ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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前回の続きです。


第五百九十七話「激励」

――大人のぞみは教師は続けるつもりだが、職場の閉鎖は免れないことは悟っていたので、落ち着いたら、母校に再就職をするつもりであった。意外に私立の学校教諭というのは『危うい』立場なのだ。台湾の安全を確保した後はアメリカ合衆国の重要部の安全確保が任務となる。とりあえずは西側諸国から順に安全を確保する事になったのである。東側諸国は弾道ミサイルで迎え撃ったのが仇となり、軍事的に無力化された率が高く、中露は弾道ミサイル戦力を喪失、通常兵器も半減する有様であったからで、脅威から外されたらしい。20世紀型の通常兵器は白色彗星帝国からすれば、ただのガラクタなのだろう――

 

 

 

 

 

 

――とはいえ、ラーメタルがそうであったように、意外にローテクがハイテクに強いこともある。アメリカでは、どこかの一般人が『P-51D』を使って空中戦を挑んだら、予想外の活躍をしてしまう珍事が起こったという。これに驚いた米空軍は作戦機の不足などを理由に、第二次世界大戦型戦闘機のレストアされていた個体を次々と再武装させ、戦線に投入。ローテクの凱歌を挙げるという珍事が巻き起こった。貴重な大戦機を使うことに反発の声もあったが、最新ジェット機よりも、一昔前の機種のほうが却って活躍してくる珍事が続出したことから、モスボール保存されていたF-14戦闘機が現役に戻されるに至る。そこはアメリカの強みであった。日本はそうした芸当が出来ない。引退した機材は標的機として処分してきたし、大戦機の再生産も夢のまた夢であったからだ。日本は遊軍化した海自、戦力に打撃を受けた空自と陸自が残されていたが、財政難で再建は数十年単位の時間を要すると嘆息であった――

 

 

 

――この『オトナプリキュアの世界』は『滅びに向かう』世界線であったためもあり、プリキュア達も引退後の数年で一般人に戻ってしまうケースが常態化していた。その摂理はこの世界独自のものであったが、プリキュア達の決起は『したくても出来ない』場合が大半であった――」

 

 

 

 

 

――だが、それを覆そうとした歴代の『1000年女王』達はのぞみ、咲などに往時の力を戻し、マジンガーZEROを動かし、存在の同一化作用を働かせるように仕向けた。地球が自ら滅びに向かうことを良しとせず、マジンガーZEROの因果律兵器を使い、その運命を覆すため、オトナプリキュア世界の地球にもあった『アースフォース』の発現を促した。未来世界でやたら特殊能力が生まれる理由の一つであり、この力を操れるのが『電撃戦隊チェンジマン』であった。ZEROもそれに応じ、のぞみAと別行動を取り、『オトナプリキュア世界の地球のコア』に転移。ギガントミサイルをコアに撃ち込むことで、地球という生命の『生存行動』を促した。刺激が与えられたことで、アースフォースが発現。戦士、あるいはかつてそうであった者達にそのエネルギーが降り注ぐことになった――

 

 

 

――オトナプリキュアの世界――

 

 

「ZEROの行動で、アースフォースの噴出を確認!」

 

「始まったか…。彼の行動でどれだけの者が『戻る』のか」

 

この行動は連邦軍も観測しており、造山運動が促されるほどのエネルギーが与えられたことにより、どこかの海で新島ができるだろうが、目的の一つである日本では『超自然現象』という形で発現し、プリキュアであった者達がそのエネルギーを浴び、往時の変身姿に戻るケースが確認されていった。その中には、比較的に近年のプリキュアであった『キュアスター/星奈ひかる』も含まれていた。彼女はプリキュア引退後はJAXAに入るのを目指していたが、その勉強中にアースフォースを浴びたのだ――

 

 

――台湾――

 

「ドリーム、私だけど」

 

「あ、コスモ。首尾はどう?」

 

「今、ひかると会ったとこ。加わってくれるって。アースフォースのおかげで、休眠状態のプリキュア因子が覚醒めたみたい。だけど、本人はJAXAに就職したいって言うから、そちらで便宜を図って」

 

「提督に具申しとく。他は?」

 

「ララを今、探させてる。異星人だから、探すのが一苦労。あ、まどかから返事が。会いたいって言ってきてる」

 

「お願い。あ、この世界のあなた自身はどうする?」

 

「太陽系を離れてると思うから、多分、地球には来れないと思う。地球に行く航路は連中が封鎖してるし」

 

「だよねぇ。えれなちゃんは?」

 

「明日にも、えれながいるとこに向かうわ」

 

「どこにいたの?」

 

「ボラボラ島」

 

「はぁ!?ボラボラ島!?」

 

キュアソレイユこと、天宮えれなはなんと、タヒチ付近に家族旅行に行った際に戦災に遭い、現地から動けなくなっていたという。しかも、えれなはちょうど、単独で『ボラボラ島』を訪れていたところだったのだ。

 

「なんでそんなとこに……」

 

「家族旅行でタヒチに来てて、単独でボラボラ島に来てたそうなのよ。明日じゃないと行けないから、帰りは遅くなるわ」

 

「わかった。まどかちゃんは?」

 

「輸送機の中で事情を説明するわ。父親が日本政府の要人だったから、連れ出すのに苦労してね。国連事務総長の書簡を使うしかなかったわ」

 

「提督が偽装で用意した代物だけどね。あなた達の現役時代の頃は窓際族だったそうだけど」

 

「時の政権が取り立てたみたい。多分、比較的に若いから、次期官房長官候補にはなってると思うわ。ただ、元々、宇宙人嫌いだったから……」

 

「今回の争乱で、それをこじらせることを恐れてるわけだね」

 

「ええ。もっとも、東側諸国がいの一番に核を使っても、軽く返り討ちにされたから、おとなしいみたいだけど」

 

「日本はやられなかっただけ幸運だって気付いたのかね?」

 

「今度はわたしら(プリキュア)を詰ってるそうでね」

 

「いるんだよなぁ。お役人には、そういう的外れの不満を吐く奴」

 

香久矢まどか(キュアセレーネ)はそんな父を持つ故、宇宙人と友情を結んでいたことを父に隠し通していた。更に言えば、彼女の精神を知らず知らずに束縛していたことの自覚がないけど、ユニはかつての戦友の置かれていた家庭環境に憤っているようだ。もっとも、まどかの父は実直な官僚であったのが幸いし、政権のスキャンダルの影響もなく、順当にのし上がり始めていたので、以前よりは娘に寛容になっていたのだが。

 

「で、国連の直接の要請って押し通して、まどかを引っ張ってきた。台湾に荷物置くから、まどかをその時に降ろすわ」

 

「わかった」

 

ユニは相当に難儀したようで、声が疲れていた。政府の高官である故、愛娘を戦場になっている地に行かせるものかと抵抗したのだが、『国連事務総長の書簡』を見せられると、流石に態度を変えたといい、官僚である故に、自分の力が及ばぬ『権威』にはすこぶる弱い様を見せてしまうことになり、まどかもさすがに父へ軽蔑の眼差しを向けたという。まどかがキュアセレーネに戻る決意を固めた理由は何か。それをユニにのぞみは聞いてみた。すると。

 

「あなたが戦ってる姿が報じられたからよ。家族の手前、態度には出せなかったけど、望んだ夢を手に入れたはずのあなたが戦陣に立った。それも、昔の姿で。それで自分も『そうだった』ことの自覚を新たにして、外に出てたみたい。その時にアースフォースを浴びたようよ」

 

「どう報じられているの」

 

「国連が肯定的だから、おおむね好意的よ。ただ、流石に昔と同じ姿のままなのは、疑問を呈するメディアもあるけど。でも、あなたが目立ってくれたおかげで、プリキュアが戦う上での、公向けの大義名分は得られたわ」

 

「大義名分……ねぇ」

 

プリキュア活動は自警活動に近い側面があるため、初期世代は活動を公にする事はほぼなく、フレッシュ以降のプリキュアからは徐々に増加し、ハピネスチャージプリキュアの時代には『ヒーロー』と同義の存在と見なされるようになっていた。だが、チームの活動期間が平均で『一年ほどである』ことも知れ渡ってしまったことで、公向けの求心力は実のところ低下していた。だが、力を維持していた『ドキドキ』の地道な活動などが功を奏する形で、ある種の信仰のようなものが生じていた。ドリームが戦ったことはそれを勢いづかせたことになる。とはいえ、プリキュア達が未だに戦いを続けていた事が認知されることは悪いことではない。

 

「今後の子達にもプラスになるわよ。万一、バレたとしても、周りが暗黙の了解をしてくれるだろうし」

 

「確かに」

 

「プリキュアへの信仰が今(2020年代)でもあるのは、ドキドキの子たちのおかげでもあるから、マナに感謝なさい」

 

「うん、わかってる。それじゃ、また」

 

ユニとの電話を終えると、自身が持つメモ帳にキュアセレーネの参戦を記す。ユニが交渉した結果、少なくとも、スター☆トゥインクルプリキュアの参戦は確定したわけだ。

 

 

「こっちはこっちで、別の自分の役割を代行してるようなものだけどね。まぁ、昔に戻れたから、悪くはないさ」

 

プリキュアに戻ったことを『悪くはない』と独白する点に、大人の社会の理不尽さに精神的に疲弊しているという、現代社会の闇が感じられた。特にバブル崩壊後の時代の日本では明るいニュースを暗いニュースがかき消してしまうのは日常茶飯事。のぞみも夢を持って就職したが、非常な現実の前に打ちのめされている。なんとか続いているのは、『自分は『プリキュアである』という誇りがあるからである。

 

「ヒーローだったり、ヒロインやってた俳優が番組終わった後も、その時の思い出を糧に生きていくことの理由、力が無くなって、始めてわかったし、子どもたちに夢を見せていた自分が…ってなる。そういう事だよ、ココ……」

 

その独白は、大人のぞみの葛藤でもあった。ココは『プリキュアの力にしがみついてないで……』と言うだろう。だが、何の取り柄もなかった自分を始めて肯定的できるきっかけが『キュアドリーム』になったことであり、青春時代のきらめきの象徴であった。

 

「未来ばかりに目を向けた結果の一つが、この世界が辿るべき本当の未来だろうし、シンが辿るはずだった道は未来から目を背けた結果…。過去を切り捨てても、待っているのは……」

 

シン・アスカのこともあり、大人のぞみは『過去を否定しても、今ある現実を大切にするのも、それを決めるのは自分のはずだ』という考えを持つようになっていた。シンにシンパシーを感じたからだろう。シン自身、『未来に歩みを進めるために、過去に決着をつけた』からか、大人のぞみが内心で抱える苦悩に気づいており、助け舟を出している。彼なりに前を向こうとする姿勢に共感している大人のぞみは『プリキュアの力で今ある現実を守っていく』という答えを見いだしつつあった。それはキュアドリームとして生きつつ、『この世界では、何かかしらの形で教師を続けていきたい』という想いでもあった。結果的に二足の草鞋を履く形になるが、得てしまったモノと『この世界での自分の立場』を勘案した上での答えであった。

 

「あたしの願い……それは……」

 

教え子たちの笑顔を守るため、この世界の明日を守るため。戦う上でのモチベーションは大人のぞみでは、それであった。プリキュアに戻った故の責務、戦士としての自分、教師としての自分。その両立ができる状態に置かれた故の悩みもあるが、自分以上の過酷な状況に置かれつつも、ささやかな幸せをつかみ取ったシンを思えば、些細なこと。キュアドリームの姿を維持しつつも、精神的な疲労からか、ベットに入れずにそのまま眠ってしまう。

 

「のぞみさ……風邪引きますよ…っと」

 

言い忘れた事があったシンが部屋に入ると、ベットに入れずにそのまま眠りこけている大人のぞみ(姿はキュアドリーム)の姿が目に入ったので、シンはベットメーキングをしてやり、のぞみをベットに寝かせてやる。

 

(本当は、この世界だと26歳だけど、プリキュアになってれば、俺の知ってるのぞみさんと同じ姿になる……不思議だなぁ)

 

この世界ののぞみの実年齢は20代後半であるが、プリキュアになっていれば、のぞみAとの違いはなくなる。そのことを不思議に思いつつも、用事を済ませたいのと、この日は非番であったので、のぞみが目覚めるのを待つことにした。

 

「マユが生きてたら……今もこういう生活出来てたのかな」

 

自分より年上である事はわかっているが、キュアドリームとしての容姿は、のぞみが14歳であった頃の容貌がベースになっているので、あどけなさが感じられる。また、妹の存命中はかなり溺愛していたらしき様子を見せ、妹の部屋に割と気軽に入れる仲であった事が窺える。のぞみの自室には、ドラえもんの協力で取り戻した『学生時代に撮った写真』が時前で用意していた写真入れに大事に飾られている他、就職後の職場での写真もある。

 

「俺は……出来なかったこともある。だけど、不思議な巡りあわせもある。レイ。お前が願った事は……俺が叶えてやる。今の俺には……」

 

シンはのぞみの人となりは既に知っていたが、大人になった場合に持つパーソナリティをここで知った。のぞみはプリキュアであることを大事に思いつつも、青春時代に持っていたもので『今ある現実を守れる』事が嬉しいのだ。

 

「俺がデスティニーにまた乗れて嬉しいように、のぞみさんもそうだろう。過去は捨てられないんだよ、ココさん」

 

未来世界でコージと面識がある事から、のぞみが大切にしている写真に写っている教諭らしき男性が彼の往時における姿である事に気づいていた。のぞみが会うのを避けている理由の一つに『過去の否定をされかねない』という危惧があるのを悟っていたシンは、のぞみの想い人に言いたいことをつぶやいてみる。のぞみの選んだ選択は『自分や教え子たちの運命を切り拓くため』である。それを知っている故に、もし、小々田コージに会えたら、それを伝えたいらしい。のぞみが成人後に往時の力を欲したのに対し、小々田コージは『恋人を戦いから解放させてあげたい』という想いを抱いていた。そのすれ違いが二人の仲のこじれにつながっている。

 

――お前が欲しかったのは、本当にそんな世界か!力か!!――

 

シンも史実でアスラン・ザラに言われた『お前が欲しかったのは、本当にそんな世界か!力か!!』という一言を客観的に見る機会があった。アスランの口下手もあり、自分は錯乱してしまった。のぞみもコージに『プリキュアとしての自分の戦い』を否定されれば、口論になってしまうのは、シンの目から見ても明らかだ。

 

「もし……ココさんがのぞみさんの想いを否定するのなら、俺が……」

 

それはシンなりの気遣いであった。のぞみを泣かせたら、自分が代わりに小々田コージをぶん殴る(相手は妖精なので、加減はするつもりだが)つもりらしい。既にレイ・ザ・バレルという親友も世を去り、未来世界で掴んだ幸せを守ろうとしているシンから見れば、のぞみを四年も放っておいた小々田コージは許しがたい人種らしい。

 

「会ってやればいいのに、政務だの、のぞみさんの決心を尊重したいだの、自分はそばにいるべきじゃないとか……会いたくても、会えなくなった時……本当に後悔するんだぞ……」

 

シンは戦禍に巻き込まれ、家族の全員を失った。故に、恋人に気をもませ、いざとなると、理由をつけて怖気つく小々田コージの態度にはむかっ腹が立つらしい。

 

「のぞみさんはあんたがいる世界が白色彗星帝国に焼かれないように、教え子たちが戦禍に焼かれないようにって、また戦うことを選んだんだ。それを否定するのなら、俺があんたの性根を叩き直してやる……!!」

 

のぞみの心情をおもんばかるシン・アスカにまで(本人の露知らぬところで)怒りを買ってしまうあたり、この世界での『のぞみを大人にするための善意と選択』が尽く裏目に出ている小々田コージ。シンの烈火のごとき怒りはパルミエ王国で政務中のココに伝わり……。

 

「こ、ココぉ!?……せ、背中に悪寒が走ったココぉ……」

 

と、ココは身に覚えのない悪寒が走るのを感じ、急いで療養の準備に入る。彼は知らない。自身の不義理と至らなさが、のぞみをおもんばかる一人の少年の怒りに火をつけたことを…。

 

 

 

 

 

――数時間後――

 

「ハッ……!?ね、寝ちゃってんだ……ん?」

 

「あ、起きましたね。用事があったんで、来たんですけど、鍵空いてましたよ」

 

「……シン?」

 

シンは2人分のカップ麺を作っており、それを部屋のテーブルに置くところであった。シンは意外にも、家庭的なところがあるらしい。

 

「カップ麺、出来ましたよ」

 

「あ、ありがとう……」

 

何がなんだかわからないが、カップ麺は食うことにするのぞみ。シンの柔らかい表情は珍しいので、驚いている。

 

「俺の顔に何かついてます?」

 

「いや、そういう顔もできるんだって思って」

 

「俺も年がら年中、ムスッとはしてませんよ。あなた達に会うことで、俺は元に戻れたんすから」

 

シンはのぞみにそう言われるが。笑って流す。転移前であれば、その手の言葉にはムスッとした顔で返事を返すだろうが、笑って流すあたり、シンの本来の性格が戻っている証であった。

 

「カップ麺、ちゃんとできるんだ?」

 

「家族がいた頃は俺、炊事も任されてた事あるんすよ。だから、懐かしいと思って。ほら、軍隊じゃ、ビュッフェスタイルでしょう?食堂」

 

「確かに」

 

シンはのぞみの笑顔に、亡き妹を見た気がした。同時に、自分がそれを失ってしまったことも自覚し、本来は『兄』であったための感慨にも浸る。

 

「今日はごきげんだね」

 

「戦争で亡くなった妹も、草葉の陰で見てくれてるのかなと思って。あなたを見てると、妹を思い出しちゃって。生きていれば、元の世界での戦争が終わった時には……あなたのその姿くらいになってたはずなんで。家族が死んだ時、俺は自分の無力を嘆いて、叫びました。だから、のぞみさん。あなたには俺と同じ思いは味あわせたくはないんです。デザリアム戦役でのあなたは……」

 

「うん。あれは我ながら醜態だったよ」

 

のぞみは記憶を共有している故、デザリアム戦役での醜態は史実のシンのような状態になりかけた有様だと自戒している。

 

「守りたい何かがこぼれ落ちるような感覚は嫌なものさ。いつでも……。あなたがそうだったように、あたしも……」

 

のぞみもりん関連のことで、史実のシンのような状態になりかけた醜態があるため、力を求める傾向が強まっている。故に、黒江はシンを送り込んだのだろう。

 

「過ちを犯したのなら、それは正せばいい。俺も自分の罪と向き合って……過去の自分を振り返って…。俺の機体は『運命を切り拓く』って願いがこめられていることに気がついた。あなたは夢を司るプリキュアだ。誰かの夢を守るために、力を持って奮う事は罪じゃありませんよ。あなたは俺なんかよりもずっと大きな何かを守れていたし、そして、これからも守っていく。芳佳が言ってましたよ、守りたいから戦うんだって。あなたもそうでしょう?」

 

それがシンなりの激励であった。ちょっとぎこちないが、精一杯の背伸びをしての励ましであった。のぞみはかつての自分を見た気がしたのか、優しい微笑みをしつつ、『ありがとう』と返事をするのであった。

 

 

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