BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト 作:あこ姫
今回は特別編としまして、希望光様の「その日、全てが始まった」とのコラボ回になります。
希望光様の作品 「その日、全てが始まった」はこちら→https://syosetu.org/novel/196831/
このお話の洸夜君サイドはこちら→https://syosetu.org/novel/196831/1.html
beat 001 With その全① 私にとっての旧友との再会といふものは
Side Amane_Mikami
とある日の日曜日。
私、御神亜麻音は自宅の自室に居た。
今日は(包囲網の効力もあって)バイトは全て休み。女優業もオフ日だし、神音としてのライブ予定もない。更にポピパやハロハピを始めとするガールズバンドの指導もない。
要は
「暇だ…………~(#゚ω゚ #)~」
な、状態なのである。
母さんは母さんで仕事が忙しくて居ないし、父さんは……何処に行ったか知らんけど居ない……そう、「私、一人で留守番なう」状態なのである。
このまま、NFOにのめり込んでも良いとは思うんだが個人的にはそういうのは「夜のお楽しみ」にしておくのが良いだろう。幸い、明日は振替休日で学校は休みだし。
……と、なると問題が発生するわけで。……………………やること、何もない。
本当にどうするかな。唯々( ゚ ρ ゚ )ボーっとしてんのも性に合わんっていうか、何か(´・д・`)ヤダ。
何処かに遊びに行きたい気分である。
とはいえど、一人で行くのも寂しいものである。何が楽しくて一人で行かなくてはならぬのだ。
やはり、誰かを誘うべきか。となれば、誰にしよう。
いきなりでも文句言わない人がいいよね。やっぱ。…………あ、そうだ。日菜にしよう。
日菜ならなんとなくだけどノってくれそうだし。まぁ……アポなしでも構わんよね。別に。何時もコッチがされてるし。偶にはこちらがしても問題はないだろう。
そうと決まれば善は急げ。
私は今まで着ていた部屋着から外出用の服装に着替える。今日の服装は真っ白のワンピースに薄いピンク色の羽織である。春になって大分暖かくなってきたので大丈夫だろう。
着替え終わった私は自宅のお隣、氷川家に赴くのであった。
氷川家に到着した私は呼び鈴を押す。
呼び鈴の音が響く。だが、誰も出てこない。
「もう一度押せば出てくるだろう」と思い、呼び鈴を再び押す。
すると、今度は玄関の扉が開く。
「どちら様ですか……」
その言葉と共に扉から顔を覗かせたのは翡翠色の双眸にちょっとぼさっとした感じの茶髪で黒縁メガネを掛けた青年だった。
その青年に私は見覚えが有る。確証に近い推測で私は彼の渾名を呼んだ。
「もしかして…………コウくん?」
「その呼び方って事は…………亜麻音?」
向こうもどうやら私の事に気付いたらしい。
「うん。そうだよ」
私は彼に対して満面の笑みで答えた。
彼の名前は
幼い頃はよく4人で遊んだ仲の所謂、幼馴染である。
「久しぶりだな」
「そうだね」
「とりあえず、上がる?」
「そうさせてもらうわ」
「ん」
会話の後、私はコウくんの案内で氷川家に通される。
「コーヒーか紅茶ならどっちが良い?」
「紅茶かな」
「はいよ」
そうコウくんと言葉を交わした後、コウくんの姿は台所へ消えていった。
2分後、カップを2つ手にしたコウくんは、ダイニングテーブルの前に座る私の向かい側に腰を下ろした。
「はい。おまっとさん」
「ありがとう」
「俺が普段飲んでる奴なんだが……亜麻音の舌に合うといいな」
そう呟いたコウくんは、自身の手にしたカップに入ったミルクティーを口に運んだ。
「ミルクティーは私の大好物だから、そうそう合わないってことは無いよ」
私は“甘いもの”が好みなのでミルクティーはTop3に入る好物である。もう二つはキャラメルマキアートとマッカンである。
「それならいいんだが。それにしても本当に久しぶりだな」
「だね。最後に会ったのはいつだったっけ?」
「中学上がる手前ぐらいじゃないか」
カップを置きながら、コウくんは答える。
「多分そうかな。中学上がってからは基本日菜としか話した記憶しかないし」
「俺も中学上がってからは、基本日菜からの話聞いてるだけだったかな」
「だよね。私も日菜伝いで軽く聞いてただけだったよ。でも、元気そうで良かった」
そう言って私は微笑む。
「亜麻音の方こそ、変わりないみたいで……」
そこまで言ったコウくんは、1度視線を逸らす。
その様子に気付いた私は首を傾げる。どうしたんだろう。コウくん。私の姿見るなり視線逸らしたりして。
まさか、私のその……む、胸を見てた!? そう思ったら凄く顔から火出るくらいに(/ω\)ハズカシーィんですけど。うん……まぁ……男子高校生としては普通の反応だと思うよ。うん。直ぐに視線逸らしてくれたし良いものの、も、もし……注視してたら「アイアンクローの刑」確定してたわ。
「どうしたの?」
「いや……うん。前言撤回。見た目は変わりなさそうだが、大分……その……仕事中毒になられたそうで……」
「それって私のこと?」
「うん……」
歯切れ悪く答えたコウくん。
そんなコウくんに、私はこんな返しをするのだった。
「そんなことないよ。寧ろ普通でしょ?」
「いや、普通じゃないから。じゃなきゃこんな心配しないから」
コウくんは首を傾げる私に全力で反論する。
「フフッ、やっぱコウくんは優しいね」
「え……?」
突然の私の言葉に、コウくんは驚いていた。それと同時にコウくんの顔が紅くなってる。意表を突かれたのか、相当恥ずかしがってるね、コレ。
そんなコウくんは恥ずかしさを紛らすため、私に問いかける。
「……で、今日はどうしたんだ?」
「うん、実はね……」
コウくんの問いかけに、私は少し間を置いてからこう答えた。
「一緒に出かけたいと思って」
どうやら、コウくんにとっては予想外の言葉だったようで、硬直していた。そんなに…………衝撃の事実なこと言ってないと思うんだけど。
どうしてこうなっているのだろう。私には今ひとつ解らない。
「おま、え、正気?」
しどろもどろ状態に陥っているコウくん。そんなコウくんに畳み掛ける様に私はこう返した。
「うん。それとも、私じゃダメ……?」
涙目と上目遣いというコンボを仕掛ける私。私がそれをされると凄く弱いし、コウくんにも効果覿面な筈だ。
「いや、そういうわけじゃないけど……」
「ならいいじゃん。行こうよ?」
「いや今日は予定が……」
「どんな?」
「自宅警備……」
コウくん……それは家から出たくない人が使う常套句だぞ。それに「自宅警備」は予定としてはノーカンだ。よって……
「暇だね。よし、行こっか」
私はそう言って立ち上がった。
「…………分かったよ」
お手上げ状態のコウくんは素直に私の提案を呑む事にしたようだ。そして立ち上がりながら、私にこう告げる。
「準備してくるから少し待っててくれ」
それだけ言うと、コウくんはリビングを出て自室に向かうのだった。
氷川家を後にした私達は駅前のショッピングモールを目指していた。勿論、デートなので二人で仲良く会話をしながら……である。
「そういえばコウくんは、中学時代なにしてたの?」
「部活か?」
「うん」
「部活はバレーやってた」
「踊るやつ?」
そう言って首を傾げる私。それに対してのコウくんは「違う、そっちじゃない…………」と言いたげな表情だった。
「バレーボールの方だ」
「あ、そっちね」
「なんか、俺のイントネーション悪かったかもな…………」
「そんなことなかったよ。それで、成績の方は?」
「一応全国まで行ったよ」
「すごいじゃん」
「ベンチだったけど」
目を逸らしながら答えるコウくん。
…………? 何か言いにくい事柄でもあるのだろうか。だったらそれは本人の為にも聞かずに居た方がいいだろう。
そう私が考えていたらコウくんから質問される。
「急だけどさ、ショッピングモールに何しに行くんだ?」
「決まってるじゃん」
「……え?」
「デートだよ」
私はさも当たり前の様に答えたが、コウくんにとっては衝撃の事実だったようで…………その証拠に硬直しているし。
どうやら「聞き間違い」と思っているっぽいね。これは。
「ごめん、もう一回だけ言って?」
「デートだよ」
私はコウくんに言われたので今日の大切な事項を言った。
「…………そうなんだ」
どうやら、コウくんは自分の予想の範囲を大幅に超える私の回答に思考が回らなくなっているらしい。そこに何かを察した私は小悪魔的な笑みを浮かべつつ、ある事をコウくんに尋ねることにした。
「もしかして、照れてる?」
「あ、え、まぁ…………/////」
既に思考が恥ずかしさで正常の範囲内から振り切れているせいか、照れながらも正直に答えるのだった。その後のコウくんは…………時間的には少しだけど、相当悩んでいた。
「デート…………ね」
「……? なんか言った?」
小声で何か呟いていたコウくんを私は覗き込むように見つめた。
すると、思考放棄によるものなのかは私は知らないけれど、答えに辿り着いた模様のコウくんは
「いや、なんにも」
と、私の言葉を否定した。これを聴いてすぐに納得する私ではない。
「本当にそうなのかな…………??」と若干の疑いの目をコウくんに向ける。
だが、コウくんの何処か吹っ切れたような表情を見て、私はそれを止めた。
そして、私は微笑んでコウくんにこう言った。
「そう。じゃあ──―早く行こ」
「はいよ」
軽く返事を返した
コウくんはポーカーフェイスを貫いていたが、此方から見れば、恥ずかしがっている事がバレバレだった。かくいう私も、実際には内心は動揺しまくっていた。
それは無理もない。誘うときは何も感じてなかった。けど、私は今、初戀の人とデートをしている。そう意識した途端に恥ずかしさがこみ上げてきたのだ。
幾ら、幼馴染だからって人見知りは発動せずとも、恥ずかしいもんは恥ずかしい。
「この先、無事にボロを出さずにデートを終えることが出来るのか」
この心配を抱えながら…………。
Side_Out……
To Be Continued……
如何だったでしょうか。
甘酸っぱいねぇ・・・・やっぱり。
などと書いてて羨ましい思いで一杯だった作者なのは別の余談。
動揺しすぎて「別」を「ばえつ」と何度もタイプミスするくらいに(苦笑)
このお話の続きは洸夜君サイドの後に投稿したいと思います。
最後にですが、此方から持ちかけたコラボ企画を快く引き受けてくださった希望光さん。誠にありがとうございます。
また次回以降も宜しくお願いします。
それではまた次回のお話でお会いしましょう。
ばいばいっ( ´・ω・`)ノ~バイバイ