トラブルホイホイな男が、ガラル地方に行くようですよ 作:サンダー@雷
その内覚醒ダンデと覚醒(笑)ワタルのポケモンバトルも書いたみたい気もする。結果? 正義は勝つだよ。
あとアンケートやってます。一度やってみたかったんです。許してください、なんでもしません。
ターフタウン。
そこはのどかな空気漂う小さな町。緑豊かな自然の楽園は、どこかマサラタウンの記憶を呼び起こす。
そしてすり鉢状の窪地に建っているのはターフスタジアム。ジムリーダー・ヤローが待ち構えているジムチャレンジ最初のジムだ。
ガラル鉱山、4番道路を抜けてようやく到着したユウリは、スタジアムを見て目をキラキラと輝かせていた。
「やっと着いたですよ、ターフタウン! さっそくジム戦の予約をしてやるです!」
元気をそのままに、勢いよく走り出したユウリは緩やかな坂を降りてスタジアムへと入って行った。
「そんな急ぐと転びますよ……行ってしまいました」
「ユウリはどこにあんな元気があるのよ……」
少し疲れ気味なソニアは引き気味に言った。
「まあ、子供の体力は凄まじいですからね」
そして成長も早い。
実戦経験を積む目的の洞窟内でのバトル。10勝くらいできるだろうと踏んであの条件を出したのだが、まさか20勝してくるとは思わなかった。それも一度も負けずにだ。
どうやら、ユウリの才能は私が思っていたよりも大きいもののようだ。優秀な方だとは感じていたが、この分だと私の弟子の中でも1番才能があるかもしれない。
それ故に、彼女が大成するかは私の腕一つにかかっている。
やれやれ、責任重大だな。
ふうと吐いた息は、ターフタウンの澄んだ空に消えていった。
□
ジム戦の予約を終えたユウリと合流し、私たちは腰を落ち着けるために一度宿泊を予定していたホテルにチェックインした。
そして話があるとロータリーにユウリとソニアを呼び出した。
「それで話って何、オレンジ?」
ソニアが言う。
「ソニアにはそこまで関係ない話ですよ。明後日のユウリのジム戦の件についてです」
ジム戦と言うとユウリは顔を引き締める。
ちなみにジムチャレンジの規模のわりに予約してから早いと思うかもしれないが、すでにジムチャレンジが開始してから半分くらい過ぎている。ユウリはスタートが遅かったのだが、早くにチャレンジを始めていた組は一つ目のジムなど大体クリアしている。
そのため、今更一つ目のジムを受ける人間は少ないのだ。
「先日のガラル鉱山では、実戦経験を大いに積めたと思いますが、ジム戦はまた空気が違います」
「めっちゃつえぇですか?」
「それもありますが、ジムリーダーというのは特殊な立場なのですよ」
「「特殊な立場?」」
ユウリとソニアは首を傾げる。
「はい。では、ユウリ。あなたが明後日挑戦するヤローさんは、くさタイプの使い手です。あなたはどう攻めますか?」
「そりゃぁ、タイプ相性のいいアオガラスとラビフットでガンガン押して行けば……痛い痛い痛いッッゥ!? は、鼻! 鼻もげる!?」
「あなたはバカですか? あ、すいません。アホでしたね」
「それ意味変わらないァァァァァ!? やめて、やめ、やめろー!」
私は一度摘んでいたユウリの鼻を解放する。
「はぁ、はぁ……。いきなり何しやがるですか!? 私そんなおかしなこと言ってなあァァァァァ!?」
「どうやら、なぜ私がアホと言ったのか理解できていないようですね。相手はくさタイプの専門家ですよ? 相手が自分と相性がいいポケモンを出してくることなんて想定しているに決まっているでしょう? それをあなたは単純極まりなく、タイプ相性だけで勝とうとしているんですよ。これがどれだけ愚かなことか分かりますか? あなたは目の前に罠があると理解しながら、何の対策もなしに突撃しますか?」
「しません、しません、しません! 私が悪かったから放してぇぇぇ! 鼻が、鼻がァァァァァ!?」
「……まぁ、いいでしょう」
再度鼻を解放する。
赤く腫れた鼻は苺のようだ。食べたくはないが。
「ううっ、鼻がもげたらどうしてくれ……ますですかぁ……」
「ふむ、さすがに学習したようですね」
私が摘む形を作ると、ユウリは消沈していった。
そして鼻をガードしながら、傍観していたソニアの方を見る。
「ソニアさん、これ虐待ですよ! 助けてくださいです!」
「えぇ……? でもユウリも楽しそうだし、いいんじゃない?」
「ああ!? 面倒なので関わりたくないって顔に書いてある!?」
信じていたソニアにも裏切られ、ユウリはショックを隠せていないようだった。
「さて、そろそろ本題に入りますか。ユウリ、今からあなたには私とバトルしてもらいます」
「バトル!? 本当に? 本当に師匠が相手してくれるですか?」
「そう言っているでしょう」
「やったああ! ようやくまともな修行っぽいことしてもらえそうです!」
ぴょんぴょんと飛び跳ねて喜びを表現する。鼻の痛みなどどこかは行ってしまったようだ。
やはりこの子アホのようだ。
「バトルは二対二のシングルバトル。そして私は二体ともくさタイプのポケモンを使用します」
「それってもしかして……」
「さすがソニア。察しの通り、私が仮想ヤローさんとなってユウリとバトルします。まあ、さすがにポケモンやバトルスタイルごと仮想は難しいですが、くさタイプの特徴的な動きなら再現できます。画面と睨めっこしているよりは練習になるでしょう」
「なるなるです! じゃあ、さっそくバトルフィールド行こうです!」
「先に行ってください。私はポケモンたちをオーキド博士から送ってもらうので」
「了解です!」
ユウリはフィールドに向かって、ホテルの外に走って行った。相変わらず忙しない。
さっそくポケモンを送ってもらおうと、ホテルに常設してある通信機器(ポケモン転送装置付き)へと向かうと、なぜかソニアも付いてきた。
「どうして付いてくるんですか?」
「私だって研究者の端くれよ。世界的なポケモン研究の権威であるオーキド博士に挨拶くらいしておきたいじゃない。それとも私がいると邪魔?」
「そんなことはありません。ただ……面倒なことになりそうな予感がしまして」
「?」
私の曖昧な口ぶりに首を傾げるソニア。
私が番号を入れて通信応答を願い出ると、数十秒ほどで応答があった。暗かった画面に絵が映る。
そこにいたのはオーキド博士ではなく、ナナミだった。相変わらず綺麗だが、心なしか少し眠たげである。
『どうしたのオレンジくん、こんな時間に?』
「こんな時間? 今はこちらは14時ですが……」
「ねぇ、オレンジ。これ今カントーにかけてるんでしょ? たしかこっちと向こうじゃ時間が違うんじゃなかった?」
「ああ、そうか。時差があるのを失念していました」
ガラルとカントーでは9時間ほど時差がある。こちらが14時ということは、あちらは今頃23時だ。
だからナナミが出たのか。歳をめしてるオーキド博士はすでに寝ている時間だ。
『ともかく、特にトラブルが起きたわけじゃないのね?』
「ええ、大きなトラブルはないですよ」
「あんた崖に落ちたりしてなかったけ?」
「あの程度ではトラブルには入りませんよ。日常茶飯事レベルです」
「そんなわけないでしょ!?」
『……誰かいるの? 女の子の声が聞こえるけど』
ソニアの声が通信に入ったのか、ナナミは訝しんだ表情で聞いてくる。
どちらにせよ紹介するつもりだったし、ちょうどいいタイミングか。
「はい、いますよ。ソニア、画面に映るようにもう少しこっちに来てください」
手招きする。ソニアは少し照れ臭そうにしながら近づいてきた。
「こちらは私が今一緒に旅しているソニアです」
「は、はじめましてソニアです。よろしくお願いします」
『ええええぇぇぇ!? オオオオオ、オレンジくん!? いつの間に彼女作ったの!?』
ちょっと待て。
「……違いますよ。ソニアはこちらの地方の研究者で、ただの研究の同行者ですよ」
『あ、そうなの。ごめんね、早とちりしちゃって。ソニアさんもごめんなさいね』
「いえ、大丈夫でしゅ」
あ、噛んだ。
よく見るとソニアは顔を真っ赤にして俯いていた。どうやら、噛んだのが思ったより恥ずかしかったようだ。少し間がおかしい気がするが、気のせいか。
「ナナミさん、雑談はその辺りにしてもらえますか?」
『あ、ごめんね。オレンジくんが年頃の女の子連れてるのが珍しくて。いつも旅する時連れてるの子供だったから』
「……その言い方だと、色々誤解を生みそうなのでやめてもらえますか?」
まるで私が子供を連れて歩く性癖を持っているようではないか。まあ、実際地方で旅する毎に子供を連れて旅しているから、完全に否定はできないのだが。
私は引いた目になっているソニアに向けて。
「子供というのは弟子か、勝手に付いてきた人ですからね? 私が好んで連れていたわけではありません」
「ああ、そうだよね」
若干ホッとしていたところを見ると、本当に誤解されかけていたようだ。同行者にロリコン扱いされるのはきつい。
「ポケモンを送ってもらいたいのですが、〜〜〜と〜〜〜を送ってもらえますか?」
『はい、承りました。五分くらい待ってて」
「分かりました」
画面に保留中という文字が出てくる。
初対面の人間が消えたことに緊張が和らいだのか、ソニアはホッとしたように。
「綺麗な人ね。それにこっちは女性の研究者って少ないから、何だか親近感湧いちゃった」
「ガラルではそうなんですか? うちの研究所には女性の研究者が多数在籍していますけど。まあ、ナナミさんはその中でも特に優秀ですが」
「そうなんだ。何を研究しているの?」
「たしか、随分前にポケモンの懐き度とマッサージの効果性について論文を発表していましたね」
「……え、ちょっと待って。それって世界的に有名な論文よね? おばあさまが興味深そうに読んでたから私も見たことあるけど、あれって7年くらい前の論文よ。ナナミさん何歳なの?」
「今年25歳ですね。論文を出したのは18歳の時です」
「えぇ……すごい」
研究者故に余計に苦労が分かるからか、ソニアは心の底から関心していた。
たしかに、男社会で保守的な老人が多い中、若い上に女のナナミの理論を潰そうと何人もの有名博士が異議を申し立てようとした。それをナナミは真正面からすべて叩き潰し、理論を世間に広めた。
それがどれだけすごいことかは、一般人に説明するのは難しい。
「でも、あんな綺麗な人がそんなすごい論文発表してたら、もっと顔を知っててもおかしくないと思うんだけど……。私が不勉強なだけかな?」
「そんなことありませんよ。ナナミさんは、裏方が好きということでメディアへの顔出しをほとんど断ってますから。オーキド博士も協力し、かなり厳格な情報規制をしているので、他地方の人間が情報を得るのは至難の技でしょう。なので、ソニアが知らなくても無理はありません」
「へぇー。カッコいい」
たしかにカッコいい。
だが、そろそろ身を固めて欲しい気もする。研究所の同僚たちがいつまでも夢を見ていて、正直痛々しいのだ。マサキもとっとと覚悟を決めて欲しいものだ。
「さすがは世界のオーキド研究所。研究者1人でも格が違うわ。親近感湧いちゃったなんて言ってた自分が恥ずかしいわ……」
「そんな卑屈になる必要ないと思いますよ? ソニアも十分優秀なんですから」
「ありがとう。お世辞でも嬉しいわ」
お世辞のつもりは一切ない。というか、私は気は使うがお世辞は言わない。そろそろ分かってくれてもいい気がするが。
伝えようかと思った矢先にナナミが戻ってきた。結局話す流れが切れたままになってしまった。
□
「おせぇですよ師匠! 私はもう待ちすぎて、くたびれちまったです!」
ユウリはバトルフィールドのトレーナーが入る四角い白線の中で、腕組みし頬を膨らませながら言った。
「遅いって10分くらいでしょう? そのくらいでブーブー言わないでください」
「ブーブー」
「はぁ、全く。では、豚さんがうるさいのでさっそく始めますか。ソニアは私たちのバトルを録画しておいてもらえますか?」
「分かったわ」
ソニアにビデオカメラを渡して、私はユウリとは逆の白線の中に向かう。
「ソニア、掛け声をお願いします」
「オッケー。それじゃあ、バトル開始!」
「行くですよ、アオガラス!」
「ガラァ!」
「行きますよ、エルフーン!」
「エルエル」
ユウリはひこうタイプのアオガラス、そして私が出したのはくさ・フェアリータイプのエルフーンだ。
当然だが、タイプ相性はアオガラスの方が有利だ。
「先手必勝! アオガラス、スピードスター!」
「アオガァッ!」
いきなりつっこむのではなく、遠距離攻撃で様子を見ようとしている辺り成長しているようだ。
「エルフーン、コットンガード」
「エル!」
コットンガードは防御力を上昇させる技なので、特殊技のスピードスターには基本的に意味はない。
しかし、能力上昇系の技がそれだけしか使い道がないとは言っていない。
エルフーンは大量の綿を纏いうめつくされた。スターが綿を貫くが手応えはない。
「な、なんでスピードスターがあたらねぇですか!?」
「たしかに、スピードスターは必中技です。しかし、コットンガードの綿はあくまでエルフーンの一部という扱いです。故に、必ず当たるという効果は、綿に当たった時点で満たしているんですよ」
「意味わかんねぇです!」
「技の構造をきちんと理解していれば、誰でもできる簡単な応用ですよ。まだまだ勉強が足りませんね」
まあ、学者レベルでも理解できるのは半分ほどだと思うが。
「今度はこちらから。エルフーン、どくどくです!」
「エルフッ!」
綿から脱出したエルフーンは、紫色のエネルギー体をアオガラスに投げる。
目にも止まらぬ速度で投げられたエネルギー体に、アオガラスは避ける暇もなく毒された。
「速い!?」
「エルフーンの特性はいたずらごころ。補助技の発動速度は半端じゃありません。そしてどくどくの毒は猛毒です。時間が経つ毎にダメージは大きくなっていきますよ」
「ぐぅ! アオガラス、こうそくいどうです!」
「ガラァ!」
ユウリはすばやさを上げることを指示する。
どうやら、少しでも能力を上げて突破口を作りたいようだ。だが、甘い。ユウリはいたずらごころという特性の本質を理解していない。
「エルフーン、追いつけますね?」
「エルエル」
コクコクと首を縦にふる。
それと同時に飛び出したエルフーンは、速度を上げたアオガラスにあっさりと追いついた。
「はあ!? こっちはすばやさ二段階上げてるうえに、空中が主戦場なんですよ! なのに、なんで追いつけるですか! 頭おかしいんじゃねぇですか!?」
「いたずらごころに、すばやさの概念はありません。補助技である限り、どんな速度をも超越します」
「ずるいです! チートです! インチキ特性も大概にしろです!」
別にインチキというほどのものではない。いくらでも対策のしようはある。
「エルフーン、アンコール」
「ちょ、ま!」
「エルエルエル」
「アオガ!?」
アオガラスは自分の意思とは無関係に出されたこうそくいどうに戸惑ったような鳴き声をあげる。
これがアンコールの力だ。一定時間、自分の意思とは関係なく直前に使用した技を強制されるのだ。
「わあああああ! 止まってくだせぇ、アオガラス!」
「無駄ですよ。アンコールにポケモンの意思に関係ありませんから」
頭を抱えているユウリに、私は非情な一言を告げる。
「アオガ……」
そして散々飛び回った疲れと、猛毒のダメージで限界が生じたのかアオガラスは落下して、目を回して倒れ込んだ。
「アオガラス戦闘不能ですね」
「お疲れ様ですアオガラス。ゆっくり休んでくれです」
タイプ相性で勝るポケモンになすすべなくやられたのがショックなのか、ユウリは少々気落ちしていた。
しかし、明後日はジム戦本番。これではいけないと思い至ったのか、頬をパンパンと叩いて気を引き締めていた。
「行くですよ、ラビフット!」
「ラビフッ!」
出てきたのは、ユウリのポケモンのエースであるラビフット。
「お疲れ様です。戻ってください、エルフーン」
「エルエル」
散々相手を翻弄して満足したのか、エルフーンは笑顔で戻ってきた。
「行ってきなさい、キレイハナ!」
「ハナァ」
キレイハナはフィールドに出ると同時にくるくると舞を踊り始める。その舞は優雅でとても美しい。
ガラルにはない文化だが、ソニアはその美しさに見惚れているようだった。
「先行はどうぞ。好きに攻めてきて構いませんよ」
「嫌な予感しかしないですが……ええい、やんなきゃ始まらねぇです! ラビフット、ビルドアップからのニトロチャージ!」
「ラビフッ……ラビラビラビ、ラビフッ!」
ラビフットは能力を上昇させてから炎を纏い突撃してくる。その速度は以前戦った時よりも確実に上がっている。
バッチ一つ目レベルなら止めるのは容易でない威力だ。
「キレイハナ、はなふぶきで止めなさい」
「ハナハナァ」
キレイハナが回転し始めると、次々とピンク色の花びらが舞い飛びいくつもの層を作っていく。
ラビフットは1つ、2つと突破するが3層目に到達するところで競り負けた。
足を引きずるように後退する。
「大丈夫ですか?」
「ラビフッ!」
所詮は威力半減の技だ。手加減もしているから、そこまでダメージはないようだ。
「キレイハナ、ムーンフォースです」
「ハナハナァ!」
キレイハナが元気玉の力をためる悟空のように手をあげると、ミニサイズの月のような光が上空にできる。腕を振り下ろすと、光はラビフットへと向かっていく。
「ラビフット、にどげり!」
「ラビフッ、ラビフッ!」
タイミング的にかわせないと判断したのか、ラビフットはにどげりで光に対抗する。
光とにどげりがせめぎ合う中。
「さらにニトロチャージです!」
「ラビラビラビ、ラビフッ!」
重ねてニトロチャージを仕掛けて、光をなんとか突破した。
「そのまま突っ込めです!」
「ラビフッッッ!」
その勢いのまま、ラビフットは炎を纏い突進してくる。すばやさを二段階上げたニトロチャージは、凄まじい速度だ。
「なるほど、成長してますね。まあ、まだまだですが。キレイハナ、リーフストームです」
「ハナァ、ハナァァ!」
緑色の螺旋状の光線がラビフットを飲み込んだ。
まるで洗濯機に入れられた服のようにラビフットはかき回される。そして、光線が四散すると、中から目を回したラビフットが出てきた。
「ラビフッ……」
「ここまでですね」
私がそう呟くと、一気に緊張が解けたのかユウリはゴロンとその場に大の字になって倒れ込み。
「はああああ! また負けたです!」
天に向かって文句を言うように叫んだ。あまりショックはないようだ。
私はユウリの方に歩く。それと同時にソニアもユウリの方に歩いてきていた。
目が合うとにこりと笑顔を向けられた。観戦が楽しかったのだろうか。
「どうでしたか、今回のバトルは?」
「すっげぇやりにくかったです!」
「具体的にどの辺りが?」
「最初のコットンガードもそうだし、はなふぶきの使い方とか、なんだかずっと試されているような気分だったです」
アホの子ではあるが、バトルに関してはいやに感がいい。先程のバトルの趣旨を本能的にであるが、理解しているようだ。
「その通り。私はジムリーダーは特殊な立場と言いましたが、まさしくジムリーダーの仕事とはチャレンジャーを試すことなのです」
「どういうことですか?」
「噛み砕いて言うと、壁を用意し、それを突破させることでチャレンジャーの成長を促すということです」
「要は踏み台になるってこと?」
「そうです」
その上である程度の実力を維持して、プラスこの地方ではエンターテインメント性もつけなければならない。
トレーナーなのに、勝利することを求められていない。ジムリーダーとはただバトルが強いだけでは務められない特殊な職業なのだ。
「では、ジムリーダーの説明はこの辺りにして、次はくさタイプについて質問します。どうでしたか、くさタイプは?」
「うざかったです」
「もう少し言い方ないんですかねぇ……まあ、いいですけど。くさタイプの特徴は豊富な補助技と威力の高い特殊技を組み合わせたコンビネーションです。くさタイプは一見弱点が多く使い難いと認識されがちですが、実は使い方によっては、とても強力なポケモンなのです」
「なるほど……。ということは、ヤローさんは今師匠が言ったことを意識して戦った方がいいってことですね?」
「当然です。それプラス、ダイマックスのバトルも頭に入れておかねばなりません。まあ、そこはぶっつけ本番でなんとかしてください」
「急に投げやりになったです!?」
仕方ないだろう。私はダイマックスを使えないのだ。そもそも、教えようがない。
最後には納得いかないようだが、ユウリは概ね理解したようだ。
「よし! これでターフジム対策はバッチリです……」
「なわけないでしょう」
「え?」
「たった1回のバトルで対策し終えるなら、ジム戦で挫折する人間なんていないんですよ。ここからあと10戦はやりますよ」
「ええ、でも私のポケモンどちらも戦闘不能……」
「あ、それなら問題ありませんよ」
私はバッグから大量のげんきのかけらとすごいきずぐすりを取り出して。
「これだけあれば足りますよね?」
何かを察したのか、ユウリの顔がサッと青く染まった。
ギギギと重くなる身体をなんとか動かして、ソニアの方を見る。助けを求めているようだが、ソニアはわりとマンツーマンの修行には憧れを持っている。おそらく、あの放任主義のマグノリア博士が関係しているのだろう。
故に、その願いは届かない。
「頑張ってねユウリ! 私もサポート頑張るから!」
「あ、ああ……はい」
最後の希望に笑顔でサポートすると言われてしまいユウリは地獄を覚悟して、がくりと首を折った。
エルフーン
イッシュ(1回目)の旅でゲットした。
どくどくで相手を倒すのがなにより快感。
技は、どくどく、アンコール、コットンガード、ぼうふう
キレイハナ
ジョウト地方の旅でナゾノクサの時にゲットする。
踊るのが好き。エリカにも認められるほどの舞を見せる。
技は、はなふぶき、ムーンフォース、リーフストーム、こうごうせい
設定書き尽くしたんで、こっからは今までの同行者についてや色々なことを質問形式でオレンジに聞いているという設定にしていきます。
Q,1番弟子は?
橙「それがバトルの実力という意味か、私の個人的な評価を聞いているのかわかりませんが、前者はセレナ、後者は圧倒的にヒカリです。ヒカリが1番可愛いです」
※アンケートについて
アンケートは一応多数票のところを2話ほど短編を書くつもりです。
イッシュは二回あるので、各1話ずつを予定しています。
カントーとジョウトは今のオレンジと性格がかけ離れている上に、本編に多少関わる部分があるので今回は入れていません。
締め切りは適当です。
見たいのは?
-
オレンジがアニメ世界に迷い込んだら
-
オレンジがポケスペ世界に迷い込んだら
-
オレンジが女の子だったら
-
オレンジの日常