――地球連邦軍は軍縮時代以降の人手不足から、艦隊の構成は無人艦が増加しつつあった。一時の無人機と無人艦への嫌悪は『やむなき事情』で妥協せざるを得なかった。宇宙怪獣並みに物量がある白色彗星帝国相手に『戦争の美徳』意識は通用しないからである。白色彗星帝国は基本的に『奴隷か死を』だからで、地球人同士での戦争の美徳が云々言える相手ではないのだ。パイロットの全員が一騎当千のエースパイロットでもないので、妥協としての無人機の特攻的運用が大々的に行われている。それで敵の陣容を確認しつつ、有人機で攻撃をかけるというのが、ここ最近の連邦軍の対外戦争でのドクトリンであった。コスモタイガーの後続機『コスモタイガーⅢ』は新機軸の多いコスモパルサーの保険として開発されたが、『どこをどうしたら』と言わんばかりの大型重戦に変貌しており、艦載機として不適の烙印を押されていた。とはいえ、前型より優れた火力と加速を持つ事から『艦載機運用もできる局地戦闘機』として一定数の配備が決まり、空母『雲龍』と『天城』の輸送物資として持ち込まれていた――
「何すか、あのモビルアーマー……じゃなくて、戦闘機」
シンのいたコズミック・イラ歴でのモビルアーマーは『大昔の宇宙戦闘機と大差ない兵器』という定義であったため、戦闘機をモビルアーマーと言ってしまうのも無理はない。
「局地戦闘機のコスモタイガーⅢ。本当は艦上機なんだけど、あの図体だから、艦上運用向きじゃないって判定されてね」
「……確かに」
のぞみは確認作業を終え、シンと語らっていた。シンは元々、オーブで生まれ育ち、日系の先祖を持つのもあり、日本語に堪能であったため、プリキュアたちとの会話に支障はなかった。
「あんな図体で戦闘機なんすか?23m超えてますけど」
「普通は爆撃機だと思うよねぇ」
コスモタイガーⅢは機体が大型化した設計であるが、コンセプトが不明瞭な状態で『将来に現れるであろう、ハイパー放射ミサイルを落とせる火力を持たせろ』との要求仕様に既存技術の範囲で応えようとしたためで、シンが見ても、戦闘機とは思えない大きさである。
「エンジンは新型なんだけど、機体が重くなったのをごまかそうとして、姿勢制御や高機動スラスターが多い。そのくせ、それらの出力が機体の重さに追いついてないから、巴戦には全然向かなくてさ」
元々はコスモタイガー系の設計を流用した迎撃機として開発予定であったのが『あれよあれよ』で設計が混乱した結果、見事に駄作が生まれたと、のぞみは言う。シンから見ても、『これじゃ、ドッグファイトできないな』という図体の大きさだ。
「火力はいいから、乙戦として使ってみろって、ギアナからご達し。こんなのより、普通のゼロかⅡの末期型の50機でも……」
「のぞみさん、ドッグファイターですね」
「向こうの世界じゃ、旧日本陸軍の飛行隊にいたからね」
「俺の先祖にもいたっけ。家族が生きてた頃、親父がそんなこと……」
のぞみは同位体が巴戦で鳴らした扶桑軍出身でもあるためか、局地戦闘機的な特性の機体は好みではないらしい。
「細かい照準の調整がむずいんだよ、加速が乗ってる状態の戦闘機は。特にM粒子の影響下だと、電子機器のアシストは効かないから。相手が一撃で倒れてくれるのを祈るきゃないよ、これ」
「大口径砲を当てればいいんじゃ?」
「弾丸の当たる角度によっちゃ、跳弾するんだよ。ビームと違って、そこが難しい。原隊の隊長にはよく怒られてるよ」
「ああ、武子さん」
「あの人、一族に屯田兵やマタギがいたからって、弾丸の消費を抑えろって言ってくるんだよ~……。こちとら、キ44乗りだったっての」
「あの人、スナイパー系ですよね」
「元々、空の狙撃兵ってあだ名も持ってたから。参るよぉ」
のぞみは元々、大火力、一撃離脱の先駆的なキ44(二式戦)乗りであった中島錦が転生の素体であった都合、射撃精度は64Fの幹部級の中ではだいぶ落ちる。武子は度々叱責しているが、黒江にそれを諌められている。
「だいたい、こいつの素体は44に慣れ親しんでいた魔女だ。俺たちみたいに、97と43で実戦は積んでないんだぞ」
と。実際、素体となった『中島錦』の実戦デビューは欧州での撤退戦の支援の時期であり、既にキ43はその頃には、第一線級と見なされなくなってきていた。故に訓練などで使用経験はあれど、実戦ではキ44を愛用していた。それは当時に共に戦った記録のあるハルトマンたちにも確認がされた事だ。その技能と思考が引き継がれたのであれば、のぞみには『大口径砲でぶっ飛ばす思考』が備わっているはずである。扶桑の古参世代は巴戦でどうにかするという思考回路を持つため、弾丸をばらまく戦法を『リベリオン的』と嫌う傾向が強い。それを常識レベルで覆したのが黒江であり、智子であり、黒田であった。三人曰く、『弾丸の消費量なんぞ、戦場で気にしてる場合か!』である。もっとも、三人のその台詞は天下一品の格闘術スキルの裏打ちあってのことだが。
「あの人、やたら狙撃が上手いと思ったら……」
「そ。マタギで食ってた一族と比べないでほしいよぉ。ジェット時代の機体は滅多に『一撃死』しないんだし。機銃でやった場合だけど」
幹部級ながら、大口径砲を好む都合で、射撃訓練では上位の成績ではないので、武子に怒られる機会が多いのには参っている様子ののぞみ。もっとも、大口径砲で当たりどころを気にせずに倒すのは立派な戦術であるのだが。
「あの人、射撃精度がやたらいいと思ったら、マタギで、屯田兵の一族の出なのか……」
「うぅ~。元々、サバゲーもしたことないのに~……」
「ど、どんまいです。俺とルナがコツを教えますから……」
「お願い~!次の仕事の前に、原隊で定期訓練があるみたいなんだよ~!」
と、定期訓練の度に、武子にこってり絞られては、直属の上官である黒江、黒田、智子、圭子の内の誰かに慰められている事を告白する。この要求水準の高さは武子自身の技能が扶桑屈指の腕であったからだが、素体が統合戦闘航空団に選ばれるくらいには腕利きの魔女であったため、のぞみも下手な魔女よりは正確に射撃をこなせるので、武子の要求が高すぎるのである(扶桑海七勇士は全ての点で、1930年代末時点の扶桑最高の技能レベルを誇っていた)。黒江はこのあまりの要求の高さに『お前、事変後のガキ連中を俺たちと同列で考えんじゃないぞ……』と嘆息混じりに諌めている。扶桑海事変前と後では、訓練密度がまるで違うからだ。仕方がないが、黒江達はその戦闘能力が買われ、前線か、それに近い地への配置続きであったが、武子はM動乱で前線に復帰したからである。パイロットとして、プリキュアとして、まごうことなき『一流』の彼女も、生身での武器使用の訓練は勝手が違うようだ。
「俺も努力で赤服になったクチなんで、力になれると思います」
「そっか、シンは……」
「アカデミー(プラントの士官学校)の始めは下の方をうろちょろしてたんですよ、俺」
シンはデスティニー受領時には『ザフトきっての撃墜王』で鳴らしていたが、士官学校生の頃は下位の成績から成り上がっていった経緯がある。本人の努力もあるが、ルナマリアとレイ・ザ・バレルの助力も大きい。もっとも、レイ・ザ・バレルはシンの遺伝子調査の結果、ギルバート・デュランダルの思惑に適う事がそのデュランダルから伝えられたため、シンを利用していたのだが、一応の友情は持っていたという。
「もう亡くなったんですけど、月の終末期医療施設に入院してた、同じ世界の友達がいたんですよ、その友達の言ってくれた言葉が励みになって……」
この遠征の時期には、シンたちと同じく、転移していたレイ・ザ・バレルは終末期医療施設への入居を経て、残されていた命を全うし、シンたちに看取られ、幸福な最期を迎えた事が示唆される。亡くなる前、戦士としてしか生きられないと嘆く自分へ励ましの言葉をかけたともいい、彼本来の結末よりも穏やかな最期を遂げたのがわかる。彼の出自がムウ・ラ・フラガの父のクローンの一体である事を考えれば、彼に先行して『制作』され、世界を滅ぼそうとした『ラウ・ル・クルーゼ』とは好対照の結果を迎えたことになる。シンは懐かしそうに、『アカデミー時代』を振り返る。もっとも、シンはシンで、世界線によっては、キラ・ヤマト、もしくはアスラン・ザラに討たれ、その薄幸の人生の幕を閉じる事が判明しているので、転移により、オーブを自ら討つことも、かつての上官とも敵対することも無くなった事はある意味、彼を『精神的に救った』のである。かつての彼を蝕んでいた『憎しみ』が祓われ、『愛を手に入れた』彼の表情は転移以前が嘘のように明るかった。現役時代の自分を思わせる天真爛漫さに、大人のぞみは『これがシン本来の性格かもしれない』と思うのであった。(後に、キラ・ヤマトになつくのである。シンは基本的に『褒めてくれ、優しく接してくれる人を好む』事がその時に正式に判明する)
――その頃、少女のぞみは、のび太と帰宅したしずかの間で話し合いが行われたのを知らされた。しずかは子供の頃の時点で『口より手が早い』ため、のび太は不幸にも、しずかの平手打ちとひっかきでズタボロになり、その次の日からの数日、環境省の仕事を怪我による検査入院という名目で休む(最後はお医者さんごっこカバンで治したとのこと)羽目となった――
「のび太君、大丈夫!?どうしたの、そのボコボコな顔は!」
「な~に。カミさんは頭にくるとね、子供の頃からこうなんだ。ドラえもんもスネ夫も、カミさんはボコボコにしたことあるからね」
なんでもないような風に話すのび太だが、映像通信での顔に青あざが出来ていることから、しずかが相当に怒り、いきなり手が出た事が頷ける。しずかは頭にくると、『手が最初に出る』タイプであり、のび太はそれを覚悟して、説得にあたった事がわかる。(子供時代ののび太とドラえもんの自業自得であった事が大半だが、極稀だが、スネ夫に失言されたり、恥をかかせられた時に、スネ夫を有無を言わさずにぶちのめしたこともあった)
「カミさんはかっとなると、手が出るんだ。スネ夫もガキの頃、カミさんに恥をかかせた事があってね。何回か。あいつもズタボロにされてたよ」
しずかは少女期から『激昂したりすると、バイオレンスな一面が出る』。母親の厳格なしつけの影響なのか、しずかは怒った時に『男性陣よりバイオレンスな判断を下す』事がままあった。のび太は鼻にティッシュを入れ、顔に青あざがあるという、見るも無惨な姿だが、のび太にとっては子供の頃からのことなので、慣れたものだ。
「しばらくすれば落ち着くさ。連邦も全てが善じゃないし。とはいえ、連邦も善意で生まれた。ジオン共和国もジオン・ダイクンの善意で生まれた。それは同じことさ。とはいえ、残党は共和国の立場を悪くする事しかしないからね。連邦も、ジオンも同じ人間なんだ。連邦の人たちにも生活があるように、ジオン共和国にだって、本当は『ジオン』の名前を後の時代に残したかったって思いはあると思う。連邦とは別の国って意識もあったと思う。だけど、戦中の公国の所業を棚に上げて、自分達は残党と無関係の被害者面をする。それがカミさんには許せないのさ。日本やドイツと似た立場だろ、戦後は」
ジオン共和国は公国時代の戦争責任を全て免除されたわけではない。旧時代の世界遺産のいくつかの消滅の道義的責任を取り、シドニー・オペラハウスとエッフェル塔の『再建』に当たっての資金の殆どを負担するなど、共和国なりの償いを実行している。日本とドイツが大日本帝国と第三帝国の時代の『誤り』の償いを続けていたように。
「そうだね。共和国は頑張ってるよ」
「その努力を無にしたのが、公国軍残党さ。連中は『スペースノイドの故郷を作るコロニー公社を相手が非武装なのに襲撃する』、『本来の故郷であるサイド3も、ジオンの魂を忘れた売国奴だ!とか宣って、テロ攻撃を行った』からね。調べると、『多くの学生がいる戦争博物館を、連邦の保護という名目で、我らの戦士の魂を晒している!!とか言って、無慈悲に襲撃した』例もあるくらいさ。昔の過激派と同レベルの思考回路だ。そんなだから、共和国に帰順できずに、連邦軍のアホな一部、アナハイム・エレクトロニクスと癒着して『白色テロ』とか起こすんだよ」
ジオン共和国そのものは良識派が政権を握っていたこともあり、概ね平和を保ち、もっとも工業力のあるサイドの一つであった。だが、戦中の所業が所業な故に、連邦政府の信用は完全には得られずじまい。ついにはネオ・ジオンがタウ・リンに利用され、月爆破計画を実行されそうになるなどの最悪の結果を受け、ジオン共和国は責任を取った。その結果、『移民船団準備府』として改組・規模縮小がなされた。ジオン共和国と公国、ネオ・ジオンの承継組織という扱いであり、移民船団の完成までは、サイド3空域に留まるという。
「移民船団にしたのは?」
「ぼく、シャア大佐、ブライト艦長、アムロ少佐、ゴップ議長、レビル将軍、ミネバ・ラオ・ザビ、リリーナ外務次官とかの円卓会議で採択されたよ。共和国側も事変の責任を取りたいって言ってきたし、ミネバ・ザビも残った残党をまとめて、表向きは木星圏に亡命したって事にするって」
地球連邦が始めて開いた『円卓会議』。この時はあくまで、『ヌーベルエゥーゴに利用されたネオ・ジオン残党の後始末と共和国の存続の是非』であった。議会を通さない案件だが、戦争続きで地球連邦政府の統治機構の多くは機能不全状態であったので、当時の連邦政府の有力者、軍の中で特にシャアとの因縁がある者などが参加したものであった。ゴップの胆力とレビルの寛容もあり、ジオン残党の高給指揮官の責任は問うが、ミネバ・ラオ・ザビは『統制の取れる状態ではなかった』ということで責任を問わず、代わりに火星圏か木星圏への亡命が勧められたが、彼女の護衛であった『バナージ・リンクス』が強く反発したため、ゴップ議長がその間を取り、『同位体である、メイファ・ギルフォードに演じさせる形で、ジオン残党とミネバ・ラオ・ザビの幕引きを行い、ミネバ・ラオ・ザビ本人は『オードリー・バーン』として生きれるようにする。それが連邦なりの彼女への精一杯の提案であった。メイファにはつらい仕事をさせることになるが、ミネバには『ザビ家最後の生き残り』という運命は呪いそのものであったのも事実だ。
「ゴップ議長……意外にやるじゃん」
「モグラかと思ったら、とんだ狸だよ、あの方は。バナージ・リンクス君をうまく宥めて、ミネバ・ザビに『オードリー・バーン』として生きれる機会を与えたんだから」
「それじゃ、表向きはメイファさんが?」
「うん。これからのニュース映像のミネバ・ザビはメイファさん。別世界のミネバ・ザビ本人なんだから、嘘はついていない。役目を終えたら、彼女も正式に、メイファ・ギルフォードとしての生を生きることになるよ」
二人のミネバ・ザビの存在はジオン共和国に『移民船団』という形での再出発の機会をもたらし、オードリー・バーンは真にオードリー・バーンとなれる事になった。ミネバ・ザビはハインライン計画実行に際し、残党の統制を怠った責任を問われかけたが、シャアの尽力、タウ・リンがネオ・ジオンを隠れ蓑にし、彼らを切り捨てたという事実が重要視され、ミネバの戦犯容疑は取り下げられた。ミネバ・ザビの決定権は失われていたと判断されたからだ。ゴップ議長が最終決定を決めたと語り、彼の狸ぶりに、一同は『一杯食わされた』心境であったとも。
「移民船団に加わりたくない人たちはどうするの?」
「地球への逆移民を認める。あるいはネオコロニーへの移住。地球の環境は『管理されていない』から、ネオコロニーにいく連中も多いと思う」
「盛大な大芝居だね、メイファさん」
「バナージ・リンクス君が納得し、ザビ家最後の生き残りであるミネバに平穏をもたらす手段はこれしかないさ。23世紀の地球圏には、度重なるジオン関連の動乱の元凶がミネバ・ザビの生存と考えてる人も多いから。そういうことになったと、カミさんを納得させるのが骨でね。おかげで、名誉の負傷さ」
のび太は未来世界で名士であっても、家庭内では関係ない。その痛々しい顔(ビンタで顔が腫れている)がそれを示している。
「まさか……その顔、ミネバ・ザビを生かすのに同意したことで?」
「まぁね。とはいえ、形では立憲君主であった彼女に政治的責任はあっても、命まで奪う権利は連邦にも、僕たちにもないさ。勢いで旧君主を地獄に送った、ロシア革命やフランス革命じゃあるまいし」
しずかはミネバ・ザビを残党の暴走の元凶と考えていたようで、その話をしだした途端にのび太を往復で平手打ちしたらしい。だが、かつての戦争期の日本がそうであったように、軍部の暴走で『物事を決める権利を実質的に奪われた』状態であった事を教え、彼女の境遇を話すことで、ようやく納得してくれたと、のび太はいう。
「カミさんも話せばわかるさ。問題はカミさんは頭に血が上ると、相手の弁解を聞かなくなるって悪い癖でね。……イテテ…」
のび太は鼻血を出し、顔も腫れるなどの負傷をしつつも、強硬ですらあったしずかを一晩かけて説得したようだ。代償はけっこう大きかった(指輪をしているほうで平手打ちされたとのこと)が、しずかも本来は優しいはずなので、彼女をよく知る者がなだめすかせつつ、時間をかけて説明すればいい。仕事を休むことにはなったが、彼の体を張った直接の説得でどうにか氷解のきっかけにはなった。
「ごめん。あたしがやるべき事なのに」
「なに、カミさんの夫らしい事をすべきだと思っただけさ。この腫れじゃ、二、三日は仕事休むことになるよ」
「ノビスケ君は?」
「運良く、そっちから戻ってすぐに修学旅行でね。3~4日は戻らない。腫れが引いたら、君たちやウマ娘の子へのお礼を兼ねて、盛大に結婚記念パーティーをやろうと思う。スネ夫んちの系列のレストランの東日本一円の全食料品を今から、予定してる会場に運び込ませているよ。君はそのままで参加してくれとのご達しだ」
「ブライアンちゃんの副会長としての立場を考えると、欠席と空席はまずいからね」
「詳しい日時が決まったら、こっちから連絡を入れる。カミさんとの結婚記念日も近いし、その祝いも兼ねてだけど、そういう時じゃないと、君らとカミさんを引き合わせられないからね」
のび太は妻が戻ってきているのを機会とし、妻との結婚記念日の祝いと、妻子と街を守ってくれている関係者への礼を述べるのを兼ねたパーティーを企画しているらしい。この日はちょうど水曜日。確かに、二日前後を休めば、週末を迎える。既に彼個人とノビスケは関係者らに個人的な礼を述べていたが、妻が礼を公的に述べる機会がなかなかない事を鑑みたのび太の策であった。そのパーティーに少女のぞみは諸事情により、『ナリタブライアン』として参加することになるが、パーティー用のコーディネートがされた服がなかったため、新調された第二の勝負服(紫のドレス状である)を纏っての参加となるのであった。