BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト   作:あこ姫

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「冬のバンドリ祭」参加用のシリーズです。
話の都合上、想像9割以上となっております故ご了承願います。

それではどうぞ。


Rhythm 018 気分転換鉄旅(冬) 零

Side_Shiori

 

どうも。私の名前は羽沢栞。

羽丘女子学園の3年生で生徒会長を務めている。あと、私はキーボードやっていてгалактика(ガラークチカ)というバンドに加入している。

バンドの活動やメンバーの事を語るとラノベ15冊分位になるので割愛するとしよう。

 

そんな私だが、人気の割に存在感が薄い。生徒会長なのに後輩で副会長で弟子でSublimatumのリーダーである御神亜麻音の方が目立っている。

偶に……本気で偶に(※重要)私の超可愛い妹でAfterglowのキーボード担当である羽沢つぐみにも忘れられる事がある。

そうなった暁にはA●フィールドを展開する事を躊躇なく実行するまである。その度にメンバー全員から『面倒』と一蹴されるのだけは一生納得できない。

私の絶望を解んないからそんな事を言えるんだよ。皆が妹から忘れられた事無いからってさ。

この嫉妬と絶望を亜麻音ちゃんで憂さ晴らししてやりたいよ。なんでつぐちゃんから姉である私よりも亜麻音ちゃんの方が慕われてるんだよ。

故に八つ当たりしても問題は……大アリだ。光景がつぐちゃんに見つかって説教されよう物なら絶対に嫌われる。そんなの死と同様だ。真っ先に砂化するわ。

 

……と、まぁ私の個人的な怨念と紹介は置いておくか。

 

今の時期は12月8日。

あと2週間くらいで2学期も終わろうとしている今日この頃。

卒業後の進路も定まって一段落した私は生徒会室で書類作業に追われていた。

この時期って学期末とか冬休み中とかの生徒会主催イベントが目白押しで書類量がハンパない。ヘタしたら前が見えなくなる位だよ。

今日はまだ視界が良好だしマシな部類か。

生徒会役員全員が頑張ってくれている事で滞りなく進んでいるのはとても良い事だ。

だけどさ……

 

「副会長、こっちの書類台車持って行っても大丈夫ですか?」

「あ、うん。もう終わっているから大丈夫だよ」

「亜麻音先輩、ここの予算編成なんですけど……」

「えっと……これをこうしてくれるかな?」

 

……副会長(亜麻音ちゃん)が最早中心な件。

可笑しいよね。生徒会長である私より他の役員に慕われているし。

え、何?私って単なる置き物(マスコット)扱いなん!?

それはそれで会長としての矜持がズタボロなんですけど!?

 

……………あれ?そういえば、亜麻音ちゃんの担当する書類ってあんなに多かったっけ??

確か、亜麻音ちゃんには負担軽減の為に()()書類量減らしてあったはずなんだけどな……

 

「お姉ちゃん、珈琲を淹れたんだけど飲む? 休憩も必要だよ?」

「あ、ありがと。つぐちゃん。戴くわ」

 

会計である私の妹のつぐちゃんが珈琲を淹れてくれたので有難く戴く事にする。

一口飲む。やっぱりつぐちゃんの淹れた珈琲は美味しいし癒されるわぁ……。

 

あ、そうだ。つぐちゃんにも亜麻音ちゃんの書類量尋ねてみるか……。確か割り振り時に関与していたからね。

 

「ねぇ、つぐちゃん」

「どうしたの、お姉ちゃん」

「亜麻音ちゃんの書類あんなに多かったっけ?」

「えっ……ううん。お姉ちゃんの指示通りだからもっと少ないはずなんだけど……」

 

つぐちゃんも驚いた表情をしていたという事は実現したらダメな案件が確定事項になって私達の配慮――違うな。『策略』が失敗を意味している訳だ。

 

正直、そうなるんじゃないかと思ってはいたけれども。

それでもなるとならないじゃ落胆の差は大きいよ?

 

亜麻音ちゃん……仕事量が減らされているからって自分から増やしに行かないでよ。

何処までワーカーホリックなのさ。そうだとしても限度ってものがあるでしょ?

見ている筈の此方が精神疲労起こすって可笑しいよね? どうしてそうなるの。

解決法は亜麻音ちゃんが仕事をしない事なんだけど、どうしたら仕事を止めてくれるのさ。

 

「ねぇ……どうすれば亜麻音ちゃんは仕事をしなくなるんだろうね?」

「えっ……うーんと、学校自体公休にさせるとか……は、どうかな? お姉ちゃん」

「確かにその方が良いかもしれないね……」

 

無意識に出てた私の呟きの打開策はつぐちゃんが答えてくれた『学校自体を公休にさせる』のは良い案かもしれないけどなぁ……監視付きでも亜麻音ちゃん、なんやかんやで内職してるよね?それじゃ意味無いじゃん。

もういっその事、亜麻音ちゃんが旅行とか行ってくれれば平和解決で良いんだけど事前準備が大変なのが難点なんだよなぁ……。

誰か、手っ取り早く手配出来る有能さんは…………あ、普通に居ったわ。

そうだ。その手があったよ。

『善は急げ』とも言うしさっさと現実にしちゃおう。

 

私はななちゃん――花咲川女子学園高等部生徒会長であり、Glitter*Greenのキーボード担当の鰐部七菜から貰った弦巻家の黒スーツ軍団のメアドで相談し、亜麻音ちゃんの7泊8日鉄道旅行を組む事にした。

 

相談のメアドを送ってから5分後。

黒スーツ軍団の代表、汐留(しおどめ) 心愛(ここあ)さんから旅程と利用切符の手配が完了したとメールに着信があった。

流石と言うべきか仕事が早すぎるね、弦巻家。

 

旅行が確定してしまえばこっちのものだよね?

亜麻音ちゃんは外堀を埋められた事案に対してだと極端に弱いから、さっさと埋めてしまおう。

 

「つぐちゃん、この書類にある案件を通して」

「これって『亜麻音先輩と日菜先輩の公休届』……? どうしてなの、お姉ちゃん」

「亜麻音ちゃんを強制的に休ませるから。日菜ちゃんは付き添いで」

「え、何か亜麻音先輩と日菜先輩を休ませる宛てあるの? お姉ちゃん」

「もう確定で亜麻音ちゃんを旅行に行かせるから」

「もう確定なの!? 何時の間に!?」

 

つぐちゃんが驚きのあまり、怒涛のツッコミだった。

そりゃそうだろうね。私も慣れで何も言わないけれども、慣れてなかったらつぐちゃんと同じ反応をするよ。絶対に。

 

「思い立ったが吉日だしね」

「それで確定までしちゃうの!?」

「だって、弦巻家協力だし……」

「あっ……(察し」

 

私が出した『弦巻家』というワードで納得するつぐちゃんだった。

もうね、このワードが出た時点で納得する以外選択肢ってないと思うんだよ、私的に。

そう思っているのはつぐちゃんも同様で、直様に案件の可決に取り掛かっていた。

 

数十分後、無事に案件が可決して全ての外堀が完全に埋められた。

最後は通告するだけ。

あとは亜麻音ちゃんが戻ってくるの待つだけだ。

 

 

Side_End

 

 

Side_Amane

 

私が業務を終えて生徒会室に戻ると栞先輩に呼び出された。

何かあったのかは全く心当たりないんだけど。更に日菜も一緒に呼び出されているし尚更解らん。

 

「ねぇ、あーちゃん。なんであたしも呼び出されたの?」

「私も解らん。理由もさっぱりよ」

 

日菜が呼び出された理由を私に質問してくるが解んねぇって。

 

「業務ご苦労様。亜麻音ちゃん。 貴女と日菜ちゃんの二人にお願いがあるの」

 

神妙な面持ちで言葉を紡いだのは栞先輩。

珍しく存在感がある。

 

「『お願い』……ですか?」

 

栞先輩の発言にある『お願い』に嫌な予感がするのは気のせいなんだろうか。

寧ろ、そうであってほしい。偶にえぐい事言ってくるんだよな。

 

「今夜の新幹線で出発して旅行行ってきてね。7泊8日で」

「「は……???」」

「だから、亜麻音ちゃんと日菜ちゃんで旅行行ってきてね☆」

 

え、旅行? しかも、今夜出発ぅ!?

色々と急すぎやしないか!?

準備もへったくりもしてないでどうやって行けと!?

 

「諸々の心配事は弦巻家の皆さんで解決済みだから安心して行ってきて良いよ」

 

まさかの弦巻家だったよ!?

安心出来ねーんだけど!?何時の間に組み上がっているんだよ!?

 

「えっと、栞先輩……外堀は……」

「埋まってないと思う?(ニッコリ」

 

ですよねぇ!?

私が絶対に断らない様に埋めているよね! そうだと思ったよ!

 

「日菜ちゃんはどうかな?」

「良いよー♪ あーちゃんと旅行ってるんっ♪って来るし!」

 

日菜はあっさり了承していた。

いや、軽いな!?もうちょっと悩んでよ!?

 

「……で、亜麻音ちゃんはどうする?」

「いや、『どうする』って……」

 

もう、私に拒否権無いやろ!?

それ解ってて質問するのか。

 

「い、行かせて貰います……」

良し(ベネ)

 

栞先輩はいい笑顔だった。

こん畜生がぁ……嘆いても仕方ないんだけどな。

それでも嘆かずにはいられない。

 

「……あーちゃん、行こっか」

「……うん」

 

日菜に促されて私は生徒会室を後にする。

凄くいい笑顔で私達を見送る栞先輩の顔面を殴りたいと思ったのは気のせいではないだろう。

そんな黒い感情を抱きつつも下校し、取り敢えず自宅に戻る。

 

自宅に到着すると予想通りというか、弦巻家の黒スーツ部隊の1人で私専属担当の心愛さんが控えていた。

宿泊準備も既に二人分完了されている。

 

心愛さんに補助してもらいながらも私服に着替え、17時40分に自宅出発。

今回の私は基本は車椅子移動となるらしく、それに伴って心愛さんも今回の旅に同行するようだ。

二人で行くよりは私の補助だったり日菜の負担が減るから妥当な判断だろうね。

 

心愛さんの運転する車で東京駅に到着した私達は夕食を調達してから北陸新幹線の発着ホームである22番ホームに向かう。

余裕を持って移動するのは大切だよね。

 

 

私達の乗る便は『3515E かがやき515号 金沢行き』。

今回は車椅子なので、普通車指定席かグリーン車の二択になるのだが、平日で混雑は無いだろうという判断で指定席での移動となる。

 

私達は車椅子専用のフリースペースが有る7号車に乗り込んだ。

暫くして発車時刻となり、定刻の18時24分に『かがやき515号』は東京駅を発車。

 

途中、車内販売で菓子類を買ったりしたりしたが基本は3人で雑談をしていた。

車窓はトンネルが多いから仕方ないね。

雑談をしていると時間が過ぎるのは早いもので、列車は上野、大宮、長野、富山と停車して行き、20時54分に終点の金沢駅14番ホームに到着した。

 

改札を出て、本日宿泊予定の駅前にあるホテルへ向かう。

金沢駅周辺は新幹線金沢延伸後の需要に併せて新しくホテルが多く開業し、選択肢は結構多い。

その中で私達は東側出口である『兼六園口』から徒歩3分のホテルに宿泊だ。

 

ホテルに到着し、チェックインを済ませ、其々の部屋に向かう。

3人1部屋ではなくて1人1部屋であり、明朝に合流する形となる。

 

日菜と心愛さんと別れ、上着を脱いでラフな格好になった私は即座にベッドへdive。

 

明日から本格的に旅が始まるので、しっかり休養することにしよう。

いきなり過ぎて最初は戸惑ったが今はとても楽しみである。

 

私はこれから始まる旅に期待を寄せつつ眠りにつくのだった。

 

 

気分転換鉄旅(冬) 壱 に続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回から旅が本格的に開始。

リアルの仕事の都合上、投稿がかなり空きますので気長に待ってくれると助かるなとは思っております。

来年も今年以上にこの作品をよろしくお願いします。
ではでは。

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