デッドマンズN・A:『取り戻した』者の転生録   作:enigma

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書いては書き直し、書いては書き直し・・・やり続けてとうとう三週間!
三週間!長かった・・・本当にお待たせしてしまった感しかしない・・・
おまけに、これからテストやら自動車免許を取りにいったりと暫く忙しくなるのでもっと更新が遅れるかもしれません。それでは取り敢えず無印編最終話・・・どうぞ!


第二十五話

Noside

 

『・・・・・・・・・・・・・・・!なんだと?!』

『?どうかしたのか?』

『・・・『駒』に付けていた『枷』の機能が停止した。』

『!?馬鹿な!?あの『駒』が自力で『枷』を外したとでもいうのか?!』

『いや・・・それは有り得ないな。あの術式を解除する方法を知っている者は、もはや我々と・・・あとは奴を除いて存在している訳が無い。』

『・・・それもそうだな。ならば奴に『枷』が外せるとは思えん。考えられる可能性と言えば・・・』

『・・・『駒』の奴め、まさか死におったか。いずれ使い捨てるつもりだったとはいえこの時期に死んでしまうとは・・・』

『ふん、全くもって使えない『駒』だ・・・だがどうする?『駒』を再び複製するとなるとかなりの時間を要するぞ。その間の埋め合わせはどうするのだ?』

『別の者を代役の『駒』として宛がうか?今の所使えそうな者と言えば・・・レジアス・ゲイズとその部下ぐらいか?』

『いや、奴にはまだ『正義』側で動いて貰わねば困る。少なくとも今『悪』側に回すのは得策ではない。』

『それはそうだが・・・他に代役が勤まりそうな者などいないぞ。』

『・・・・・・・『オリジナル』の蘇生を再開するのはどうだろうか・・・』

『!?正気か!?奴の危険度はクローンの比では無いのだぞ!』

『然り。それに奴は正真正銘アルハザードの研究者だった者だ。もしかしたら我々の持つ枷の解除方法にも通じているかもしれんのだぞ・・・』

『ならばどうする?今のままでは我々の正義を示すことが出来ぬぞ。幸いそのための次術や設備も、『駒』が定期的に流した分があれば十分にできる。『枷』も複数をうまくあてはめて今まで以上に雁字搦めにすれば奴とて抵抗など出来まい。』

『・・・・・・・・・・・しばし時間を置こう。決して結論を出すまで時間が無いわけではないのだ。』

『左様、想定外の事態ではあるがあれを出すほどリカバリーが効かないわけではない。一先ずは新しい『駒』の用意するだけに止めるべきだ。』

『だが・・・・・・・いや、わかった。私も少々焦り過ぎたようだ。』

『良い、それでは新たな『駒』の複製に取り掛かろう。『オリジナル』の扱いについては、十分な論議を重ねた上で判断する。』

『『ああ。』』

 

 

 

 

Side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れて数日後・・・

 

 

 

 

Side:梶原 泰寛

どうも皆さん、好きなことはお菓子作りな梶原 泰寛でございます。

え、どうでもいい?スマソ(´・ω・`)

いや~ほんと、情報収集って疲れるよね。まさか一年半分の研究施設のデータがあんなにあったとは・・・ちょっと、いやかなり見誤っていたよ。

おかげで休憩を挟みつつやってたらあっという間に予定の二日が過ぎちゃってたし、ついでにこの歳にも拘らず睡眠時間が地球に帰還するまでの一時間しかなかったという結末に。

まあそんなこんなで案の定、家に帰った日はそれこそ即行で飯を口に詰め込み、アライブに部屋から必要な物を持ってこさせて波紋付きの全力疾走で学校にダッシュするという羽目になった。

無論それにプラスして帰ってきてからは、授業中何度もデス・13の睡眠攻撃並につらい睡魔と、先生の眠りに誘うかのような教科書朗読が見事なハーモニーを奏でることにより俺の中のダメージ(睡眠欲)がさらに加速することに・・・

ま、吉良吉影流の熟睡方法を行ったらもうそんなことは無くなったけどね。というか・・・・・

 

「・・・・駄目だ、目が冴えてこれ以上寝れない・・・」

 

今日はむしろ早起きし過ぎたくらいだ。ただいまの時間、午前4時半・・・・・・昨日早めに寝過ぎたのかな?

 

「・・・まあ起きたのはしょうがないとして、これからどうするか。」

 

取り敢えずただボォーッとしているだけというのももったいないから、台所に行って水を飲みながらこれからどうするか考える。

 

「いつもの鍛錬はストレッチの後に行うとして・・・そうだな、その後は絵を描く練習でもしてみるかな。」

 

昔はヘブンズ・ドアーを使いこなすための訓練として行っていたことだが、折角上手くなったんだから腕を錆びつかせるのももったいないと思って定期的に続けていたために今ではすっかり趣味の一つとなっている。

 

今のところは・・・確か描くスピードや正確さは露伴さんのそれに見劣りしないレベルまで鍛えてたと思う。無論、其処までに至る道程も尋常じゃなくしんどかった。

まあその努力も、今となってはいい思い出である。

 

「さて、決まったところでとっとと始めるかね。」

 

結論が出たところで、まずは冷凍庫に入れていた余りのご飯をレンジで炊き立ての温度まで温めながら着替えと準備をして置く。

そして、温まったご飯をお茶碗に移し、卵かけご飯にして・・・

 

「頂きます{カッカッカっカッカッカ・・・チンッ}ごちそうさまでした。」

 

あっという間に口の中に掻き込んで腹ごしらえを済ませ、後は三十分ほど時間をかけて入念に準備運動を行う。

 

「・・・・・・・これでよし、ダンジョンの種類は・・・・・今日は『鉄獄』にするか。」

 

タイマーを一時間にセットし、それを腰につけて所長のいるバーに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、今回も結構手に入ったな。」

 

一時間で二十五階まで制覇、アイテムも高額の物が結構手に入ったし今回は結構調子が良いな。

まあタイマーが鳴る直前で大部屋モンスターハウスが出たせいで予定より時間がかかったけどね。

敵を倒すだけならよっぽどの搦め手を使うやつでもいなければ全力で能力使うことでほぼ完封できるけど・・・最後にホルマジオと八木山夜露に一杯喰わされたからな。

小さくされた挙句どっからともなく集まってきた毬栗が迫ってきた時は・・・正直例の分子間の引力を消す攻撃も辞さなかった。おまけにそれの使い過ぎで、リゾットが何体か残った状況でスタンドパワーがすっからかんになってしまったから一時は本気で死を覚悟した。あれは・・・本当にやばかった・・・

まあそれでも、こうして生きて帰ってこれたのだから万事良しとしよう。

 

「持ち帰ったアイテムは…全部三つ以上スペアがあるから捨てるか。」

 

そう結論付け、持ち帰ったアイテムをまとめて備え付けのジッパーの中に入れてしまう。

 

「これでよし・・・・・・・しかしここもだいぶ豪華になったよな・・・昔はそれこそ六畳一間もないような小じんまりとした部屋だったのに・・・」

 

倉庫の中を改めて見渡し、ふとそんな言葉が漏れる。

このココ・ジャンボの部屋は、さっきも言った通り来たばかりの頃はそれこそ六畳一間くらいの間取りしかない、大きめのソファーと机、椅子が一つあるだけのかなり手狭なところだった。

それが今では、備え付けのジッパーにアイテムを入れることでそれを養分にして成長するというこいつの特性のおかげで、段々と一人では到底使い切れないくらいの豪華な部屋に変わっていった。

前世でもとの世界に戻った後なんか、スタンドの訓練中に持ち帰った余り物をひたすらジッパーに入れていたせいもあってか、部屋の数が増えたり、結構な広さの風呂に機能が充実したトイレ、ダイニングキッチンにキングサイズのベッドなどが備え付けられたりして、社会に出てから収入が安定するまではほとんどここで寝泊まりしていた。

どんな成長すればこうなるのかと当時は思わずつっこんでしまったくらいだ、ほんとに。

 

 

「絵の練習は・・・少し休んでからするか。さすがに疲れた。」

 

荷物の処分を終えた後は、一旦休むために自室へと戻ろうとする。

 

 

---ピピピッピピピッピピピッ

 

「あれ?呼び出し音が鳴ってる?矢島か?」

 

ドアノブに手を掛けたと同時に、部屋の中からPCの呼び出し音が鳴り始める。

一先ず部屋の中に入り、通信機能をオンにして通話を繋げた。

 

「どうした矢島、なんかようか?」

『おお、ちょっとな。今時間あるか?』

「ないな、それじゃあまた。」

 

疲労回復という重要な案件以上に重要な事があるのならもっと焦った様子で言うだろうと思い、暇なんてない俺はさっさと通信を切ろうとする。

 

『待て待て待て待て待て待て!フェイトとプレシアの護送が今日決まったらしくて、今からフェイトたちが俺やお前に会いたいって言ってるんだよ!』

 

ほほう、そうかそうかいよいよか。確か身元不明(笑)の情報提供のおかげでプレシアの処罰が一生牢屋の中から数年管理局で真面目に働けば釈放になるくらいまで軽くなるらしいし、これはもう勝ったも同然だな。

というわけで・・・

 

「そりゃよかったじゃないか。笑って見届けてやれよ。じゃあな。」

 

耳元からPCを離し、改めて通信をオフにしようとする。

 

『いやマジで会わねえの?!NA・ZE!?WHY!?』

 

うわ喧し!?やれやれ、なんだってんだ・・・

 

「別に今生の別れってわけじゃないじゃん。プレシアはともかくフェイトたちは半年後には自由の身なんだし、今は家族という支えがあるし、学校も多分そっち(聖祥)の方になるし、友達もなのはやお前、あとからすずかやアリサ達が出来るじゃん。ほら、別に俺がいく意味なくない?な?」

『オィィィィィィィィ!?お前それでいいのか!?』

「イインダヨー、グリーンダヨー」

 

というか最後の最後でスタンドパワー全開にして大暴れしちゃったもんだからマジで疲れてるのよ。そんなこと考えていらんないくらいに早く休みたいのよ。OK?

 

「まあ要するにあれだよ、『間が悪かった』ということでこの話題は早くも終了ですね。」

『いや勝手に終わらせんなよ!あ、ちょま・・・』

 

---ピッ

 

「さーて、さっさと寝ようそうしよう。」

 

PCを着信拒否にして机に置き、ベッドに倒れ込んで睡魔に身を任せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---・・・・・・い・・・お・・・・・・・て・・・・

 

(・・・・・・なんだ?聞き覚えのある声が聞こえてくるな・・・)

 

---・・・きてよ・・・・・ひろ・・・

 

(うるさいな、まだ一時間も経って無いだろうが・・・)

 

---・・・きなって、あ・・・た・・・

 

(クソ、眠気が覚めてきた。誰だよ一体・・・)

 

あんまり騒がれてもしょうがないし、とりあえず呼びかけに応じて目を覚ますことにする。

 

「・・・・・まったく・・・誰だよ・・・・・・・・・は?」

 

 

 

 

 

仕方がなく目を開けてみると、そこには天井は無く・・・というか俺の部屋ですらなく・・・

 

「あ!やっと目を覚ました!」

「おはよう!泰寛君!」

 

ふと両脇を見ると、なのはとフェイトが俺の顔を覗き込んでいて・・・

 

「もう、こんなに呼びかけてるのに寝てるなんて寝坊助だね、アンタ。」

「あらあら、でも間に合ってよかったわ。フェイトちゃんやアリシアちゃんたちも折角なんだからみんなに出迎えてほしい物ね。」

「うん!あ、おはようお兄ちゃん!」

「フフフ、ありがとう矢島君。彼をここまで運んできてくれて・・・」

「ど、どういたしまして・・・ハ、ハハハ・・・」

 

耳を澄ませば、遠くで話をしているユーノ、プレシア、アリシア、アルフ、リンディさん達がいて・・・

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

・・・・・・・・・・・・・・・よし、事情は分かった。

 

---スクッ ペタペタペタ

 

「?どうしたの泰寛、怖い顔して・・・」

 

フェイトが何か聞いてきたりとか、寝てたところがベンチだったとか、服装が裸足とパジャマのままだとか、そんなことを言ってる場合じゃない。

 

(俺の心の平穏を乱したこと・・・力いっぱい後悔させよう。)

 

寝起きでイライラした状態で、俺の平穏と安息を邪魔した元凶であろう馬鹿(矢島)の元へと歩みを進め・・・

---グワシィッ!!

 

「う!?」

 

その肩を力いっぱい握り締める。

 

「さあ、言い訳を聞こうか。」

「・・・・・・・・そ、その・・・・」

「あ"あ"?!なんだってぇおい!?」

「・・・・・・・・・ゾーマ二人と幼女の涙三人分の相手はさすがに無理があった・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

---・・・チラッ

 

「「「{ニコニコ}」」」

 

こっちじゃないな・・・

 

---・・・チラッ

 

「「フフフフフフ・・・・」」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうか・・・」

 

静かに涙を流し、余りに壮絶な表情を浮かべながら言う矢島とその原因・・・プレシアとリンディさんの背後から沸き立つものを見て、寝ている間に何があったかを心で理解する。

思わず何も言えなくなってしまい、仕方なく矢島の肩からそっと手を離した・・・

・・・・・・どうしてこうなった・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・で、俺はこの状況でいったい何を言えばいいんだ?正直言いたいことは大分前に全部言い終わってるし、これ以上してやれることなんて何もないぞ。」

 

一先ず矢島にデコピン(波紋強化付き)をお見舞いしてから約2分後、気持ちが大体落ち着いたところで俺はベンチに座りながらそう言う。

まあ落ち着いたといってもまだ寝起きで多少イライラしてるけどな。

 

「泰寛は私の会うの・・・嫌だった・・・?」

 

---ギラァンッ

 

フェイトが人差し指を突き合わせながら泣きそうな表情で言うと同時に、背後から殺気が放たれる。大方今回の一件で親馬鹿になったプレシアの物だろう。

 

「そうじゃないさ。ただ今回は私情で結構疲れてたからとっとと寝て休みたかっただけだ。矢島にも言った通りだが『間が悪かった』だけさ。それ以外の意味なんてない。」

「・・・ほんとに?ほんとうにそうなの?」

「当たり前だ。フェイトの事が嫌いならここで座るまでもない。矢島を適当にしばいてからとっとと帰ってる。」

「も、もうすでにしばかれてると思うんですがそれは「今度はグーだ。」サーセンした!!」

「{パァ―ッ}そう、よかった!」

 

---・・・シュゥ―――・・・

 

そう言い返すとフェイトの表情が一気に明るくなり、同時に後方から放たれていたプレシアの殺気が収まっていく。

やれやれだ・・・

 

「まああれだ、二人の裁判なんてもうほとんど決着がついてるようなもんなんだし、気楽に待ってりゃいいさ。な?」

「そ、そうだな。いやぁ~ホントよかったよな。どこかの誰かさんが情報流してくれたおかげで事実上の死刑からここまで軽くなるんだからよ。」

「うん!おかげでまたみんなで暮らせるね!そうだよね!お母さん!」

「ええ、全く感謝してもしきれないわ。」

 

そうかそうか、そう言われると照れるなぁ、ハッハッハッハ・・・とりあえず鼻血は拭けよプレシアさん・・・

 

「アハハハ・・・でもアンタがそこまで疲れるなんて、一体何やってたんだい?」

「あ、そうだよね。何やってたの?」

「・・・・・(命懸けで)ちょっとハードな朝のトレーニングだ。気にするな。」

 

アルフとなのはの質問に当たり障りない程度に返すと、二人は首を傾げながら暫く考える素振りをする。

 

「ちょっとハードな・・・」

「朝のトレーニング?」

「「・・・・・・・・・・・・」」

 

 

---ボフンッ!

 

「だ、ダメだよ泰寛君!そう言うのはまだ早すぎるよ!」

「そ、そうだよ!もうちょっと大人になってからにしなよ!」

「待てお前ら!いったいどんな解釈をしたらそうなる!?」

 

というかなのはは俺と同い年のはず!なのに何故その手のネタを知っているんだ!

そしてそこの奥方と野次馬共は笑ってんじゃねえ!フェイトとアリシアは・・・・・・・ぜひともそのままの純粋さを保ってほしい。

 

「ハア・・・というかこんなゆっくりしててもいいのかクロノ君よ・・・」

「そうだな、君が起きるまでにも大分時間が経ってるしそろそろ行かないと定刻に間に合わなくなると思う・・・艦長。」

「ええ、残念だけどここまでにしてもらうわ。」

 

リンディさんがそう言うと、テスタロッサ家の面々はリンディさんが展開した魔方陣の中に入っていく。

 

「フェイトちゃん、またね。」

「今度来た時はみんなで遊ぼうぜ。」

「とりあえずやること全部やってこい。話はそれからだ。」

「うん。また、会おうね。なのは、ケイイチ・・・・・・泰寛。」

 

何故俺を見て頬を赤らめるんですかフェイトさん。いや、まさか、そんなことはないはず・・・大体俺は小、中学生は対象外で・・・

 

「あなたたちには本当に世話になったわね。何かあったらすぐに言って。何が何でも駆けつけてみせるわ。」

「そんなことより家族を大事に。」

「以下同文。」

少なくとも心配される要素はこっちには無い。

 

「君たちには世話になったな。心から感謝する。」

「何、気にすることはない川´_ゝ`)」

「そうそう、俺らも必要があったからしただけだし。」

 

少なくとも俺はそうだ。お礼を言われる筋合いはない。

 

「ははは、こういうのも失礼だが君たちはまったく子供に見えないな。梶原に至っては歴戦の戦士を思わせる風格があったぞ。」

「「ハッハッハ、ソンナバカナー(棒)」」

 

決して間違ってはいないから棒読みにならざるを得ない。

 

「よかったらこっちにも遊びに来て頂戴。そのまま管理局に入ってもいいのよ。」

「「お断りします( °ω °)」」

「そ、そう?残念ね・・・」

「え?なんで?」

「「まあいろいろと事情が・・・」」

「???」

 

あれはさすがに・・・ねえ?言う訳にはいかないでしょう?

 

 

「全員乗ったわね?」

「「「「はい!(ええ)」」」」

 

魔方陣にはいった面々はそれぞれ手を振り、俺達も手を振って見送る。

 

「それじゃあみんな、また{タタタタッ}?フェイト?」

 

プレシアが何か言おうとした途端、少し赤い顔をしたフェイトが意を決したようにこちらに走ってきて・・・e?

 

「て危ない!?」

 

フェイトが突然頭突きをしてきたのを、かろうじで掴んで防ぐ。

 

「あう・・・防いだらだめだよ。」

「いやいやいやいや、頭突きが飛んできたら誰だって防ぐだろ!」

「ふぇ!?いや、あの、これは頭突きじゃなくて・・・その・・・ゴニョゴニョ・・・」

 

何故だろう・・・これを聞き取れてしまったら後に引けなくなる気がする。

 

そっとしておこう・・・

 

「・・・まさかフェイトちゃん・・・」

「(・∀・)ニヤニヤ」

「あらあら、ひょっとしてこれは・・・」

「泰寛君・・・裁判が終わったら将来について話し合わないかしら?」

「そっとしておけ!」

 

どいつもこいつも他人事だと思って好き放題言いやがるッ!大体俺は独り身の方がいいんだ!そっちの方が自由だからな!

 

「ほらフェイト、早く来るんだ。」

 

ナイスだクロノ君。そのまま連れてってくださいお願いします。

 

「う、うん・・・またね、泰寛・・・」

「ああ、行ってこい。」

「またね、フェイトちゃん・・・」

「うん、またね!なのは!」

 

フェイトの若干しょんぼりした様子を最後に、魔方陣は文字通り消え去り皆は旅立っていった……

 

 

これは・・・束の間の平穏が戻ってきた証だった。

そう・・・束の間。俺と矢島の記憶が正しければ、近いうちにまた大きな災禍がこの地を脅かす。

いや、下手をすればもうどこかで動いているかもしれない。

気は抜けない・・・決してな・・・・・・・・・・・・という訳で

 

「それじゃあ二人とも!また今度な!」シュババッ

「早ッ!?何あのボルトも真っ青のスピードッ?!」

「え!?ま、待って!ちょっと話が・・・」

 

なんか後ろから声が聞こえるが関係ない!休める時に休む!それこそが真理ィ――――ッ!!

 

 

皆、締まらないとかいっちゃだめだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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