がっこうぐらし! 守護霊ルート通常プレイ   作:景名院こけし

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とうとう今回から幽霊モードなので初投稿です


パート7 こころのきずあと

こんばんは~(産声)

ここから幽霊モード突入です。いやー、皆の行く先で”彼ら”を片っ端からオラオラし続ける無敵のスタープラチナとはいきませんでした。好感度の高い部員が足りなかったのでマジカルパワーも足りず、物理的干渉に制限がついています。周りにあるものをうまく利用するプレイングが必要になってきますね。

 

見た目に関してですが、マイナスフィートの影響を受ける前の状態に戻ります。隻眼も骨折で吊っていた腕も栄養状態最悪な貧弱ボディもすべて元通りの健康体なので誰だコイツって感じになってます。それでも一目でスタンドちゃんだとは分かる程度ですが。

 

さて、では”彼ら”が全く襲ってこない(幽霊なので存在自体ばれない)安全な校舎内を悠々と移動して学園生活部の様子を見に行ってみましょう(ゲス顔)

 

 

 

三階についたぞ!(霧)

……うん、完全にお通夜ムードですね。知ってた(諸悪の根源)

全員、涙を流しながら一言も発することなくうなだれています。ゆきちゃんに至っては精神ダメージが限界に達して倒れた様子。奥の方で寝かされてますね。

ここまで悲しんでくれるくらいの好感度は稼げていたようで一安心。

 

ちなみに仲間といえども霊感ない人に今のスタンドちゃんの姿は見えません。この空気の中で何事もなかったかのようにひょっこり化けて出たら全員別の意味でびっくりしそう(小並感)

このままながめてるのもいいですが、早いところバリケードを直してもらわないといけないので、疲労だけでも今のうちに癒してあげましょう。

 

幽霊モードで使えるコマンドの中には”周囲の仲間のゲージ回復”があります。回復量は大した事ありませんし、クールタイムもそんなに短くないので”彼ら”の目の前だとほぼ役に立ちませんが、こういう安全地帯では非常に有用です。ではスタミナゲージを選択してちょっとずつ回復開始。

 

しばらくするとくるみちゃんが立ち上がってドアの外の様子を伺い始めました。

 

「……よし、居ない。今ならバリケードを直しに行ける。動けるやつはついてきてくれ」

 

寝ているゆきちゃんを除く全員が立ち上がりますが、めぐねえだけはゆきちゃんの傍についていてくれ、ということで置いて行かれることになりました。めぐねえの精神状態は倒れたゆきちゃんの次にひどいのでもうしばらく休ませておこうという配慮でしょう。もちろん倒れたゆきちゃんを一人で放置しておけないという理由も本当でしょうが。

めぐねえがゆきちゃんの近くに移動したのを見届けると残りの三人がそっと放送室から出て中央階段のバリケードを修復し始めました。

 

物理干渉が自由にできる状態であればいくらでも手伝うのですが、あいにく無理です。大人しく周囲を見回して”彼ら”が寄って来たら物音たてて知らせる仕事につきましょう。

作業に必要なことを言うとき以外、完全に沈黙した状態でひたすら手を動かす三人を背景に、階段の下の方を警戒しながら、キャラメイク時にマイナスフィートをとったことによって手に入れた成長ポイントで幽霊コマンドを強化しましょう。スタンドちゃんはこのために虐待されたり、咳ばっかりする貧弱ボディになったり、コミュ障になったりしたわけですね(鬼畜)

 

……先にゲージ回復を強化しとけばもうちょっと早くバリケード修復にとりかかってくれたのでは……? まあ別にRTAしてるわけじゃないしいいか。

無事バリケードが直ったらすっかり夜になっているので、皆放送室に戻って就寝。食事はとらないつもりのようですね。喉を通らないという奴です。

 

 

 

おはようございま~す!

一夜明け、昨日の陰惨さからのギャップがひどい、晴れ渡る青空が広がっています。超いい天気。メンバーの顔は昨日と大差ありませんが。

……いえ、一人だけ天気と同様のギャップを見せているピンク色の子が。

 

「おはよ~! あやちゃん!」

 

あっ(察し)

 

 

 

 

【数日後の佐倉慈(さくらめぐみ)の手記】

 

 

私は罪を犯した。

 

いつかこれを読む人にそのことを知ってほしい。

 

あの子()()のことだ。

 

幽波紋(くらなみあや)さん。あの子を失ったのは私のせいだ。

私は覚悟を決めたつもりでいた。生き残った生徒たちを守るために”彼ら”と戦うのだと誓ったはずだった。

でも、それだけで強くなれるなら苦労はしない。胡桃(くるみ)さんや貴依(たかえ)さん、そして紋さんの力を借りなければまともに”彼ら”の相手は出来なかった。

 

今思えば私は意固地になっていたのだろう。唯一の大人でありながら、守るべき生徒に戦わせて自分が下がる訳にはいかない、と。

特に、元々体が弱いうえに怪我をしていた紋さんが率先して戦っている様を見て焦っていたのだろう。

その結果があの失態だ。

 

倒れたバリケードの残骸に足を取られて倒れた私を、彼女は迷わず庇ってくれた。その時私は、あろうことか安堵していた。彼女が犠牲になったことを悲しむより先に、自分が助かったことへの安堵が確かにあったのだ。

結局、私は生徒を守っているつもりで、彼女たちに縋っていただけだった。

 

私―――――ごめんなさ――――――(筆跡が乱れていて判読不能)

 

 

手の震えが何とか止まった。

続きを書かなくては。

 

紋さんを失った傷はあまりにも大きい。特に親友だった丈槍由紀(たけやゆき)さんは、そのことに耐えきれず、自らの時間を止めてしまった。

私は彼女の笑顔を望んでいた。そうして学校生活の幻想を作り上げた。

 

由紀さんはその幻想の中で、紋さんと共に生きている。

こんなことが起きる前の、平和な日々の笑顔を取り戻した。

望んでいたはずの彼女の笑顔を見るたびに、胸が張り裂けそうになる。

 

 

全部、私のせいだ。

 

 

 

 

 

このノートが何になるのかは、まだわからない。でも、遺書にだけはするつもりはない。

 

時間の流れは止まらない。

いつか生徒たちがここを笑顔で出られるならば、私はどんなことでもする。

あの子たちを元気に送り出すこと。そして命の限り守り続けること。それが助けられた私の責任だ。

 

私は佐倉慈。私立巡ヶ丘学院高校の国語教師だ。




ゆきちゃん原作モードに突入&睡眠イベントでスタンドちゃんが持ってた霊視をゲット。スタンドちゃんのこと見えてるけど退行のせいで周りからはそれも幻覚だと思われるやつです。
そして今度こそめぐねえの覚悟が完全にキマりました。やることが変わるわけじゃないけどスタンドちゃんの命を無駄にしないために奮闘します。

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