ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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プリキュア5の世界編です。


第六百四十話「BLAZEと誓い」

――太平洋戦争の長期化は空母機動部隊が日本の意向で『数では勝てないから』と、質を最重要視するようにされ、超大型の少数運用に切り替えられたからだが、やはり数はある程度は必要であるため、中型空母がやはり、戦時を理由に建造されるに至る。パイロットの育成も(ジェット化でミサイル兵装に主流が入れ替わり、旧来の区分が淘汰されたので)時間を要した。更に、日本側の世論が将官~佐官級の少なからずを懲罰的に予備役とした影響もあり、中堅層が致命的に不足。結局、政治的に問題なしとされた者は復帰、問題ありは最前線で死亡確定の任務につかせ、死後の名誉だけは約束するという方法が取られた。黒島亀人や宇垣纏はその中間点であったため、飼い殺しできれば良し、戦死してくれれば尚良しという結論となった。大西瀧治郎は閑職で飼い殺しとなったが、史実で自刃している故の妥協案であった。このような選別の結果、扶桑軍は中堅層の不足、その彼らを尊敬していた若手将校の気力と就労意欲の減少に悩むことになり、Y委員会の意向で軍全体の方針が決められる時代が訪れたことになる。結果、航空分野は黒江らの意向で採用機種が決まるようになり、艦艇は『リベリオンへの対抗上……』との理由で、戦艦や巡洋艦などの大型戦闘艦艇の整備が継続された。小型艦艇では、怪異の攻撃に耐えられないからでもある――

 

 

 

 

 

 

 

――結局、日本側は扶桑軍に重い責任を課すだけ課すのに、自分達は血を流さないことが批判の的になったが、日本には大規模に派兵するだけの物的・人的余裕はなかった。仕方なく、手空きの護衛艦をGフォースに編入し、通商護衛に供させることで溜飲を下げた。日本人は疎開にマイナスイメージが強く、激しく反対。扶桑は疎開という選択肢を奪われたが、政府主導の避難は必要なため、言葉の言い換えを行い、避難先での仮設住宅の提供という形での移住という形で、事実上の避難体制が整えられた。避難の推進は防空部隊からの要請であったが、怠慢だと批判が大きかった。その結果、複数の防空担当の司令官が自刃に至る事態に陥った。日本側は『なんで、いちいち腹を切るの?』と困惑するしかなかった。結局、この問題は扶桑の空母機動部隊を再建させた上で、根本の防空システムを世代交代させるという方法が最善とされた。あまりにもシステム化を進めすぎると、今度は魔女が対応できなくなるが、それは魔女の装備を世代交代させるという選択が取られた。仕方がないが、アニメどおりの装備では、成層圏を飛ぶ超重爆と戦うには非力過ぎるのだ――

 

 

 

 

 

――B世界の魔女が味わったように、超重爆の高高度性能は1945年当時の大半のストライカーユニットを凌駕する。扶桑で高高度迎撃用に量産がされていた雷電や飛燕でも編隊規模の攻撃をかける事は至難の業。震電を以てしても、一撃が精一杯。その試算を彼女らが証明してしまったのも、第2世代型の開発の大義名分に使われたのである。第二世代型の生産は魔導触の使用量が増大したため、それまでより少数生産になる傾向があったが、旧式を解体した際に回収される『触媒素材を再利用』する方法での増産が図られた。その中で質のいいものが精鋭部隊用の第2世代ストライカーユニットに使用されていくわけである。姿は後の第三世代と異なり、重装備化するまでの過渡的な形態だが、当時の技術力との兼ね合いである。震電改型はその国産第一号であった。アームで懸架される『舟形の武装ユニットが備わっている』が、それは魔女に『電探による索敵能力を素質関係なしに与えるため』の試みでもあった――

 

 

 

 

 

――遠征軍――

 

「こいつは使わずに終わりそうだな」

 

「第2世代型か。ボウズ、持ってきていたのか?」

 

「予備品代わりにしとけって、軍工廠の連中が納入したんすよ。俺はこんなザマだし。そもそも、こいつは燃費がなぁ」

 

「第三世代があるのだ、倉庫の肥やしにしとけ。それと、向こうの世界の連中にサンプル代わりに提供できるかもしれん。こいつは震電の後継だし、パーツは既製品とエンジン以外は互換性がある。エンジンの理論さえ伝えれば、向こうでも、48年くらいには試作ができよう」

 

「そうすっか…。向こうの連中は腐ってるけど、どうする?」

 

「坂本では魔力量的に厳しい。娘っ子に極秘にテストさせろ。震電を使っておった以上、その後継ぎに乗せるのは不自然ではなかろう」

 

「確かに」

 

黒江と赤松がこんな会話をしている頃、対デルザー軍団戦は大詰めを迎えていた。

 

 

 

 

「魔刃一閃ッ!!」

 

キュアドリーム(ブライアン)がエンペラーソードでの乱舞でデルザー軍団の魔人達を葬り去る。エンペラーオレオールをちゃんと装着している他、大剣の質量をちゃんと扱い切れる点でも、のぞみAの体の鍛え具合と、ブライアンの素質がわかる。

 

「こういう格好は私のガラではないんだがな。これはルドルフの……皇帝サマの領分なんだがな

 

と、本来はルドルフの渾名である『皇帝』を思わせる格好を自分がすることになったことに皮肉を感じるブライアン。仮面ライダー達もここぞとばかりに、惜しげなく最大必殺技を披露している。プリキュア達は(仕方ないが)通常の改造人間の数倍の耐久力を持つ改造魔人に対し、A世界でパワーアップした者のみが有効打を与えうる。ドリームキュアグレース化したのぞみBとて、基礎ステータスは大きくアップしてはいるが、元々が浄化特化の形態であるため、決定打を持たなかった。

 

「ほう。パワーは上がったようだが……お前の技で、俺達は倒れんぞ」

 

「硬っ……!あんたら、本当にサイボーグなの!?」

 

「そうだ。我らはお前らのいう怪物を更に強化した者。貴様らの技など、蚊ほども効かんぞ!」

 

彼らはドリームキュアグレースのパンチの連打に堪えない。以前のシャドームーンの時のように、手もなくひねられ、敵と見なされない屈辱に塗れないで済む分、遥かに五分に近いが、自分の必殺技が通じないのは痛い。のぞみBはこの時、強く力を求めた。

 

(ライダーたちの助けにはなれても、自分で倒せない。パワーアップしてこれか……。向こうの自分みたいに『ドバーッ』な必殺技ほすぃよぉ~!)

 

シャインスパークは自分の技の上位互換であった。さらにはストナーサンシャイン。苦難を経て、戦士で居続ける代わりに、宇宙からの敵からも地球を守れる力を得た世界線。対外的に国防組織に身を置くようになっていること自体は大した事ではない。『ドキドキ!』がそうであるように、公に戦士であることが知れ渡れば、ある程度の滅私奉公が求められる。別の自分は記憶が戻った時、身分がたまたま軍人であった故に、軍隊で高級将校として遇されている。

 

(逆に言えば、戦い続けるしかないってことだけど、英雄は誰かが求めてる限りは不滅って事だよね)

 

仮面ライダー達は昭和後期の時点で、多くが既に20そこそこであった若者達が素体である。平和目的のスーパー1、助命目的のスカイライダーを除けば、ほぼ全員が戦闘目的で改造されている。体がほぼ鋼に作り変えられているため、外見は誤魔化す必要がある(未来世界では元の青年の姿で活動しているが、大人のび太の時代では、本人らの戸籍上の年齢の都合で、壮年以上の容姿に切り替えることも多い)が、能力自体は現役時代より向上している。自分達は動きこそ現役時代から良くなるが、技の威力自体は変わらない。そのジレンマがあった故に、別の自分は『プリキュア由来でない』力に行きついたのだろうか?

 

(ココには悪いけど、私は……)

 

ココ(B世界)は世界の裏で暗躍する悪の存在を知らされると同時に、第三の自分(大人のぞみ)から力を奪った別の自分の選択に罪悪感を覚えているという。のぞみBもまた、戦士であり続ける選択をしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――戦いは味方の優勢で進んでいた。ライダーたちは(三号に圧倒された醜態はあれど)ほぼ互角の実力を持つ改造魔人ら相手に円熟した立ち回りを見せている。それを無視し、圧倒できる三号が如何に異常な能力値であるかがわかる――

 

 

「V3!!きりもみ回転・三段キィーーック!!」

 

V3がどう考えても無茶苦茶な動きでキックをかます。V3は歴代でも柔軟な動きが可能(その代わりに、パワー怪人には不利だが)であるが故だ。

 

「四号の奴は倒したが、単なる端末だった。問題はこいつらか!」

 

「デルザーは再生能力持ちだ。この際、派手にやってしまおう!」

 

一同は最大技でカタをつけるべく、行動を開始する。RXがリボルケインを召喚し、それを突き刺す。

 

「デルザー軍団、お前たちが何度蘇っても、お前たちは俺たちが許さん!!」

 

RXが小気味い啖呵を切りながら、リボルクラッシュを決める。RX必殺の攻撃であり、これを未然に防いだのは、デザリアム戦役中に現れた『クライシス帝国最後にして、最強怪人のグランザイラス』のみだ。如何にデルザー軍団の魔人といえども、これを喰らえば、すごい絵面と共に爆散する。

 

「うわぁ……かっこいいんだけど、すごい絵面だよなぁ」

 

「ヒーローにしてはエグいが、当たれば必殺の攻撃だそうだ」

 

「どういう原理?」

 

「わからんのか?あれを突き刺すと同時に、膨大な太陽エネルギーとキングストーンの複合パワーを流し込む。そんなだから、敵はパンパンに膨れた風船のように死んでいくって話だ。仮面ライダーにしては、異色の必殺攻撃だ」

 

「他は飛び蹴りのバリエーションだもんね。あ、アマゾンさんだけは手刀か」

 

「大切断もすごいぞ。前に一度、見せてもらったが、怪人がスプラッタになる」

 

「うへぇ……」

 

「あなた、本当は何歳なの?気になってたけど」

 

「私か?言ってなかったな。本当は高校三年くらいだ。本当の姿は見せられる時に見せてやる。だが、あんたのほうが戸籍上は年上だかもな」

 

「えー!!なんでなんでぇ!?」

 

「私は2010年代後半の時点の高校生だ。あんたはその頃には大人だろ?」

 

「たしかに、理屈はそうだけどさー…」

 

ブライアンは前世では、90年代半ばに活躍していたが、ウマ娘としては、その30年近く後の時代で活躍中であった。その関係上、1993年生まれののぞみからすれば、かなり年下という事になる。

 

「確かに、2013年には20歳くらいになるけどさー…」

 

「戦闘中に拗ねるなっての。仕方ねぇよ。お互いに違う時代で生きてんだから。のび太だって、お前が見てるのは、子持ちになった後の時代の姿だけど、計算上は今(この時代では)だと20歳くらいだぞ」

 

「うそぉ……」

 

「ライダーたちだって、本当は若くても、普通にオジンになってるような年齢だ。改造人間は歳を取らないからな」

 

ブライアンとゴルシはそこを教える。自分たちは(普通に)のぞみより年下にあたるが、生きる時代の都合で『年上になっている』のだと。ライダーたちも普通に(2008年まで)生きていれば、多くがとうに老境を超えている年齢になっているのだと。それを知り、一気に複雑な心境になるのぞみB。

 

「さて、アタシも一人くらいはやっちまわないとな」

 

ゴルシはキュアビートの体を借りつつも、相手が完全には生物ではない(機械部分が多い)事を勘案し、これまた別の作品から技を借りた。

 

「くたばれ!!」

 

世界的バトル漫画がソースの技をとっさに放つ。チャージはほとんどしていないが、エネルギー量自体は改造魔人くらいは充分に吹き飛ばせるもの。それは。

 

「波ぁ――っ!」

 

ゴルシは色々と(競走馬時代から)ぶっ飛んでいるので、(プリキュアになっていても)ぶちかますのはお約束のようなものである。

 

「ふぅ。某戦闘民族とか、亀仙流おなじみの技だ。とっさにしては上手くいったぜ」

 

「あんた、できるんだ……」

 

「あたしだからな」

 

「コイツはなにかに色々と挑戦してるような存在だからな」

 

「仮面ライダー達の助けになるには、生半可なもんじゃ失礼だしな。これでも、数年後の競馬の第一線で活躍する身だし」

 

ゴルシが競走馬として活躍した時代は、2008年からは数年以内の近未来である。それを勘案しても、色々と危なさそうなあたり、さすがはゴルシであった。

 

「お、ZXが決めるぞ。」

 

「仮面ライダーって、能力差はあるの?」

 

「機械式なら、改造された年代による。ただ、贅が尽くされた場合におかしいのが生まれる。三号のようにな。ZXは機械式の改造人間の最後発な上、元は大首領の器として造られたボディを持つ。スペックはRXに次ぐぞ」

 

「造られた?」

 

「ああ、ZXは脳みそ以外の全部が機械に作り変えられた男でな。変身前の容姿はナノマシンで造られたガワってわけだ」

 

「脳みそ以外の全部が……機械」

 

「RXやアマゾンのように、生物学的に作り変えられるのと、全部を機械にされるのか。どっちがいいんだかな」

 

のぞみBは息を呑む。ZXは歴代でも屈指の高スペックを誇るが、他のライダーたちと違い、脳髄以外は生前の体を失っているという事実。(他のライダーは生体部分の維持に必要な器官などが残置されている。それも次第に機械化(生体部分の加齢による変化は多少なりとも起こる)されてきているが。

 

『ZX!!イナズマキィィ――ック!!』

 

ZX最強の必殺技『ZXイナズマキック』。その威力は全ライダーでも屈指のものである。例えば、ミッドチルダの戦闘機人程度であれば、瞬時にガードごと腕が消滅するほどの威力を誇る。仮面ライダー達に使われた技術は時空管理局やスカリエッティよりも高度であり、生体部分が機械部分に拒絶反応を起こさないようにされている。戦闘機人の存在意義を覆してしまう(スバル・ナカジマとギンガ・ナカジマは仮面ライダー達がやむなく、自己の技術で再改造を施しており、カテゴリが戦闘機人ではなくなっている)事実であった。

 

「!!」

 

「改造魔人でも、あれじゃひとたまりもない。ストロンガーがチャージアップで一時的に出せるパワーを常に出せるようなもんだ。あの人だけ、動力が核融合炉だもんな」

 

「え!?」

 

「改造人間の機械部分を駆動させるエネルギーは風や太陽エネルギーだけじゃない。超小型の原子炉だったんだ。それが技術革新で、核融合に世代交代したんだ。その実例だ。日本人としては複雑だろうが、な」

 

「そういうの、気にすんの?」

 

「核にまつわるものに拒否反応起こすのが、戦後日本だからな。そういう事は秘匿事項だ。後で、原爆で非業の最期を遂げた『さくら隊』って劇団を調べてみろ。夏休みの読書感想文のネタにできるし、日本人が核を恐れる理由がわかる。学術的興味があれば、な」

 

ゴルシは仮面ライダー達のメカニズムの仕組みに触れる際、原爆で非業の最期を遂げたことで著名な劇団の事を調べてみろと言った。核エネルギー関連の話題はある時期(核エネルギーの安全対策が確立されるまで)までの日本人にはデリケートであるからだろう。ゴルシは『政治思想に興味があるわけではないので、学術的な興味で知識を持っている』と注釈を入れる。協会の取り決めで『特定の政治思想に肩入れしない』という事項があるからでもあるが、ゴルシは単純に『興味があるから調べてみた』なのだが、そのあたりはデリケートであると認識しているらしい。

 

 

「あ、タブロイド紙の類はいつの時代もあるし、どこの世界にもあるから、都市伝説の類はがっくりするオチが多いぞ。それも気をつけろよな。ガキの頃に経験がある」

 

「ああ、日本のTVが暇つぶしのネタに使うことの多い『サンチアゴ航空513便事件』とか?」

 

「ああ。だが、それがおおよそ本当に起こった世界があるそうだ。ただ、乗客乗員が無事だが。戦闘が終わったら、受け売りだが、話してやるぜ」

 

大抵の場合はタブロイド紙が掲載した暇つぶしのネタかつ、何故か世界的知名度のある『サンチアゴ航空513便事件』のことに触れ、注意を喚起するが、中には『極めて似た出来事が本当に起こった』世界もあるらしい。ドラえもんの世界がそれで、彼曰く、『タイムパトロールの調査の記録だと、1960年代あたりに、偶発的に生まれた『自然のタイムトンネル』に落ち込んで消息不明となり、誰もが存在を忘れていたボーイング707旅客機』が2010年代終わりのニューヨークにひょっこり帰ってきた。乗客乗員は(時の流れから逸脱していたので)行方不明の当時のままの姿であった。戸籍上、ものすごい事(戸籍上の年齢が三桁になっていたであろう年輩者など)になっていた上、残された家族が有に三代も代替わりしていた例もあるそうである。アメリカ政府がタイムトラベルの研究を真に始める事件であったらしい。その研究と、日本の研究が合体して、タイムマシンがいつしか生まれたという。

 

「あるんだ……」

 

「ま、そういう事は稀にあるらしーぜ?自然現象らしいぜ。時の流れや空間の均衡が崩れた時に起きるらしい?」

 

ゴルシもよくわからないが、そうした事も自然現象であると教える。ブライアンはやれやれと言いたげだ。二人が扮しているプリキュアの肉体を借りているが、内面はやはり出るもので、ブライアンは圧倒的な闘志と内面の純粋さが、ゴルシはおちゃらけた態度とは裏腹の聡明さが表に出ている。のぞみ『達』もブライアンのその内面に影響を受け、次第に圧倒的な闘志を雰囲気として纏う事になる。

 

「やれやれ。こういう時にする話でもないだろう。だが、こいつにはちょうどいいかもしれん」

 

ブライアン特有の紫色のオーラが可視化される。レースで強者である彼女、武道の才能も天才レベルで高かったのがわかる。

 

(バトル漫画みたいだ……。同じ体を使ってるのに、こうも『違う』の?)

 

世界は違えど、自分と違うことのない肉体のはずなのに、自分にはない『圧倒的な闘争本能と意志』を間近で感じ、痛感させられる『青二才』ぶり。別の自分が辛酸を嘗めて、手に入れた『強さ』。それを使いこなせるだけの戦闘センスと闘争本能。悔しいが(レースという場にしろ)、自分は経験不足である事を痛感させられるのぞみB。

 

「おい、援護射撃を頼む」

 

コンバットアーマーと戦うダグラム(のび太)に援護射撃を頼み、ブライアンはイケボ(のぞみの肉体で出せる範囲のものだが、ブライアンのそれに近めのイメージではある)を発する。よくよく聞いていれば、自分の声のはずなのだが、イケボになっている事にモヤモヤを感じたらしく、喜ぶべきか、悲しむべきか。そのどちらにも振り切れない感情が湧いたのか、モヤッとする表情であった。そして、ブライアンはのぞみAが使える技の中で上位に位置する技を使う。

 

 

『ライトニングテリオス!!』

 

ライトニングボルトの最上位技『ライトニングテリオス』。トンデモ威力のライトニングボルトを直接叩き込むというシンプルなものだが、食らった相手の体から、血のように稲妻が吹き出すという凄まじいビジュアルを持つ。超電子エネルギーとなった稲妻が改造魔人を貫く。黒江が伝授していた闘技の一つである。無論、当たらければ意味はないが。

 

「何……あれ」

 

「見えなかったろ?光を超えた速度の攻撃だからな」

 

「嘘…!?光を超え……」

 

「それができるのさ。別のお前さんは」

 

超プリキュア相当の形態になっているのぞみBの動体視力をしても、『見えない』と言わしめる黄金聖闘士級の動き。ブライアンはウマ娘として『領域』に至れる実力を持ち、なおかつ小宇宙の素質も備えている。その潜在力がのぞみAの肉体になった効果で、限界突破級に引き出されたためであった。続いては。

 

「断て、獅子の大鎌!!ライトニングクラウン!!」

 

のぞみAに伝授された技の中でも、特に強力な技『ライトニングクラウン』。小宇宙の刃で霊的存在であろうと切り裂くというものだが、その威力は絶大。特に大首領が作った使徒か天使に近い存在であったデルザー軍団には絶大な効果を見せる。この肉体強化を長らく続けていた効果で、ブライアンは後々に『領域』のさらなる進化に成功。史実の自身を上回る戦績を収めた『三冠』の後継者である『ディープインパクト』や『オルフェーヴル』らに挑戦していく。それがその二人をもさらなる進化に導く。そして、その進化こそが、サトノ家と、協会で発言力のある、とある人物の構想していた巨大プロジェクトの開始に大義名分をもたらすのである……。

 

 

 

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