紐神様
ガタゴトガタゴトガタゴトガタゴトゴトン
微睡む意識に聞こえていた馬車が移動する音が聞こえなくなる。
「…っん…ついたのかな?」
目を開き周りを見渡す。
大きな外壁はまるでお伽話に出てくるお城のようで大通りは城下町のようだ。
「ここが…オラリオ…」
あまりに予想よりかけ離れていてより僕は心踊った。
「ここから、僕の冒険が始まるんだ…」
そして僕はおじいちゃんに教わった事を思い返しまずギルドに向かう事にした。
「えっと確かギルドはバベルの近くって話だったけど…」
しばらくバベルに向かって歩いていたが予想以上に人が多い。今にも人に流されそうだ。
「おっとと…あぶないあぶない」
人にぶつからないよう気をつけながら道を進む。
暫くすると冒険者らしき人達が沢山見えてきた。
それと同様に冒険者が出入りする建物も見えてきた。
建物をよく見ると共通語でギルドと書いてあった。
「よしっ取り敢えずファミリアの所在地と地図を借りないとな」
ギルドに足を踏み入れると視線が僕に集まる。
(うっ…やっぱり僕ってそんなにひ弱そうに見えるのかな…)
そんな視線に耐えられなくなり僕はさっさとカウンターに向かう。
「すみません、ちょっとお聞きしたいんですけど…」
「はい、本日はどう言ったご用件でしょうか?」
「あの、実は冒険者になりたくて、今日オラリオに来たばかりなので、ファミリアの所在地と地図をお借りしたいんですが…」
「分かりました、では職員を変わりますのであちらの席でお待ち下さい」
「分かりました」
そう言われて指定された席に着く、しばらく待つとギルドの職員さんがこちらに歩いてくるのが見えた。
「はじめまして、今回ご用件を対応させていただくエイナ・チュールです。よろしくお願いします。」
そう挨拶をしてきた。
(綺麗な人だなぁ……)
そう惚けていると心配そうに声をかけられた。
「あの…大丈夫ですか?」
「あっはい、すみません。僕はベル・クラネルです。今日はよろしくお願いします」
「では、こちらが地図とファミリアの所在地です。何日ほど地図をお借りになりますか?」
「えーっと、取り敢えず余裕を持って3日でいいですか?」
「はい、では3日で300ヴァリスになります」
「えっと…はい、これでお願いします」
「はい…では確かに」
「ありがとうございます、チュールさん」
「いえいえ、ではクラネルさん、3日後お待ちしております」
チュールさんから地図を借り僕はギルドを後にした。
そこからは最悪と言ってよかっただろう。
やっぱりと言うべきか僕の外見はぱっと見、ひ弱な少年にしか見えないようで、どのファミリアにいっても門前払いを喰らうか、ファミリアに入るためのお金を用意してこいなど様々だった。
そして30件目のファミリアに門前払いを喰らった、更に今日の宿をどうしようか考えて歩いていると道に迷ってしまった。
「どうしよう…しかもここ確か…ダイダロス通りだっけ?……何ここ、どれだけ複雑なんだろう…もう迷路だよ…」
途方に暮れて迷っていると
「大丈夫かい?君?」
そう声を掛けられた。振り向くとそこには女性しては大きき胸を持ちながらも、容姿は少女を思わせるような女性が立っていた。
あまりに可憐ながらも不思議な雰囲気を出す相手に僕は少し警戒をしたが、そんな事をしてる暇はない事を思い出し、正直に話す事にした。
「実は……」
しばらくして話終わるとその少女は
「なら、僕のファミリアに入らないかい?」
そう言ってきた。
「えっ?もしかして、神様だったんですか?」
「君もそんな風に思ってたんだね…」
「あぁっ!ごめんなさい!そういうつもりで言った訳じゃ!」
凹んでしまった神様をなんとか元気になってもらい話の内容を戻す。
ちなみに神様の名前はヘスティア様と言うらしい。
「すみません神様、それで、ファミリアに入らないかいって言うのは…」
「あぁ、ごめんね。実を言うと僕はまだ眷属がいないんだ、だからねベル君みたいな子が眷属になってくれたら嬉しいなぁって」
その話をしている時の神様はとても悲しそうだった。さらに僕にはこう言っている様にも聞こえた。
「僕を1人にしないでくれ…」
その言葉は卑怯だ。
そう思ってしまった。
僕も1人だ、唯一の肉親のおじいちゃんさえ死んでしまった。
だけど、こうも思えた。僕はこの神様と会う事が運命だったのかもしれないと。
だからだろう、僕はすんなりとこの言葉を紡いだ。
「はい、神様。僕を眷属に、家族にして下さい」
と。
それから僕と神様は、神様がお世話になっていると言う本屋さんで神の恩恵を刻む儀式をした。
神様はファミリアのホームでやりたかったと言っていたが僕はこれでも構わないと思った。
そしてステイタスを確認していた神様が変な声を上げた。
「どうしたんですか?神様?」
「あ、あぁ、ごめんよベルくん。恩恵をあげたばかりなのにベルくんはスキルを発現してたからびっくりして…」
「え?スキルですか?」
「うん、はいこれ」
ベル・クラネル
Lv. 1
力: I 0
耐久: I 0
器用: I 0
敏捷: I 0
魔力: I 0
NT : I
《魔法》
《スキル》
【NT-D】
・特定条件時強制発動
・全ステイタス上昇
・擬似ランクアップ
【
・NT-D発動時強制発動
「なんですかこれ…」
「僕も初めて見るよ、こんなスキルは…」
僕自身も唖然としてしまった。NT-Dというスキルは発動条件詳しく書かれていない、しかもその下のスキル
関連のあるスキルだと言うのは分かるけど一体どんな事が起きるのか分からない。
どうしたものかと考えてるとお腹がなる音が聞こえた。
「お腹空きましたね」
「そうだね、もうそんな時間か」
「神様、ご飯食べに行きませんか?」
「おっ!いいねベルくん!」
「でも、僕今日オラリオに来たばっかりなのでいいお店教えて下さい」
「まっかせてくれたまえ!」
スキルの事は後でまた考えよう。それよりも今は、
「神様、これからよろしくお願いします」
「あぁ、僕こそよろしくな!ベルくん!」
この神様とご飯を楽しく食べに行こう。
この小説を読んでいただいてありがとうございます。実を言うと作者は、ダンまちの知識がアニメからしか得てないので、ベルくんがオラリオにきた時のお話を詳しく知らないのです…なので今回の話はかなりの難産でした…
さて、これでベルくんはヘスティアファミリアになった訳ですが、スキル、とんでもないものが発現してましたね。あとは発展アビリティにNTが…これからベルくんはどうなっていくんでしょうかね。
また近いうちに更新しますので、楽しみにゆっくりとお待ち下さい。