――ダイ・アナザー・デイでその近代化された勇姿を見せた扶桑戦艦群。大艦巨砲主義の申し子というべき威容であるが、機関換装で不要になった煙突をVLS用の構造物に置き換えるのは『考えられなかった事』であった。『これは大和型の船体構造では、ミサイルなどの近代兵装を受け入れる余地がない』(発電電力の余裕がない)という批判が生じた扶桑が宇宙戦艦ヤマトを参考に改装したためであった。扶桑の戦艦は皮肉な事に、400m近くの巨体を持つように巨大化していった。日本が『日本の戦艦は艦隊決戦特化だから、無為に沈められた』と批判を強く行った結果、艦政本部がヤケクソ気味に巨大化を推進したわけだ。日本はダイ・アナザー・デイでお披露目された『播磨』型に瞠目したが、更に巨大な船がある事に驚愕したりであった――
――そのダイ・アナザー・デイに実質的に間に合うことなく、紫電改の影として消えていった兵器があった。四式戦闘機・疾風であった。同機は『魔女の世界』では嚮導機を兼ねるものとして設計され、魔女がいない時にのみ戦闘機として運用するという前提で製造されたが、日本側がこの仕様に激怒し、長島飛行機は謂れもない非難を浴び、困惑する羽目となった。彼らは日本側に『従来機と共通の武装では、量産の価値なし』と断じられた事に抗議、即日で完全な戦闘用に再設計を始めたが、その頃には『キ100』が主力の地位に収まりつつあり、結局は鍾馗のモデルチェンジという扱いに留まり、史実と正反対の生産数となった。『日本機の強みである機動力』を削ぎ、スピードに振ったところで、米軍機に勝てない』。それが日本側が突きつけた史実であった。肝心要のダイ・アナザー・デイには投入を見送られ、早期に次世代機の『F-86』などが量産化されたという残酷な顛末もあり、疾風は紫電改と烈風の影にしかなれず、ひっそりと軍役を終えていった。それは長島飛行機系のレシプロ戦闘機の消尽であった。レシプロそのものが時代遅れとなり、軍役から加速度的に退いていくという、嵐の時代に生まれた事が疾風の悲劇と言えた――
――扶桑空軍は連山や富嶽を1949年度までは使用し続けた。リベリオン製爆撃機の模倣品と言われつつも、部分的には競合機を上回るからであった。生産ラインは次第に後継の『浅間』(連山の後継たる、ターボプロップ爆撃機)、『飛天』(日本版のB-52と言えるもの)に切り替えられ、反攻作戦の要とされていた。だが、戦略爆撃機自体に忌避感の強い日本からの反対運動で予算がなかなか得られず、妥協的に『旧式陸攻と重爆をまとめて代替するくらいの生産数』を条件に、おおよそ数年分の生産枠を得た。実際、扶桑の有していた『陸海軍の名だたる双発爆撃機』は大戦前の『航空撃滅戦』で想定された『反復攻撃』が前提の設計であったので、ダイ・アナザー・デイを前にして、すべてが退役する予定であったが、代替機が確保できないという理由で、実際は多くが同戦役を戦った。四式重爆もその一つ。ダイ・アナザー・デイ当時の新鋭爆撃機であったためだが、既に陳腐化していると判断され、当初は使われないはずであったが、他に適当な機体がない故、ダイ・アナザー・デイ序盤に爆撃任務で使用され、次第に連絡飛行目的に転用された。その代替機の確保には四苦八苦し、日本連邦は最終的に、ダイ・アナザー・デイでは場繋ぎに『F-105』を使用した。同機の使用期間は長くはないが、扶桑は近接航空支援で使い倒す腹積もりであり、実際にそういう使い方をされた。ダイ・アナザー・デイの直後に後継機のF-4EJ改の爆撃仕様に代替されていったが、一部の部隊は太平洋戦争開戦時に至っても保有しており、二つの戦役に顔を見せた機体として、後の世のマニアから『レアキャラ』扱いされるのである――
――ダイ・アナザー・デイの事後における総括で日本連邦は地位を確立させたが、根本的な問題である『人的資源の不足』はその後も完全には解決しなかった。プリキュアたちとて、完全に無敵ではない事が示された(南斗鳳凰拳に手も足も出ない)事は異能の万能性の否定ともなり、逆説的に『極限まで鍛えれば、年齢が壮年期以後であろうとも、プリキュアを有に上回り、仮面ライダーとも戦える』という事が示された。プリキュア達は転生前には『あり得なかった』事も起きる事を痛感させられ、続くデザリアム戦役では、のぞみが(りんの事で精神を病みかけた)闇落ちの一歩手前に追い詰められるなど、転生前に『大人として味わった辛さ』が重大な危機を招く事態ともなった。のぞみは強化人間であったタウ・リンに自身の拠り所であった『愛と友情』を否定され(最も、タウ・リンも自身の母代わりであった、亡き実姉にだけは親愛を持っていたが…)、ムキになって戦ったが、既に壮年期を過ぎつつあり、強化措置の効果も薄れつつあった(老化による反射速度の低下など)はずの彼に手も足も出ない有様であった。ZEROとの融合で倒せたものの、のぞみ当人が力不足を実感する結果であるのは変わらない。以降は転生先の家に伝わる『草薙流古武術』を正式に継承するなどの鍛錬を行ってきた。強化人間の力はその者が年老いてなおも、プリキュアを有に上回るという事実は重大事であったからでもある。ましてや、プリキュア達の多くは自己流で戦っていたので、正規の戦闘訓練を受けた(タウ・リンは若かりし頃にジオン軍兵士であった)彼らに及ばないのは自明の理であった。デザリアム戦役の後、彼女らは正規の戦闘訓練を受けることを決意。更に、その補強となる異能を次元世界全体から学ぶこととした。『波紋法』もその一つである。また、黒江が調べていた北斗系の拳法の治癒系の『秘孔』を知らされ、それを心得るようにするなど、基礎的な強化に勤しんだ。更に、ミラクルライトの代替になる(妖精たちと切り離されたに等しいため、ミラクルライトによる奇跡は期待できない)サイコフレームを用いての模倣品(デザリアム戦役の際に機能的な完成を見た)ものの開発なども行われた。サイコフレームの力は危険視されたが、逆説的に『ミラクルライトと同様の事が起こせる』とされ、地球連邦軍、ヒーローユニオンなどの共同作業で正式な完成に至った。ジオンにも危険視された技術が人類全体の益になった事例であった(ミネバ・ラオ・ザビは渋ったが、同位体の『メイファ・ギルフォード』(ミネバの同位体であり、デザリアム戦役後における影武者)の説得で、これは地球圏全体の益であると理解し、やむなく認めた)。――
――プリキュア達は結果的に、ZEROの因果律兵器の存在により、『自分達をこともなげに倒せる存在が現れる可能性』を知ってしまった。故に、歴代でも強者の部類に入るキュアフェリーチェが、おおよそ十数年の月日を鍛錬に費やし、ついには『ゲッター線』に身を委ねたのも無理からぬ事であった。この事はプリキュアオールスターズがゲッターに魅入られるきっかけでもあった。のび太の証言によると――
「ボクが思春期に入る頃にはーちゃんがきたわけだけど、最初の頃は夜になると、うなされてね。ボクの布団に潜り込んでたよ。変身が解けないから、そのままで。ドラえもんと調ちゃんが固まったの、一度や二度じゃなくてさ」
との事。ことはは野比家に連れてこられてからしばらくは、ZEROに因果を改変された影響により、フェリーチェから元に戻れなくなっていた。目の前で大切な者を失ったショックにより、夜な夜な悪夢にうなされていた。夢遊病に入る一歩手前の状態といっていい。彼女自身も無自覚であり、『気がついたら……』という場面が頻発。思春期に入りつつあったのび太は色んな意味で大変な時期であった。のび助が養子に迎えることを決意したのは、それから数年後。のび太が中三になってからのことであるが、ことはの境遇はのび太の両親に(虚実を織り交ぜてだが)アドルフィーネ・ガランドが説明し、遠回しに里親になってほしいと述べており、のび助はそれに応えた形になる。ことはは表向き、『ガランドの運営する機関が保護した戦災孤児』と説明されており、ことはもガランドの意を汲み、そう取り繕った。学費その他は彼女の機関が負担するという条件で。のび太の精神的成長を促したい両親は(ドラえもんが『役目を終える』後を見越して)それを条件に承諾したわけだ。更に言えば、黒江が自衛官として頭角を現す時期でもあったので、黒江を介する形で面談が叶ったのである。
「ちょうど、うちが金回りの良くなる時期に入ったし、ガランド閣下は本当に日本でも慈善団体の運営をしてて、評判も良かった。それで、親父やお袋も承諾してくれたんだ。日本でそれなりに成功してたから、トントン拍子に進んだんだ」
ガランドはミッドチルダ移住後、様々なサイドビジネスを展開している。その一つが慈善団体の運営であった。元がカールスラント空軍の中将まで登り詰めた才媛であったため、日本でも、普通にビジネスで成功を収めていた。黒江と長い付き合いと説明しており、黒江の身元引受人であることをのび太の両親に示唆するなど、意外にビジネスマン生活を満喫している。ガランドは日本では、軍人としてではなく、『キャリアウーマン』として知られていた。ダイ・アナザー・デイの際に『カールスラント空軍の中将であった』という軍歴が明らかになったが、カールスラント空軍のトップエースでありつつも、引退。以後はトップクラスのキャリアウーマンであるというのは、日本で特に、驚きをもって迎えられた。軍人というのは『潰しが効かない者』ばかり。そう見られていたからである。実際には、日本軍の高官が戦後に実業家として成功を収めているケースもあるので、正規の士官教育を受けた者が転職先でも成功する事はままあるのだ。
「その頃から……だったかな。あの子がヒロイン活動をするようになったの」
のび太が回想するように、ことはは『帰る場所』を得た2003年頃から、ヒロイン活動を開始していた。自身がプリキュアオールスターズとカミングアウトしたのは、『プリキュアオールスターズ』が世に認知された後の事だが、それ以前から『謎の美少女戦士』として、ススキヶ原を中心に噂が立っていたと話す。プリキュアオールスターズの概念ができたのは、プリキュア5が現役を引退し、次代のフレッシュプリキュアに襷を渡した2009年。世に認知されたのは、2011年以降のこと。ことはは正式には『2016年のプリキュア』であるため、(どのプリキュアに属する戦士かは)2016年まで明かさなかった。本人は鍛錬を続けるうちに、ゲッター線に魅入られるようになり、ついにはゲッターの使者に選ばれた。その影響により、現役時代より思考が好戦的に変化していったと語る。
「ゲッターの力だけど、あの子にとっては、単に『自分から家族を奪った』敵に一矢報いるための手段だった。だけど、ゲッターの真髄を見てからは、ゲッターに魅入られていったね。巴武蔵さんの意志だろうか…」
のび太はことはの変化を『巴武蔵がゲッターを通して、力を与えたのだろう』と解釈しているようであった。生前の彼は『気が優しくて、力持ち』を地で行く男であった。世界線によっては、早乙女博士の次子『元気』を引き取っていたことでも証明されている。ことはにゲッターの力を与えたのは誰であるか。流竜馬なのか、巴武蔵なのか。それはわからない。だが、ゲッターの何らかの意志がことはに力を与え、彼女に目的を与えたのは事実であった。そして、その意志がデザリアム戦役でのぞみに力を貸し、以後に自己意志での『ストナーサンシャイン』と『シャインスパーク』の使用が可能になったことを考えると、巴武蔵の線が濃いと判断されていた。また、マジンガーZEROにより、自分達以上の強大さと不滅性を持つ『スーパーロボット』の存在は否応なしに、自分たちの存在と力の危うさを自覚させた。特に、最強のゲッターロボ(デザリアム戦役時点)である『真ゲッタードラゴン』の力は強大であり、惑星をも余裕で破壊する他、ZEROの因果律操作すら受け付けない。それを目の当たりにした後は、プリキュア達の平均値の向上が課題とされた。その内に、のぞみとことは以外にも、異能に目覚める者が現れ始めた――
――『破壊と創造』。仮面ライダーディケイドやマジンガーZEROが有する力である。宇宙の理すら捻じ曲げるため、彼らは神々に特に警戒されていたが、ZEROはキュアドリームと融合した事で姿を消し、ディケイドはドラえもん達の使いっぱしりと化した。神々はその彼らへの抑止力として、ゲッター線を活用した。その事が結果的に、地球連邦をおとめ座銀河団全体での強国として栄えさせるきっかけとなるのである。ある時期から、別世界での神々の『実験』や『戦い』の結果が反映されたか、プリキュア達から『異能』に目覚める者が生じ始めた。桃園ラブ\キュアピーチに『アギトの力』が発現したのをきっかけに、相田マナ(漢字表記は『愛』とのこと)\キュアハートはどういうわけか、いくつか辿った前世の一つで、中国は三国時代の英傑『関羽雲長』であったようで、その彼が使っていたとされる(ただし、三国志演義の中で、だが)青龍刀『冷艶鋸』(そのレプリカ?)を入手。それ以後は(主に敵に凄む、あるいは脅したり、カマをかける時にだが)、低めのトーンでドスの効いた声色を使うようになり、仲間を驚かせている。第二世代プリキュアで最強を誇りつつ、慈愛に溢れていた彼女をして、そうさせざるを得ないほどの残虐非道の集団であったのが『ヌーベルエゥーゴ』であった。デザリアム戦役で、のぞみが精神を病みかけていた時期は彼女がプリキュアの筆頭格となり、支柱を失いかけていたプリキュアスターズを支えた。その功績により、デザリアム戦役の後はキュアメロディに次ぐ序列となり、ブルームの来訪後もプリキュアスターズの実質的なトップ5に名を連ねていた。このような『創造』はディケイドが『プリキュアオールスターズの理』を図らずも『破壊』した事に寄るものであった――
――人間社会のサガとして、どうしても序列は生ずる。それは転生前後に関らず、『上下関係がハッキリしている場に何かしらの理由で身を置いていた』者ほど自覚していた。プリキュアスターズも例外ではなく、公の場では『さんづけ』で先輩格を呼ぶようにしていた(変身前の姿を見せる場合)――
「ラブちゃん、波紋の修行はどう?」
「あたしはどうにか終わったよ。プリキュアだから、元から生命エネルギーが強かったみたいで」
プリキュア達は波紋法の素質を中心戦士達が主に備えていたようで、遠征メンバーが戦っている裏で、複数のメンバーが習得に至っていた。
「最近はドリーム、メロディ、ハートが露出多いから、あたしは暇でさ。それで修行できたんだけど」
デザリアム戦役の中心にいたわけではないが、それでも充分に活躍したラブ。のぞみBには、残酷なようだが、やむなく強硬手段に出るのを決めたのは、のぞみのリーダーとしての直接の後継であった彼女であった。ダンス経験者(前世では、成人後に芸能界に身を置いていたらしい)であるので、ダンスの際に温度を取るのは彼女であった。話している相手はキュアラブリー(負傷で治療中)であった。
「めぐみちゃんは留守番?」
「三号にボコボコにされてね。参ったよ、フォーエバー形態だったのに、手も足も出ないなんて」
「三号は加速装置も高性能だし、あれを使われたら、あたし達の力じゃ対応できない。やっぱり、小宇宙も身に着けておかないといけないようだね」
「視覚で追えないもんなぁ。しかも、物理的に加速してるんじゃないっていうし」
三号が四号より高性能な加速装置(クロックアップ?)を持つこと、それ抜きでも、最強形態のプリキュアを意に介さない強さであることが明確になった。ハピネスチャージプリキュアとドキドキプリキュアの最強の力で太刀打ちできないのなら、現時点での自分達では対抗が困難である事を痛感する二人。更に言えば、自分たちに欠けているピースは『空間を支配する事』だと、聖域の教皇(シオン)は言っていると、ラブはいう。
「せつなが世話になった聖域の教皇さんが言ってたよ。あたし達は『空間を支配できる』ようにならないと、神域の者たちに太刀打ちできないって」
「空間を……支配?」
「高次生命体が備えてる能力。それを使われたら、常人が何をしても無意味。あたし達でもね」
聖闘士は上位の者であれば、空間支配能力を持つ事が明確にされる。神々はそれを備えているのだと。そして、聖闘士はその能力が備わるのだと。それでも、毎回の聖戦で全滅に近い損害を出していたので、星矢達が生き延びた聖戦は遥かにマシな損害であったという。
「ZEROと戦った時に見えたんだ。その能力を持ってる何かに全滅させられる光景をね。だから、あたし達はなんとしてでも、その領域にたどり着く必要がある」
それは自分のいた次元の光景ではないと前置きしつつ、ZEROが見せた『最悪の光景』の因果を知ってしまった事で、空間支配能力を手に入れることへの渇望が生まれたラブ。それ以前に、南斗聖拳に太刀打ちできないのも大問題である。
「だから、あの時(デザリアム戦役)にあんな事を?」
「うん。敵と戦う前に、内輪揉めしてるんじゃね。それに、向こうののぞみちゃんのわがままだしさ」
デザリアム戦役で、のぞみBを叩きのめした理由を話す。彼女も四の五の言う前に、コミュニティの大義を優先させざるを得なかったほど、切羽詰まっていたのだ。
「向こうののぞみちゃん、しょげてるよ」
「後で、理由を説明するさ。あの時は切羽詰まってたから、こっちの理屈を優先させちゃったからさ」
「でも、こっちののぞみちゃん、どうして、精神を入れ替えても、普通にZERO関係の技を?」
「それはゆりさんが調べてる。もっとも、入れ替わっても、体のポテンシャルをフルで発揮できるブライアンって子の資質……あれは逸材だよ。もっとも、三冠馬の生まれ変わりだって聞かされた時さ、乾いた笑いが出たけど」
ラブも信じられないのが、ブライアンの持つポテンシャルの高さである。トップアスリートであろうと、戦闘などは別問題だからだが、彼女はのぞみの転生後の肉体の能力をフルに発揮し、活躍している。のぞみがブライアンとして、TVやCM出演をしている裏で、彼女は組織と戦っている。単なる利害の一致で、そこまで(のぞみの名義と姿を借りて、わざわざ戦場に立つ)してくれない事を悟っていたラブは、ブライアンの心の中に何かがあり、それが無自覚の内に、自分達への協力の原動力になったのでは?と推測する。
「あの子、あたしたちに何かの希望を見出したんだろうな。そうでないと、好き好んで、戦いに行くなんて真似はしないよ」
「確かに……」
ラブは知らなかったが、ブライアンが戦いに赴いたのは『恩返し』もあるが、ウマ娘には『最後に光を放つ権利がある』事を示すための下地づくりでもあった。古今東西、ウマ娘達は引退レースを勝利で終えられる事は少なかった。あのハイセイコーも、シンボリルドルフもなし得なかった事だ。(正式に引退レースと明言した上で勝てたウマ娘は少ない。全盛期にG1級のウマ娘であろうとも)オグリキャップはそれを成し得た。だが、世間は『オグリキャップだからできた事で、他にはできない』と決めつけていた。ブライアンはオグリの奇跡に魅せられていた故に、再起を期していた。それで『晩節を汚す前に、さっさと引退して、家業を手伝ってほしい』と考えていた父親と対立。ブライアンは父親の身勝手より、自分のアスリートとしての誇り、幼き頃の夢を選んだ。故に、夢に向かって真っ直ぐであるプリキュア達に羨望を感じていた節がある。つまり、希望の象徴であるプリキュアにあやかる事で、自分の前途に希望を見出そうとしたのだ。ブライアンがドリームに扮したのは、験担ぎも絡んでいたのだ。