おはようございます。
四日目の朝になりました。鈴木です。
昨夜は未発見の妖怪を知識登録し、そこそこ良い物資を補給できました。
今日は資材に余裕があるので、玄関に置いてあった手紙の通り、三ツ葉ちゃんの呼び出しに応えたいと思います。ノンケか?
>一休みしてステータスが変化した。
細々と上昇しました。初日はガタガタだった気力も段々と持ち直してますね。
気力は最大100で、低下しすぎるとデメリットの確率が上がります。なるべく不安のない日々を過ごすかしっかり休息を挟むことで、可能な限り100に近づけてやりたいところです。攻めたチャートだとこの数値を一度にガッと使う場面もありますからね。無理する前の貯金みたいなもんです。
>頭の中に声が響いてくる…。
『まだ力を使っていないようだな。使い方を忘れたのか? 力を使う際は“ジョーカースキル”を選択するのだぞ』
なんか突然脳内に語りかけてきましたが無視だ無視。
お前はポケモン図鑑の解説だけやってりゃいいんだよ!
実際このジョーカースキルは強力ではあるのですが、数回使うとクッソ面倒なことになるので使いません。
使っても【コール】か非常時の【マリガン】くらいですかね……。
◾︎「装備」
外に出る前に念のため、装備の状態を確認しておきます。針がないので成功率と効力は低いものの、耐久の落ちた服を手直しできます。
今できることはこの程度でしょう。仮に這々の体で逃げ出すことになっても大丈夫なように整えましたが、今見返してみると少しビビりすぎですね。無駄な動きだったと思います。
さて、それでは山小屋を出てみましょう。
「時間通りだな、鈴木」
小屋を出た瞬間に遭遇しました。白狼天狗の三ツ葉ちゃんです。
今の鈴木では勝てないので、案の定媚び売りは欠かしません。定期的にやっておかないと好感度はニュートラルに近づいていきますからね。
◾︎「おはよう、三ツ葉」
「ああ、おはよう。昨日の今日ですまないな。少し、お前と話したいことがあって呼び出したのだ」
話したいこと?
大胆な告白は女の子の特権ですが、まだまだそんな数値ではないですよね。
「何度かお前の戦いぶりを見ていたが、術に頼っていないように見えるな。かといって、装備している杖を上手く使っているわけでもない」
ファッ!? 見られてた!?
まあでもこっちの存在に気づいてて、前にも監視はするとかなんとか言ってましたからね。変なことをしていないか見られていたのでしょう。
しかし基本的にこのチャートでは地位の高い妖怪とは一切争わず、雑魚掃除をするだけの平和なムーブしかしませんので、誰に見られても問題はないはずです。
「お前の杖の使い方は傍から見ていて、とても冷や冷やさせられる。こう言ってはなんだが、妖怪の山でやっていくにはあまりにも未熟だ」
お? うん? あ、この会話の流れはもしかして……もしかするかもしれませんよ。
「どうだろう。これも恩返しの一環だ。私から杖の扱いを習ってはみないか? 私は杖の扱いに心得がある。何日か指導されるだけでも、鈴木。きっとお前の糧にはなるだろう」
まさかのスキル訓練イベントでした。
里とかメインキャラ相手のスキル訓練は何度も経験ありましたが、モブ白狼天狗からこういったスキル訓練のイベントが発生したのは初めてです。
いや、モブキャラでも槍とか簡単な陰陽術の訓練を受けることはできるのは知っていましたが……あるんだ……白狼天狗……。
っていうか杖スキルの訓練……これは完全にチャート外の流れです。
訓練は数日かかるので、当然ながらゲーム内時間がかかります。会話も発生するのでガバです。訓練戦闘時なんかはガバガバのガバです。
ですが訓練そのものはお金を積むか好感度を積むことでしか発生しないイベントなので、無料で向こうから提案してくれるというのはかなり貴重です。普通なら受けない理由はありません。
しかし……杖なんですよねぇ……。
杖のスキルと言われても正直ピンとこないです。あんまり使ったことないですからね。
一応魔法と一緒に扱ってもペナルティがないことは知っていますが、あとは槍の劣化版というイメージが強いというか……。
◾︎「断る」
◾︎「受ける」
◾︎「考えさせてほしい」
選択肢は色々あります。悩んでいます。
これは選択によっては当初の戦闘プランから大きく逸れていきますので、カーソルが挙動不審になるのも仕方ありません。
ですが今まで見たことのない白狼天狗の訓練イベントです。走者は目新しいイベントに負けて、攻めているかどうかもわからないオリチャーを発動しました。
◾︎「受ける」
「……うむ。お前ならそう言ってくれると思っていた」
はいーー押したーー押しちゃったーーー。
訓練イベントが数日間発生します。この訓練で得たものを速さに生かせるかどうか。それは私にもわかりません。
「だが、私の指導は厳しいぞ。恩人とはいえ、鈴木よ。余所者が相手だからと手を抜いたりはせんぞ。フフフ……なに、天狗は子を育てるものだ。悪いようにはしないさ」
やっべ、MTB先輩じゃん……。迫真杖術部始まりますねクォレハ……。
「まずは最初に、お前の杖の扱いを見てやる。この杖を装備すると良い。軽く私と手合わせしよう」
>三ツ葉から「訓練用の杖」を貰った。
スキル訓練特有の練習用武器、いただきました。性能は低いですが耐久高いので便利です。
……山伏の杖よりも重量軽いのでこっちのが良いな? でも霊力上昇ボーナス考えると微妙なところでしょうか。
「手合わせの結果を鑑みて、訓練の内容を考えるとする。さあ鈴木、全力で打ち込んで来るが良い。なに……私は剣や術はからきしだが、杖の扱いはなかなかのものだぞ」
◾︎「武器を構える」
カード選択肢がアップになってからの暗転、イベント戦闘開始です。
お相手は白狼天狗の三ツ葉さんです。対戦よろしくおねがいします。
「この戦いはお前の杖の扱いを見極めるものだ。杖以外の技は極力見ないものとする」
訓練イベの戦闘なので、カードデッキが自動生成されます。
鈴木の現在の杖熟練度に応じたデッキ構成になりますが、ほとんど使ったことのない鈴木では当然ながら初期デッキです。
果敢「杖の刺突」
果敢「杖の刺突」
堅実「刺突の迎撃」
堅実「刺突の迎撃」
謀略「バトンレスト」
はい、案の定偏った手札ですね。ただでさえカードプールのない杖で初期から選べる技なんてこんなものです。
もうちょっとあるはずなんですが、いやそれにしてもひどい。
刺突しかできないのかこの猿ゥ!
「さあ、好きに打ち込んでこい。受けてやろう」
というわけで、鈴木のロング棒で誘い受け白狼天狗をヒィヒィ言わせて
今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。