バリケードが崩れたぞー大変だ―(すっとぼけ)
という訳で現在三階の廊下がゾンビクロニクル開幕寸前です。
三か所ある階段のバリケードの内崩れた一つに駆けつけて迫りくる”彼ら”を粉砕する作業が始まります。その中で無事スタンドちゃんが噛まれたら、お別れ告げたあと音楽プレーヤー爆音で再生しながら下に降りて”彼ら”を下に誘導したあと自分が”彼ら”化する前に自害すればOKです(ド畜生)
え? 下校放送? 雨なので電気が足りません(無慈悲)
どうやら真ん中の階段のところのバリケードが突破された様子。ではユクゾー!(カーン! カーン! カカカカーン! デンッ!) あ、りーさんとゆきちゃんには消火器とか持って別のバリケードの様子見てきてもらいます。
バリケード跡地まで行ってみると、やはり”彼ら”がいっぱいいますね。しかしこっちにはシャベルゴリラと覚悟キメためぐねえと意外に強いチョーカーさんがいるんだよ!
……あれ? これ噛まれる要素ある?
いや、きっと何かあるはずだ。
ほら、めぐねえが勢い余ってバリケードの残骸で躓いて転んだ! その隙を見逃すハードコアモード”彼ら”ではない。
わーめぐねえあぶないー(棒読み)……って、いやマジであぶねえな! 飛び込んで庇うぞ! うおおおおおおおお間に合えええええ!(必死)
オラァ!(貧弱紳士タックル)
ふう、何とかめぐねえは噛まれずに済んだぜ。
「あやああああああああああああああああ!」
くるみちゃん絶叫。まあ、そうなるな。でもその叫び声でいっぱい”彼ら”が集まってくるのでさっさと放送室に立てこもってくれる?
チョーカーさんは言葉も出ない様子。
そして一番ひどいのがめぐねえ。
【キャラ視点】
めぐねえ……
「そ、そんなっ! 私を庇って……?」
佐倉慈……失礼ながら、最初は少々頼りないところもあった。それでもすぐに唯一の大人として立ち上がり、これまで皆を導いて来てくれた。ここで彼女が居なくなってはダメだ。そうなったら学園生活部の運命は大きく変わってしまう。それも悪い方へ。
そんな恩師の震える声を背に、押し倒すようにした”彼”の首にスコップを突き刺す。力がないせいで少し時間がかかるので、これまではこんな攻撃の仕方はとても出来なかったが、既に噛まれてしまった今では何も問題ない。
ぐったりと動かなくなった”彼”から離れると、振り向いて仲間たちの様子を見てみる。
様々な表情を浮かべているが、そのどれもが衝撃と、遅れてきた悲しみに彩られている。こういう表情をしてくれるくらいには好かれていたようだと嬉しく思う反面、自分がこれからどうなるのか考えて、心の奥から湧き上がってくる恐怖と未練に打ちのめされる。だが彼女らに縋りついて泣き叫んでいる場合ではない。こうしている間にもバリケードの崩落音を聞きつけた”彼ら”が次々と向かって来ようとしている。
「みんな……私が下の階に引きつけるから、放送室に戻ってて……あいつら、夜になったらいなくなるから、バリケードも直せるとおもう」
「お前は!? それじゃあ、お前はどうなるんだよ!?」
「……もう、助からない」
「~~~っ!」
助からないと言ったところで慈の肩がビクリと跳ねる。紋を見つめる瞳は大きく見開かれて涙がこぼれ、口は酸欠を起こした金魚のように開閉を繰り返す。
「噛まれたせいじゃないよ。元々、もう、あと何日生きられるか分からなかったから」
苦笑するような顔でそう言って激しく咳込む紋を見て全員が押し黙る。ここ数日の紋がずっとそんな調子だったのは見ていたが、まさか死に至るほどの物などとは誰も思っていなかった。
「なんで、言ってくれなかったんだよ……」
「ごめん……本当に死んじゃうほどひどい物なのか、昨日くらいまで確信がなかったし、言ったらゆきちゃん、泣いちゃうかな……とか、いろいろ考えちゃって。怖くて、言えなかった」
「そう、なんだ……誰にも言えなくて、あたしたちも気づいてあげられなくて。辛かったよね……でもさ、そんな、犠牲になるみたいな事しなくていいじゃん……先生は助けなくちゃいけなかったけどさ、何か他に方法はなかったの?」
「嘘……あやちゃん……」
聞こえた声の先を見上げると、階段の上に
悠里には戦い以外で大いに助けられた。学園生活部の結成のきっかけも彼女だ。一つの集団として本当の意味で結束できたのは悠里のおかげといってもいいだろう。
その隣には、紋がいつでも見ていたい人物が、しかし決して見たくなかった表情を浮かべて震えている。
「先生、くるみちゃん、貴依ちゃん、りーさん……ゆきちゃん。今まで本当にありがとう」
「離れても、ずっと一緒だよ」
そう言って学園生活部部員の証であるお守りを持ち上げて見せる。何かの意志に突き動かされるように行った儀式で火をつけたはずだが、焦げた跡などは一切ない。
お守りを見た皆が自分の持っている分を取り出し、握りしめる者や、胸に抱く者、動作は様々だったが、紋の言葉への返答を行動で示した。
それを見届けた紋は踵を返して階段を下りていく。背後から由紀の泣き叫ぶ声や、そんな由紀を無理にでも放送室へ連れようとする胡桃の声……どれも紋のことを想うが故の声が聞こえて涙が止まらなくなる。
その声をかき消すように、上着のポケットに入れてあった音楽プレーヤーの電源を入れ、小型スピーカーにつなぐと音量を最大にした。なぜこんなものをポケットに入れておこうと思ったのかは分からない。だが今の自分にはこれほどあって助かるものもない。何せ”彼ら”を引きつけなければならないというのにもう大声を出す力も、机等の金属部分を叩いて音を立てるような力もろくに残っていない。指先で軽く押すだけで爆音を垂れ流してくれるこの機械の存在に心から感謝する。
大音量で響き渡るのは、数日前に紋が由紀と一緒に聴いていた曲だ。曲名は表示されていないので分からない。その時のことを思い出して、下の階へと向かう足が重くなる。
――今すぐ戻りたい。
そう叫ぶ心の中の自分をねじ伏せて機械的に進んでいく。戻っても彼女らは受け入れてくれるだろう。だがすぐに紋は”彼ら”の仲間入りをして襲い掛かる。だから絶対に戻れない。
――怖い
続々と集まってくる”彼ら”との距離はギリギリだ。少しでも足が止まれば追いつかれて、誘導は失敗する。自分は無駄死に、仲間たちにも危険が及ぶ。だから絶対に止まれない。
――死にたくない
そんな当たり前のことがどうした。彼女らも、そして”彼ら”ですらそうだろう。だから絶対に、仲間だけは死なせない。
大勢の”彼ら”を引き連れて一階に到着した紋は、初日に屋上へ逃げてからずっと持っていたスコップの先を、初めて自分に、それも喉へと向ける。
「みんな……大好きだよ」
それが幽波紋の
次回からようやくタイトル通りになりますね。
予想外に長くなった(白目)