BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト   作:あこ姫

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この作品で初の誕生日記念の短編です。

それではどうぞ。


Rhythm 002 御神邸お泊まり モカ編

新学期も始まって間もない9月3日。

 私は今日はコンビニのバイトである。相方はSublimatumのマネ・青葉帆乃花の妹でAfterglowのギター担当の青葉モカである。

 バイトのシフトももうそろそろ終わりそうな時だった。

 

「亜麻音せんぱーい、今日と明日って予定入ってますー?」

「え、別に入ってないけど? どしたの」

「では、亜麻音先輩にクイズです。今日はズバリ何の日でしょーか!」

「え、今日……?? あ、モカの誕生日だっけ?」

「せーかいです! ですんで……」

「何?」

「亜麻音先輩の家でお泊まりさせて貰っても良いですか?」

「別に私は構わないけど……私的に姉貴の方が心配なんだけど」

「おねーちゃんが……ですか?」

「そうよ……だってさ、モカが私の所に泊まるって聞いたら、私に奇襲かけてきそうじゃん」

 

 私は嘆息混じりに言った。

 モカの姉……青葉帆乃花は超がどんだけあっても足りない程のシスコンである。

 それは私の後輩でモカと同級生の北条渚も『モカコン先輩』と呼ぶくらいである。

 まー、その帆乃花のモカが絡んだ時の暴走っぷりはもう酷い。人目憚らずに妹を堪能しまくるんだよ? 

 普段は風紀委員で真面目なキャラなのにさ。その時とキャラ違い過ぎんだろ!? 

 しかもさ、私達が止めようにも元々戦闘力高いのに最近、『リーファモード』を会得して更に手が付けられないしさ、私も苦戦する方なんだよねぇ……。

 まぁ、モカの『おねーちゃんなんて嫌い』っていう言葉一つで灰になるんだけどな。

 

「あー、それなら大丈夫ですよ~。絶対にありえないですし」

「え、なんで?」

「既におねーちゃんは灰になっていますから」

「もうなってんのかい」

「はい。案の定、突っかかってきたのがウザかったので」

「あー……ご愁傷様」

「ホントですよ~。復活されたらたまったもんじゃないので、おねーちゃんだった灰を瓶詰めにしておかーさんに預けてきました」

「あー……野乃花さんかぁ、じゃあ安心ね」

 

帆乃花でも太刀打ち出来ない程の最凶さを誇る野乃花さん。流石は母さんの永遠のライバルで相棒なだけあるわ。

 

「で、モカはどうやって私の家まで行くわけ?」

「え、亜麻音先輩は今日バイクで来てますよね~?」

「うん。そうね。つまりは乗ってくんだな」

「ぴんぽんぴんぽんだーいせーかいっ!」

「解ったわ。荷物とか持って駐車場で待ってて」

「りょーかいです~」

 

私は先にウラの駐車場に行ってホンダ CBR1100XX スーパーブラックバードを始動させ、コンビニの入口に付ける。

モカが私からヘルメットを受け取り、それを被って私の腰に掴まって後部に座る。

 

私はバイクを発進させて一路、自宅へと走らせる。

バイクを走らせる事15分。自宅のマンションに到着した。

マンションの前でモカを降ろして私はバイクを駐輪場へと停めに行った。

 

「お待たせ。モカ」

「いいえ~。大丈夫ですよ~」

 

エントランスからエレベーターで5階に上がる。

その5階のフロアの中で一際広いのが私の家である。

なんと、私の家はマンションを3部屋ぶち抜いている。無論、施工は弦巻家。

故に色々と部屋も多いのだ。

 

「お邪魔しまーす。うわぁー、やっぱり広いですね、亜麻音先輩の家」

「アハハ……毎回言われるわ。んでどうするの、モカ?」

「んー?何がですかー?」

「何って……泊まる部屋よ」

「あー……それなら、あたしは亜麻音先輩のお部屋を希望します」

「へ、私の部屋……??まぁ……良いけど」

 

モカの答えを聞いて私は自分の部屋にモカを案内する。

 

「どうぞ。ごゆっくり」

「もうしてま~す」

 

モカは私の部屋のクッションにその身を埋めていた。

 

「アハハ……相変わらずだねぇ~」

「あっ……亜麻音先輩」

「ん……何?」

「今から、モカちゃん私服に着替えるんですけど~……覗かないで……くださいね?」

「解ってるって。モカ、アンタも覗かないでよ?」

「( ´゚д゚`)エー……亜麻音先輩の美しい肢体を焼付けたかったんですけど……」

「……本気でやったらボコるからね?(殺気」

「冗談ですって……そんな事、しませんよ~。ちぇー……超残念

 

何か本音が聴こえた気がするがきっと気のせいだろう。

私は私服に着替えて、着替えが終わったであろうモカに声を掛ける。

 

「モカー、今から夕飯作るからちょっと待っててねー?」

「りょーかいです~。その間、あたしはガサ入れでもしてますね~」

「うん。止めてね?」

「冗談ですって……そんな事、しませんよ~。ちぇー……超残念

 

モカがそんな事をしない事を祈りつつ、私は夕飯を作るため、キッチンに向かった。

私の家のキッチンには先ず……ファーストフード店でポテト等を揚げる2槽式のフライヤーが存在する。

ファーストフード店でバイトするにあたり、練習用にと導入して貰ったものである。

尚、これで私だけではなく彩、花音、ひまり、巴も練習している。

氷川姉妹が泊まりに来た時に『ピラミッド盛りポテト』を作る時になど重宝している。

フライヤーを起動させ、油温を高温で保たせる。

その間に手早く下準備だ。

と、言っても昨日の夜のうちにこうなると予測して粗方の下準備は終えてある。

今日のメインは……ビーフシチューだ。

先ず、昨日のうちに食べやすい大きさに切っておいた肉と野菜。これをフライパンで炒めていく。

その前に肉に塩、胡椒を塗しておくのを忘れない。

油をひいたフライパンで肉を焼いて、その後、人参、玉ねぎ、マッシュルームを加えさらに軽く炒める。

塩、胡椒をしたら炒めたものを電気圧力鍋に移していく。

圧力調理は20分程かかるのでその間にポテトを揚げようか。

私は冷凍庫から冷凍のポテトの袋を取り出す。モカだし……2袋でいいかな。因みに氷川姉妹が揃うと5袋くらいだ。

この冷凍ポテトは予めセミフライ加工がされている。これを使う事で2度揚げされたファーストフード店のあのポテトが出来上がるのだ。

ポテトを揚げている間にキャベツと卵でミモザサラダを作る。

丁度サラダを作り終えたところでビーフシチューの圧力調理が終了し、蓋を開けて自家製のデミグラスソースとケチャップ、砂糖、醤油を加え、ジャガイモを投入し、煮込みモードにセットして更に20分煮込む。

ポテトが揚がったので横のスペースにポテトを移し、調味に入る。

調味を終えて器に移した後にこれまた自家製のバケットを軽くトーストする。

 

「おぉ……超美味しそうそうですなぁ」

「もうちょっとでできるから待っててね?」

「あいあいさー(`・ω・´)ゞ」

 

モカが匂いに釣られてキッチンに顔を出した。

私はそのモカにダイニングで待ってるように促した。

ビーフシチューの煮込みが終了し、器に盛ってブロッコリーと茹で卵を輪切りにした物を添える。

バケットとポテトとサラダを器に盛ってダイニングに配膳する。

 

こうして私とモカ、2人っきりの夕食が始まった。

モカは私の作った料理を満面の笑みで頬張っていた。

この笑顔見ると作り手冥利に尽きるもんだ。

 

夕食が終わりかけに私は作っておいたレアチーズケーキをデザートとして配膳した。

モカはすんごい食べっぷりだ。

 

「すんごい食べっぷりだね、モカ」

「当たり前ですって~。これはおねーちゃんもハマるのも納得ですよ~」

「アハハ……ほのちゃんもすんごい食べっぷりだったねぇ……」

「いやぁ……それでも程でもないですよ~」

「褒めてないんだけどね……」

「本当にそれ程美味しいんですよ~」

「そっか」

「それでですね~、亜麻音先輩」

「何?」

「有るんですよね?あたしの誕生日プレゼント」

「まぁね……。はい。喜んでくれるといいんだけど」

 

私はラッピングされた小箱をモカに渡した。

 

「ありがとうございます~。開けてもいいですか?」

「良いわよ」

 

モカは私の了承を得てプレゼントの箱を開封した。

そこには月の意匠のシルバーアクセサリー……イヤリング、ネックレス、リングが入っていた。

 

「わわ、こんな高い物良いんですか!?」

「まぁ……明かすとね、それ全部さ、私の手作りなんだ」

「え!?これ全部ですか!?」

「ええ。最近はシルバーアクセサリー作るのに嵌っててね?それで作ってみたの」

「凄いじゃないですか~。お店に売っているのと遜色無いじゃないですか~」

「そう?そう言ってくれると嬉しいわ」

 

モカは結構喜んでくれたようだ。良かった、良かった。

その後、食器の片付けを済ませて、モカと2人で入浴となった。

 

……結論、私とモカはめっちゃ乳繰り合った。

もう……なんなん。ほのちゃんと言い、モカと言いさぁ……あの姉妹は。

隙あらば私の身体を堪能しかかるかなぁ!?

こういう所は姉妹なんだなって納得したよ。正直嫌なんだけどさ。

 

それによってすっかり逆上せたモカを私は介抱しておいた。

モカをベッドに寝させておき、私は自室から書斎に移った。

 

暫く私は書斎でマネージャー関係の書類仕事を行っていた。

一段落付いたので、モカの様子を見に行った。

ベッドには寝ていたハズのモカが居なかった。

 

「……何処に行ったのかしら」

 

私はモカを探しに行くことにした。

まぁ……大体解るんだけどね。

私はテラスに向かった。無論、飲み物を用意して。

 

「モカ……やっぱり此処に居たのね」

「あっ……亜麻音先輩。さっきはありがとうございました~」

「気にしないで良いのよ。はい。温かい物どうぞ」

「あ、温かい物どうもです~」

 

モカは私からホットキャラメルを受け取った。

 

「亜麻音先輩~」

「ん?どうしたの?」

「星が……綺麗ですね~」

「あぁ……そうね」

「ホントに毎日この星空を眺められるのって羨ましいですよ~」

「へぇ……モカって天体観測とか興味あったんだ……」

「あ~……もしかして亜麻音先輩、あたしがそういうの興味ないって思ってます~??」

「……ゴメン」

「まぁ……別に構いませんよ。そう思われても仕方がないですし」

「そう……」

 

私とモカは暫くホットキャラメル片手に満天の星空の下で雑談していたのだった。

大分、涼しくなってきていたので夜は冷えるのだ。

そう思った私達は部屋に戻る事にした。

 

「亜麻音先輩……」

「ん……?どうしたの」

「直球で言いますね」

「ええ」

「亜麻音先輩、大好きです」

「……………………ふぇ~~~~~っっっ。な、何言ってんの/////」

「あらら。完全にオーバーヒートしちゃってますねぇ……」

「も、モカが変な事言うからじゃにゃい!」

「おろろ?此処で噛むとか余っ程動揺してます~??」

「そ、そんな事にゃい!!」

「そうですか……。それでは私は先に戻ってますね~」

 

モカが先に部屋に戻っていく。

私は一人テラスに残って、先程のモカの告白の動揺が冷めておらず、滅茶苦茶恥ずかしさや何やらで悶えていたのだった。

それから解る通り、私は一睡もその夜は出来ずじまいだったのだった。

 

翌朝、私は眼の下にクマをたっぷり蓄えて、洗面場でモカと出くわした。

モカも何故か私と同じく私は眼の下にクマをたっぷり蓄えていた。

そこで私とモカは御互いに昨夜の事が脳内にフラッシュバックした。

その結果、私とモカは急速に赤面して御互いに目を合わせる事が出来なかった。

 

それは以降も暫く続いて、蘭達に詰め寄られる事になったのだった。

特にほのちゃん……帆乃花の言及が酷くてひと悶着あったのは全くを持っての余談である。

 

END

 

 

 

 




如何だったでしょうか。
初の誕生日短編でした。
何とか遅刻組にならんくて良かったわ。

ここで書いてて思うのが、亜麻音先輩、ピュアすぎん?
そんな所も可愛いんですけどね。

さておきまして、なんとここでモカちゃんがラバーズ入りしました。
ドンドン百合に加速していく。
ドウシテコウナッタ。
全く意図してないのにねぇ!

次回は本編投稿になると思いますのでお楽しみに。
それではまた次回お会いしましょう。
ではでは。
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