ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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前回の続きです。


第五百十九話「仮面ライダーディケイドの仕事」

――結局、日本は扶桑が自衛戦争を戦う姿を見て、侵略者には力でしか対抗できない有り様を突きつけられた格好となり、自衛隊の増強を(将来の有事に向けて)進める形になった。日本に『64Fのような一騎当千の部隊』がいない事が政治家の間で問題にされたが、自衛隊と外征型の軍隊である扶桑軍とは組織のあり方が違うとされた。だが、64Fがあまりに強すぎるため、扶桑の他部隊の『体たらく』は叩かれた。魔女の部隊は政治にかぶれる将校が多かったため、日本は狙い撃ちで左遷させたが、そうした者に限って、精鋭だったりするのだ。前線の64Fへの依存が却って増したのは、日本の政治的都合で『政治にかぶれる者は僻地で飼い殺しにする』方針であったからだ。その兼ね合いで、艦娘やプリキュアは事更に活躍が強調された。だが、日本の先入観による懲罰人事が落ち着く頃には、他の部隊の魔女の多くが定期的な世代交代の時期を迎えており、黄金期の人員は64Fにいる者たちに限られるようになっていた。圭子が30代を迎える時代には、『世代交代による全体の練度低下をどう抑えるのか』、『戦争の様相の変化で起こる忌避感によって、魔女の発掘できる人的資源は半数程度に低下した』という現実への対応が急務となっていた――

 

 

 

 

 

 

――皮肉な事に、ダイ・アナザー・デイでせっかくの活躍の機会を逃したために、通常部隊の近代化が促進されるという、魔女にとっては軍隊で生きにくい結果を起こさせたわけであった。魔女に優先供給されていた対装甲火器が歩兵に供給されるようになり、瞬く間に携帯式対戦車火器にまで到達した。扶桑は対戦車地雷や刺突爆雷が歩兵部隊の対戦車兵器のレベルであったため、優先的に近代化がなされた。九四式三十七粍速射砲、機動九〇式野砲、一式機動四十七粍速射砲などは旧式化で僻地に集積され、試製七糎半対戦車自走砲も制式化されなかった。試製十糎対戦車自走砲も結局は五式砲戦車の計画に吸収され、その砲戦車も『120ミリ砲への換装』で生きながらえるしかなかった。当時は軽戦車でさえも『75ミリ砲』を持つようになっており、自走砲は155ミリ砲の搭載が目標にされだしたからだ。しかし、それら新鋭自走砲や戦車の配備は進んでおらず、本土の戦車教育学校は世間から猛批判を浴びた。結局、戦車教育学校の人員の少なからずをダイ・アナザー・デイの損害で再編中の戦車第二・第三師団に組み入れ、出征させる事が火消しとして行われた。だが、二個機甲師団の装備一式の輸送には時間がかかるため、地球連邦軍のMS部隊やゲッター軍団が場繋ぎで奮戦していた――

 

 

 

 

 

 

――こうした世論による圧力も、軍事行動の支障となった。マルセイユの一件以降、新兵器はテスト部隊と軍学校で徹底した稼働テストを行うようになっていたが、新兵器が即座に配備できないことでもあったため、その間に起きる旧式化を懸念した政治家達の圧力により『実戦テスト』の名目で配備が行われた。だが、魔女の世界での兵器開発は元々、史実よりだいぶ緩やかな速度であり、ダイ・アナザー・デイはあくまで例外であった。(史実より超加速で兵器を作りまくる日本連邦が『イカれている』だけであった)航空分野のテスト部隊は既に政治的都合で廃止されていたため、64Fがなし崩し的にそれを引き受けた結果――

 

 

 

 

「本当に、1950年代の手前くらいの時代…?」

 

気分転換に、散歩に出たキュアフローラが『開いた口が塞がらない』のも無理はなかった。基地の駐機場にある機種は『ずんぐりむっくりな姿の初期ジェット機』ではなく、『スタイリッシュな姿の現用機』だったからだ。これは日本側が緊急で回したからでもあったが、ここまで来ると、現用機関連の専門教育が必要になるため、64Fも教育には苦労している。とはいえ、対多数戦が前提なため、64Fでは自衛隊で使われる現用機であっても、機銃を『パルスレーザー』に換装している。ダイ・アナザー・デイで20ミリ砲弾を数万発は有に使ったのを、事後に日本側が問題にしたからだ。

 

「今度の戦いはミサイルが飛び交うからね。この時代は目視で敵を探すのが前提だから、ステルスはあまり意味ないし」

 

キュアブルームの言う通り、ダイ・アナザー・デイでは初期段階の頃、試験的にF-22やF-35も投入されたが、魔女や高射砲陣地に怪異と誤認され、同士討ちをするケースが散見された。また、大戦型の乱戦であった都合、冷戦末期の思想で開発されたそれらは実情には合わず、思うような戦果は挙がらず、より世代の進んだ未来戦闘機は第四世代以前の形状に回帰している故に、誤認を避けるために、現地から『インベイジョンストライプ』塗装を強く要請される有様。これはM粒子の存在で、21世紀で想定されていた『視程外戦闘』があまり起きず、第五世代機が怪異に近い外観を偶然にも持っていたために、怪異と早合点した魔女に誤射される事が多かったからである。中には、先手必勝と言わんばかりに、対戦車ライフルで撃たれ、機体に大穴を開けられたケースもあった。第五世代機にとっては醜態と言える有様であったため、公式な記録には残されなかった。(これは配備がようやく始まった『最新鋭機』がレーダーなどの補助が差し引かれた乱戦では役に立たないという事実が『都合が悪い』からである)ダイ・アナザー・デイでは、ステルス性よりも、搭載量と攻撃力が重視されたため、第四世代以前の旧型機が却って重宝された。この時期には、航空兵器よりも人型兵器が重宝がられているわけだが、地球連邦も部隊の練度に応じて、供給する兵器を変えており、Gフォース構成部隊であれば、地球連邦の現用機が回される。ゲッターD2もその一つ。けして強いゲッターではないが、初代の増産より遥かに現実的であった。

 

 

「別の世界から科学技術が流れてくるから、ついにはゲッターロボまで量産する時代に……」

 

「えぇ!?あんなのを!?」

 

「あれは超特別(ゲッター天)な個体だって。ほら、別の班のが帰ってきた」

 

魔弾隊所属のゲッターD2(試作仕様)が帰ってきた。試作機をそのまま回したためか、量産機より明るいトーンの塗装がされており、腰もドラゴンに準じた黄色の塗装だ。性能も落とされておらず、概ね『ゲッタードラゴン』と同等の性能を維持していた。それが着陸する。

 

「あれが大量生産型?」

 

「その前段階の試作機。うちは特別な部隊だから、量産機は回されないんだ。高級機ばっかで、他の部隊から嫌味言われるんだ」

 

ワンオフ機が異様に多いのも、ロンド・ベルの事実上の分遣隊である故だが、正式なガンダムタイプが貰えない他部隊から嫌味を言われることも多い64Fだが、魔女の部隊の再戦力化に四苦八苦しているので、その分を働いてもらうという思惑が絡む。

 

「車で言えば、高級スポーツカーばっかあるようなもんさ」

 

「ガンダム含めてさ、ワンオフ機も善し悪しなんだよね、だからMSや特機よりバルキリーが安心して使える」

 

「あ、ハルトマンさん」

 

「オッス。妹にバルキリーのオーバーホールを頼んできた。だから、D2の試作型を押し付けられたんだ」

 

「パイロットスーツはリョウさんの?」

 

「ミチルさんのはレディコマンド用だしさ」

 

竜馬が若かりし頃に着ていた『ゲッター計画』の初期の強化服を着用しているハルトマン。隼人に着させられたようだが、ゲッターロボのパイロットスーツはワンオフが多いので、増産が難しいのだ。

 

「あの、日本人じゃないですよね?」

 

「ああ、あたしはドイツ空軍からの出向だよ(ドイツ連邦との取引で、書類上はそうなった)、キュアフローラ。君のことはキュアマーメイドから聞いてる」

 

「マーメイドの事を?」

 

「彼女はここに転生していたからね。彼女は君の知ってる名前以外に、ここでの名前と立場があるから、プリキュアに戻った後に大変だったそうな」

 

キュアマーメイド/海藤みなみは『扶桑海軍少佐・竹井醇子』として生きてきた時間がある上、実の叔父に大西瀧治郎中将がいる(竹井の母が大西瀧治郎の妻の姉)という軍人一家の令嬢である。ハルトマンの言う通り、プリキュアである以前に、扶桑海軍の俊英(リバウの貴婦人』との渾名も持つ上、七勇士の最年少メンバーの一人)であった故に、ダイアナザーデイの際に、504メンバーの多くが参謀本部に引き抜かれ、64Fに在籍しないことになった際に、頭を抱えていたほどに苦労していた。その穴は自分と錦のプリキュア化で埋める事に成功していたが、実は立場がややこしくなったプリキュアの一人である。のぞみの転生した中島家以上に名家であり、海軍航空の超大物『大西瀧治郎』母方の姪である。さらに言えば、自我意識は竹井のそれを維持しているところに、海藤みなみとしての記憶と能力が流れこんだのである。のぞみとの関係も『上官と部下』であった覚醒前と異なり、それまでと立場が逆転した『先輩と後輩』(みなみはのぞみのプリキュアとしての後輩である)の関係が主軸になっている。

 

「どういう事なんですか?」

 

「この世界の職業軍人な上、この世界の日本の軍人一家の出なのよ、あの人。叔父が航空の超大物。その人がさ、日本には都合悪かったんだよなぁ」

 

大西瀧治郎は特攻の父という汚名を背負っている。その親類であるものの、竹井が相当するであろう人物は『ラバウルのリヒトホーフェン』と名高い笹井醇一中尉(戦死)であるので、日本側も大西の扱いに困ったのである。過激なコメンテーターからは『どうせ、追い詰められたら、同じこと考えそうだから、その前に軍籍を抹消して、すべての栄典を取り上げる事で、史実の罪を償せろ』という意見すら飛び出した。しかし、大西瀧治郎そのものは海軍航空の功労者であるのは事実である。大和の建造に反対であったのも有名な話だが、海軍の空軍化論者かつ、戦闘機無用論の論客でもあった。だが、戦闘機無用論の推進も仇になった上、特攻の推進が軍人としての政治生命を強制終了させてしまった上、史実ではとうに自刃済みである。彼の同志であり、空母全廃論者であった小園安名大佐は本土防空に情熱を注いだ史実のおかげで、空軍の高官になれたが、大西は(日本の世論が主導する形でだが)それを一ミリも許されなかった。扶桑ではまごうことなき功労者であったが、史実の行為が原因で要職を追われ、閑職に就かされた。その中での一番の大物の軍人であった。魔女にとっては慈父であったため、その名誉回復もクーデター軍の目的であった。だが、史実が史実なだけに、それは許されざることであった。ハルトマンが言ったのはそれだ。(大西自身は至極まともな高級将校であったが、戦後の映画で『狂信的な特攻論者』とされてしまったため、そのイメージが強い)結局、大西は閑職に甘んじるものの、姪御が七勇士かつ『プリキュアへの変身者』になったことで、心の慰めは得られたという。

 

「特攻の生みの親だもんなぁ、よりによって。いくら『扶桑では何もしていない』ったって……」

 

キュアブルームが同情的になるほど、大西が失脚した理由はそれだけであった。史実の行為への意趣返し、怨念返しとも取れる決定であったが、日本としては『史実で特攻の生みの親であった人物を空軍の要職に置くわけにはいかない』のである。それはプリキュア達も同情するほどの一方的な決定であったが、大西瀧治郎の史実の最期を考えれば、『裁判で戦犯にされる事が濃厚であった』のも併せて、『生きているだけ丸儲け』であった。さらに言えば、死したことで『戦犯にはなっていない』ので、軍人としての名誉が公的に否定されたわけではない。日本は『世論の後押し』で彼から役職は奪ったが、軍階級までは奪わなかった。扶桑では、特段の失策を犯していない故の予防的措置であったからだ。故に、悲劇の人という認識があるのだ。ブルームやハルトマンといった『直接の面識がない若者』が見ても同情してしまうような流れであったのも事実であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――その頃、仮面ライダーディケイド/門矢士は『大人になったプリキュア5のいる世界』で、ついに『成長したのぞみ』を見つけた。その世界では、プリキュア引退後に教諭になったものの、大人の世界の現実の厳しさに打ちのめされ、意気消沈している様子であった。

 

「プリキュアだった時は『何もできないことなんてない』って思ってた……」

 

そう言って、肩を落とす大人のぞみ。年齢は目測で20代半ばから後半ほど。2020年代の時期相応の姿に成長していた。士はのぞみAから『自分が挫折した原因』を聞いていたため、不穏な空気を感じ、(偶然を装って)接触を試みた。

 

「失礼……。これ、落とさなかったか?」

 

「あ、す、すみません。ぼーっとしちゃって」

 

大人のぞみは少女時代と印象が若干だが、変化している。髪型の変化、背丈の成長、声色の変化などは年相応と言えた。彼女が落としたのは、仕事で使うボールペンであった。士にとっては渡りに船であった。

 

「あんた、もしかして……キュアドリームだった……」

 

「うぇ!?な、なんでそれを!?」

 

「俺の知り合いが学生時代のお前に助けられたみたいでな……礼の品を持たせられているんだ」

 

虚実混ぜているが、一応は嘘はついていない。その品はドラえもん世界でアイドルじみた人気者になっているAが士に処理を頼んでいたものである。Aは現役のプリキュアである上、最前線部隊の将校なので多忙。更に言えば、この頃はナリタブライアンと入れ替わっている最中である。中にはキュアドリームとしての彼女に憧れる子供からのファンレターもあるため、流石に士も苦言を呈した。

 

「ファンレターですか?」

 

「ああ。あんたがプリキュアをやめてるのは見てわかるが、子供の夢は壊せん」

 

「……確かに」

 

(お前、いくら最前線にいるからって、俺に処理させるなよ。別のお前自身に処理させると言っても……)

 

さすがの士も、ファンレターを別の世界の自分に処理させるというのぞみAの考えには苦言を呈したいようだが、そのAは『体はブライアンが使って、仮面ライダー四号と死闘を展開中、精神はナリタブライアンとして過ごしている』状態であり、口の挟める状態ではない。だが、子供のファンレターの処理を他人に任せる事はいいことではないので、士は黒江に『叱る』ように連絡を取り、そう取り計らっていた。意外なことに、士は子供のこうした行為に真摯に向き合う一面があるため、ズボラになっていたのぞみAをとっちめたかったのである。(後日、のぞみAは電話で黒江にきっちりお説教され、ブライアンの体を慣らすという名目での町内走り込みを命じられたという)

 

「それって、いつだろう……?」

 

「それは俺も知らんよ」

 

と、適当にはぐらかす士。大人のぞみに『別の自分自身はプリキュアを続けている上、それがなし崩し的に本職になった』と言ってやりたい気持ちもあるが、ここはグッと抑え、自身の風貌が歴代ライダーでも若めであるのを利用し、『どこかの美大の学生』(士は目測で19から21歳までと、歴代でも若めのライダーである)と装う形で、大人のぞみと関係を始める事にしたのだった。そのことはすぐに64F基地に伝わったわけだが……。

 

「そののぞみが見たら、顎が外れるかもしれないわね」

 

「ですよねぇ。この写真なんか特に……」

 

それはエターニティドリーム形態覚醒時に、ヌーベルエゥーゴの幹部(直前まで月面都市の住民を遊び感覚で虐殺していた)を『ファイナルブレストノヴァ』の劫火で焼き尽くす際の一瞬を捉えたショットである。キュアアクア(学会から帰ってきた)とキュアレモネードは頷き合う。ドラえもんが道具で撮影していたため、音声も入っており……。

 

『さぁ、零に還れ!!』

 

と、その男の下半身をブレストファイヤーで焼き尽くし、上半身もルストハリケーンで塵とする『超ド級にエゲツナイ』技である。覚醒直後は怒りもあり、ZEROのような威圧的な言動を取っていた。その証拠である。これは直前に、市民の女の子が彼らの凶弾に『倒れた』(実際には気を失っただけだが)こと、その直前に言った言葉がプリキュアのヒロイン性を信じる一言というインパクトによって引き起こされたわけで、明らかにZEROの攻撃性が表面化していた。シャイニング形態から更に変身した瞬間の表情も『表情は険しいが、目からは涙が溢れていた』というもので、怒りと悲しみが同時に臨界点を超えた事で、その前に融合していたZEROの力がドリームの持つ力と融合し、彼女に『力の殻』を破らせたのは間違いなかった。また、エターニティ形態になると『可視化されたオーラを纏い、その上に稲妻が走る』という、漫画じみたビジュアルを見せるため、(事後に回復した)りんなどの仲間達にツッコまれる羽目となった。その姿では、完全にマジンガーやゲッターの能力を扱えるようになるのか、アレキサンドライトスタイルのキュアミラクルが察知できない速度で接近し、カイザーナックルでぶん殴る、サンダーブレークでミラクルの防御魔法をぶち破るなど、攻撃的な戦法を躊躇なく用い、キュアミラクルに対して、終始の優勢を保った。その際には『真・マッハスペシャル』で彼女を超速度かつ、慣性の法則無視で振り回して、激しく嘔吐させるなど、えげつないこともしている。(それで口喧嘩も平行して行った)

 

「そののぞみが知りたいと願うのなら、見せるべきかしら、これらを」

 

「見せるべきじゃないでしょうか?こういうパワーアップをした世界線ですし」

 

「でもねぇ……」

 

プリキュア同士の戦闘というタブーも犯した上、月面に穴をかなり増やし、キュアミラクルが本気で戦わなかった場合、彼女は倒れていた可能性もあったが、ミラクルとしても腹に据えかねるものがあったらしく、『倒すつもり』であったと言っているが、実際には力の差がかなりあり、ミラクルは最強形態にも関わず、劣勢であった。凄まじいのは『アレキサンドライトスタイル』の『プリキュア・エクストリーム・レインボー』(この時はミラクル単独で使用)を『手のひらで受けきり、直後に手刀で光線をかき消した』ことだろう。お返しに『ギャラクシアンエクスプロージョン』を放ち、ミラクルをズタボロに追い込むなど、別の世界ののぞみには失神ものの映像がてんこ盛りである。

 

「月面を揺るがす大喧嘩はねぇ……」

 

ミラクルも、技が通じないとわかった後は徒手空拳に切り替えており、そこからは原初の殴り合いと化した。キュアアクアは『如何に自分自身でも、こんなことになったなんて……』と言い、プリキュア(現役)としての醜態だと考えているようだが、考え方の相違でそれまでは友人であろうとも、強く対立する事はある。未来世界でも、グリプス戦役では和解の兆候すらあったはずのアムロとシャアが、第二次ネオ・ジオン戦争で戦いあったように。

 

「なぎささんとほのかさんがきたら、なんて申し開きしようか……」

 

と、キュアアクアはこの場にいない初代の二人へ詫びたいようだが、その後は元の関係に戻っているので、幹部たちは『昔のヤンキー漫画での番長同士の喧嘩みたいなものだろう?』と笑い飛ばしているが、月面に穴を増やしている時点で、地味に月自体の運命が危なかったのも事実である。彼女は元は生徒会長であり、気苦労体質なようで、スケールの大きい『番長同士の喧嘩』を地で行くことをしでかした二人に頭を痛めていた。

 

「かれんさん、そんな深く考えなくても」

 

と、キュアレモネードはキュアアクアの悲観を宥める。

 

「だといいけど…。」

 

「どこの世界でも、かれんさんは気苦労するんですね」

 

「うらら……今となっては、地味に効くから」

 

と、就職した後もなんだかんだで自分のポジションは変化しなかったこと、自分自身は現役時から呼ばれているため、大人になった後の時代の記憶を持つのぞみのすべてを受けとめてやれる自信はない。だが、自分の存在自体がのぞみの拠り所になっている様子に嬉しさを感じるなど、複雑な心境なキュアアクア/水無月かれん。気苦労の多さは増したが、それはそれで落ち着くなど、彼女自身もなんだかんだで『今の騒がしさ』を受け入れているフシがある。それと同時に、自分の年齢が本来であれば『そろそろ成人に達する』という自覚があるのか、実は現状のプリキュアの年長組で有数に勤務態度は真面目であったりする。

 

 

 

 

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