ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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前回の続きですが、長編です。


第五百三十九話「宇宙戦艦ヤマトでの出会い」

――大人のぞみは『戦士として生き続ける選択を取り、また、そうせざるを得なかった世界線』、『現役時代に戦士として屈辱を味わせられた世界線』の存在を知り、心中はけして穏やかではなかった。カラオケを終え、自室で休むと、一定の若返りを起こしたせいか、様々な思いが去来した――

 

 

 

「14歳の頃は、ゆいちゃんみたいに、ひたすら前を向けた。希望をまっすぐ信じられた。……いつからだろう。物事に妥協ってし始めたの」

 

若返った体に精神が引っ張られているらしく、大人のぞみは青春時代に心理状態が戻っていた。10代に戻ると、大人としての妥協をしてきた日々がバカらしく思えるらしい。

 

「……普段の服装、高校ん時のものに戻そう」

 

手を目の前にかざしてみる。16~7歳の頃の『張りがあり、とてもみずみずしい肌』がそこにはあった。身長は大人の状態のままだが、肉体自体は高校生相当に戻っているので、普段の服装をその当時のモノに戻そうと決心する。(もっとも、のぞみAも休暇時には『他の自分における高校時代の服装』を通しているが)

 

「りんちゃん。あたしのこの体の事、驚いてるだろうな……。」

 

大人りんは就職後、仕事がうまくいっていないせいか、(若かりし頃に比べて)思考がネガティブ気味に陥っている。そのためか、昔のりんなら絶対に言わないであろう『諦感したような一言』を口に出す。のぞみはそれが心配だった。

 

「この世界も……これを契機に、戦いが起こるように戻るんだろうな。白色彗星帝国を倒しても、今度は内輪で……。そのエネルギーで…」

 

大人のぞみは『戦いの後に起こり得る出来事』を懸念する。それを収めるのも含めて…。

 

「東側諸国と一戦交えるかもなぁ…。西側諸国もこれで、アメリカの統制が崩れるだろうし」

 

下手を打てば、第三次世界大戦待ったなしに陥る状況。地球連邦軍がいなくなれば、途端に元の木阿弥どころか、より酷い有様になるだろう。それを統べるには、地球連邦軍が一部の兵力で監視を一定程度は続けるか、自分達が騒乱を収めるか。前者が無難だろう。核兵器が抑止力としての機能を失えば、戦争は却って起きやすくなってしまう。それが現実だ。

 

「人は争いあうのがサガ……か」

 

別の自分が垣間見た、連邦とジオンの長い戦い。ニュータイプと呼ばれた人々でも、相互理解をしあえずに殺し合う現実。

 

「……向こうのあたし……何を思ったんだろうな」

 

ベットで横になって考えていると、頭をよぎるのは、別の自分が見てきた『ジオン軍で撃墜王と言われていた者の散華』。アナベル・ガトーは『懺悔』と称し、デザリアムの巨大戦艦を道連れに散っていった。彼の声がかつて倒した『ムシバーン』にとてもよく似ていたのもあり、たとえ、戦犯として裁かれる運命であろうと、精一杯に生き抜いてほしかったという願望を抱いていた『別の自分』の心境。そして……時代の徒花とわかっていても、ジオンという存在を信じた将兵たち。

 

「……物事は善意では解決しない。だけど、全てはそれで始まる…か」

 

物事の本質にまで考えが及ぶ大人のぞみ。

 

「昔は大人になりたかったけど、なってみると、余計なことまで考えちゃう。悪い癖なんだよなぁ」

 

学生の頃は目の前のことに集中していれば、万事上手くいった。だが、大人というものは、それだけでは許されない。

 

「ある程度、歳を食うと、学生の頃が輝いて見えるってのは……こんな心境なんだろうな」

 

変わってしまったもの、変わらないもの。そして、自分が本当に求めるモノ。

 

(ココ…。あたしは戦うよ。たとえ、この世界で会えなくても……あの日々は宝物だから。今は今なりに、この世界を守るよ……)

 

彼女は別の自分の記憶を得た事で、心の底で抱え込んでいたモヤモヤした感情にケリをつけ、戦士に完全に立ち還る事に踏ん切りをつけた。それがこの世界での『夢原のぞみの選択』であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――こちらは美々野くるみ(ミルキィローズ)。彼女は大学を卒業後に派遣社員になり、秘書業を仕事にしていた。元々が妖精であったため、白色彗星帝国の襲来に対応できた(ミルキィローズへの変身能力を維持していた)わけだが、蘇生体による自爆攻撃がなされ、爆弾にされた者達の尊厳を踏みにじる白色彗星帝国の行いに激昂。無謀な戦闘を敢行してしまった――

 

 

「そんな……私の力じゃ……ここまでが限界だって……」

 

かつては全プリキュア随一のパワーで鳴らしたミルキィローズであったが、彼女には明確な弱点があった。『基礎スタミナの決定的な不足』である。現役時代はスタミナがゼロになると、人間態すら保てなかったが、能力の成長と熟練により、スタミナが切れても、ミルキィローズの姿を維持できるようにはなったが、もはや戦う力は残されていない。

 

(かれん……みんな……!)

 

目の前には、自分を吹き飛ばそうと、戦車が砲塔を向ける。ローズは思わず目をつぶってしまうが……。

 

『プリキュア・フェニックスブレイズ!!』

 

「!?」

 

戦車が炎の不死鳥に包まれ、炎上。四散する。その攻撃にローズは見覚えがあった。

 

「お久しぶりですわね、ローズ」

 

「嘘……なんで……あなたが……?故郷の世界に帰ったんじゃ……?」

 

「のぞみに呼ばれたのです。力を借りたい……と」

 

「スカーレット……あなた……」

 

ミルキィローズを救ったのは、この時代には既に地球を去っていたはずのキュアスカーレット/紅城トワであった。プリンセスプリキュアは力を失ったと聞いていたので、ローズは余計に混乱し、茫然自失の有様となる。

 

「言いたいことはわかりますが、後にしましょう」

 

スカーレットの微笑みは往時と変わっていなかったが、ファイトスタイルは別物であった。召喚した武器が現役時代のそれではなく、鞘付きの剣であったからだ。剣を鞘から引き抜くや否や、スカーレットは『熟練の剣士としか思えない』見事な立ち回りを披露。情け容赦なく、敵兵を切り捨てていく。

 

「嘘……。」

 

スカーレットの剣技は明らかに『訓練され、実戦も経験済みの剣士』のそれであった。しかも、その表情は現役時代(プリキュアに覚醒した後は)には見せなかった『戦闘を愉しむ』類のもの。ローズは畳み掛けられる光景に言葉もなかった。

 

「侵略者には極上の死を――」

 

スカーレットが持つ剣を天に掲げる。すると、天を貫かんばかりの閃光が走る。刀身に赤い紫電の光が奔り、炎を纏う。それは別人格のモードレッドの宝具による攻撃『我が麗しき父への叛逆』と似て非なるもの。スカーレット個人へZ神(ゼウス)が与え。スカーレット個人の特訓で完全な会得に至ったもの。

 

「この技の元ネタ、この時代の日本で覚えている方々、どの程度残っているのか……」

 

と、自嘲じみたメタな台詞を発しつつも、スカーレットの属性たる炎が迸り、背後で鳳凰(鳳凰と不死鳥は厳密には異なるのだが)を象る。

 

『消魔!!ほうおうざぁーーーーんッ!!』

 

白色彗星帝国の戦車を綺麗さっぱりと両断し、ついでに燃やし尽くす。妙に昔懐かしな元ネタなのは、スカーレットも理解している。だが、周囲の尽くが剣術の達人である(転生先である『ペリーヌ・クロステルマン』の勤務先だけでも、世界で五指に入る達人が勢ぞろいである上、プリキュアとしての後輩である花海ことはが『飛天御剣流』を会得済み)事、ペリーヌ・クロステルマンとしては、ダイ・アナザー・デイというものの、控えメンバーに格下げも同然(のぞみたちが普通に万能であったため。もっとも、キュアスカーレットとしては第一線で戦ったが…)の有様であり、『ペリーヌ本人』は相当に悔しがっている。その溜飲を下げさせたかったのも、今回の呼び出しに応じた理由であった。(ペリーヌはレイピアの達人であったが、怪異相手ではその技能を発揮できなかった。さらに、斬る目的では世界最高峰に近い日本刀の使い手がごちゃまんと加入し、実戦で大活躍したのも、余計にコンプレックスとなった)

 

(これで、ペリーヌも溜飲が下がったでしょう。気持ちはわからないわけではありませんわね。五指に入るくらいの達人が、ああもいては)

 

剣を鞘に納め、光の粒子に還元する。別人格へのプレゼントとも言うべき戦果であった。

 

「スカーレット、あなた……いつの間に剣術を……?」

 

「その手の説明は後ほど。今はあなたを助け出すのが先ですわ」

 

「うわっ!?」

 

スカーレットは立てない状態のミルキィローズをお姫様抱っこし、そのまま空中へ飛び上がる。すると。

 

「スカーレット、ローズの救出は?」

 

「無事に完了しましたわ。ヤマトに連絡を」

 

「はいっ」

 

スカーレットが着地した先は、星を象ったエネルギー。その技を持つのは……。

 

「エトワール…!?」

 

「お久しぶりです、ローズ」

 

二人を回収したのは、キュアエトワールであった。彼女も『役目を終えた』後は戦士から足を洗い、本業である『フィギュアスケート選手』に戻ったはずであった。しかも、現在進行形でシーズンの真っ只中。しかも、選手権に参加していて、日本にはいないはずである。ローズもそれは知っている。

 

「あ、あなた、どうして日本に!?ってか、なんで、プリキュアに変身できてるのよ!?」

 

「いやぁ、あなたがそれ言います?」

 

「あたしはいいの!元々、地球人じゃないし……フィギュアスケート選手権はどうしたのよ!?まさか、すっぽかしたんじゃ……」

 

「なんと言いましょうか…。ちゃんと参加してますって。ほら」

 

――輝木ほまれ選手、本シーズン初のショートプログラムです。練習を重ねてきたという組み合わせの新曲とのコンビネーションは――

 

「!?」

 

タブレットに映し出された中継映像では、ちゃんと年相応の容姿になっているほまれが映っている。しかも、まさにプログラムを踊ろうかという一瞬だった。

 

「どういう事ぉーーー!?こ、こ、これが噂のドッペルゲンガー!?」

 

「違いますって。私はちゃんと輝木ほまれですよ。あなたの知ってる私自身と別の世界での、ね」

 

「!?」

 

「平行世界から、のぞみさんに呼ばれたんです。だから、プリキュアに変身できるんですよ」

 

「えぇーーーー!?」

 

「妖精なのに、そこは驚くんですの?」

 

「い、いや、だって……」

 

と、いきなりの一撃に頭がグルングルンのミルキィローズだが。

 

「味方の空母が回収に来てくれたようですよ、スカーレット」

 

「これで一息つけますわね」

 

三人の上空に現れたのは、連邦軍でも竣工数の少ない主力戦艦改級攻撃空母。その内の『天城』であった。ヤマトの命で、三人を回収しに赴いたのだ。

 

「え、戦艦?い、いや……飛行甲板あるし、空母?いったいどっちなのよーーー!?」

 

ミルキィローズはその艦容に困惑する。戦艦としての砲塔がついていながら、ちゃんとアングルドデッキのある『空母』でもあるからだ。

 

「戦艦と空母の間の子ですのよ。彼らの間では『戦闘空母』と呼ばれている艦種ですわ」

 

地球連邦が持つ空母は戦闘空母で統一されつつあるが、その中でも初期に試みられたのが、主力戦艦改級だ。その後、連邦軍はこの方式で艦艇の整備に邁進しているので、一応の成功作と言えた。

 

「エトワール、甲板に。連絡は?」

 

「してあります。誘導員が発光信号で着艦誘導をしてくれます」

 

「へ!?何!?何がどうなってんの!?なんで普通に宇宙戦艦だが、空母に……」

 

「その辺りは着艦が終われば、話しますわ。長くなりますが……」

 

こうして、『天城』に着艦する三人。ミルキィローズは終始、パニック状態であったが、平行世界という単語、キュアエトワールの存在(輝木ほまれが別にいる)など、多くの事柄を突きつけられれば、当然であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――大人のぞみは別の自分が持つ高度な戦闘技能を自家薬籠中の物にせんと、奮闘を始めた。頭でイメージはできても、能力を使いこなせなければ意味がない。ましてや、生身での戦闘など、大人のぞみは12年のブランクがあるのだから――

 

 

 

――いくら歴代でもキャリアが長めであったとはいえ、10年単位のブランクがあるところに、全盛期の能力+αを与えられても、それを埋めることは容易ではない。それをよくわかっていた大人のぞみは、トレーニングルームに入り浸るようになっていた。体が全盛期に近いながらも、それより一定程度は成長した『高校生相当』のものに若返ったため、無茶が効く(疲労回復力などにおいての肉体的なステータスに関しては、高校生の頃が絶頂期といえるため)ように戻っていたためだ。

 

「全盛期の頃にカンを戻すには、時間かかりそう…。12年か……」

 

記憶にあるスーパーヒーロー達は常に鍛えているか、改造人間であるので、常に最高のポテンシャルを出せていたが、別の自分と違い、体に染み付くという程は戦った自覚はないのと、戦いと縁が切れてからは、特段鍛えてなかったので、全盛期の頃の動きは変身前では取れない。(Aは正規の戦闘訓練を受けた体を持つので、変身しなくとも、ルーキーイヤーにおける変身後のポテンシャルくらいは引き出せるが)。別の自分が普通にかなりの達人になったことは意識せずにはいられない。

 

「意識せずにはいられないんだよね……『向こうのあたし』のこと……」

 

吊るされているサンドバッグ相手にパンチを連打する。若返ったためか、プリキュアに戻った効果か、26歳の体より遥かに体のキレがよくなっている。

 

(体が軽い!!たった10年かそこらで、こうも違うもんなのかな?)

 

予想以上の体の軽さ(若返っているため、体の反射速度も絶頂期のそれに戻っている)に驚きつつ、この日の午前中のメニューをこなす。

 

「このままこなしていけば、向こうののぞみちゃん自身とまではいかなくても、全盛期と同等以上のポテンシャルに戻せれるよ」

 

ラブに声をかけられる。

 

「向こうのあたし、そんなにすごいの?」

 

「環境の違いもあるけれど、軍人一家の生まれだし、古武術の継承家。そんな子に転生してたから、戦闘技能は遥かに上だよ。武術の下地があるところに、旧日本軍の月月火水木金金だよ?」

 

「それでも無敵ってわけじゃないんでしょ?」

 

「敵が常軌を逸した連中揃いだったからね。おまけに、上官が尽く……」

 

「尽く?」

 

「聖闘士なんだよ、ガチで」

 

「……は?」

 

「いや、マジな話。しかも黄金聖闘士。上には上が…的な。あたしも自惚れが吹っ飛んだよ」

 

64Fの最高幹部たちは尽くが聖闘士である。しかも、青銅や白銀ではなく、黄道十二星座を司る『黄金聖闘士』か、それに匹敵しうる実力者。魔女の世界にいるプリキュア達は、戦っているうちに持つようになっていた『自惚れ』を粉々にされるのが通過儀礼であった。ラブも例外ではない。自身が『アギトの力』をプリキュアの姿を保ったままで行使できるという特異性を持って転生したが、そんなものは黄金聖闘士級の実力者にとっては『微々たる差』。

 

「あたしも前世でプリキュアとは違う異能に目覚めてたから、自信あったんだけどねぇ」

 

と、64Fの猛者たちの洗礼を受けた身故か、大人のぞみにはぶっちゃけている。

 

「いいの?」

 

「隠すものじゃないからね。問題はこの世界の子達のメンタル問題さ。あたしらは耐性があるけれど……」

 

「……うん。ガチの戦争だからね、今度のは…」

 

「和解なんか論外。大昔にローマ帝国を滅ぼした連中みたいなメンタルしてる連中との生存競争だからね。愛のために死ね、なんて言ってくる奴らさ。だから、こっちの手空きのプリキュアが動員かけられたんだよ」

 

「手空き?」

 

「こっちののぞみちゃん、マナちゃんとかは別の世界で戦ってるからね。この間の映像はその戦いでのものだよ」

 

「あれか……」

 

「それと、ここのうららちゃんと連絡取れたけど、別ののぞみちゃんがCDデビューしたの教えたら、腰抜かしてた」

 

「そりゃそうだって。現役ん時のあたし、歌下手だもん」

 

「カバーアルバムみたいなもんだけど、聞いてみる?」

 

イヤホンを耳にし、タブレットに入っている、そのCDの内容を聞いてみる。内容は『シャドーロールの誓い』、『感情ノ黎明』、『unbreakable』、『UNLIMITED IMPACT』などで、野比家に居候中のウマ娘達から許可を得、なおかつ競争委員会の理事長になったシンザンに正式の裁可を仰いだ上で、レコーディングされたものだ。歌唱訓練の賜物か、素人目でも『上手い』と感じるほどのものだ。

 

「レコーディング関連技術が上がってる世界でレコーディングされたっても、当人の持ってる資質次第だからね」

 

「音感はあるけど、現役ん時は宝の持ち腐れだったもんなぁ。よっぽど訓練したんだなぁ」

 

「そういえば、うららちゃんに会ったよ」

 

「うらら、若い内に二曲くらい出してたけど、20を超えて、女優に専念するようになってからは、あまり顧みられることないもんなぁ」

 

「舞台女優だっけ?」

 

「うん。舞台女優って、メディア露出があまりないじゃん?」

 

「そういえば、有名な演出家の舞台に出ること決まったって、ニュース流れてたよ」

 

「本当?」

 

「うん。続報はないけど」

 

――春日野うらら(キュアレモネード)は母親が『夭折した天才女優』(うららが幼少の内に、大病で死去している)であるという身の上な故の色眼鏡とも戦ってきた。だが、それ故に『舞台史に名を残すはずであった、悲劇の人の忘れ形見』という十字架を背負っているも同じこと。たいていの人々は『名俳優なり、名選手の子供は親のようにはなれない』という色眼鏡を持つ。(実際は二世俳優でも、親と同等以上に成功した例は意外とある)それがうららのキャリアに影を落としたのは否めず、演出家からは『年相応の演技ができない』と見做されてしまい、舞台の降板を迫られたという。ラブが接触した日、大人うららは(大人ラブが同じ芸能関係者であるからか)そのショックで精神的にかなり弱っている様子を見せていたという。

 

 

「でも、うららちゃん、舞台を降ろされたっぽいんだよねぇ」

 

「え!?」

 

「あたしが接触したら、大人のあたしだと思って、色々とぶちまけてたんだ。たぶん、色々溜まってたんだと思う。そんな状態だから、詳しくは話せなかったんだ」

 

「酒、飲んでた?」

 

「結構強いのを4、5本は……」

 

「……うらら……」

 

プリキュア戦士であったため、精神力は常人より数段強いはずの春日野うららが『強い酒』を痛飲しなければならないほどに追い詰められていた。ラブもその有様に、あまり踏み込んだ話はできなかったと言う。大人のぞみは表情を暗くする。

 

「今度はあたしも会ってみるよ。あたしなら、なんとか宥められそう」

 

「お願い。チームが違うから、あたしだと、どうもね……」

 

「どこにいるか、わかる?」

 

「昔と住所は変わってないみたい」

 

「コスモタイガー借りて、訪ねてみるよ」

 

後日、ラブが聞いていた連絡先に電話をした大人のぞみはコスモタイガーを借り、大人うららのもとを訪ねた。

 

(そういえば、うららの家って、かれんさんと同じで、かなりデカい洋館だったな。お母さんが大物の舞台女優だったけど、お父さんもかなり稼いでた記憶あるし)

 

のぞみらがいる街は関東の何処かである。2020年代時点でも、戦前に華族の保養地であった名残りが残る街であるので、意外と、その時代に富裕層がおっ立てた洋館が残っている。水無月家の洋館も、その時代にかれんの先祖(曽祖父か高祖父?)の誰かが建築させたという。

 

「12年前から越してないのなら……あった。ラブちゃんが連絡しといてくれたはずだから……っと。家の敷地が広くて、助かる」

 

水無月家もそうだが、なぜか洋館が多いのも、この街の特徴。かつての華族が贅を尽くした洋館が多いためか、コスモタイガーが楽に離着陸できる広さの庭があるのだ。

 

「そう言えば、この格好で会うのは、初めてだっけか……今日はうららが一人だって言うけど……」

 

インターホンを押してみると。

 

「はーい」

 

「うらら?わたしだよ。久しぶり」

 

「のぞみさん!」

 

ドアが開かれ、大人になったうららが姿を見せる。のぞみが26歳になった時点では、彼女は25歳。キャリアを完全に俳優に切り替えつつある頃だ。

 

「どうしたんですか、その格好……高校生みたいですよ?」

 

「うん。ちょっと事情があって」

 

「どうやって来たんですか?飛行機のエンジン音が聞こえたと思ったら……」

 

「うん。ちょっと飛行機をヒッチハイクして……」

 

「……またまた~…え……えーーーーーー!?」

 

玄関先にデーンと戦闘機が駐機されていたので、うららは固まってしまう。

 

「あ、あの……これ、戦闘機ですよね?」

 

「うん。どこからみても」

 

「のぞみさん、飛行機の免許……、そうじゃなくて、戦闘機なんて、どこからヒッチハイクしたんですか!?」

 

「あ、そこなんだ。ラブちゃんから話は聞いた?」

 

「すみません、会ったことは覚えてるんですけど、酒飲みすぎたみたいで……」

 

「……分かった。んじゃ、あたしが最初から説明するから」

 

「すみません、ラブさんには謝っておいてください」

 

「私がうまく言っとくよ」

 

「お願いします」

 

うららは記憶が飛ぶほどに飲んでいた事を告白する。のぞみはうららとラブの双方の顔を立てるように取り計らう事を約束し、家の中に入り、改めての説明をするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――日本政府はアメリカ政府と合同で、自衛隊の指揮を国連に委ねる故の声明を発表。山南修提督は身分を海上自衛隊出身という体で記者会見に現れ、国連から正式に『此度の宇宙からの侵略の対応の指揮を仰せつかった』と説明。国連とNATOの事務総長も会見に同席し、西側諸国の結束と、プリキュアを擁する日本が矢面に立つ勇気を称えるという内容の会見により、日本政府は『有事への突入』を国民へ実質的に発表した。地球連邦軍からすれば、現地で国連の旗を掲げて動くための大義名分を得るためのものであったが、日本にとっては上手いこと、戦時特需に乗っかったも同然であった。インフラの修理などで膨大な需要が生まれているからだ。基本的に地球連邦軍が戦闘を担当するが、現地世界の大国の軍隊は沿岸警備隊的な立ち位置で活動する事になった。相手が宇宙空間にいるのでは、2020年代の技術力では、ほとんど手出しができないからだ――

 

 

 

 

 

 

 

 

――大人りんは大人のぞみが『別次元における自分自身の能力と記憶を得てしまった』事で戦う選択を取った事を聞かされ、複雑な心境に陥っていた。現役時代の戦いとは、わけが違う。本当の戦争なのだ。しかも、軍の将校という身分まで得るほどの事なのか。りんは親友の思いきりの良さを呆れすらした。だが、白色彗星帝国の暴虐がかれんの勤務する病院、のぞみの勤務する学校にまで及び、自分の勤務する会社も例外なく戦禍に晒された事、人々が『プリキュアの登場』を望んでいる事を知らされ、言葉を失った――

 

「私達にはもう……戦う力なんて……!いくら、みんながそう望んでも……!!」

 

りんはのぞみと違い、仕事がうまくいっていないせいか、思考がネガティブなな方向に傾いており、ある意味では『人間臭さ』がもっとも強くなっていた。

 

「お嬢ちゃん、危険をかえりみず、死ぬと分かっていても、戦わなくてはならない時があるもんじゃ。負けると分かっていても、戦わなくてはならない時がある……。あんたの友達はそれを理解っていたよ」

 

佐渡酒造は大人りんに、大人のぞみが戦う選択をした理由を教えた。死ぬかもしれなくとも、戦う事を選んだと。

 

「あの子は誰のためでもない。自分の胸の中にあるモノの為に戦う事にしたんじゃよ。それは尊重してあげるべきじゃ」

 

「わかりませんよ……。いくら、宇宙からの侵略者が地球を征服しに来たったって、私達がやらなきゃいけない事なんですか?あなた達が……」

 

「君の友達は君達と過ごした日々を守るために、銃を手に取ったんじゃ。君が思うほど、宇宙は平和ではないよ」

 

大人りんは佐渡酒造に圧倒されていた。見かけは呑兵衛のダメ親父(50代後半)ながら、彼の言うことは真理を突いていた。

 

「あの子はあんたが戦いに戻らなくても、責めはせんじゃろう。じゃが、行動すべき時にに行動せんと、一生物の後悔が心に残るぞい」

 

「……」

 

佐渡は諭すように言う。いくらでも、そのような場面を見てきたからだろう。

 

「私は……何をすれば……」

 

「それはあんた自身が探すことじゃよ。ワシは忠告はできても、どうこう指図する権利はないからのぉ。年寄りのお節介じゃよ」

 

老獪な佐渡に振り回される大人りん。大人といっても、たかだか26年しか生きていないりんと、戦乱の時代を50年以上生きてきた佐渡とでは、器が違いすぎた。りんは自分の親友が戦いを選んだこと、プリキュアとしての力を取り戻したことへの強い戸惑い、自分はしがないアクセサリーデザイナー(しかも売れていない)でしかないが、のぞみは順風満帆な生活を送っている。その事による負い目も、彼女の思考のネガティブさに繋がっていた。

 

 

 

「そもそもわしらは『できないか?できるなら戦う事を支援する、戦うかを決めるのは君たち次第』って言うて来とるからのぅ、無責任な言い方で悪いが。じゃが、はっきり言える事は一つある。あんたがいること自体が友達の拠り所になってることじゃ」

 

「……」

 

佐渡の決定的な一言が、りんの心を激しく揺さぶる。

 

「あんたに生きていてほしいんじゃよ、無事で、な。だから、あんたや昔の仲間、家族、愛する人と会って、笑い合うために、戦場に敢えて身を晒したんじゃよ」

 

「馬鹿……なんで……あたしに……一言……」

 

「あんたには言えなかったんじゃよ。あんたに言えば、間違い無しに止めようとするからじゃろ。わしらの世界でのあんたは、一時的に記憶を失ってしもうたんじゃ。あの子のことも、自分の名前すらも」

 

デザリアム戦役の際、佐渡はりんAを遠隔で診察し、記憶喪失の診断を下している。その時に見ているのだ。幼なじみすら認識できない有様になり、病室に閉じ込もるりんA、記憶喪失という診断を受け入れられずに取り乱し、ついには泣き崩れるのぞみAの悲痛な姿を。

 

「記憶のないあんたが子供を敵からとっさに庇った時、あの子は泣いていたそうじゃ。で、あんたに微笑みかけて、意識を失った。それがあの子に『力の殻』をぶち割るきっかけを与えた…。それだけは伝えておくぞい」

 

「力の殻……」

 

「あの子はそれで、シンギュラティポイントを超えたんじゃ。『進化したプリキュア』に進化するための……」

 

佐渡はのぞみAのエターニティ形態を『怒りと悲しみで進化したプリキュア』と表現した。大人のぞみもそれになれるようになっている。プリキュアの研究がだいぶ進んでいる地球連邦軍をしても、その全容は計り知れないというその進化。仮説だが、通常のプリキュアが限界まで成長した後、強い感情をキーにして『変容』し、その能力を飛躍させたものではないのか?というものがある。ミラクルライトを介さない『イレギュラー』であるため、佐渡酒造はある種の危険性があるのでは?と気になり、戦後間もない時期に脳検査を含めた精密検査をしている。

 

「ワシはその戦いの後、あの子に脳を含めた精密検査をさせた。その意味がわかるかね」

 

「まさか……」

 

「そう。イレギュラーなパワーアップには、リスクがついて回るものじゃ。脳細胞に負担がいった結果を描いたSF作品もあるくらいじゃ」

 

「!!」

 

「しかし、プリキュアであった故か、そうした身体面のリスクはないようじゃった。じゃが、別の次元の問題が生じたんじゃ」

 

「別の次元?」

 

「うむ。その戦いで、あるバケモノを大人しくさせたんじゃが、そのバケモノの持っていた不死性を受け継いでしまったんじゃよ。生物学的には変化がないようでも」

 

マジンガーZEROの持っていた不滅性を引き継いでしまった事で、存在そのものが『ヒトではなくなった』のぞみA。そのことはアカシックレコードにちゃんと記録されている。その情報がインストールされたため、大人のぞみの肉体は10代後半にまで若くなったのだ。

 

「更にいえば、そいつと『一つになった』事で、あんたの友達はヒトを超えてしもうたんじゃ。所謂、神化というヤツじゃろう。もっとも、まだ仮説の段階じゃが……」

 

「あの子が神さまになったとでも言うんですか!?」

 

「科学・医学的に説明できんのじゃよ。あの子の変容は。それをあの子は理解ったんじゃろうな」

 

「無責任よ!あんたらは調べるだけ調べて……」

 

「こればかりは、わしらにもどうこうできるものでないよ。全てはあの子がそう望んだんじゃ……」

 

佐渡の言うことは突飛なようだが、ちゃんとした医学的所見から検査し、そう結論するしかなかった故の発言である。

 

「それじゃ、あの子は……」

 

「あの子は……それを承知の上で、和解したんじゃよ。そのバケモノはあんたの後輩チームを一度は倒しておるんじゃからな」

 

「……そんな……」

 

大人りんは悟っていた。超越存在と一つになるという事がどういうことか。自分も『なかったことになった』とはいえ、現役末期に『そうした存在と戦い、一度は敗北した』からだ。

 

「あの子は……自分で……いつも突っ走って……!敵の首魁と和解した事が一度あったけれど……まさか、後輩を倒した相手と……」

 

「それで大喧嘩もしおったそうな」

 

佐渡の言うことはあくまで、のぞみAに起こった出来事だが、のぞみの選んだ一つの道である。

 

「まぁ、悪い事はとりあえずなかろう、取り込んだ相手が全ての権能を彼女に渡してるようじゃしな。まがいなりにも、神を自称して約束は違えんよ、それこそ権威が落ちるから、そんな恥かきたくは無いじゃろうしな」

 

「でも、ヒトじゃなくなったのなら、概念とかになっちゃうんじゃ……」

 

「なら、なぜ、花海君は実体のある肉体を持っておるのかね?」

 

「……!!そうだ、はーちゃん!!あの子は確か……神様そのもの!!」

 

ことはの存在を思い出し、表情が明るくなる大人りん。

 

「うむ。君のもとをいなくなったりせんよ。ことは君など、わしらの世界で大学に行っとったし」

 

ことはは、この世界に別個体がいるかは定かではない。あるいは全次元に同一の存在として存在できるのか。ことは自身にもわからない。自分は通常の妖精ですらなかったからだ。

 

「あの子も難儀なことになっておるからのぉ。みたまえ。ワシが内緒で集めた写真集じゃが……」

 

「佐渡先生ハ用意周到なカタデスカラ」

 

「茶化すんでない、アナライザー!」

 

「うわっ!?ろ、ロボット!?」

 

「ワシの助手をやらしておる。『アナライザー』じゃ。見かけはレトロフューチャー的じゃが、人間臭さでは、ここ30年では最高じゃぞ」

 

「なんでこんな……レトロフューチャー的な外見なんですか?」

 

「ワタシノ開発者が『こうでないと、ロボットらしくない』ト、ヌカシオッタノデス」

 

電子合成っぽい声が、不思議とひょうきんさすら感じさせるアナライザー。最近は控えているらしいが、ヤマトに看護学生が配属されると、スカートめくりに燃えるなど、エロい性格であり、妙に人間臭い。

 

「実にザンネンナノハ、プリキュアノミナサンニワタシの特技ヲ……」

 

「しなくてよろしい」

 

この有様だ。アナライザーのボディは基本的に頑丈だが、世界線によっては『医務室が被弾した際の爆発で殉職している』ので、判断がつけづらい面もある。

 

「それにプリキュアはおまいさんの好みからちょっと外れてるだろう?」

 

「ハイ。ワタシノ好みはナント言ッテモ……」

 

アナライザーは森雪やメーテルのようなタイプに弱いが、基本的に女性には(エロさえ我慢できれば)紳士的である。

 

「りん、その様子だと落ち着いたみたいね」

 

「かれ……じゃなくて、アクア!?コスチュームの上から白衣なんて羽織っちゃって、どうしたんですか!?」

 

「しばらく、この艦隊で研修医扱いで勤務することになったのよ」

 

「つか、変身したんですか!?」

 

「まぁ、色々あって。アナライザー、真田技師長が呼んでいたわよ」

 

「ハイハイ。真田サンはロボットヅカイがアライッタラ……」

 

「文句言わないの。ヤマトで働いてるドロイドはあなただけなんだから」

 

「ヘイヘイ」

 

早くも、キュアアクアからもこの扱いのアナライザー。ガイア側のサポートドロイドも似た外見を持つが、言動は機械的であるので、アナライザーの自我は際立っている。酔っ払うサポートドロイドはおそらく、彼とその基本アーキテクチャを受け継いだ子孫らのみだろう。

 

「普通に会話してましたよね!?」

 

「彼、話してみると、人間臭くて…。あんなロボット然した外見だから、なんだかおかしくなっちゃって」

 

「それがアナライザーの魅力かもしれんなぁ。プリキュア言うても、向き不向きあるもんじゃしな、本人の技能生かせる所で活躍したらええんじゃ。君らの後輩の……おお、キュアハッピーなど、ヤマトに一時的に乗っておった時は炊事担当じゃったぞ」

 

「えぇ!?」

 

「姿は違っていたけれど、そうだったみたい。私はその縁で紹介されたのよ、ヤマトを」

 

「それじゃ、このフネ、本当に波動砲を!?」

 

「積んでおる。後で真田くんに案内させよう。あの絵をみてみぃ」

 

「あれって、日本海軍の戦艦大和?」

 

大海原を征く戦艦大和を描いた絵が医務室の額縁に入って飾られていた。

 

「この艦が戦艦大和の生まれ変わりという何よりの証拠じゃよ。艦内神社もあるぞい」

 

軍艦に変更になった後で艦内神社が増設されたのだが、その後の航海で改装され、この時点では立派な艦内設備になっている。ヤマト型は基本的に『大和型、ないしはその改良型の改装艦』なので、その手の設備は前身時代から引き継いでいるのだ。

 

「ヤマトと大和の並走する絵が主幹エレベーターのホールに飾られておるしの」

 

「驚いたわ、それは。でも、よく改装できましたね?」

 

「残骸を偽装用のガワに使ったりしのは事実じゃが、新造箇所も多いぞの。そうでなければ、艦上戦闘機を50機近く積み、内火艇や救命艇を同時に運用はできんよ」

 

「全長はいくつなんですか?」

 

「変形機構や内部の空間圧縮機能を使った場合は、外見上は昔と同じくらいで落ち着くんじゃが、本当は500mを超えているぞい」

 

「ご、500!?」

 

「500mはわしらの時代では『普通より大きい』くらいじゃな。主力戦艦は250mくらいが標準じゃしのぉ」

 

「いや、充分に大きいですって!?」

 

「旗艦のアンドロメダ級など、本当はこの世界のドックには入れんことになるから、変形機構で小さくしておるんじゃ。それで430mを肥えておるから、難儀しておる」

 

「東京タワーより大きいですって!?」

 

「ええ。そうなのよねぇ。だから、私達のこの世界のドック設備では、対応できるのが少なくて」

 

「軍民を問わずに借りるにしても、ドック側が泡吹くからのぅ。空母も軽空母で290mじゃ。日本の設備では、大型艦の整備は限られた場所しか借りられんと、真田くんが困っとった」

 

「旗艦級は大きいですからね。日本政府はなんと?」

 

「なんとか最大のドックが開けられそうだといっているそうじゃ。ヤマトより大きい旗艦級はそこを交代で使わせてもらうしかなかろうな」

 

「アクア、慣れてません?」

 

「ごめんなさいね、別次元の自分の記憶がインストールされてるから……」

 

「えーーー!?」

 

「そうじゃ、いい忘れておった」

 

「佐渡先生……」

 

「ワシも年じゃなぁ」

 

と、笑い飛ばす佐渡。大人りんは呆気にとられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

――その日の夜、艦内を迷ううちに、サイコフレームとフラッシュシステムの点検のために実験中の内火艇格納庫に迷い込んでしまい、そこでフラッシュシステムで増幅された『サイコフレームの閃光』を浴び、のぞみやかれんとは違う形でプリキュアに戻るのである。その際に『同位体の記憶』も垣間見、のぞみが自分のことを転生してからというものの、必死に守ろうとしていたのか、自分を信じているのか。それを知ることとなった。なんとなくのぞみに気まずくなり、医務室に寝泊まりすることになったのだが、りんの復帰に大人のぞみは狂喜乱舞。翌朝、キュアドリームの姿で医務室に駆け込み、佐渡に記念写真を懇願。その瞬間にアナライザーのラッキースケベが炸裂し、アナライザーは哀れ、ダブルプリキュアパンチ(ドリームとルージュの怒りの鉄拳)で頭部が医務室の外まで吹き飛び、それをたまたま、腹痛で勤務を休み、医務室に寄ろうとした大田と南部に目撃され、爆笑されるという屈辱を味わうのだった。――

 

(アナライザー曰く、『「カワイコちゃんのパンチ デ シヌナラ本望デス……』とのことだが、大田と南部には「そんなので死ぬタマかよ!』と大笑いされ、その日、アナライザーは怒りたい気持ちと天国の階段を登るような気持ちがぶつかり合い、その日に限っては『悟りを開いてしまった』ようであったとか…)

 

 

 

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