南光太郎が一同と合流した頃、のび太達は。
「このあたりはやったが、工廠の区画で無計画に暴れられても困るが、超合金入れたから、大丈夫か?」
「どういうことだ?」
「海軍がそこで新型艦を造ってるからだよ。敷島の改良型を建造してる」
「おい、ちょっと待て。三笠の改良型が敷島だろ?どこをどう変えてるんだよ」
「主砲だよ。61cm砲だって、今度は」
「はぁ??」
「どうせ、56cm砲も造ってくるだろうって類のヒステリーを日本が起こしたから」
「そこまでいく必要あんのか?列車砲でも見ねぇ数値だぞ」
「ドーラは80cmだよ。まぁ、艦載砲で括れば、史上空前だけどね。地球連邦軍は洋上艦用で製造してたから、そのラインを流用して製造してる。宇宙艦用の砲塔が洋上時代の戦艦と同じデザインに先祖返りしてるからね」
これはミノフスキー粒子の軍事利用で、かつて、砲熕兵器を裏方へ追いやったミサイル兵器の地位がガタガタになった影響によるもので、一年戦争の頃、博物館行きであったはずの二次大戦中の列車砲が引っ張り出され、ジオン地上軍に痛撃を与えたという話も残されている。その影響から、地球連邦軍は戦艦サイズの火砲の製造を再開したのである。
「仮想敵はヒンデンブルク。あるいは超モンタナ級戦艦。既にニューヨークだかで、46cm砲を暫定的に載せた型の製造は始まったらしいから、日本は焦ってるのさ。実際には乗員の手配や訓練もあるのに、数年以内に出てくるって」
「つまり、サウスダコタとノースカロライナを撃沈したから、より強力な船が倍数で現れるって理屈か?」
「核兵器の効能が疑問視されてる世界線じゃ、マジでありえなくもないからね。だけど、80000トンや100000トン超えの船を数年で造れるわけがない。仮想戦記とかで誇張されてるけど、実際には、戦艦は建造に二年近くかかる。アイオワで二年だ。それの倍以上の排水量の軍艦なんて、アメリカの工業力でも、完工で2年半。就役にはさらに数ヶ月だ。空母に人員が割かれないとしても、ティターンズ政権に面従腹背の造船所は多いというし」
のび太のいう通り、十万トン以上の軍艦の運用例は戦後以降の話。戦艦という『武装てんこ盛り』の艦艇は史実での洋上艦は大和型以上のものはない。なので、軍事に疎い戦後日本の一般人の認識のように、戦艦や重巡は本来、ポンポンと量産できるものではない。
「核兵器を表立って使ったら、扶桑の要人が日本人に公然と暗殺される危険がある。だから、大艦巨砲主義を装ってたほうが政治的に安全なんだ。特攻で航空戦力を無駄遣いした記録があるから、大増員も困難だしさ」
扶桑は航空戦力を有効活用できていないが、予備人員の数が日本の横槍で確保できていないからで、特攻は義勇兵らはしまくってる(戦死者も出ている)のに、扶桑軍に禁じるのは虫の良い話である。とはいえ、航空戦力での消耗戦になれば、必ず負けるという恐怖心からか、大艦巨砲主義の促進の邪魔はせず、むしろ、その傾向を煽っている。61cm砲の開発をせっついたのも、『史実の米国はリトル・デーヴィッドという、91cm迫撃砲を試作したから』という大義名分があった。また、この世界線で活用されていないレアメタル(タングステンなど)を砲弾などに使えば、この時代の装甲板は必ず貫けるという自信も関係している。だが、鉱物資源そのものを食らう怪異がいる世界線で、それらが地中にあるのか。黒江たちは不安を持っており、地球連邦軍から購入したそれらを扶桑軍に供給している。
「それで、大艦巨砲主義バンザイになったのか?しょーもない話だぜ」
「まぁ、核兵器を雨あられのように撃ちまくって、地球が滅ぶよりはね。それに、重装甲の軍艦は『ミサイル兵器が当たっても、沈まない』。それが却って、政治家へのセールスになったのさ。昔、フォークランド紛争で、英国の戦後型軍艦がミサイルの命中で沈んだけど、それを覚えてるからね、日本の政治家は」
のび太は地下街を歩きながら、一同へ説明する。地下街は(工員へのあれこれの配慮から)工廠地区と繋がっており、工廠や軍の関係者であれば、簡単な検査だけで行き交える。当然、怪物は地中を掘り進める以上、そんなことは意に介さない。また、巣の大物クラスであれば、下手な銃器では殺せないため、工廠区画であれば、中でシャインスパークやストナーサンシャインを使っても大丈夫な構造なので、そこで決着をつけたいらしい。
「親玉が襲ってくるだろうから、工廠区画で決着をつける。あそこなら、君等の技でもびくともしない作りになってる」
「なんだよ、それ」
「敵の爆破工作を想定したんだよ。MSでの破壊も想定されてるから、超合金を使った。マジンガーZより頑丈だそうな」
「超合金Zより強い金属って、ニューZか?」
「うん。もっと強い改良型が出たから、ニューZも建設資材に使えるようになった。蓄えてる光子力をロボのエネルギーに使うわけじゃないから、通常より長く持つそうだよ。君等の自由が認められてるのは、君等の力には、周囲の被害を修復する作用があるのも大きいよ」
「身も蓋もないな」
「仕方ない。日本がケチってんだ。自分たちの福利厚生費に回したいからって、扶桑の軍事費を戦時なのに削ってんだよ。だから、他国が首脳クラスを日本に送り込んで、財務省を怒鳴りつけてんだ。連中の言い分は『お前らも血を流せ』だけど、言えないだろ?歴史上の偉人達相手にはさ」
「そんで、オレたちに一騎当千しろと?」
「カールスラントが事実上の解体を迎えた今、連合軍の手元に残された精鋭は君等だけだからね。しかも、対人戦に耐えられる精神を持つって条件付きとなれば、どうしてもね。魔女連中はこの戦争で、政治的に追い詰められてるけど、怪異がスーパーロボットで倒せるとわかれば、時限があって、質の均一化の困難な魔女に頼る必要は無くなる。日本がこの戦争で欲しいのは、『一定の量と圧倒的な質』だからね」
カールスラントは国家自体が形骸化したため、多くの魔女が自動的に解雇に追いやられた。日本連邦はそうした者達をかき集めたが、多くは教官に回さざるをえないため、前線配置できる者は限られている。また、日本は異能を疎んじる風潮が、学園都市への長年の敵愾心から強く、科学の結晶たるスーパーロボットを強く信奉する。それもあり、魔女の保護政策は(山本五十六らの圧力がなければ)形式的なものになっていた可能性が大きい。プリキュア達の出現もその政策の一助である。
「今から行く工廠は何を造ってんだ??」
「改敷島型と超大型空母。61cm砲搭載の改良型になる」
「ろ、61cmだって!?そんなアホな……。それじゃ、カールスラントがちょっと前に使った列車砲か何かだぞ!?」
「日本に水戸型と敷島型を公表したら、連中は『どうせ、数年しか質の優位は保てないから、列車砲級の砲を積んでおけ』とか言い放ったそうでね。その結果が61cm砲。66cm砲の検討も始まったそうな」
「奴らは戦艦の技術開発をなんだと思ってんだよ」
「核兵器が使われれば、戦艦の政治的プレゼンスは失われるから、ギネスブック更新ものの怪物を造っておくって寸法なんだろうな。欧州では40cm砲の搭載すら稀なケースだったのに、そんな巨砲を……と言った造船官もいたけど、万一、怪異が恐竜の生き残りを取り込んだらどうするつもりだって怒鳴りつけられたそうだ」
「つまりはゴジラ対策ですよ。ゴジラはオキシジェン・デストロイヤーでもなければ、完全に殺せないし、細胞が一つでも残ってれば、数年で完全に再生できる。日本は過去のトラウマで、扶桑の戦艦に『ゴジラに太刀打ちできる』攻防を与えたいんですよ」
「欧州の連中には、火星人の戦闘機械とかで説明したほうが良かったんじゃねぇのか?」
「連中は空軍に力を入れ始めてたから、既に一定の質がある海軍の強化への興味は薄いよ。数が欲しかったようだし。だから、ダイ・アナザー・デイでのモンタナ級戦艦、アイオワ級戦艦にめっちゃブルってたろ?」
「ロマーニャもあの後に、イタリア半島全体が内戦に入って、戦力外になりやがったからなぁ。向こうのルッキーニには言ってない。泣かれても困るし」
「リットリオは旧型だからね、今となっちゃ。ダイ・アナザー・デイで出撃してたら、対艦ミサイルで史実通りにボカチンするか、モンタナ級戦艦にあっさり負けるエンドだっただろう。ルッキーニちゃんは何気に、ロマーニャのものが好きだからなぁ」
「だから、大和型が地球連邦軍の手で改良されてたのに、日本の連中は泡吹いてたんだろ?」
「命中率も砲自体が自動追尾して照準してくれる、いざとなれば、回路を通常の弾薬からショックカノンに切り替えられるとくればね。耐弾性もモンタナ級戦艦のSHSに耐えられるように改良されてる。その上で、超大和型戦艦だもの。それも史実の最大案よりも大きい船体での。その極めつけのようなもの。ここからは工廠だ。僕たちは顔パスでOKだよ」
と、検問の兵士もお辞儀をして通す。64Fの幹部とその友人(日本の有力者)であるドラえもんやのび太は工廠に顔パスで入れる。これも幹部層のみの特権である。
「お……MS用のエレベーターまで完備してあんのか」
「地球連邦軍の兵器整備も業務に入ってるからね。ブライアンちゃんが戻ってきたようだ」
ガンダム七号機がMS用のエレベーター(未来世界での標準設備)で降りてきた。ブライアンの操縦技能のセンスと、七号機の近代化改修の賜物、盾に多少の焦げ目(ライフルによるもの)がある以外はほぼ無傷である。
「機体を整備に渡し終えたら、合流するって」
「初っ端で本体は無傷かよ……やるなぁ」
「まぁ、のぞみちゃんの肉体の反応速度はいいし、あの子も史実で五冠馬になったくらいの実力者だ。おまけに、機体も近代化を徹底的にした、正統なガンダムだ。マラサイやバーザム如きは問題じゃないさ」
ブライアンは記録上はのぞみの戦果になることを承知の上で、プリキュア稼業を代行している。また、素で『飲み込みが早い』という長所をブライアンが備えていたため、MSなどの操縦も(MS用のインターフェースが完成された時代のものとはいえ)お手の物であるようだ。
「しかし、怪異は何のために現れてんだ?」
「人を間引くためじゃないかな。宇宙怪獣と同類かもしれない」
「ありえるのか?」
「そうとしか思えないことも多いからね。だったら、星の意思もねじ伏せるしかない。だから、君たちは神を超える必要があるのさ。星の意思くらいは強引にねじ伏せなければ、生きていけないよ」
例えば、星の意思が具現化したプリキュアがキュアアースだが、人類を滅ぼそうとすれば、人類全体のために処断するしかないと、のぞみAはのび太に述べている。星の意思であろうと、ねじ伏せる気概がなければ、時天空との戦いに必要な進化には到達できない。そう直感したからだろう。
「のぞみが前に言ってたけど、キュアアースがもし、お前らの世界の人類を危険視すれば、奴を倒すって言ってたが、まさか」
「そういうことさ。最も、人類が地球を離れてきてる世界で、地球の生態バランスとか抜かしても、ガミラスの遊星爆弾やゼントラーディの攻撃で崩れちゃってるから、既に説得力ないのよ、ぼくの世界は。だから、キュアアースが浄化を云々言ってきたら、フェリーチェがストナーサンシャインでわからせるとか」
「みらいが聞いたら、泡吹くぞ。どういう教育したんだ、お前」
「あの子も、二人やモフルンがいない日々を必死に生きてきたからね。その分、俗っぽくなったのさ。大学も出てるよ。あの格好で通ってたし」
「マジかよ!?」
「うん。だって、素だと、どうしても、あの子はミドルティーン以下の喋り方になるだろ?うちのおふくろが気にしてね」
「それで、プリキュアの姿で通わせたのか?」
「私は連邦大学を出たし、ちょうど、近所のたかくんが大学に合格したんで、あの子の面倒を彼のお母さんに頼まれてたんですよ」
「ああ、のび太んちの近所にいた車椅子の坊やか。そうか、大学出れたんだな」
「あの子のお母さんは就職させたがってたけど、あの子が20の時の健康診断で、心臓に病気が見つかって、フルタイムの労働は不可能だって分かった。それで、ヒステリーを起こしたお母さんをなだめるために、ジャイアンが自分の店で雇う事にしたんだ」
ことはが素の姿でも、若干成長したような口調に変遷したこと、ことはが大学でプリキュア姿を通したのは、色々な都合が絡んだことが語られる。
「生々しいなぁ」
「連合軍だって、信用の置けない者は指揮官が処断しろっていう昔の風習が、銃の登場で消えたことあるだろ?後ろから指揮官が撃たれちゃ洒落にならないし、指揮官が全滅したら、ワーテルローの二の舞になるからさ」
連合軍も第一次世界大戦以前には、横暴な指揮官が味方に処分されることがあったが、味方を下手に殺したりしたら、部隊自体が機能しなくなるし、指揮官が全滅した部隊の道は玉砕か自決あるのみということも認識され、結果的に、近代的な軍法会議などの整備もなされた事から、旧日本軍やベトナム戦争時の米軍などが『組織的に同士討ちのされた最後の軍隊』とされる。
「それに、家族が軍を訴えて、下手したら、政治判断で軍組織の解体がなされる事もあるからね。どこかの国では、軍隊を解体して、警察に治安維持を完全にやらせたら、国で武装マフィアが蔓延ったなんて例もあった。だから、連合軍は、扶桑軍隊の解体を目論んだ日本を恫喝したんだ」
ダイ・アナザー・デイ以降、士官の文化財関連の言動は厳しく取り締まれ、魔女であろうとも厳罰という原則が定められたが、オラーシャでの虐殺を鑑み、結局は懲戒免職までに留められた。文化財関連の国際法が魔女の世界にはなかったからで、『戦後の理屈で、戦前の軍人を裁く』のは、いくらなんでも理不尽に過ぎたのだ。また、日本も自衛隊を持つ事から、連合国の首脳らに詰め寄られた際の言い訳は『扶桑の自衛権をなんら否定していないのに……』というものであった。
「日本の扶桑軍隊の解体派も、雇用問題が起きる事は分かってたから、気に入った一部の人員を自衛隊に組み込んだ上で、自衛隊から指揮系統を独立させるつもりだったらしいが、非戦闘要員のことを考えてなかった。時空管理局が困ったのもそれだよ。現地企業が時空管理局の運営協力から手を引いたのもあって、縮小した組織の運営すら、ままならなくなった。だから、日本も、今は扶桑軍隊を戦後に軍縮するにしても、ある程度の有事に対応できる規模に留める事に決まったよ」
日本も第二次世界大戦から10年も経たずに、朝鮮戦争になった歴史から、扶桑軍隊の維持は認めたが、一定の軍縮は押し通した。扶桑の軍艦の更新はこの軍縮を見越してのものであった。また、事務要員を増強しつつあるのは、軍縮の後に有事が起こった後に、戦時体制への事務作業を容易にするためである。
「まったく。一強になれば、世界の守護を背負わされるんだぜ?日本はわかってねぇな」
「だから、各国の軍を温存しようとしてたら、ドイツがカールスラントを解体に持っていっちゃったから、地球連邦軍が出張るしかなくなったんだ。君等もね」
「ちくしょう、あたしらは便利屋かよ」
「その代わりに、元帥府入りと国家が食いっぱぐれないのを保証してくれるんだよ?俳優やモデルを一生の仕事にできる人は限られてるし、芸能関係の仕事なんて、扶桑に住もうとしたら、平時の仕事だけにしな」
扶桑は武道を尊ぶ文化の強い国であった。坂本が軍以外の仕事でも成功しそうな美貌を持ちながらも、軍に居続けているのも、半分は『扶桑撫子最大の幸福は、国家に奉仕すること』と教育されたせいであった。これは戦いを1000年近くしてきた民族である故で、昭和期の大日本帝国と、ある種の共通性を持つ。
「見て。あれが件の戦艦だよ」
のび太が指さした先で、建造が進む大戦艦。敷島型のさらなる上位艦として計画中の新『大和(三代。初代は明治期の軍艦)型。かの大和型の数倍以上の船体、列車砲級の砲塔を持つとされる。艦橋構造物などのデザインは史実の大和と宇宙戦艦ヤマトの折衷のようなものであった。主砲塔用のターレットリングも増えているのが見える。副砲は元から廃されている。
「500mどころか、600mじゃね?」
「艦政本部と防衛省の計画会議にオブザーバーとして立ち会ったけど、扶桑側は敷島型の双胴化を推したんだ。そうしたら、日本側が『船体をもっと大型化すればいい』と押し通したんだ。その結果があれ」
「なんで、双胴にしなかったんだよ」
「砲塔をてんこ盛りにする時代は終わったし、双胴だと、傾いた時の復元性とか云々のデメリットとかが大きいそうでね。それで、単純に大型化させた。武装も可能なかぎりグレードアップした。しゅんらんやアンドロメダに引けを取らない管制能力もあるけど、地球上だと、オーバースペックだね」
「艦上機の運用能力も持たせたかったみたいだけど、日本側が反対してね。妥協的に、ナイトメアフレームとかなら運べるように設計されたよ。魔女の軍事的価値は見る影もないし、かといって、今更、水上戦闘機って時代でもないし、ハリアーやコア・ファイターの運用は強襲揚陸艦にさせればいい。かといって、機動兵器対策は必要。君は紅蓮を使うことが要請されてる」
「くそ、勝手なこといいやがって。給金は弾んでくれって伝えとけ」
「山本閣下曰く、あれこれの手当込みで、去年の三倍にするって」
「乗った!!」
と、プリキュア経験者も、やはりあれこれの手当はほしいのがよくわかる一コマであった。シャーリーは現役時代(北条響として)より、かなり俗っぽいが、よくも悪くも、アメリカ人であるのがわかる。苦笑交じりの調。プリキュアとしては新参(前世・妖精)なので、一歩引いているところがある。
「ん、ところで、はーちゃんは何してんだ、向こう(オトナプリキュアの世界)で」
「今はコスモタイガーで、フェーベ航空決戦をしてると思う。昨日の連絡で、フェーベにコスモタイガーで出撃するって」
「隊を率いてか?」
「たぶん。向こうのみらいちゃんが泡吹いたそうだよ」
「そりゃ、戦闘機乗っての出陣とくりゃ……」
と、菅野もこの感想であるが、地球連邦軍は隊長クラスの戦闘機乗りが不足しているので、大人のぞみやことはは必然的に飛行隊長の業務を負わせられる。オトナ世界のことは自身ではないので、色々と説明もややこしい。オトナ世界のことはは、宇宙刑事ギャバン(初代)がバード星で保護しているからだ。
「僕も大変だよ。向こうのプリキュア経験者たちに、事情を説明する動画を作らないとならないからね。今日は完徹だろうな」
と、完徹を覚悟するのび太。オトナプリキュア世界が救われたとしても、最悪、大人のぞみとことはで『世界そのものを再構築する』事も考えなくてはならないという。これは世界線そのものがバッドエンド、もしくはビターエンド寄りで固定されていたからで、世界自体を作り直す事も考えないとならない。それが可能になったのは、マジンガーZEROの力によるもの。
「それと、はーちゃんと(向こうの)のぞみちゃんは最悪、件の世界自体を作り直す事も考えてるそうだ」
「昔のビックリマンみてぇなことを……。それも選択肢かよ」
「二人の力なら、それも可能だからね。かってに土地神が闇落ちして、星を滅ぼそうとしても面倒だからね。だったら、いっそのこと……」
と、件の世界線自体が厄介な事から、ことはと大人のぞみは『世界をリセットして、ハッピーエンドが起こる世界線を作る』事も考えだしているという。二人の力の強大さを示すと同時に、もはや現地のプリキュア達の努力だけで、件の世界線は救いがたいところまで来てしまっている事も表している。色々なところにも喧嘩を売る事態になりそうだが、二人であれば、ねじ伏せる事は可能だ。そこもオトナプリキュア世界の人々の愚かさの表れであった。