、俺は他のライダーと遜色ない能力を手にできた。だが、俺のほうが世界を飛び回っていたせいで、会えたのは数回だけ。最後の時に託された電人ザボーガーも、バダンとの最初の戦いで使う機会はなかった」
結城丈二は電人ザボーガーを『かつての戦いで使いたかった』らしいが、それは無理な話であったという。
「それで、今でも?」
「そういうことになるな」
ちょっと哀愁を感じさせるのは、大門豊が1980年代後半に亡くなってしまったせいで、電人ザボーガーの全容を調べるには、ドラえもんの手を借りなくてはならなかったとも。
「敵の攻勢に備え、兵器を充実させる必要があるからね。敵も海底軍艦を持ち込んだらしい」
「敵にもあるんですか」
「元は枢軸国側が先に得ていた技術だからな。敵は戦艦ローマの改良型のようだ」
「ああ、イタリアの」
「大和がベースの廻天の敵ではないだろうが、それでも、この世界の自衛隊の武器では傷つかない程度には頑強だ。なにせ、曲がりなりにも戦艦だからね」
海底軍艦は基本的に、戦艦を万能化する過程で生まれた兵器である。防御思想は近代的な戦艦の思想の延長線上にあるため、『戦艦が絶えた後』の時代に普及した兵器『ミサイル』で致命傷を負わせることは不可能である。それを打ち破るには『同等の兵器の艦砲』しかないのだ。また、波動エンジンを積むことで『21世紀の大陸間弾道ミサイル』も蚊が刺した程度にしか感じないほどの防御力を手に入れているため、海底軍艦一隻は『一国の空軍を全滅せしめる』と言っても過言ではない。宇宙時代の武器でようやくという辺り、オーパーツぶりがわかる。
「一隻だけかな」
「ガスコーニュも来るかもしれん。あれはガリア軍が欲しているが、維持費だけで破産するよ。まともに空母も持ったことがない国に、海底軍艦が運用できるわけがない」
結城丈二はそう断言する。実際、ガリアは海底軍艦『ガスコーニュ』を欲したが、国土復興を優先させたいペリーヌ・クロステルマンが独断で計画を白紙に戻している。だが、軍事軽視で『権威が失われた』事を怒る派閥が彼女の暗殺を企てるに至ったため、ペリーヌは娯楽の復興へ国家単位での投資を認め、軍事を後回しにさせる。これは軍事などは『後でどうにでもなる』という考えからであったが、兵器の高度化が加速度的に起こってしまい、ガリアはそれに追従できなくなるのだ。
「どうする気だろう。ペリーヌさん」
「話を潰すだろうが、それでまた、彼女は命を狙われるだろう。フランス人は気位が何故か、とんでもなく高いからな。自分達が欧州で一番に偉大だと思っている」
キュアラブリーにも心配されるほど、ペリーヌは危ない橋を渡っていた。『国土の復興が成ればいい。すべてを後回しにしても…』と考えていたが、仏系の国家は『自分たちが欧州の王者』と思っている節があり、それが他民族の反感を買うのであり、ペリーヌは若さで突っ走るあまりに、自国民の本音を知らない。そのフランス系国家の『本音』には、結城丈二も苦言を呈する。『若い頃』に、そういう差別で辛酸を嘗めた経験からだろう。
――この頃になると、自由リベリオン陸軍はM48戦車の火力不足に直面し、M60戦車の導入とM1戦車のテストを開始していた。新兵器の配備に関しては『自分たちの生存に関わる』ことから、迅速な対応が取られる自由リベリオン。日本連邦が複雑な官僚機構の縄張り争いで『組織だっての新兵器の調達』に支障が生じているのとは対照的である。各部隊の指揮官の裁量に委ねられているところも大きい扶桑だが、防衛省(日本)は扶桑を含めての管理を志向しており、扶桑の保有兵器の掌握を目論んでいた。ところが、扶桑の一部部隊が兵器を独自のルートで調達していたり、21世紀日本をも遥かに超える技術で造られたオーパーツじみたものを融通しあっているため、21世紀日本の手に負えなくなってきていた。史実で日本が購入していない、あるいは量産そのものが開発段階で頓挫したものまでも現れているからだ――
――この遠征の時期には、一般部隊(元・局地戦闘機部隊)にも配備が始まっていた『ドラケン戦闘機』。日本はドラケン戦闘機の採用と生産に狼狽えた。『寒冷地向けの機体を真逆の気候の地に配備するのか?』と。実際は扶桑本土と外地(ウラジオ、樺太含む)の防空用途で量産配備されており、64Fと厚木航空隊はそのテストを行っただけである。64Fと厚木空(の後身)は中身を大幅に強化しているが、基本的な量産仕様は史実の後期型とさほどの違いはない。(扶桑は機種を画一化することで起こり得る『戦争途中での航空戦力の陳腐化の訪れ』を避けたいため、複数機種を運用しているのである)『旧西側諸国の装備とはいえ、国情に合うのか?』。それが防衛省の疑問だったが、扶桑としては『秋水、月光、極光、雷電、紫電などの旧式の局地戦闘機に代わる迎撃戦闘機がなんとしても欲しかったので、ダイ・アナザー・デイで活躍した機種を選んだだけである』と返されている。日本側は『F-20やドラケンのダイ・アナザー・デイでの活躍は、一部の限定的なトップエース達の為せる業である』と言いたかったのだが、戦闘機と縁が無かったであろう、歴代のプリキュア』達までも乗り回していたために立つ瀬がなかった――
――実際に、遠征軍には交代で歴代のプリキュアが加わっている。全員が一部のエース格のように『自前で飛行能力を持っている』わけではないため、戦闘機による空戦は当たり前であった。(転生先で『操縦訓練を受けたプロ』であるケースも少ないので、基本操作が簡単になっている『コスモタイガーⅡ』が主に使われている)――
「六花、まさか、私達がこういう事をするとはね…」
「仕方ないですよ、かれんさん。扶桑も、日本の自衛隊も人手不足ですから」
キュアダイヤモンドとキュアアクアはコスモタイガーで空戦を行っていた。扶桑軍のパイロットたちはジェット時代の空戦に慣れていないため、64Fの隊員が所属兵科を問わずに戦闘を行っている。批判もあるが、2000馬力級のレシプロ戦闘機にすら四苦八苦していた軍隊に、それとも勝手がまるで違う超音速ジェット戦闘機をすぐに使いこなせと言うのは無理な話だからだ。
「自衛隊のパイロット達は扶桑の教官に引っ張りだこだし、そもそも、大馬力型のレシプロ機にも拒否反応示す人たちが普通にいる時代の人間に、超音速ジェットを乗りこなせってのは無理がありますよ。レシプロと違って、燃料と弾薬を取り替えればいいってわけでもないから」
「機械が高度になると、整備不良も起き得るものね」
「そうなんですよ。機械の扱いも分からない農村出身者も普通にいますからね、扶桑のパイロット。それじゃ対処できないでしょう?」
「確かに」
1940年代の扶桑のパイロットは新しい教育体制で育ってきた者も入って来ていたが、大半が旧体制の陸軍少年飛行兵/海軍飛行予科練習生などの出身。彼らが志願した時期は当然ながら、電子工学など影も形もない時代である。その彼らに、グラスコックピットで電子機器満載の近代的な戦闘機を乗りこなせというのは無理がある。
「だから、ジェット戦闘機を使えるパイロットを絞ったんでしょうね、扶桑は」
キュアダイヤモンドとキュアアクアの言う通り、ウィッチ世界のパイロットは急激な航空力学理論などの進歩で『ジェット戦闘機』が現れ、急激に電子化されていくことに対応しきれずにいた。ウィッチの力が強かったため、今度は『ジェット機の性能特性を理解できる、経験豊富なパイロットがそんなにいない』という問題が『ウィッチ大国』ほど問題になった。黒江たちのように『通常兵器の発達に理解があり、自らもそれに搭乗する』ウィッチは稀有な存在なのだ。
「どうして、あの世界は派閥抗争が盛んなの?」
「ウィッチの有無が国が栄える基準だったからでしょうね。儒教、あるいは一神教の中に過激な思想のあった国々は、あの世界では近世までに怪異に滅ぼされて、生き残った人々は周辺の大国と同化していきましたから。既得権益が大きくなりすぎたんですよ」
「だから、新大陸のリベリオンがさほど影響力を持ってないのね」
「ウィッチの数は『土地との結びつき』にも依存するそうです。移民国家であるリベリオンは『先祖にウィッチがいた』か、『先住民との混血である』かでしか、ウィッチが現れる事がなかった。それがこの戦争では、リベリオンの仇になった。科学万能主義が蔓延って、信仰が薄れますからね」
ウィッチ世界では近世までに、アジアの大国であった明国(中国)やその衛星国のような位置づけの『李氏朝鮮』などが怪異に屈し、中華文化圏の誇り諸共に歴史の闇へ消え去ったためか、中華文化はほとんど欧州に知られることはなく、『敵を知り己を知れば百戦殆うからず』の格言も知らない者が多かった(そこも、欧州の軍人が物笑いの種にされる原因になった)
「おまけに、敵を知り己を知れば百戦殆うからずの格言も知られていないから、無謀な先走りをして、戦力を消耗させる軍人の多いこと。扶桑があの世界の主導権を握るから、多少は良くなると思うんですけど」
「日本は突撃精神を目の敵にしてるけど、怪異相手だと、仕方ないところもあるのよね。土地が汚染されるから。だけど、人相手だと、些細なミスが破滅に繋がる。それが分からない軍人が多いっていうし」
「人同士の戦争なんて、あの世界は普仏戦争以来してなかったから、あの時代のウィッチは国家間戦争に駆り出されることに拒否反応を示す。だけど、そんな事言ってたら、事後に掌返しをされるというのに」
「だから、クーデターの後に慌てて、書類の改竄を試みた部隊が多かったんですよ。補給の不備だとかを装って。地球連邦の力を借りてる状況じゃ通じないのに」
扶桑のウィッチ部隊はクーデター後、多くの部隊がダイ・アナザー・デイへの『不参加』を咎められることになった。(日本の勘違いで戦線に参加できなかった者には、戦間期に『口止め』も兼ねての損害補償がなされた)その咎を受けたウィッチ将校の多くが(社会的制裁を恐れて)配下ごと、当時に設立された怪異専門組織『MAT』に移籍したため、太平洋戦争では人手不足が顕著に表れた。そのため、『何でも屋』たる事が『どの兵科であっても求められる』ようになり、兵科至上主義は次第に淘汰されてきている。『事変の直後に志願し、1940~1943年に任官された世代』の大半が通常兵器を『自分たちの露払いか、弾除け』と見なしていたため、超音速のマイクロミサイルやレーザー、ビーム兵器が普通に飛び交い、M粒子で魔眼以外の索敵魔法に影響が生じる戦場に戸惑い、世代ごとの戦死率も突出してしまった。
「ですね」
「怪異も進化しているけれど、それを超える速度で兵器を進化させればいいのに、どうして、そこに行き着かなかったのかしら」
「自分たちの露払いか、弾除け程度にしか見てなかったんでしょうね、ウィッチは。その盲点を突かれて、大戦後期レベルの通常兵器にも苦戦した。グラマンやシコルスキーに苦戦するんですから、シューティングスターとかの戦後型ジェットは言うまでもない。おまけに、ミサイルが使われる様になって、電子戦も当たり前。空を飛べる歩兵程度の能力しかない彼女たちには、今の空は息苦しいでしょうね」
「今はM粒子もあるから、余計に個々の能力が求められるものね」
「ええ。さて……各機、レーダーをよく確認しろ。」
「管制機から連絡。敵は東独時代のMiG-21だそうです」
「舐められたものだな。返り討ちにしてやれ。どうせ、パイロットは東独空軍崩れのゴロツキ共だ。近代戦の餌食にしてやれ」
「了解」
僚機の内の一機からの通信にそう返すキュアダイヤモンド。彼女はプリキュアの状態で操縦しているので、酸素マスクなどの装備はしていない。(シートベルトはしているが)プリキュアになっていれば、高G・低酸素の状況下にも余裕で耐えられるためだ。また、彼女らの乗機は構造に至るまで改造が加えられており、通常機より遥かにラフな操縦に追従できるように強化されている。
「空戦も、これから本格化してくるかしら?」
「敵が航空戦力をどのくらい持ち込むか、によりますね。東独軍崩れの連中を次第に動員してきたようですし」
二人は東独空軍崩れのゴロツキが組織の尖兵になっていることに、ため息をつく。機材ごと組織につくあたり、東独軍の社会的扱いの悪さに耐えかねての選択であったかがわかる。二人はコスモタイガーⅡの編隊を指揮し、20世紀の東西冷戦下で開発されたミグ21に立ち向かうのだった。
――二人が多少なりとも触れたように、怪異は強力化が顕著になっており、大型の個体は統合戦闘航空団級のウィッチが束になっても、旧来の武装では敵うかわからないような個体もチラホラ出てきていた。だが、第二世代理論式であれば、武装の火力で容易に粉砕できる事から、第二世代理論が切望されるに至った。『数の限られる超人たちに、そうそう頼るわけにもいかない』。その想いが第二世代理論の普及に繋がったのである。(ミーナが図らずも潰してしまった『Gウィッチの教官配置計画』では、転生者を分散配置し、教官に添えるつもりが、ミーナの冷遇で御破算になったのも、第二世代宮藤理論の開発の機運の高まりになった。)第二世代理論はジェットストライカーユニットの効率安定化と速力の超音速化が主眼であったため、第一世代式と外観的に差はさほどないが、武装はリボルバーカノン(後にミニガン)と魔導誘導弾、チャフとフレア。重装備といえる。だが、あまりに火力偏重になった事から、今度は総合力が落ちるとされることになり、装甲服スタイルへ変遷してゆく。その過程で、未来兵器を模した姿になるのは進化の必然であった――
――第二世代理論の武装てんこ盛りのスタイルはストライカーユニットが『装甲服スタイル』に進化するまでの過渡的なスタイルに位置づけられるが、扶桑の航空戦力の仮想敵が『被弾に強い』リベリオン機になったことで、現有技術で実現可能な範囲で求められた結果であった。理論の実用化当初は『個人での機動空戦の腕』よりも、『チーム間の連携』を前提に育成されていた層が大勢を占めていた故に、それを前提に調整されていたが、今度は逆に格闘戦に持ち込まれる局面での小回りの効かなさが問題視され、更に時を経て、MSやISを参考にした装甲服スタイルに革新を遂げていく。武装も小型高性能化されていくため、第二世代理論でのストライカーユニットは飛行機の備品の流用改造がよく効いた最後の世代となった――