BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト   作:あこ姫

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お久しぶりです。

リメイク祭りの真の最後となりやす。


Rhythm 016 ちーちゃんが暑さのせいで壊れる件

 色々とやりすぎた彩と日菜が花音様の愚民と化した海水浴から3ヶ月が経ち、そろそろ時期的に秋も深まっていて過ごしやすくなる日のPastel✽Palettes芸能事務所。

 

 今日も今日とて私・御神亜麻音は女優のお仕事とデスクワークである。

 体力には自信ある私だが、正直今はグロッキーに近い。

 何故って……この時期には似つかわしくない程の酷暑が続いているからだよ。

 もう、何なん? この時期で夏物がまだ現役って。いい加減に秋物に交換したい気はある。

 このままだと秋物が箪笥の肥やし同然ジャマイカ。今年買ったやつもまだ着てないってのに──などと、文句を言っても涼しくなるわけじゃないし言うだけ無駄なのだろうが、言わせて欲しい感はある。

 そう思うあたり、暑さでボケてるのかもしれん。

 今の私は額にアイスノン装備で書類仕事に勤しんでいた。

 こういうデスクワークは問題ないのだけど、外回りとかの仕事は……

 

「禁止だからね? 先週やっと退院したばっかりじゃん」

 

 私の思考を読むかのごとく次の番組収録の紹介文を考えていた日菜──氷川日菜から注意が入る。

 そう、私は海水浴の四日後の誕生日の二日後に交通事故に遭って死にかけになったのだ。

 それから全治3ヶ月の入院生活を経て先週、日常生活に復帰した……のは良いのだけど松葉杖状態であるから、普段の動ける状態はありがたいと思えたりはする。

 

「解ってるって。まだ満足に動けないんだしやんないわよ」

 

 私は日菜に嘆息しつつも答え、

 

「ならいいけど。あたしはおねーちゃんにあーちゃんの事任されてるんだからさ、ちゃんと言う事聞いてよね?」

 

 日菜が珍しく私に説教をカマしてきた。

 

「解ってるっての……」

 

 私は拗ねつつも日菜に返答する。

 ……どうやら、私は説教されるのは超苦手みたいやね。

 と、いうかされるのが大好物な人はドMだろう。

 

「……間違いない」

「……何が?」

「……何でもない」

 

 日菜に突っ込まれたので私は話を終わらせようとする魂胆満載でそっぽをむいた。

 

「そーいえばさ、あーちゃん」

「何?」

「松田さんって人居たじゃん」

「……居たね、そんな奴。で? その人がどうしたのよ」

「噂だとMに目覚めたっぽいよ?」

「どうでもいいね。そんな事」

 

 思わず真顔になった私である。

 何故に其処でクビになった無能(元)スタッフが出てくるんだよ。

 

 真顔になったところで仕事を再開する事にした。

 再開する動機が些か可笑しい気がするが、気にしたら負けである。

 その間、事務所でファンレター整理をしていたちーちゃん──白鷺千聖が暑さのせいかぶっ壊れた。

 

 …………………………。

 

「暑さで人は壊れることもあんだね?」

「現実逃避してるね、亜麻音ちゃん」

 

 私が遠い目をしていると、レッスンから帰ってきた彩──丸山彩が苦笑しながらも会話に参入した。

 

「おかえり。彩」

「ただいま。亜麻音ちゃん、今日も暑いよね」

「そうだねぇ……秋とは思えないよね」

「うんうん。あの千聖ちゃんが壊れるくらいだもんね」

 

 私と彩は再びちーちゃんの方へ視線を向けた。

 

「日菜ちゃん、スライムにならないの?」

「ならないよ!? え、あたしがスライムになって需要あると思ってるの!?」

「え、無いかしら?」

「どうして有ると思ったの? 千聖ちゃん」

 

 はい。絶賛ちーちゃんは壊れてやがりました。

 日菜のキャラが迷子になってるってよっぽどなんじゃないかな。

 

「す、凄いね亜麻音ちゃん」

「そ、ソウダネ。彩」

 

 私と彩は見なかったことにする事にした。

 あんなちーちゃんはちーちゃんじゃない。

 

「あ、そうだ。亜麻音ちゃん」

「どうしたの? 彩」

「今日、神社で秋祭りあるんだけど一緒に行かない?」

「え、私こんな状態なんだけど……」

 

 私は視線を自分の手の届く範囲に立てかけてある松葉杖に向ける。

 

「あ、そうだよね……一人だと無理だよね……」

 

 松葉杖の存在で察した彩は明らかに寂しそうだった。

 うーむ……こういう状態の彩を見ていると罪悪感が込み上げてくる。

 どうしたものか……

 

「じゃあさ、あたしも一緒に行けば問題ないんじゃないかな?」

 

 私の思考に割り込んできたのは日菜の一言だった。

 何時の間にちーちゃんから抜け出したんだ? 

 

「千聖ちゃん? それならさっくんに丸投げしてきた」

 

 ……ああ、そういうこと? それならば安心だ。

 さーくん──盛谷颯樹ならば、ちーちゃんの事は大抵どうにかなるからね。

 あと、今の状態で出来るならさーくんと関わりたくない。

 なんか……過干渉されそう。

 それに限る。だから私的にさーくんはちーちゃんとイチャコラしてくれた方が有難いのだ。

 

「ねぇ、彩」

「どうしたの? 亜麻音ちゃん」

「日菜も一緒だけど行かない? 秋祭り」

「えっ、良いの!?」

 

 私の提案に彩は先程とは打って変わって満面の笑顔だった。

(ある意味で)スゴイよ、彩は。

 そこに憧れは多分するけど痺れたりはしない。

 

 

 私達はやる事も一段落していたので壊れたちーちゃんを放置して早退することにした。

 これについてのお咎めは特に無かったとだけ言っておこう。

 

 三人仲良く私の家に向かう。

 無論かどうかは知らないけれども徒歩では時間がかかるので、弦巻家の黒服さんに送迎をしてもらってである。

 申し訳ない気はするが、『時は金なり』とも言うし仕方無い。

 

 数分後。

 私の家に到着した私達はまず浴衣に着替えることにした。

 浴衣は黒服さんの手によって、サイズもぴったりな物がある。

 だけど、問題がある。

 今の私って、一人で浴衣着れなくね? 

 松葉杖なしで立っていることも困難なのに無理だろ……。

 

「日菜、浴衣着るの手伝って欲しいんだけど」

「あっ、そうだね。あーちゃんは難しいもんね」

 

 日菜はちゃんと察してくれたみたいで私の補助を引き受けてくれた。

 日菜の補助もあって浴衣を着終えた私は髪を結おうとした。

 

「亜麻音ちゃん、髪結ぶの? よかったら、私がしようか?」

「ありがと。じゃあ、お願いしようかな?」

「うんっ。任せて!」

 

 私のお願いに大分乗り気な彩である。

 

「はいっ。これで完成っ! どうかな? 亜麻音ちゃん」

「うん。いい感じ。ありがとね、彩」

「どういたしましてっ!」

 

 私は彩に髪を結ってもらった。

 ヘアスタイルはシンプルにアップテールにして簪で纏める感じである。

 

「さてと、そろそろ行こっか。 亜麻音ちゃん、日菜ちゃん」

「そうね。余裕持って出たほうが良いわね」

「あーちゃん、くれぐれも走ったりしないでよ?」

「しないわよ。そんな事。ガキじゃあるまいし」

 

 そんな会話を交わしつつも、白ベースに桃色と薄緑色の桜模様の浴衣と緑色の帯を組み合わせた彩と、瑠璃色ベースに白色の朝顔模様の浴衣に黄色の帯を組み合わせた日菜と、蒼色ベースに白色の水仙模様の浴衣に山吹色の帯を組み合わせた私は秋祭りの会場である河川敷近くの神社へ向かってゆっくりと歩を進め、私の家を後にしたのだった。

 

 

 To_Be_Continued...

 




如何だったでしょうか。
リメイク祭りの最終弾でした。

リメイクにあたって時系列整理しました。
これは後に投稿する話と整合性を合わせるためです。
時空列を現すと……


7月21日頃 海水浴(Rhythm014)

7月25日 17歳の誕生日

7月27日 香澄庇って交通事故に遭う


10月20日 退院(※日菜の補助が要る)

10月27日 秋祭り(←イマココ)


11月12日 文化祭の実行委員の仕事をつぐみに止められる

あるこーる・ぱにっくの時期は12月~1月

3月下旬  復帰ライブ


以上のようになります。
この辺の伏線回収もしっかりやっていきたいと思ってますので、お楽しみに。
投稿時期未定の次回の番外編は秋祭り編となりますのでそちらもお楽しみに。

この話を読んでの感想とかあると嬉しいです。
それだけ言って締めたいと思います。
また次回のお話でお会いしましょう。ではでは。
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