BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト 作:あこ姫
それではどうぞ。
新緑の息吹が感じられる今日この頃な5月11日。
私は今日はファーストフードのバイトである。相方はハロー、ハッピーワールドのドラム担当の松原花音である。
バイトのシフトももうそろそろ終わりそうな時だった。
「亜麻音ちゃん、今日と明日って予定は大丈夫かな?」
「え、別に入ってないけど? どしたの」
「今日は、私の誕生日だから亜麻音ちゃんのお家で泊まっても良い……かな?」
「別に私は構わないけど……??」
「良かった~。断られたらどうしようと思っちゃったよ」
「花音はどうやって私の家まで行くの?」
「亜麻音ちゃんは今日バイクで来てるよね?」
「荷物とか持って駐車場で待ってて」
「うん。ありがとね」
私は先にウラの駐車場に行ってホンダ CBR1100XX スーパーブラックバードを始動させ、ファーストフード店の従業員用の入口に付ける。
花音が私からヘルメットを受け取り、それを被って私の腰に掴まって後部に座る。
私はバイクを発進させて一路、自宅へと走らせる。
バイクを走らせる事12分。自宅のマンションに到着した。
マンションの前で花音を降ろして私はバイクを駐輪場へと停めに行った。
「お待たせ。花音」
「ううん。私はそんなに待ってないから大丈夫だよ」
「そっか」
私達はエントランスからエレベーターで5階に上がる。その5階のフロアの中で一際広いのが私の家である。
何度も何度も説明済みだが私の家はマンションを3部屋ぶち抜いている。無論、施工は弦巻家。それ故に色々と部屋も多いのだ。
「お邪魔します。わぁー……亜麻音ちゃんの家の広さには驚かされちゃうよ」
「こころの家よりはマシだと思うんだけど……。んでどうするの、花音?」
「『どうするの』……って何が?」
「何って……泊まる部屋よ」
「それなら私は亜麻音のちゃんの部屋が良いな」
「私の部屋……?? まぁ……良いけど」
花音の答えを聞いて私は自分の部屋に花音を案内する。
時間は丁度ティータイムだった為、そのまま雑談しつつの……突入だった。
今日の紅茶のお供は苺のショートケーキである。
無論、手作りであり私が花音が遊びに来た際に振舞うお馴染みの品の一つだ。
……結果は今日も大好評だった。
そのティータイムの最中に同居人である令王那とちゆから今日はスタジオに泊まるからこっちには帰ってこないと連絡があり、母さんも弦巻家に泊まりなので、私と花音の二人っきりになる事が決定した。
ちーちゃんに殺されないといいけど。
「どうかしたの? 亜麻音ちゃん」
「え、何でもないわよ。 今夜は私達以外は誰も居ない事が判明しただけよ」
「そう。 だったら私のお願いを聞いてくれる? 亜麻音ちゃん」
「内容にもよる……かな」
「ありがとうね。その内容なんだけど、私と昔みたいに接して欲しいなって」
「それくらい問題ないわよ。 かのちゃん」
「あ、ありがとう……あーちゃんっ」
その会話の後も私とかのちゃんは昔みたいに会話に花を咲かせていた。
暫くして私は夕飯を作るため、キッチンに向かった。
私が調理を開始して暫くした頃だった。
「もうちょっとでできるから待っててね?」
「うん。楽しみにしてるね」
かのちゃんがキッチンに顔を出した。
私はかのちゃんにダイニングで待ってるように促した。
今日のメニューは洋食だ。
牛肉の洋風煮物、プチトマトのツナ詰めである。
私とかのちゃん、2人っきりの夕食が始まった。
かのちゃんは私の作った料理を満面の笑みで舌鼓をうっていた。
この笑顔見ると作り手冥利に尽きるものだ。あと、癒される。
夕食が終わりかけに私は作っておいた抹茶のティラミスをデザートとして配膳した。
かおちゃんは頬を緩ませながら食べてくれた。
「あーちゃん」
「どしたの、かのちゃん」
「今日はありがとね。このご飯凄く美味しいよ」
「そう言ってくれると嬉しいわ。かのちゃん」
「ねぇ、あーちゃん」
「何?」
「有るんだよね? 私の誕生日プレゼント……」
「勿論。はい。喜んでくれるといいんだけど」
私はラッピングされた小箱をかのちゃんに渡した。
「ありがとう。開けてもいい?」
「良いよ」
かのちゃんは私の了承を得てプレゼントの箱を開封した。
そこにはクラゲの意匠のシルバーアクセサリー……イヤリング、ネックレス、リングが入っていた。
「わぁ……良いの?」
「良いわよ。かのちゃん似合うと良いんだけど」
「ねぇ、付けてみても良い?」
「うん」
「わぁ……凄い……私にピッタリだよ!!」
「そう? そう言ってくれると嬉しいわ」
かのちゃんは結構喜んでくれたようだ。良かった、良かった。
その後、食器の片付けを済ませて、かのちゃんと2人で入浴となった。
ここでもかのちゃんと昔話に花を咲かせた。
それによってすっかり逆上せたかのちゃんを私は苦笑いしつつも介抱しておいた。
疚しい気持ちなんてある訳無いだろう。幼馴染に欲情してどうするんだって話よ。
……
かのちゃんをベッドに寝させておき、私は自室から書斎に移った。
暫く私は書斎で次のライブ関係の書類仕事を行っていた。
一段落付いたので、かのちゃんの様子を見に行った。
ベッドには寝ていたハズのかのちゃんが居なかった。
「……何処に行ったのかしら」
私はかのちゃんを探しに行くことにした。
まぁ……大体解るんだけどね。
私はテラスに向かった。無論、飲み物を用意して。
「かのちゃん……やっぱり此処に居たのね」
「あっ……あーちゃん。さっきはありがとう」
「気にしないで良いのよ。はい。温かい物どうぞ」
「あ、ありがとう……」
かおちゃんは私からホットミルクティーを受け取った。
「あーちゃん」
「ん? どうしたの?」
「星が……綺麗だね」
「あぁ……そうね」
「ホントに毎日この星空を眺められるのって羨ましいな」
「かのちゃんもそれ言うんだ」
「だって、本当に羨ましいって思うだもん」
「……そっか」
私とかおちゃんは暫くホットミルクティー片手に満天の星空の下で雑談していたのだった。
季節は春。……とはいえど、夜はまだ肌寒くはある。故に冷えるのだ。
そう思った私達は部屋に戻る事にした。
「あーちゃん……」
「ん……? どうしたの」
「あーちゃん、大好きだよ」
「それはどっちでの意味かしら? かのちゃん」
「えっと……それは……どっちも……かな?」
そう言ったかのちゃんが先に部屋に戻っていく。
私はその時の笑顔に虚を突かれ、その場で呆然と立ち尽くしていた。
翌朝。
私は眼の下にクマをたっぷり蓄え、かのちゃんと洗面場で出くわした。
昨日のかのちゃんとの出来事がフラッシュバックした私は必死にかのちゃんから目を逸らしていた。
いきなり私に目を逸らされるものだから当然のごとく、戸惑うかのちゃん。
これを運悪くちーちゃんに見られて私はOHANASHIされたのであった。
そしてこの後の出来事で暫く私は寝不足が続くのは別の話である。
END
如何だったでしょうか。
間に合ってよかった。マジでよ。
花音ちゃんにもやられる亜麻音ちゃんでした。
次は誰にやられるんでしょうね?
それを楽しみしてくれると嬉しいかな?
次の更新は翌日なのですよ。
それではまた次回。
( ´・ω・`)ノ~バイバイっ