ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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前回の続きです。


第二百五十三話「二つの世界にて 32」

結局、ブリタニアは怪異化研究自体が否定された挙句の果てに、軍備の高額化で兵器更新が滞る有様であった。扶桑とリベリオンの建艦競争は、戦艦で十万トン級、空母で七万トン級の時代を到来させたが、ブリタニアはこれに追従しきれず、地球連邦の助力で実現したが、またも現場の不手際で、空母の売却となった。扶桑はこうしたポカを存分に利用し、空母の入れ替えを実行。蒼龍・飛龍の代艦という形で、元・マルタ級を供与され、即座に近代化された。扶桑は既存空母の急速な陳腐化に悩んでおり、大型空母は大半が鹵獲品か、供与品という無様をさらしていた…。

 

 

 

 

 

 

 

特に、大型空母の大型の区分が10万トン以上に突入する時代になると、65000トン級でさえ『小型寄りの中型』扱いに成り下がる。艦政本部はこの情報に愕然となり、大は小を兼ねるとの言葉を噛み締めることになった。結局、魔女たちは空母=自分らの占有物との認識がダイ・アナザー・デイで覆った後、新たに提示された軍事的意義を満たせず、邪魔者扱いに成り下がっていった。対怪異に特化しすぎたからで、爆弾も大型爆弾が必要となり、携行弾数を忍んでも、爆撃機を一撃で粉砕できる火力が必要となるなど、身軽さを尊ぶ魔女の信条と矛盾する実状が現れたと同時に、軍事的な魔女の役割は衰退を始めたのである。ダイ・アナザー・デイで活躍した航空機が紫電改、雷電などの重戦闘機であった事も、軽戦闘機寄りの存在であった魔女の衰退の理由であった。これは魔導師に比べての劣位が強調されてしまった点も大きい。

 

 

 

「この文章はなんだ?」

 

「今度、ケイさんが知り合いの出版社から出すダイ・アナザー・デイの回想録の序文。機密指定が解除されたから。魔女に都合が悪いからって、当時の参謀の誰かが機密指定にしたけど、情報網が発達した時代の連中に機密もクソもないってことで、四年の期限に落ち着いたのよ。それに、下手な事を吹聴されても…ってことで。特に、なのはたちの火力は戦略にも影響出たから」

 

なんだかんだで、なのはたちの火力は軍事的に多大な意義を持っていた。これを防げるのは、より高位の異能である小宇宙によるバリアか、ガンダリウム合金以上の金属のみ。第二次世界大戦の時代では、ほぼ無敵であった。ただし、この時のなのはたちは(なのはは謹慎処分を食らったが、力は必要であったので)子供時代の容姿に一時的に戻っていた。これは『大人の姿だと、今は角が立ちそう』だとののび太の判断による。特に、なのはは大人の姿では『ティアナ・ランスターへのやらかし』が有名であったので、別世界線の存在とアピールする必要から、バリアジャケットのデザインも変更(史実の成人後のデザインをもとにした)していた。ただし、フェイトは黄金聖闘士を兼ねているため、体格の違い程度では戦闘力に支障をきたすことはなかった。なのはも基本的に『火力でゴリ押し』のスタイルであったが、ちょうど転換を図っていた時期であるので、以前より近接格闘能力は向上していた。

 

 

 

 

 

「それで、バリアジャケットのデザインを劇場版基準にしたのか?」

 

「なのはは、史実のやらかしが有名になってたから、大人の姿でのイメージが悪かったのよ。それで、のび太と相談して、劇場版基準のデザインに変更した上で、子供の姿で活動させることに。まぁ、なんだかんだで、なのははバ火力だし。直前に謹慎処分ってなってたから、その兼ね合い」

 

「いいのか?」

 

「あれ以上の火力持ちの魔導師は管理局には、もういないから。手柄の配分の都合もあったし、プロパガンダ映画の撮影もしてたから」

 

と、なのははダイ・アナザー・デイの大半を子供の姿で過ごす羽目となったが、仕事自体はきっちりやっており、その過程で、先に転移していたティアナ・ランスターと再会した。正確には、世界線の分岐の都合で、別々の世界線の存在となっていたものの、元の上官と部下であったため、気まずさがあったとのこと。

 

「で、ティアナの生存がわかったんで、管理局に報告が行って……」

 

「で、管理局のメンツ論の果てに、別名義を使えと?」

 

「そういうこと。ティア、元々は士官学校の空戦適性の試験で落第したらしくてね。それが、ストライカーユニットの補助ありとはいえ、飛んでるんじゃ、メンツ丸つぶれだったのよ。それで上層部が云々……。それで、異能者に覚醒したタイミングで、容姿を変えた。偽名として、前世での名前を引っ張り出して」

 

 

「そのほうが角が立たない…か。まったく、管理局はなのはといい……」

 

「これでも、あの子は史実よりマシよ。高卒だもの」

 

「何、史実だと」

 

「中卒っぽいのよ」

 

「アホか?21世紀に……」

 

と、さすがに、なのはが『史実よりマシ』な状況で『高卒』であることに呆れるブライアン。なのはが高卒になったのは、故郷の世界での外聞もあるが、史実での最終学歴に自分で引いてしまったからである。

 

 

「で、史実と同じ流れはあるにはあったけど、昭和ライダーが参戦したから、スカリエッティ組は悲惨なことになったわ。ZXが一人でナンバーズを蹂躙したり……」

 

「あの人は昭和ライダーの機械式改造での究極だからなぁ。手も足も出んよ。核融合炉持ちで、大首領のボディを模した体を持つんだぞ」

 

「その時の様子がこれ」

 

「うーむ。片腕一本で済んで良かった……のか?」

 

それはナンバーズのトーレが仮面ライダーZXと交戦、蹂躙された結果を示した画像であった。片腕が完全に消滅し、体も胸部の機械部分が完全に露出していた。

 

「ZXのライダーキックを急所外しで食らった結果よ。よく生きてたもんだと思うわ」

 

「ナンバーズは何人が投降した?」

 

「フェイトに蹂躙されたのも入れれば、殆どが投降したわ。無傷でいられたのはいなかったけどね。まぁ、フェイトに幻魔拳されて、心を壊された奴もいたけど」

 

「で、ゆりかごの中身が『宇宙戦艦ヤマトの試作品』だってわかったんだろ?はやてが買い取ったんだろ?」

 

「時空管理局の統制が崩れた結果よ。元は畝傍らしいわ」

 

「畝傍だと?縁起の悪い名前だな」

 

「ワープテストに供された後に行方不明になった艦。ワープの失敗で、古代ベルカに流れ着いて、ゆりかごのコアにされてたのよ。外装が壊れた後に出てきたもの。完成品の部品で修復された後に、時空管理局に供与された。名前は吉野になったわ」

 

「畝傍は縁起悪い忌み名だからな。それで、時空管理局に?」

 

「実質的に譲渡だけど、修繕はこっち持ち。中身が地球製なんて、ミッドチルダには隠したい事柄だし、古代ベルカは部分的にしか、波動エネルギーを理解していなかったなんて、古代ベルカへの全ての認識が吹き飛ぶわよ」

 

結局、プロト・ヤマトの一隻が『聖王のゆりかご』の中身であったことは隠蔽され、完成品のヤマトの部品で艦首を修理した後は『ヨシノ』という艦名で時空管理局に就役した。武装も完成品のヤマトと共通のもので修理され、艦載機もコスモタイガーが供与された。仕方がないが、プロト・ヤマトの一隻が『聖王のゆりかごの中身であった』事実は当事者にも箝口令が引かれるほどの衝撃であったし、しかも、何かの加減で武装が生き返れば、単艦で管理局の全艦隊を殲滅しえる実力を誇るとなれば、管理局としては隠蔽するしかない。表向きは『宇宙戦艦ヤマトの試作品が管理局に譲渡された』扱いにされている。間違ってはいないので、管理局も姑息な手を使ったのがわかる。

 

「プロト・ヤマトは何隻ある?」

 

「漫画よりは余裕があったから、数隻があって、一隻は本物の予備部品にされたけど、畝傍を入れれば、数隻は作られたそうよ。そのうちのワープテスト艦だった。行方不明になった原因は、事後の調査で『エネルギー伝導管の強度不足』だってわかった。本物のヤマトもコスモナイトで補修してるから、試作品なら、なおさら。調からのヒアリングで、当時の乗員はワープの事故で全員が殉職して、古代ベルカの人たちが墓に入れてくれたのもわかったわ。で、はやても時空管理局の艦艇の貧弱さを問題視してたから、ゴップ議長に麻雀で勝って、ペガサス級も引っ張ってきたわ」

 

「ペガサス級か。あれ、何番まであるんだ?」

 

「グリプス戦役の時のゴタゴタで闇に葬られた文章が多いそうでね。今、綾香さんたちが子孫を送り込んで、野比財団に調べさせてるわ」

 

「タイムマシンで連れてきたのか。あの人らも派手に使うものだ。子孫がいるってことは、結婚するのか?」

 

「いえ、ケイさんと綾香さんの二人は結婚できるタマじゃないから、兄弟の孫を引き取ったそうよ。隊長くらいかしら?直系の子孫は」

 

「ま、あの二人は結婚に興味なさそうだからな。智子さんはどうだ?」

 

「あの人も、大姪が跡継ぎのはずよ。確か、本人は一応、結婚のつもりはあったけど、片思いの相手が相手でね」

 

「誰だ?」

 

「南光太郎さん」

 

「RXか……。それじゃ無理だな。普通にBLACKのままでも、五万年の寿命だったと聞く…。RXになると、ほぼ不死身。おまけに、体を元々いじくり回された上、そこから進化してるはずだ」

 

「でしょ?まぁ、光太郎さん、けっこうガールフレンドはいるけど、仮面ライダーだから、深入りはしないことにしてるそうだし」

 

「メーテルに恋するよりマシだな。あれも元はラーメタル人だから、普通に数百万年生きれるそうだし、母親の意向で、機械の体に意識を移してるからな」

 

「地球人は宇宙全体で見ると、短命な種族なのよね。上は数百万年。それでも、機械人間化を選んだ、メーテルの母親の正気を疑うわ」

 

「まぁ、のび太の話だと、宇宙戦艦ヤマトの敵であったデザリアムの残した情報で、暗黒宇宙からの侵略の可能性に怯えた結果だそうだが……。それが子供や夫との対立を招いた。皮肉なもんだ」

 

「長命の種族だったから、その因子が目覚めたはずの平行世界ののぞみは、そのくらい生きれることになるのか」

 

「おまけに、こっちの状態も反映されるから。まぁ、今、羽黒大尉に頼んで、他のメンバーにも輸血してもらってるわ。あの子だけに背負わせるというのは……」

 

「まぁ、メーテルを鑑みるに、種族間の相性もいいそうだからな。そうでないと、交配で子孫は儲けられん」

 

「あなた、そういうことに知識あるのね」

 

「以前の個人トレーナーが医学部を落っこちた経験持ちでな。そのおかげで、怪我した時に、競走能力を失わないで済んだんだ」

 

 

ブライアンは少し寂しそうな表情を見せた。ブライアンは心を開いた相手には、子供っぽい側面を見せるというが、自身の年齢もあり、なかなか表に出せないとのこと。そこも、大人時代ののぞみと共通する。

 

「なるほどね。でも、まさか、前世の記憶が目覚めて、前世での姉が再会したら、シスコンになってたり……こっちも苦労あるのよね。まぁ、前世は13歳で死んでるから、姉の気持ちはわからないわけじゃないけど」

 

キュアマジカルは前世がマリア・カデンツァヴナ・イヴの夭折した妹『セレナ・カデンツァヴナ・イヴ』であった。黒江の接触したシンフォギア世界線が彼女の前世と同一の世界線という偶然もあり、マリアは身内として接している。リコも(前世で亡くなる経緯から)妹として接している。翼からは詫びられたが、リコも(マリアを慮って)それを受け入れていると述べている。とはいえ、前世で亡くなった年齢が年齢なので、マリアは子供扱いしているが、(リコとしては)15歳くらいなので、そこは不満らしい。

 

「姉というのは、そういうものだ。うちの姉貴もそうだし、私自身も、下の妹たちが三~四人いる身なんでな」

 

と、妹であり、姉でもある自身の立場を明確に述べる。

 

「ん、シャーリーからだわ。……何々、B級映画の怪物みたいなのの討伐に参加してくれぇ?……見て」

 

「ん?なんだ、この……B級映画に出てきそうな怪物は」

 

と、シャーリーが送ってきた写真に写る怪物はいかにも、ハリウッドのB級パニック映画に出てきそうな風体の怪物であった。

 

「真田さんに見解を聞いてみたら、カンブリア紀の頃の捕食動物の生き残りじゃないかって。原始的なところが多いんだそうな。で、かなり頑丈な体を持ってて、狙撃銃の弾丸が六発、ショットガンを五発、突撃銃の弾倉を二個分、二丁拳銃の弾丸をワンセット、象撃ち用の弾丸を二発で倒れたそうよ」

 

かなり頑強な構造の体を持っているが、体の構造がヘビやミミズのようなものであること、目を持たないこと、怪異の脅威で、過去の大絶滅を免れた生物がいても不思議ではない状況であったことから、それらが別方面に進化した存在が怪異では?という見解もある。

 

「そいつはすごいな…。警察では対応できんな」

 

「野比財団の送った武器が、明日にも、ミデアで新京に到着するそうだから、そろそろいくわよ」

 

「ミデアか。あれ、どのくらいの物資を?」

 

「最終型は200トン。だから、ダイ・アナザー・デイの時に問題になったのよ。せっかく、バルキリーを持ってきてたのに、死蔵させちゃったから」

 

「ああ、話は聞いたが、一度、共同戦線を張っておきながらのポカだからな。上としても擁護はできなかったんだろう。ミデアの編隊は数千トン、ガルダで一万トンの物資が輸送されるんだから、弾薬の心配はしなくてよかったのにな」

 

 

ミーナ最大のミスは(ジェットエンジンへの懸念から)せっかくの可変戦闘機を死蔵させたことであった。事の重大さを知った時には『時すでに遅し』であったのは否めなかったが、黒江やハルトマンが地球連邦軍の援助を取り付けていたこと自体は報告されていたはずなので、それを聞き流したミーナの非は免れなかった。

 

「で、今に繋がったわけか」

 

「物量で対抗できる状況でもないから。で、地球連邦軍の戦線に協力した部隊に限って、MSとかの使用が解禁されたわけ」

 

二人が駅のホームに戻った時、近くをZプラスやリ・ガズィの巡航形態が飛行しているのが見えた。

 

「維新隊の訓練飛行ね」

 

「あんたらの交代要員としての訓練か」

 

「まぁ、せっかく持ってるなら……ってやつよ」

 

ダイ・アナザー・デイの教訓もあり、64Fはそれぞれの中隊が通常部隊の大隊以上の規模に膨れ上がった。その兼ね合いで、維新隊や天誅組もMSの搭乗訓練を受けていた。腕に覚えのある者の集まりであるので、相応の高級量産モデルが回されている。地球連邦軍では容認されなさそうな『ぜいたくな』編成である。

 

「リ・ガズィ、よく増産されたな」

 

「本当はカスタムのほうが増産されたんだけど、BWSを推す派閥の意向で、通常型も増産されたのよ。ジェガンが脆いってクレームがついたから、高級量産モデルの生産が通ったのよ。地球連邦は妙に、連合国軍っぽいドクトリンだから、ジェガンが高級機に血祭りにあげられないと、予算通さなかったのよ」

 

と、Z系は『高級機への対抗策』という側面で増産されたこと、可変戦闘機へのMSなりの対抗策という側面で生き延びたのが語られる。また、ジェガンが敵の高級モデルに手も足も出ない現状は流石にまずかったのだ。特にサザビー相手に、五機がかりでも鎧袖一触であったことは問題視された。最も、サザビーもカタログスペックで劣るνガンダムに逆にひねられる有様であったが。

 

「まぁ、アメリカ系のドクトリンを受け継いだと言えば、聞こえはいいが、人命を軽視してるというそしりは免れんぞ」

 

「だから、パットン将軍がそういうそしり受けて、苦労してるのよ。新式戦車の使用を反対したって」

 

ジョージ・パットンは一般に、重戦車の反対者であったとされるが、魔女の世界での彼は重戦車を(魔女の負担軽減のために)開発をせっついていた将軍であったため、本人ははた迷惑な悪評を前線に流布され、苦労しているのである。実際に、マッチョイズムを演ずる割に、圭子には頭が上がらないことが知れ渡っているため、前線では『おもしろおじさん』な扱いであった。これはダイ・アナザー・デイで大ピンチになった経験によるもので、ラーテの購入予約を入れていたのも、彼の意向によるもの。

 

「で、結局は実像がわかったんで、批判が止んだって奴か?」

 

「1949年でピンピンしてるあたり、別の存在だって理解したんでしょうね。とうに亡くなってるはずの年代で生きてるんだから」

 

山本五十六もそうだが、1949年時点でも存命な『大戦時の将官』は何人もいる。山口多聞しかり、南雲忠一しかり。

 

「で、連中も史実の失敗を顧みた結果があれか」

 

「下手なの作っても、銃後に文句言われるってぼやいてるから、いっそのこと…ってやつ。烈風を作っても、文句言われたのが効いたみたい」

 

艦上戦闘機として生まれた烈風だが、実際は『基礎設計年度が古い』のを盾に、戦闘爆撃機に転用されていった。これは烈風のロール速度の遅さが批判されてのもの。紫電改も結局は短期間で陣風に置き換えられていったが、そんなモデルチェンジ速度はレシプロ機の時代だからこそ可能である。戦時下のモデルチェンジは困難である。特に、根本的に次世代の技術が実用化されたばかりの頃は。

 

「だからと、リ・ガズィを買わせられたのか?在庫整理じゃないのか?」

 

「ジェガンよりはマシな性能だから、本体も。まぁ、あれはBWSが本体みたいなものだし」

 

と、リ・ガズィは散々な言われようだが、第二次ネオ・ジオン戦争当時の戦績は総合的に芳しくなかったのも事実であるし、オリジナルのZの改修機のほうが遥かに良好な戦果を残したことから、TMS自体の再評価に繋がっている。

 

 

 

「Zプラスはお高くてね。プロンプトは治安維持用だから、フレームが脆弱。プルトニウスはフィールドジェネレーターのおかげで、重装型以上に高価ときた。だから、うちも数ヶ月にいっぺんしか買えないのよ、本式のZは」

 

そこまで言ったタイミングで列車の清掃が終わり、再度乗車する。実際には、廉価量産モデルのリゼルは大気圏内運用が可能だが、それにはウイングユニットの装備が必要であるなど、制約も多い。そのため、航空機に近い形状のモビルアーマー形態を持つZ系の直系は連邦空軍と宇宙軍で重宝されている。航空機用の設備で置けるからだ。また、ガンダムタイプの機体は高性能と引き換えに、アナハイム・エレクトロニクス社に支払う資金も高く、扶桑皇国で最も優遇される64Fを以ても、めったに買えない機体である。そのため、グスタフ・カールと言った高級量産機の購入、ジーラインなどの『埋もれていた高級モデル』の改修モデルの開発が主計科から提案されているという。

 

「維新隊はどうなんだ?」

 

「最近にやっと、使える練度になったわ。ロンド・ベルの本隊に行かせて、ジオンやティターンズ、ザンスカールとかの残党狩りをさせてたのが戻ってきたから」

 

「あとは天誅組か。」

 

「新選組ばかり出張ってると、他の中隊が拗ねるから、最近は維新隊と天誅組にも、MSとかでの戦闘が許可されたわ。とはいえ、エース級に対応できる練度はまだないわ」

 

「向き不向きがあるからな。ガンキャノンの後継機はあるのか?」

 

「ジム・キャノンⅡがあるけど、設計が古いから、カラバのガンキャノン・ディテクターを使ったりしてる。Gキャノンは設計用途が暴徒鎮圧用だから、実戦には不向きだし」

 

「ジム・キャノン一つの再生産に手間取るだと?どうなってる」

 

「支援MSのニーズはあれど、地球連邦のお偉方は汎用型に傾倒してるのよ」

 

ジム・キャノンⅡはデザリアム戦役後には貴重化。ガンキャノン重装型やガンキャノンⅡは退役済み、Gキャノンは暴徒鎮圧用と、何かとニーズに噛み合わない現状から、スタークジェガンがなし崩し的に火力支援を受け持つようになって久しいと、キュアマジカルは話す。ジム・キャノンⅡは傑作であったが、ジム・カスタムとの連携が前提であったことから、配備数がそもそも限られており、デザリアム戦役の後には、残存機は三桁も残っていないとさえ噂をされている。後継機のGキャノンが実質的に失敗作であったため、ジム・キャノンⅡは再生産が望まれているとも。ガンタンクは戦闘車両に先祖返りしているため、支援MSという概念は廃れつつある。地球連邦のMS運用黎明期以来のカテゴリーだが、汎用型MSの装備の充実化が支援MSを時代遅れに変えてきている。とはいえ、まだまだ需要はある。その証明がジム・キャノンⅡの再評価だろう…。

 

 

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