アナザー・シャングリラ(って呼ばれるようになりたい)   作:マクバ

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導入っぽいのだけ書いてみた。クオリティがうんち


楽茜
光属性ちゃんの光溢れるルート


 シャンフロ界隈を賑わせるスーパーニンジャガール秋津茜。泥沼のリアルバレ争いが繰り広げられている旅狼の中で唯一誰ともリアルの接点がない光溢れる女の子。乱数の女神に愛され、常に天真爛漫な太陽の如く輝いてる女の子。そんな彼女が

 

 

「隠岐紅音です! 初めまして! でも何だか初めて会った気がしないです!」

 

 妹の友達だった。アバターでは仮面を被っていて普段はほとんど見えないが、顔のパーツも似ているし、声も喋り方似ている。名前もあれが本名をイジった形ならありえそうだ。そして何より、その太陽のような輝きの雰囲気はまさしく彼女そのものだった。

 

 ゲームとリアルを混同しない。VRが世に広まる前から声高に言われ、VR全盛期となった今ではゲーマーの中でも不問律として広まった単語に俺は真っ向から反していた。

 

 秋津茜って言葉に聞き覚えある? そう聞けば全てが分かる気がする、向こうも初対面な気がしないと言っているし。だけど聞けなかった。聞いたらホントにリアルとゲームを混同して戻れなくなりそうだった。

 

「陽務楽郎です。よろしく。多分初対面だと思うけどそう言われるとそんな気もしてくるな」

 

 だから俺は気づかないフリをする。この行為に意味があるのかは自分でも分からない。俺の知ってる秋津茜の性格ならパッと聞いた方がいいような気もする。だけどあえて聞かない。本当に、本当に運命というものがあるのなら、きっと聞く必要はない。そんなロマンチストな考えが脳裏によぎっていた。

 

「なにー? 2人とも一目惚れしたの?」

 

「そんな訳あるか!」

 

「瑠美ちゃんのお兄さんかっこいいですね」

 

「紅音ちゃんマジー? この人半分引きこもりのゲーマーだよ?」

 

「引きこもりじゃねぇよ」

 

 ちゃんと外に出て運動してますがな! 最近のゲーム業界はそういうのうるさいんだぞ。

 

「私もゲームやってますよー! 楽しいですもんね!」

 

「え!? 紅音ちゃんマジ?」

 

「マジのマジです!」

 

 このままなし崩しにシャンフロの話題になるのを何となく避けたかった俺は急に別の話を切り出すことにした。

 

「そういえばさ隠岐さんは何か部活とかやってるの? ほら、うちの瑠美はバイトと邪教に青春を捧げてるからさ」

 

「邪教?」

 

 首をぐりんとこちらに回しながら瑠美が聞いてくる。ホラーゲームなんかより数百倍怖いんだけど。心無しか目が濁っているようにも見える。やっぱり邪教じゃないか! 

 

「いや、今のは言葉の綾でな」

 

「どういう綾か気になるけど見逃してあげる」

 

 何とか邪教の儀式の生贄になるのは避けれたようだ。

 

「で、隠岐さんは何部なのー?」

 

 わざわざ知っていることを知らないフリして聞く。確か秋津茜は陸上部だったはずだ。

 

「陸上部ですよー!」

 

「茜ちゃん超足速いの!」

 

 あぁ確かに走るの好きそうだったな。そう思い、自分はシャンフロの中の彼女をかなりよく見ていたんだなと自覚する。リアルとゲームを正常に分けられなくなっていく。

 そこまできて自分はゲームとリアル、秋津茜と隠岐紅音を重ねなたくないがためにシャンフロの話題を避けたいと思っていることに気づいた。そしてサンラクと陽務楽郎を重ねて欲しくないとも。これは自分が今までリアルとゲームの中を完全に割り切っていたからか。結局リアルの恋愛事情にゲームが絡んでいる時点で、ゲーマーとしてある種失格なのかもしれない。

 自身の中で言語化すら出来ていない感情に戸惑いながらも俺は彼女の笑顔に見惚れていた。

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