ドラえもん対スーパーロボット軍団 出張版   作:909GT

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前話の続編です。


第二十話「次元震パニック出張版その二」

――基地を案内することになったドリーム達。基地は広い(元々は富嶽の大規模拠点予定であったものを地下部を拡張して64用に充てがったもの。基地の位置は南洋島の東部で、前史よりは場所は東寄りになっていた。ただし、前史同様、軍都整備計画は潰えたとのこと。)。元々の整備目的のため、基地の敷地内に宇宙艦艇が着陸できるほど広いため、基地一周スタンプラリーが配属された人員向けに行われるほどだ。そのため、基地内の移動はジープで行われる。――

 

「外に出てみると、日差しが強いなぁ。ここ、どの辺なの?」

 

「史実のミクロネシア当たりだよ。ムー大陸が本当にある世界だから、外は常夏だ」

 

「ミクロネシア?」

 

「確か、小さい島しかないんじゃなかった?」

 

「この世界じゃ、ひとかたまりの大陸がある形だよ。戦国が終わった時に日本領になった大陸で、資源供給地。大陸には数千万の人間が住んでて、その内の多くは行政府所在地とその衛星都市群にいる」

 

シャーリーの言う通り、南洋島は華僑系の住民も多い。明国の国民の重要な逃げ場所の一つでもあったためだ。扶桑に帰化した者も多く、彼らが明国以前の中華文化を伝えている。明国王族の末裔も傍流ながらもいるので、彼らが明国の祭祀を引き継いでいる。ただし、直系ではない上、扶桑の公爵として遇されている環境は悪くないため、国の復興をするつもりはない。(中華王朝は親類が別の王朝を建てる事もできるが、そういう時代ではない)

 

「この世界は元々、どういう世界だったの?」

 

「正体不明の怪物が古くからいて、それに対抗するための魔女が持て囃されててたんだ。だけど、別の世界の未来の軍隊が来た事で状況が変わって、今や太平洋戦争だ」

 

プリキュア達はメロディの運転するジープで基地を巡る。航空基地であるため、基地のエプロンには既存機である雷電、紫電改、疾風、烈風、雷電、陣風などのレシプロ機、当時に配備が進むジェット機の『F-8』、『ドラケン』が駐機していた。また、それらに混じって、VF-19、YF-29、VF-31が置かれている。上空ではウェーブライダーが着陸態勢に入っている。この頃になると、未来兵器の使用もやむなしと結論づけられ、64以外にもMSやVFの使用部隊が生じている。太平洋戦争であるからだ。ただし、高度な支援が必要な歴代の主要ガンダムタイプやVFのワンオフ機などの使用はやはり、64の特権である。

 

「いったいどーなってんの?」

 

「ドラえもんの世界のもっと未来での戦争に敗れた一団がこの世界に現れて、アメリカを乗っ取ったんだ。その連中に対抗できる国力と軍事力の余裕があったのが日本だけだったんだ」

 

連合軍は二年間のうちに日本連邦主導で再編された。政治的都合で、カールスラントやガリア、オラーシャが雀の涙ほどの部隊しか供出しなくなったため、事実上はキングス・ユニオン、自由リベリオン、日本連邦の三カ国連合で構成されている。そのため、64Fはますます最前線に置かれるようになり、ダイ・アナザー・デイ時の統合戦闘航空軍の人員の引き継ぎと運用もそのまま、なし崩し的に認められた。ダイ・アナザー・デイは苛烈であった故、敵味方を問わず、かなりの人数が戦闘ストレス反応を患い、退役した。その後に反戦運動に転じた者も多く生じたため、志願数が減っているのも事実である。特攻も主に義勇兵の『最後の手段』として用いられ、その行為に敵味方問わず、強い精神的ショックを受けた。その影響も志願数の減少に大いに関係している。

 

「だけど、人同士の戦争だから、怪物と戦うことが当たり前だったこの世界の魔女たちは戦争を忌避して、大規模にボイコットを起こした。あたしらは仮面ライダーやメタルヒーロー、スーパー戦隊っていう他のヒーローたちと共闘して、ひとまず勝ったんだけど、敵が本腰を入れてきてるって奴だ。これで来年は東京五輪があるんだから、笑えねぇ」

 

「え、あたしら以外にもいるの!?世界を守ってきた人たちが」

 

「昭和の頃からいるよ。あたしらは平成の後半からだから、界隈的にはまだまだ新参者だよ」

 

プリキュアは平成の後半期から出現(個々の世界では違うが、のび太の世界での認識)したヒロインと認識されているため、ヒーロー界隈のリーダーは仮面ライダー一号/本郷猛、アカレンジャー/海城剛、宇宙刑事ギャバン/一条寺烈の三人である。プリキュアたちもそのネットワークに加入したため、この時点では彼らと共同で動く事もままある。ヒーローネットワークはその三人を頂点とするものであるため、ヒエラルキーを嫌う傾向があるのぞみはダイ・アナザー・デイ当時にネットワークへの加入を躊躇ったが、黒江の強い薦めでプリキュアチーム全体で加入した。ヒーロー達の意思は一条寺烈を調整役に、本郷と海城の合議で決まり、本郷を含めた7人ライダーは『最強の切り札』と目されている。また、のぞみの嫌うヒエラルキーは『緊急時の指揮序列の確認』以上の意味はなく、その点は安堵させた。また、智子の発案で、そのネットワーク名を『ヒーローユニオン』とベタな名前になっている。

 

「ヒーロー達のネットワークは昭和の頃からある由緒正しいものだ。あたしたちも黒江さんの勧めで入った。のび太が手を回してくれて、助けられたことも多いしな」

 

キュアメロディ(シャーリー)はのび太に最も恩義があるプリキュアである。のび太はキュアメロディの持つ『自分が紅月カレンとしての後悔を抱えている』悩みを受け入れてくれ、体制側からすれば、テロリストであった自分の生き様を『誇れるもの』と言ってくれた。その恩義があるため、のび太には最も好意的に接する一人だ。

 

「のび太くんとは仲いいの?」

 

「ああ。アイツとも長いからな。あたしもこいつ(のぞみ)ほどでないにしろ、色々と抱えてたんだ。それを吐き出しても、受け止めてくれたからな。恩義があるんだよ、ブルーム」

 

「そのネットワークってどんな名前なの?」

 

「それな。イーグレット、笑うなよ?色々と候補があって、ベタな『ヒーローユニオン』が採用された。アメコミみたいに、ジャスティス・リーグなんてのは陳腐で滑稽だし、かと言って、ブレイブもアレだったしな」

 

『流石に“ブレイブ(勇者)”はちょっとね。最近は『良い勇者は死んだ勇者だけだ』なんて言われてるし、一部でだけど』

 

『更に言ったら“ジャスティス(正義)”とか恥ずかしくて名乗れやしねぇだろ?』

 

『俺たちに正義があれば、敵にも敵の正義が有るからアメコミみたいに“ジャスティス・リーグ”とか名乗るのは赤っ恥だろ?』

 

レイブンズの提言もあり、最終的には『ヒーローユニオン』が採択された。デザリアム戦役の最中でのことだ。

 

「……で、それが採用されたの、のび太の世界での星間戦争中のことでさ。慌ただしく決まったんだ。その時、こいつはりんが記憶喪失になったショックで荒れやがってたんだ」

 

「荒れた?」

 

「ああ。一人称は俺になるわ、振る舞いが粗野になるわ、りんを記憶喪失に追いやったテロリストの仲間を見ると、味方の損害も構わずに大技撃ったり、テロリストを拷問しようとして、黒江さんに怒られてた。それを見たはーちゃんがキャプテン・ハーロックに頼み込んで、また別の世界からかれんさん達を連れてきたんだよ」

 

「その節はほんとゴメン…。あたし、どうかしてたんだよ」

 

「どうかなりすぎだよ。フェリーチェががかれんさん達連れてきた時、お前、『俺に分かるように説明しろぉ!』とか言って、胸ぐら掴んで詰め寄ってたんだぞ」

 

のぞみはりんの記憶喪失で理性のタガが外れ、一時は流竜馬のような粗野な口調と振る舞いを見せていた。精神の自己防衛のためと推測されているが、タウ・リンに憎悪をむき出しにしたのは本気の一言であったため、憎悪のあまりに錦の攻撃性が表面化していたのでは?とされる。実際、タウ・リンを前にして、『ただじゃ殺さんぞ!!貴様にプリキュアの恐ろしさをたっぷり教えてやる!!』と啖呵を切って突撃するも、強化人間であった彼にいなされ、逆に反撃される一幕もあったほどだ。

 

「どういう事?」

 

「かれんさんがカウンセリングにつれていったら、りんの記憶喪失のショックで、肉体の元の主人格の攻撃性がブレーキの外れた状態で表れてる』と診断されたんだ。当然、黒江さんから療養の指示が出たよ」

 

「で、その最中だよ。りんちゃんが入ってた軍病院が爆弾テロにあってね。あたしはどうにかなりそうだった…。それでその時に戦ってたテロリストのボスが顔を見せてね。無我夢中で殴りかかった。変身してね。だけど、そいつは変身してるはずのあたしを逆に叩きのめした…」

 

のぞみはその時、慟哭の咆哮をしながら、変身した状態でタウ・リンに殴りかかった。だが、ジオンの最初期の研究で肉体そのものを強化していたタウ・リンは容易く、返り討ちにした。プリキュアの力をジオンの人間強化技術が上回っていたのだ。反応速度に関しては強化人間であるが故に当時のキュアドリームの上を行っており、完全に歯が立たなかった。この時、のぞみの心に芽生えていた憎悪が表面化し、前世での実子の一人を思わせる精神状態に陥った。紫のラインとグラデーションが衣裳に入り、歪なパワーアップを遂げた。かつてのダークドリームとは違い、最終時のコスチュームに紫のラインが入ったデザインのコスチュームであった。その力で彼を退けはしたものの、反動で自身が止めようとしていたはずの長女と同じように、正気を失っていった。また、出身世界での長女の幻影に怯えるようになるなど、目に見えて狂気に陥り始め、それを見かねたことははのび太のツテを頼り、キャプテン・ハーロックに連絡を取り、かれんとこまちを連れてきたのだ。(のぞみはそのおかげで精神バランスを取り戻し、フェリーチェの力で浄化されたおかげか、シャイニングドリームへの完全な変身能力を得た)

 

「それで、こいつがおかしくなったのを見かねたはーちゃんがキャプテン・ハーロックを頼って、かれんさんとこまちさんを連れてきたんだ。二人共、まだ現役で戦ってる途中の時間軸から」

 

「え、それじゃその世界はどうなったの?」

 

「その世界のこいつ自身に大泣きされたとか言ってた。こっそり行こうとしたら、気づかれたとか」

 

「それでどうしたの?」

 

「ドラえもんに分身ハンマーで分身作ってもらったそうだ。大泣きされたんじゃ、はーちゃんも気が引けたらしいから」

 

「まぁ、そうだろうなぁ」

 

「でも、驚かれたのはキューティーハニーのことさ。ハニーはこまちさんの姉貴の生まれ変わりなんだ」

 

『えぇ――っ!?』

 

「あたしらも驚いたよ。ほら、あんたらも見たと思うぜ?」

 

「あ、そう言えば、あの時…!」

 

大決戦の際にキュアミントとキューティーハニーがまるで家族のようなやりとりを交わしていた事を見ていたブルーム。そのため、こまちは姉がキューティーハニーに転生している事をこの時点では知っている。また、その関係で、年長組で最初に空中元素固定能力を身につけたため、ハニーの影武者もこなしていたりする。

 

「あら。みんな、どうしたの?」

 

「こまちさん。訓練の帰りですか?」

 

 

「さっき、ウェーブライダーの訓練が終わったところ。お姉ちゃんの勧めもあって、技能は身につけておけって。元は小説家志望なんだけどなぁ…」

 

地球連邦軍のパイロットスーツ姿のこまちが通りかかった。こまちは元は小説家志望であり、のぞみの前世での記憶でも、長じた後はベストセラー作家に成長しているという。それが巡り巡って軍人としての訓練を積んでいることには苦笑いものらしい。

 

「ケイ先輩に弟子入りすべきですって。あの人、ベストセラー作家ですよ?」

 

「ほ、本当!?」

 

「え、ええ。本もベストセラーになってますよ。ケイ先輩、文才があるし」

 

ドリームはこまちに『圭子への弟子入り』を勧められる。圭子は荒くれ者としての自分を選んだ一方で文才は健在で、ベストセラー作家である。こまちとジャンルは違うが、一応、物書きで飯を食える人間である。(文章は普段の荒くれぶりと正反対の整然としつつも、軍の失策を痛烈に突いている上手さがあるため、圭子の人望の高さの一翼を担っている)

 

「話を通しときます。多分、広報に連載持つことになるかも」

 

「なんだか、急すぎて心の準備が…」

 

「いいじゃないですか。わたしだって、最初は前世の七光で大尉だの少佐だの言われてたんですから」

 

こまちと会話を終えると、一同はジープを走らせる。ある地点でオートバイで基地に帰ってきた黒江に遭遇した。

 

「よぉ」

 

「あ、先輩。50Fとの折衝終わったんですね」

 

「維新隊から人員をくれてやる見返りに、向こうのエースを引き抜いたとこだよ」

 

黒江は私物のオートバイをジープと並走させ、会話に加わる。黒江のオートバイは城茂から購入したもので、この時期には三台目を購入済みであった。

 

「先輩、また買ったんですか?」

 

「智子から道楽者って言われてるよ。おりゃ、基本的にオフロードでも走れるやつ買うから、高く付くんだよ」

 

「去年はあたしと一緒にマン島出たんだから、黒江さん」

 

「そー言えば、つぼみちゃんが愚痴ってたっけ。ラブちゃんはハンドル持つとスピード狂になるって」

 

「そ、それは…」

 

ピーチは痛いところをブルームに突かれる。たとえゴーカートであろうが、ハンドルを持つとスピード狂に変貌する隠れた一面。黒江もそれはつぼみに直接愚痴られたので、知っている。

 

「去年は都合が悪くて、代わりにピーチに出てもらったんだよ。そうしたら、なんか飛ばしたがりだったとか?」

 

「そーなんだよ。コーナリングのこと考えやしねぇ。ゼロヨンじゃねぇってのに」

 

黒江もそこは愚痴っている。だが、ピーチは思いっきりがメロディ以上だったらしく、直線では黒江も引くほどの飛ばし屋ぶりだったという。

 

「直線はバカっ速なのにコーナーで膨らんでからフルブレーキだから、耐久向きじゃねーよ」

 

「お前なぁ。それでどーだった」

 

「マシンマキシマムを引き出せるから、俺がどうにかした。だけど、こいつは短期決戦タイプだ。ニュルでタイム図らせようと思う」

 

「タイヤのサイドウォールまで逝っちゃってて再生も出来ないよコレってメカニックが愚痴ってたからなぁ…」

 

「ちょ、おま…アクセルベタ踏みしたのかよ?ありえねー…」

 

「いやぁ…張り切っちゃって」

 

「コーナリング考えろよ。レースゲームしたことは?」

 

メロディはプロレーサーでもあるので、素人のスピード狂にありがちなピーチのコントロールに呆れる。

 

「うぅ。プロに言われると堪えるよぉ」

 

「わりぃ、ドリーム。運転代えさせるわ」

 

「あ、出たよ。メロディの癖が」

 

「よし、正しいスピードの出し方の特訓だ、まずはタンデムでブレーキタイミングを体で覚えて貰うぜ」

 

「ち、ちょっとー、メロディ~!?」

 

と、流れるように、キュアメロディはキュアピーチを前に乗せて、ハンドルを持たせる。

 

「これじゃ前、見えないでしょ!やめてぇー!」

 

「大丈夫、横が見えてりゃ、コース自体は暗記してるから目なんか瞑ってても最高速ラップ出来るさ!」

 

「ひぇぇ~!美希、せつな、ブッキーぃぃ~!」

 

強引に運転させたため、ピーチはいっぺんでパニックである。黒江はそれにスピードを合わせる。

 

「あの、貴方、あの時の人ですよね?ドリームに成り代わってた…」

 

「そうだよ、イーグレット。久しぶりだな。一年ぶりくらいになるな、俺にとっては」

 

「お久しぶりです…。あなたはここが故郷なんですか?」

 

「生まれはこの世界だ。大正生まれのおばーちゃんだぜ、俺」

 

自分をおばーちゃんと表現する。咲や舞は平成初期生まれ。大正生まれの黒江からすれば、ひ孫でいいくらいの年の差であるからだ。

 

「俺からすりゃ、お前ら全員、ひ孫って言っていいくらいの年の差があるからな」

 

「えーと、1921年位ですよね、先輩」

 

「智子と武子は23年、ケイは19年。俺はその真ん中だよ」

 

 

圭子は1910年代生まれの最後発で、北郷とそれほど離れていない。旧64Fの飛行メンバーでも最年長級であった。それ故、荒くれ者の振る舞いは問題児扱いされるのに充分なほど年齢を重ねていた。

 

「下原で昭和三年だからなぁ。こいつらの時代まで普通に生きてりゃ、俺たちゃヨボヨボのバー様だよ。」

 

芳佳も昭和初期生まれであるため、平成が終わる頃に存命であれば、90歳に達する老婆。圭子に至っては、2020年には101歳換算である。

 

「最も、転生を重ねたから、年齢が意味をなさなくなったけどな」

 

「今の私たちに年齢は意味がない話ですからね」

 

「なんかすごい話…」

 

「変な話だが、お前らもいずれはそうなる。プリキュアなら、な」

 

「えー!?」

 

「ま、話は聞いた。お前ら、家は当分持てんよ。当分は独身官舎に入居する事になる」

 

「えー?」

 

「規則なんだよ、自衛隊の」

 

基地内には官舎がある。64Fも同様。幹部は基地外に自宅を持つが、官舎にも入居している。

 

「訓練後なら結婚するか、任務で認められたら営外居住許可出るぞ。俺は後者だ。光速で来れるしな」

 

「それ、チートですって。あの時も思ったんですけど、なんですか、あの聖剣って力は!」

 

黒江はその気になれば、光速で移動できるため、基地から車で15分以内にある分譲地に自宅がある。幹部は基本的にその分譲地に自宅を持つ。

 

「先輩なら、月からでも大丈夫ですって」

 

「ドリーム、何気にすごいこと言ってない?」

 

「だって、ブルーム。先輩は聖闘士だもの。それも黄金。光速で戦えるチートの二文字なんだよ」

 

「なにそれぇ!?」

 

「そう言えば、あの時、雷で攻撃してましたね。ドリームは雷が駄目だったから、分かりました」

 

「ほー?」

 

「い、イーグレット!せ、先輩の前でそれ…」

 

「ココから聞いといたぞ」

 

「嘘ぉ!?」

 

「ココが言ってたぞ、夏休みの宿題を終わりの方でやろうとしたとか、雷にブルって、シロップにお茶ぶっかけた事あるって」

 

ニヤニヤしながら、ドリームの恥ずかしい思い出を言い当てる黒江。

 

「雷にビビるのは本能的なモンだから、気にしたって仕方ねぇ。のび太もドラえもんの道具で克服したくらいだし」

 

「~ココぉぉ~……」

 

憤慨するドリーム。

 

「ココ、来てるの?」

 

「それがな、ブルーム。こいつ、ココと結婚するんだよ」

 

「……へ?」

 

固まるブルーム。

 

「旧501メンバーも電撃使い居るのに、ルッキーニとか雷苦手だぜ?」

 

「クロになると、やせ我慢してんのか」

 

「おう。内心じゃブルってんの」

 

「演技派だな」

 

「あ、あれ?ココはパルミエ王国の…」

 

「人間に転生したんだよ。だから、今はその気になればだけど、アレを纏えるしな」

 

「アレ、どういうことなんですかね」

 

「声帯の妖精さん繋がりじゃね?」

 

「あ、アレってなんですか?」

 

「後で俺が実演してやるよ」

 

コージが何らかの『鎧』を纏える事が明らかにされる。人間に転生したからこそ可能になり、彼の心がなし得た奇跡。

 

「どうも同じ魂と同じ声帯の妖精さんが結びつきやすいらしいぞ?おそらく、ココはそれだ」

 

のぞみはコージとの結婚を控える。それだけでも驚きなのに、転生で何らかの力を得た、キュアブルームとキュアイーグレットにとっては何よりの衝撃である。二人は話についていくのがやっとという感じで、ジープの後部座席であっけらかんとしてしまうのだった。

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