ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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説明回ですが、インタビューの体裁です。


第四百六十話「兜甲児へのインタビュー」

――ミーナの事案は日本連邦による恐るべき『反撃の狼煙』となり、瞬く間に地位を追われる有様となった。カールスラントは自軍の整備どころではなく、国家の存続すら危ういレベルの混乱が待ち受けていた。その代役を世界規模で行うしかなくなった日本連邦。物量線を(色んな意味で)取れないため、超人たちと超兵器に頼らざるを得ない状況が否応なしに訪れた。同時に『沈黙は金なり』、『言わぬは言うに勝る』の時代が終わりを告げたため、カールスラントへの思慕は反転し、憎悪へ変わってしまい、掌返しの迫害が始まった。それを社会的に抑えるため、バルクホルン、ハルトマン、マルセイユの三者は政治的に利用された。トップオブトップの撃墜王として世界的に著名だったからで、扶桑魔女界隈に『沈黙は金なりの時代ではない』ことを知らしめた。その流れで、黒江達の元上官の江藤敏子は復帰した時点から遡及する形で、事変当時の責任を問われたが、近代の司法的に『遡及して裁く』ことへの是非、『その当時は全軍での慣習であった』からか、始末書の提出と戒告処分に留まったが、ペナルティーとして『当分の間は参謀としての任務を続けるように』という現場への処置もなされた――

 

 

 

 

 

 

 

――扶桑海軍は物的には不自由ないが、人的資源の不足はどうにもならなかった。クーデター後の粛清人事で多数の働き盛りの魔女や若手士官を失ったのが響き、太平洋戦争では『熟練将兵が乗艦する艦艇によるゲリラ攻撃』に依存する有様であった。日本が『史実のい号作戦やろ号作戦での消耗』を理由にし、再編途上の空母機動部隊の出動を禁止していたこともあり、将兵は鬱屈した生活を送っていた。当時は雲龍型の多数運用構想が頓挫したのに空母の世代交代による『量の低下』が重なり、史実のあ号作戦当時とさほど変わらぬ数の空母しか稼働していなかった。雲龍型の大半はダイ・アナザー・デイの終了後に空母籍から外され、他用途へ次々と転用されたため、コア・ファイター運用改修が施された初期建造の六隻のみが『体裁を保つために』空母籍に留まった。他の十数隻は『無理な増産による粗製乱造』を疑われ、他用途へ転用されたが、それらの造船を担当した造船所から猛抗議される事になり、海軍は対応に窮する事になった。大鳳も『粗製乱造の空母だから、一線から外すべし』という声が多かったが、艦齢が現有の空母で一番に若い事により、土壇場で現役継続が決まるなど、どうにもグダグダな有様であった。天城型『愛鷹』の一件が大事になったのは、『大戦型とはいえ、大型空母が得られる』と期待した防衛省の当てが外れたからである。愛鷹は10年近くの放置で『実戦運用と改修に耐えられない』と判定され、軍艦としての復帰は断念されたからだ。明らかに1930年代当時の協定違反であったため、賠償金と違約金を乗数で計算した金額で要求。カールスラントは(ドイツの意向で)それを支払う羽目になった。カールスラントは『戦時中であるし、空母運用の試験には供したから、協定違反ではない』と反論したが、カール・デーニッツが(M動乱での活躍により、XXI型の建造に傾倒したため)条件を呑み、そのまま返還してしまった。扶桑が課したペナルティは厳しく、21世紀までそれを支払う(1948年のNATOによる仲介で『1990年まで』と緩和される)羽目になった。そうまでして建造した同級潜水艦は『未来装備を持つ日本連邦以外の艦隊であれば、包囲網も潜り抜けられる』という高性能であったが、肝心要の乗組員が不足し、余る有様。伊号潜水艦そのものの旧式化を理由に、日本連邦自身も20隻を購入。伊号潜水艦の少なからずを代替する。そのため、空母機動部隊の『ハリボテ』ぶりが際立つ事になった――

 

 

 

 

 

 

 

 

――それを補うため、水上艦隊の近代化はつつがなく進められた。駆逐艦は大戦型から戦後第一世代型の護衛艦に代替わりし始めたが、巡洋艦は行政の混乱などもあり、大戦前の妙高型や高雄型、大戦直前の設計の阿賀野型軽巡が第一線を張る状況であった。高雄型以前の重巡は1948年度に退役したが、デモイン級の登場で伊吹型の性能が陳腐化してしまったため、伊吹の量産は頓挫。高雄型重巡洋艦をベースにした『新巡洋艦』が計画された。超甲巡が『巡洋戦艦』にカテゴライズされ直される可能性が生じたためだ。同時に戦艦に『重戦艦』というカテゴライズが生まれた。これは46cm砲の大和型戦艦が『標準』になったのと、それを上回る超大和型戦艦が続々と登場したからだ。その超大和型は実のところ、ゲッター合金での簡易的な変形機構が取り入れられており、水上艦であること自体が偽装だった。宇宙戦艦であるが、連合艦隊の籍を持たせるために水上艦への偽装を施している。簡易的なゲッターチェンジ機能と言っていい。これは連合艦隊の要望であり、予算対策としての側面がある。これは日本が全体的に軍隊へ冷酷非情であったため、銃後への補償に熱心である一方、軍人の権利を(主導して)縮小させてきた関係である。有事が起こったため、流石に縮小傾向となったが、のぞみのような政治問題化した事例の発生により、軍に入る人数そのものが減少してしまったという問題も発生したため、新造艦の内、戦艦と空母は『有事に宇宙戦艦となれる機能を備えた状態で竣工した』のである――

 

 

 

 

 

――1945年以降は軍人の持っていた社会的特権は廃止され始め、戦後型の『公務員』の体裁を強めた。だが、扶桑の軍人は本気で命がかかっている職業のため、日本が(不本意ながらも)手を付けられなかった権利も多い。日本が廃止した『戦時災害保護法』が扶桑では生きていたため、日本政府は(自分達の施策との整合性を重視して)『発展的解消』を目指したが、これは当然ながら頓挫。代わりに扶桑が日本の(2023年時点で存命しているか、遺族)の戦争被害者に補償を行うという『間接的な支給』で決着を見た。日本は扶桑の力がなければ、『衰退期に突入していた』のは揺るぎない事実であるため、活力のある扶桑がそれを『代行』すれば、日本政府としての施策に矛盾はないという政治判断だった。『軍人の権利を一定程度は保証してやるから、自分達の代わりに、自分達の戦争の民間人への補償をしてくれ』というのは、体の良い『物乞い』であったが、扶桑はこれを『貸し』として活用。日本より外交上手であることを見せた。このことで『貸し』を作った日本政府は扶桑への口出しを控えるようになり、扶桑は太平洋戦争の戦略でようやく、『フリーハンド』を得たのである――

 

 

 

 

――とはいえ、扶桑を『負かせて目覚めさせよう』とする勢力が日本には多くおり、扶桑はそれらの摘発に血道を上げる事になった。日本の大物官僚が情報を流していたりするので、扶桑は頭を悩ませる事になった。だが、彼らの予想外は『ゲッターロボやマジンガー、ガンダムの実物が扶桑軍にある』ことだろう。それも初代機より強い後継機が存在する。これは左派勢力には重大なことと映った。彼らは扶桑の軍隊が『史実より強力である』事を考えもせずに、『史実日本軍に魔女がいるだけ』と考えていた。それが間違いであった。扶桑は機甲戦力、砲火力、歩兵兵力のいずれも、史実の同時期の英国軍に劣らぬ水準を誇っており、機甲戦力も極初期の自衛隊を凌ぐ質を担保しているからであった。それもそうだが、彼らが最も問題視したのが『グレートマジンガーとゲッターロボG』の存在であった。マジンガーZと初代ゲッターロボ(TV版)の時点で『アメリカの空母打撃群と同等の戦力』とされていたので、それより強い後継機が扶桑にあるというのは、野球でいえば、メジャーリーグ最強の四番バッターが日本の草野球に加勢するようなものだろう。グレートマジンガーとゲッターロボGは(彼らの主力の年齢層からは)そのような『途方のない存在であった』。逆に、日本の若者層からは『グレートとドラゴンなの?』と馬鹿にする声が挙がったが、これは世代の相違と『真ゲッターロボとマジンカイザーの存在を知っているか』に由来する違いであった。――

 

 

 

 

 

 

――グレートマジンガーとゲッターロボGは『戦闘向けのスーパーロボット』としての基準値になっており、後発のロボ達よりオーソドックスなパラメータを持つ事から、日本のTV番組にもイメージは掴みやすかった。特に初代機の後継というポジション、グレートマジンガーとゲッタードラゴンには『グレンダイザー』というリーダーがいるのもあって、スーパーロボット軍団のリーダー格はグレンダイザーであると報道されている。グレンダイザーはフリード星の産物なので、地球のスーパーロボットとは言えないが、地球の守護神ではあるので、宇門大介(デューク・フリード)も21世紀日本の報道には好意的であった。ただし、スーパーロボット軍団の知恵袋は自認しているものの、リーダー格であることは否定し、グレンダイザーよりも強大な存在であるマジンカイザーの存在を示唆し、甲児を立てた。兜甲児自身も(宇宙科学研究所に居候しているため、私服はマジンガーZのパイロットだった時期より大人びている)21世紀のTVに顔出しし、デューク・フリードのおだてに喜びつつも、自身はグレンダイザーより強いマジンガーを持つと明確にした――

 

 

――その際のインタビューから抜粋――

 

『僕ですか。いずれはおじいさんや父と同じ道に行きますが、マジンガーのパイロットはやめませんよ、ハハハ。僕がいる世界は危機の真っ只中ですからね』

 

既に21世紀での映画で『30代近くの姿』が明らかになっていた兜甲児だが、未来世界では戦乱に次ぐ戦乱、ゲッター線を浴びている影響もあり、年齢は20代間近の青春真っ只中。服装は宇宙科学研究所に居候している時期のラフなものだ。

 

『父は存命です。すんでのところでゲッターチームが来てくれましてね。ええ。ゲッタードラゴンですよ。ゲッター1?武蔵君の自爆で失われます。敷島博士がレプリカを保有していますがね』

 

と、巴武蔵の死はTVでのコマンドマシンによる特攻ではなく、『ゲッター1による決死の戦闘からの自爆である』事をサラっと言う。明瞭快活なため、不思議と悲壮感はない。

 

『初代ゲッターそのものは博士が本当に望んだ用途で量産されました。戦闘用途はゲッタードラゴンやその後継の真ゲッターロボがありますし、戦闘用ゲッターはそちらを増やせばいいですからね』

 

ここで、火星や太陽系外の移民星(写真は惑星『エデン』のもの)の開発に初代ゲッターロボの増産機が活用されている写真を提示する。ゲッターロボはゲッター線の危険さがクローズアップされているが、それはゲッターロボGのエネルギー値を超え、臨界点に達した場合であり、初代ゲッターロボ程度なら、重機感覚だ。シャインスパークやストナーサンシャインが必要となる敵もほとんどいないので、戦闘用もゲッタードラゴンクラスの戦闘値で充分なのだ。

 

『僕や鉄也さんのマジンガーにしても、Zの前段階のエネルガーZやアイアンZの時点で、アメリカの空母一隻分の戦闘値はあります。合金Z……最初期型のジャパニウム合金ですが……の時点で『鋼鉄の10倍の耐久性』ですから』

 

兜十蔵は未来世界では『モビルスーツなどが出回る場でのスーパーロボット』を目指していたため、Zを完成させるのに、他の世界より密度の濃い研究期間と二段階の試作を経た。アイアンZはマジンガーの始祖というべき存在の試作機だ。バランス確認用の用途に供され、武装はエネルガーの段階で試験され、役目を終えた後は早乙女博士へ『ゲッターエネルギーの可能性のテスト』として提供。第七格納庫でゲッター線を浴びせた。このエネルガーZが後に『魔神皇帝』となったわけだ。それと別に、Zの建造が進むにつれ、『マジンガーの発展』を志向した兜十蔵は息子の兜剣造に『マジンガーの空戦モデルの試作』を命じた。これが後のグレートマジンガーのアイデアの始まりである。マジンカイザーとゴッドマジンガーが似たのは、ゲッター線が彼の構想を汲み取ったからともされ、究極の魔神はグレートマジンガーを基礎にしているとも述べる。

 

『おじいさんはグレートマジンガーを評価していたようです。が、あれは父の処女作ですからね。多少は贔屓目に見たんでしょう』

 

と、兜剣造が十蔵にコンプレックスを持っている事を明言する甲児。兜剣造も水準より上の秀才ではあるものの、十蔵のような創造性はない。そこがDr.ヘルに『兜の倅』とバカにされる所以である。

 

 

『おじいさんはDr.ヘルと大学の同期でしてね。おじいさんのほうが成績が良く、ルックスもよしと来まして。ヘルはその頃から、おじいさんをライバル視していました。父のことは眼中にないようでしたが、僕とは腐れ縁になりましたね』

 

ミケーネの地獄大元帥となっても、自分にやたら執着してきた事を笑い話として語る兜甲児。十代当時の無鉄砲さを維持している世界線であるので、Dr.ヘルを『腐れ縁』と表現してみせた。

 

『その後ですか?鉄也さんのことで、弟と喧嘩になりましてね。彼は孤児ですが、父と長く過ごした。対して、僕は父は死んだと聞かされてきましたから、かちあいまして。若気の至りですよ、お互いに』

 

甲児は未来世界では、弟のシローと鉄也のことで大喧嘩になり、金的蹴りで悶絶する醜態を晒した。その苦い思い出を『若気の至り』とし、自分を青二才と表現した甲児。また、その後にシローの事を考えろと、竜馬に大雪山おろしでぶん投げられ、病院で唸る羽目になった事に触れる。

 

『まったく恥ずかしい話ですよ、青っちろいガキだったんですから、自分が。おじいさんの最後の遺産と出会ったのは……それからしばらくして、宇宙科学研究所に移った後です』

 

それは『マジンカイザー』と『ゴッド・マジンガー』の事である。ベガ星連合軍との戦いが激しくなり、早乙女博士が真ゲッターロボを完成させた頃に出会った『兜十蔵最後の遺産』。カイザーやゴッドの出現を既に予期していたのか、十蔵は第七格納庫のメインコンピュータに真の遺言を遺していた。『マジンガーZがあれば、お前は神にも悪魔にもなれる!だが、マジンカイザーやゴッドがあれば、お前は神を超えられる!悪魔も倒せるのだ!!神を超えて世界に君臨するのも、悪魔を倒して世界を滅ぼすのもお前の自由だ!!』と。兜十蔵は最強・究極の魔神とし、その二体を想定していた。ただし、カイザーもゴッドも対外的には新造とされるが、カイザーはゲッター線の実験の成果、ゴッドは『Zのエンジンとエネルギーを新造のフレームを組んだガワに移植する』経緯で生まれた改装機だ。その事から、如何にZEROが『忌み子』的な存在であったかがわかる。忌み子であった『マジンガーZERO』はZの負の自我から派生し、どこかの世界で本体を乗っ取って生まれた』陰の魔神。そのZEROについても触れた。

 

 

『僕は……心のどこかで、マジンガーZがみんなから忘れ去られてしまう事を恐れていたんです。その恐怖が多次元宇宙のマジンガーZの一体を悪魔に変えてしまった。それが僕の世界への罪です』

 

甲児はZEROという怪物を生み出した責任を取ろうと、カイザーかゴッドで相打ちになる覚悟であった。故に『ZEROを生み出した罪がある』と述べ、ZEROの姿を公開する。禍々しさを全面的に押し出した、おどろおどろしい姿のマジンガーZというべきものだ。

 

『僕はヤツと相打ちも覚悟していました。ですが、そのZEROに救いの手を差し伸べた子がいたんです』

 

『それは誰でしょうか』

 

『プリキュア5というヒロインをご存知でしょうか?その中心戦士であったキュアドリームです』

 

甲児はZEROの一件以降、のぞみの法的後見人の一人になっている。ZEROを救った事への彼なりの返礼であった。

 

『彼女がやってくれなければ、奴は今でも、世界を玩具を放り投げるような感覚で壊し続けたでしょう。ですが、彼女はZEROの根源にある僕の負の念を理解してくれた。もちろん、鉄也さんへのジェラシーや、好きな人へ告白できない恥ずかしさ…。僕が抱いたもろ他の負の感情全てです』

 

甲児はZEROの根源となる感情が恐怖や嫉妬、殺意などの陰の感情である事をゴッドマジンガーのシンクロシステムで理解した。のぞみはパワーアップしたことで目覚めた能力で『その記憶』を垣間見たことで、その感情に支配され、自らも『失敗した』事の意味を悟り、ZEROを諭し、慰めた。ZEROの根源にあるのは、マジンガーZに芽生えた『俺を忘れないで』という負の念に囚われた陰の自我だったからだ。

 

『ただ、ZEROが滅ぼした世界には、彼女の後輩がいた世界が含まれていまして。大変でした』

 

『具体的にはどんな?』

 

『うーん…。そうですね?魔法つかいプリキュアのキュアミラクルと喧嘩になったんですよ。しかも最強フォーム同士で』

 

『そ、それで?』

 

『月の大きいクレーターが増えましたよ。割れるかとハラハラでしたよ』

 

その際の戦闘の様子が地球連邦の月面方面軍の偵察艦のカメラに収められており、観測員が狼狽している声も録音されていた。

 

『こちら、月面第6方面隊所属『ビックアイ5』。何かの見間違いか!?プリキュア同士で戦っているぞ!?』

 

と。彼らは一部始終をバッチリ観測していたが、キュアミラクルの金魔法とドリームの光子力/ゲッター線とでは、明らかに後者のほうが優っていたこと、最後は純粋な格闘となり、拳のぶつかり合いだけでクレーターができる事に上ずる声を残していた。

 

『どうです?この凄さ』

 

『いいんですか、プリキュアのタブーを複数犯しているような気が……』

 

『キュアミラクルとしても、納得できなかったからこそ、拳をぶつけ合うことで自分の中の何かに決着をつけたかったんですよ。ドリームも自分の一存だけで、ZEROを受け入れてくれと言えるはずはない。タブーを犯してでも、二人は戦うしかなかった。ドリームにとっては……ZEROの犯した罪の清算も兼ねていたんでしょう』

 

プリキュア同士の戦闘は初代の二人が『精神操作でそうさせられた』のが唯一の事例であったが、『完全に自分の判断で戦った』のは、デザリアム戦役の際の二人が最初である。全国放送で流された映像は凄まじい密度かつ、技や力のぶつかり合い。最後は異能も魔法も関係ない『拳をぶつけ合うだけ』。だが、二人の拳は凄まじい迫力であり、お互いにプリキュアである事を忘れさせるほどのものだった。ジオン残党が返り討ちにされたのは、この時だ。

 

『いやぁ~二人共、興奮状態でしたから、偶々に通りかかったジオン残党の戦艦をまっ二つにへし折ったんですよ。その場にいた全員……目が点ですよ』

 

『プリキュアとはいえ、超弩級の宇宙戦艦を……ですか?』

 

『ええ。グワンバンだったか、グワダンだったか…。それが綺麗さっぱり。二人もそれで我に返りまして、その直後に仮面ライダースーパー1が駆けつけまして』

 

甲児にはグワジン級の詳しい区分はわからないが、ジオンの旗艦級を一発で轟沈させてしまった事、二人はその後、仮面ライダースーパー1に大目玉を食らい、ブライト・ノアとアムロ・レイにも修正(ビンタ)を食らったと言い、ロンド・ベルの隊員の通過儀礼と化している『ブライト・ノアのビンタの凄さ』が逆に、過去の世界で話題になったのだった。

 

『ブライトさんの例の奴は効きますよ~。僕も散々に世話になりましたから』

 

と、最後にブライト・ノアの『修正』が通過儀礼と化している事に触れるが、ブライト・ノアが苦労人のポジションであることはどこでも変わらない事は笑いを誘った。とはいえ、ブライト・ノアといえば、多くの世界で長男がマフティー・ナビーユ・エリンになる事も有名なので、ネット配信ではその事を心配するコメントも相次いだ。とはいえ、既に複数のフラグが折れている(地球環境の回復、クスィーガンダムはハンナ・ユスティーナ・マルセイユの愛機である)ため、杞憂だとするコメントも相次いだ。兜甲児のぶっちゃけはワイドショー枠にも関わらず、後日の調査で高視聴率をマーク。撮影協力にロンド・ベル隊、宇宙科学研究所、光子力研究所、ネイサー、新科学要塞研究所の名がクレジットされたので、これはこれで大騒ぎ。最後にロンド・ベルの隊員募集の世知辛いCMも入ったので、ネットは最後に、爆笑の渦に巻き込まれたという。(ロンド・ベルは外殻独立部隊なので、軍本部から愚連隊扱いされ、実は正規ルートで入る隊員は意外に少ないのだ。元来は反体制派の軍閥であったエゥーゴとカラバを源流にするためだ)後日、ブライト・ノアに野比財団から大量の胃薬と手紙(多くはファンレター)が届けられ、それらと格闘する羽目に陥り、それらとの悪戦苦闘をアムロにからかわれたとか。自衛隊~Gフォースからのルートで、ロンド・ベルに転属になった事務官は面接の際に『疲れ目で、髪も手入れ不足のボサボサ気味のブライト』の姿に同情したとか……。

 

 

 

 

 

 

――隊が大規模化した上、パイロットがほとんど『癖のありすぎる者たち』である状況では仕方がないのだが、仮にも天下に名高い、『地球連邦軍最右翼の精鋭部隊』の司令が『仕事に疲れたサラリーマン』の如き有様では、軍の本部も実に困るので、ブライト・ノアは後日、機材融通などで強い権限を持つ立場である『少将』に任ぜられ、幾分かは楽になり、旗艦の戦闘空母『シナノ』の定期ドック入りに伴う代理の旗艦として、改アンドロメダ級の六番艦かつ、地球連邦軍で最後に竣工したアンドロメダ級宇宙戦艦の一隻『ミューズ』がテスト名目で配備された。艦載機運用能力を強化した『戦闘空母型』だが、ガイアでの空母型A級と異なり、『アングルド・デッキを持ち、飛行甲板もある戦闘空母』である。これは合体ロボも多いため、オーソドックスな構成のほうが楽だという本部の判断である――

 

 

 

 

 

 

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