BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト   作:あこ姫

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前回に続いての短期間投稿です。

今回はガイドラインに抵触しそうで削除した作品のうちのセーフそうなお話を投稿していきたいと思います。






Rhythm 010 出会いは喫茶店から

 ある日の絶好のお出掛け日和な午前中。

 私、御神亜麻音は今日も今日とてバイトである。

 日菜には文句は……昨日の夜2時間くらい長電話で言われたが、私的に「そんなの知るかよ」である。

 

「てかさ、日菜(おまえ)もバイト(ファミレス)だろ?」

 

 そう指摘してやったわ。

 まぁ……日菜、何も堪えてはなかったよ。畜生。唯唯、私の精神がガリガリ削られただけだった。

 

 やっと日菜が終わったかと思えば……思えばだよ…………? 

 その直後に香澄だよ!? 

 全く一字一句とも違わぬ事を言われたんだよ? 今度は3時間よ? 

 巫山戯んなて。

 

「つかさ、香澄(おまえ)もバイト(ファミレス)でしょ?」

 

 そう指摘したよ? そしたら……香澄、何も堪えてねーし。

 解ってたけど。解ってたけどさ……心折れるわ。

 

 その後、昨夜はこころとの電話で現実逃避して徹夜でNFOに潜って軽く伝説作ったりした。

 

 ……というわけで、私は現在、寝不足気味で羽沢珈琲店のバイトやっているが、なんとかなるレベルなので問題はない。

 それに……寝不足を晒すなんて私のプライドが許さない。

 

 今日のバイトメンバーは私、イヴ、蘭、りみである。

 本来であれば、この場につぐみと紗夜が居るのだが、あの二人は今日は約束があるらしい。

 なので、今日はそっちを優先にしてもらうことにした。

 本当に説得に時間がかかったのは安定でその内容の9割が私のことだったんだけどね。

 

 それはさておきだ。

 今の時刻は午後2時を少し回った所でもうそろそろデート帰りのカップルが此処を訪れる時間帯の筈。

 

 

 からんころん

 

 

 そう思っていたら誰かが来店したようだ。

 

「いらっしゃいませー。…………3名様ですね」

 

 言葉に詰まったのは悪くない。

 もうなんだよ……。

 威圧感を来店と同時に持ってくるんじゃねぇよ。

 私以外、厨房の隅で震えてんじゃねぇかよ。

 なにしてくれてんの…………。

 そう思っていたら……である。

 

「いや、2名といち―『3名で』」

 

 真ん中の男性客が異を唱えるも両端の女性客が異を唱え、押し切った。

 私は……更に威圧感を高めた3人に対し、深く嘆息した。

 

「あのさ……来店と同時にその威圧感止めて?」

「あら……。あーちゃん。その態度はどうかと思うわ」

「そうだよ! すっごく不満なんだけど!! 亜麻音ちゃん!!」

 

 私の発言に女性客が反論する。その主、誰かって? 

 

「私だってしたくないよ? ……でもさ、他の従業員をKOさせるのは止めろって。私の負担と胃薬増やすな。彩、ちーちゃん」

 

 幼馴染の白鷺千聖と色々と付き合いのある丸山彩だった。

 

「あら。何時もの事じゃない」

「そうそう。何時もの事じゃん。亜麻音ちゃん」

「巫山戯んな。お前らって私を勞ってくれないの?」

「「イタワッテルヨ──ー」」

「何処がだよ。明らかに棒読みじゃねぇか」

 

 あぁ……この少しの会話で私の心、SUN値直葬である。

 一瞬、厨房を見ると……イヴ達が私に向けて合掌していた。

 まるで……

 

「ご愁傷様です…………」

 

 と言わんばかりに。

 私はアイコンタクトで

 

「代わるから、相手してよ!!」

 

 と訴えた。

 しかし、全員から全力で拒否られた。

 

 なん…………だと…………!? 

 

 こうなったらやるしかない。もう諦めよう。

 

「では……お席にご案内します」

 

 私は彩達を席に案内する。

 その間に席順でいざこざが有ったが、私が沈めた。(物理)

 男性客は怯えに怯えていたけど。

 

「では、ご注文g『カップル限定ラブラブマウンテンパフェ1つ』」

 

 早いわ。まだメニュー渡して5秒くらいしか経ってないんだけど。

 なにこのあやちさの結束力。

 

「では……しばr『40秒でね! 亜麻音ちゃん!』」

 

 ラピュタじゃねぇんだよ。無茶言うなや。

 

「せめて、5分待とうk『長いわよ、あーちゃん』」

 

 ………………。

 

「あのさ、今からランニングしてこい。町内一周。あやちさ二人で」

「え!? なんで!? 亜麻音ちゃん!?」

「そうよ! 横暴が過ぎるわよ!! あーちゃん!!」

…………いいから行け

 

 私はあやちさコンビの理不尽さにキレました。

 こんなのキレない方が無理だわ。

 

「「アッハイ……」」

 

 あやちさコンビは顔面蒼白で店から一目散に駆けていった。

 

「全く……なんで何時もはマトモなのにこうなるんだか……」

「なんというか…………ごめん」

 

 私の嘆息気味の言葉に謝る男性客。

 

「別に良いって。気にしないで、さーくん」

「そう言って貰えると助かるよ。あーちゃん」

 

 男性客と話が弾んでいた。

 この男性客……今日が初対面ではない。

 彼の名前は盛谷(もりや)颯樹(さつき)

 私の幼少の頃からの幼馴染であり、幼稚園の頃は薫も含め、『さちあかカルテット』とか呼ばれていた。

 私が小学校の頃に両親の転勤で長崎に転校しその後は手紙でやり取りしていたが、つい先日再会を果たした。

 その再会は偶然にもPastel✽ Palettesの所属事務所の廊下である。

 さーくんが私に気付き、声をかける。

 そうして、話に花を咲かせようかと思ったその矢先である。

 邪魔が入ったのだ。

 そう。あやちさひなである。

 一瞬で怒涛の介入で一気に寸断されてしまった。

 こうして、話す機会は先延ばしになってしまったのであった。

 

 だが、ここで千載一遇のチャンスが訪れた。

 そう、邪魔者が居ないのである。

 私は2分でパフェを作り、保存しておく。

 弦巻家お手製の冷蔵庫に。

 

「ねぇ……隣、良いよね? さーくん」

「うん。良いよ」

「よいしょっと。はい、これサービス」

 

 さーくんの許可を得てさーくんの前に座る私。

 私はカフェラテ(甘め)をテーブルに置いた。

 

「え? 良いの? あーちゃん」

「良いの。これで普段の心労癒しなって」

「ありがとう……はふぅ……おいし……」

 

 カップを受け取り、礼を言ってカフェラテを飲み始めるさーくん。

 少し甘いカフェラテを気に入って貰えたようだ。

 

「これ……あーちゃんが作ったの?」

「うん。まぁね。こういうの得意ってか……慣れてるし」

「『慣れてる』って……?」

「まぁ……なんつーか、バイト一杯してるし。掛け持ちで」

「えぇ!? それ大丈夫なの!?」

「うーん……多分」

「多分!?」

「多分……感覚麻痺してるんだと思うよ。いろんな意味で」

「そ、そうなんだ……」

 

 

 私の言葉に引き気味のさーくんだった。

 何か変なこと言ったかな? 

 まぁ良いか。

 私は深く考えずにさーくんとの会話に戻ることにした。

 今までの手紙の文通に書けなかった事とか色々と話していた。

 その瞬間はもう至高の時間でしたよ。

 ずっと続けよというくらいね。

 でもね。終わりが来るんですよ。

 

 それは一瞬だった。

 さーくんの表情が何かを見て蒼白になっていた。

 何事かと私が振り返ると……

 

オフタリハナニヲヤッテルノカシラ……?」(ギギギ……

コレハオシオキガヒツヨウカナァ……??」(ガガガガ……

 

 般若で出刃包丁抱えて窓に張り付くあやちさ(だったもの)だった。

 なん……だよ。あれは。

 もう怨オーラ隠しきれてないんだけど。しかも人間が出す擬音じゃないし。

 周囲の人もドン引きだしさ……皆、一目散に逃げてるし。

 りみ、イヴ、蘭も大泣きなんだけど。恐怖で。

 ヒトってこうも変わるのか……。

 

 なんか……考えることが渦巻いててヤバイナァ……。

 

 私がそう思った時なんか吹っ切れた。

 

「あぁ……ごめん。さーくんは今からの光景見ないで欲しいな」

 

 そう言って私はさーくんに耳栓と目隠しを渡す。

 

「え……なんで?」

「ん? TORAUMAになるから」

「…………う、うん。解った」

 

 私の解答にさーくんは目隠しと耳栓を受け取って装着した。

 私は装着を確認後、日本刀を手にあやちさの下に向かった。

 

「あのさぁ……ちょっと良いかしら?」(ニコォ……

ナニカシラ……??」(〃

ナニカナー……??」(〃

 

 カタコトでのあやちさの質問に……

 

路地裏……行こうや? な?」(ニッコリ

 

 私は殺気満々であやちさに言い放った。

 私の言葉に冷静さを取り戻し、顔面蒼白となった。

 ようやくここで察したのだろう。

 だが、全てがもう遅いのだ。

 

 

 暫くOHANASHIをしたら、あやちさは……

 

 真っ白の屍になっていた。

 

 目隠しを私の合図で外したさーくんは……驚愕だった。

 それは無理もない。こんなあやちさは見た事無いだろうしね。

 この後、さーくんにこの状況の言及をされた。

 正直に答えたら、なんか納得された。

 話を聞くに「あーちゃんの事だし、知ってた」らしい。

 それを聞いて凹んだ私であった。

 

 暫くして私は復活した。

 その直後にまた来客があった。

 

「こんにちはー」

「いらっしゃいませ。奏楽。お好きなお席にどうぞ」

「ありがとね。亜麻音ちゃん」

 

 来客したのは私と同じ様な容姿をした女性だった。

 彼女の名前は結城奏楽。

 隣町の星ノ丘学園高等部に通う2年生で私の親友だ。

 彼女と私は学校こそ違う。

 だが、羽丘と星ノ丘の理事長は実は姉妹であり、互いの学校で姉妹校提携を結んでいたりする。

 その縁で私は星ノ丘に赴く事が多かったりする。

 そして、その時に一緒に行動するのが大抵……必ず奏楽なのだ。

 という事に因る接点の多さから結構仲良くなっている私たちである。

 

「あ……。颯樹君! こんなところで奇遇だね!」

「そうだね……。確かに此処で会うのは少ないね」

「ねぇ、ここに座ってもいいかな? 亜麻音ちゃん」

「ええ。良いわよ」

「ありがとね、亜麻音ちゃん」

「どういたしまして。お冷とか持ってくるから」

「うん。待ってるね」

 

 私はお冷とメニューを取りに厨房へ戻った。

 どうやら、りみ達は無事に復活できたようだ。良かった、良かった。

 

「お冷とメニューになります」

「ありがとう、亜麻音ちゃん。ねぇ……お願いがあるんだけど」

「何かな……?」

「もし……良かったらなんだけど、亜麻音ちゃんも一緒にお茶しない?」

 

 まさかのお願いだった。

 私は厨房の方を見た。

 そしたら、全員が「どうぞどうぞ」状態だった。

 だったら、お言葉に甘えるとしよう。

 

「では、失礼します」

「うん! どうぞ」

 

 私は奏楽の許可を得て奏楽の右隣に座った。

 そして私たちは雑談を始めた。

 

「そういえば、さーk……颯樹と奏楽って、知り合いだったの……??」

「あれ、知らなかったの? 亜麻音ちゃん」

「え、ええ……」

「僕と同じ学校の同級生なんだよ。あーちゃん」

「あっ……そうなんだ。納得」

「ねぇ……颯樹君と亜麻音ちゃんってどんな関係なの?」

「どんな関係って……」

「僕とあーちゃんは幼馴染なんだよ、奏楽」

「ふーん。千聖ちゃんと同じ感じなんだ……」

「まぁ……私はあそこまで愛は重くないけどね」

「そうなんだ……。ねぇ、もっと聞かせてよ!!」

「え?」

「颯樹君と亜麻音ちゃんの事だよ!」

「あぁ……そういうこと。良いわよね? さーくん」

「うん。僕は構わないよ。あーちゃん」

「だったら、決まりね。じゃあ……甘い物食べながら話しましょ?」

「「さんせー!!」」

 

 こうして私達はパフェを食べつつ、雑談に花を咲かせたのだった。

 なお、あやちさは持ち帰りのパフェを持たせたうえで麻弥に引き取って貰ったのだった。

 

 Fin

 

 




如何だったでしょうか。
次回も続きます。
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